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*&color(red){悪の美学 ◆ZbL7QonnV.} 「……美しい」  自らに与えられた機体を眺め、レオナルド・メディチ・ブンドルは溜息を吐いた。  彼が見据える視線の先には、優美な印象を受ける純白の機体。  兵器としての無骨な印象に程遠い、芸術品的な美しさを持つ機体があった。  その名を、サイバスター。地底世界ラ・ギアスにおいて、最強の呼び声も高い“魔装機神”の一つ。  それが、ブンドルに支給された機体であった。 「なんと……なんと、美しいのか。  サイバスター……まるで大空に羽撃く白鳥のようだ……」  胸元の薔薇を指で挟み、それを佇むサイバスターに向ける。  美を愛し、美の為に生きる。それが彼、レオナルド・メディチ・ブンドルである。  サイバスターの優美な姿は、彼の美意識を刺激するに十分過ぎるものであった。 「サイバスターよ、お前の美しさに私は誓おう。  この醜き催しを企てた無粋な主催者……あの者達に、我が美学を知らしめてくれんと……」  ――悪には美学が存在する。それが、ブンドルの持論である。  ドクーガに席を置き最高幹部にまで上り詰めた彼の背景には、自らの美学に対する絶対的な信念があればこそだった。  その美学が、ブンドルに告げていたのだ。  このバトルロワイアルとやら――美しくない! 「……醜き者よ、今は驕っているが良い。だが、醜き者は滅ぶべき定めにある」  首輪の線を指でなぞり、ブンドルは小さな声で言う。  ドクーガの情報局長として、熾烈な情報戦争を勝ち抜いて来た彼である。  首輪に盗聴機能が仕組まれているだろう事には、とっくに見当が付いていた。  だからこそ、彼は言った。  この醜悪な遊戯盤を見下ろして、悦に浸っている主催者へと語り掛けたのだ。 「このレオナルド・メディチ・ブンドルが、滅びの美学を叩き込んでくれよう……」 【レオナルド・メディチ・ブンドル 搭乗機体:サイバスター(魔装機神)  パイロット状況:良好  機体状況:良好(ただしハイファミリアは使用不可能)  現在位置:A-8  第1行動方針:首輪の解除  最終行動方針:自らの美学に従い主催者を討つ】 【初日 12:20】 ---- |BACK||NEXT| |[[月の戦神と黄金の指]]|[[投下順>http://www30.atwiki.jp/srwbr2nd/pages/11.html]]|[[仮面の舞踏会]]| |[[人とコンピューター]]|[[時系列順>http://www30.atwiki.jp/srwbr2nd/pages/12.html]]|[[無題]]| |BACK|登場キャラ|NEXT| ||ブンドル|[[美しくない]]| ----

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