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御転婆お嬢様は飛んでいる。」(2008/11/08 (土) 03:06:07) の最新版変更点

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*&color(red){御転婆お嬢様は飛んでいる。 301} 「嘘…10人も人が死んだの?」 ソシエは放送を聞き驚愕する。付近で戦闘が行われていたことは知ってはいたが、まさかそんなことに なっているとは思いもせず、呆然とその場に立ち尽くすばかりである。 『…は進入禁止となりますの。 進入すると首輪が起動するので注意することですの』 そのため、彼女は幸か不幸か放送の内容をほとんど聞き逃してしまった。 (いけない!もしここが禁止エリアだったら最悪じゃないの) 機体がないので徒歩で移動するならばすぐに移動するべきであるが移動した先が安全である保障などどこにもない。 そんな自分を取り巻く状況に戸惑っていると地響きと共に轟音が聞こえ、その方角を睨んでいると そこから巨大なトカゲのようなものがやって来た。 慌ててホワイトドールの中へ戻ろうとしたが、機体が動かないことを思い出し手近な建物の中に 隠れる。そうしていると大トカゲがホワイトドールの手前で止まった。 「お~いそこの人!何しているんですか?」 なんとなく脱力感が漂ってくる女性の声が聞こえた。 だが、通信機が故障しており機体には乗っていないソシエには問いかけに答えることはできない。 「乗っているですか?乗っていないんですか?答えてください。  ……仕方ないですね。そっちがその気ならこっちはこうです」 ソシエが黙って成り行きを見守っていると突然片方の首がホワイトドールに齧り付く。 「ッこら!ホワイトドールを食べるな!!!」 思わず飛び出す。そんな彼女をもう片方の首が睨む。 (しまった!!いくらなんでも生身であんな化け物に勝てるわけがないじゃないの) 失態を理解し、襲ってくるであろう衝撃に目を閉じ身を硬くする。 そして、ソシエの脳裏にこれまで人生が次々に浮かんでいく。 (ロラン、あたしがいなくなってもしっかり姉さんを守ってよ) だが、予想していた衝撃は襲ってこず、代わりとばかりに女性の声が発せられる。 「ナデシコ艦長ミスマル・ユリカで~す! ・・・ぶいっ!」 ソシエは恐る恐る顔を上げる。そこには変わらずに巨大トカゲ睨んでいた。 「な、な、な、なによ!食べきゃ食べればいいじゃない!!」 「え~!?私は女の子を食べる趣味はありませんよ。あ!アキトの料理なら食べたいですけど。  でも、どうせならアキトを食べたいな~♪むしろ私をアキトが食べて。な~んちゃって♪」 「……で!あなたは殺し合いに乗っていないの!?それとも乗っているの!?」 「乗っていませんよ♪あ!あなたもそうなら機体に乗ってくれませんか?」 何か胡散臭いものを感じたが選択肢はないも同然な状況なのでとりあえず機体に乗り込む。 「シートベルトは締めましたか?」 「締めたわよ」 「ならイキますよ」 (行きますってどこへ?) 頭に疑問が浮かんだが時すでに遅くダイがホワイトドールを銜えあげ甲板に放りこむ。 「ちょっとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ  ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」 だが、ソシエにとっては堪ったことではなく叫び声を上げることしかできない。 そのままホワイトドールは轟音をたてて甲板に滑り込み事前に張ってあったネットに引っかかる。 その衝撃であっさりとソシエは気絶してしまった。 「お~い!大丈夫ですか?」 だが返事もなければ機体から降りてくる素振りもない。 「ちょっと失敗しちゃったかな?」 ユリカは白い機体を戦艦に放り込んだがその勢いが予想以上に大きかったために中のパイロットの身を 案じていた。幸い不調の可能性のあるYF-21を迎えるために張ってあったネットに引っ掛かったため 衝撃は吸収され格納庫に直撃、爆発、炎上、誘爆という事態はさけられたが久々の大ポカのためひたすら 落ち込みたくなる。 だが、そんな暇もないのでとりあえずは現状で優先的に片付けなければいけないことを思索する。 まずは、あの機体を甲板から撤去することから始めることにする。幸いにして作業ロボットが積み込 まれてあったので先に積み込んだ緑の機体のように格納庫の奥にでも放り込むことは可能である。 次はネットを張りなおすことだが、これも艦橋から操作できるため問題ではない。 一番の問題は白い機体に乗っているパイロットの扱いである。人間があっさり嘘をつけることは 蜥蜴戦争で嫌と言うほど経験してきたのでいまいち彼女のことを信用できないのだ。 それに先刻の放送のこともある。知り合いの名前やガイという名もテンカワ・アキトという名も 呼ばれはしなかったが仮にもしアキトの名前が呼ばれていたら自分は平静を保つどころか主催者達の言葉を 鵜呑みにしてゲームに乗るという選択しを選ばずにいられる自信などない。 そこまで、考えて頭を振る。 (いけない、いけない、もうちょっと前向きに) この状況では心が折れてしまえば終わりである。なので、あえて楽しいと思うことを口に出す。 「ここから出られたら新婚旅行に行ってルリちゃんの弟か妹を産んで、名前は…う~ん……男の子 ならカイト、女の子ならラピスって付けて、海原雄山って人でもうまい!!!って言うラーメン屋を作って ルリちゃんの結婚式に出かけて可愛い孫を抱っこして……いけない、いけない、前向き過ぎちゃった」 もうちょっと現実的なことを考えてみる。彼女はウリバタケ・セイヤのような機械のプロフェッショナル であり、壊れた機体も道具さえあれば修理でき、しかも首輪の解析も可能な人材であると思い込む。 「なら後は……ガイさんが帰ってくるのを待たないと。  それにロジャーさんやリリーナちゃんと合流できれば人手も戦力も充実するから  このまま順調にいけば明後日の新婚旅行にも間に合うしハッピーエンドに向かって一直線間違いなし。  よし!完璧な展開」 リリーナ・ドーリアンの名は先の放送で呼ばれたのが確認できたが自分の目で確認するまでは生存している と考えることにする。ナデシコ時代はそうやって乗り越えて来れたからだ。 とりあえずは、再び補給施設を艦で覆い隠し、白い機体に乗った彼女の元に行き話し合いをしに行く。 【ミスマル・ユリカ 登場機体:無敵戦艦ダイ(ゲッターロボ!) パイロット状態:良好 機体状態:大砲一門破損、左前足損傷、腹部装甲損壊、大砲を一発消費 現在位置:D-7補給施設 第一行動方針:ソシエと話し合い 第二行動方針:ガイ(アキト)の帰りを補給施設で待つ 第三行動方針:補給施設を占拠して仲間を集める 第四行動方針:ガイの顔を見たい 最終行動方針:ゲームからの脱出 備考1:YF-21のパイロットがアキトだと知りませんが、もしかしたらとは思っています     アキトの名前はガイだと思っていますが若干の疑問もあります 備考2:ハイパーデンドー電池8本(補給4回分)回収 備考3:ドスハードとアルトロンガンダムは回収してダイに積み込んである】 【ソシエ・ハイム 登場機体:機鋼戦士ドスハード(戦国魔神ゴーショーグン) パイロット状況:気絶 機体状況:だるま(両腕両足損失)(AIは取り外され、コクピットが設置されています) 現在位置:D-7補給施設、ダイに搭載 第一行動方針:新しい機体が欲しい 第二行動方針:仲間を集める 最終行動方針:主催者を倒す】 【神名綾人 登場機体:アルトロンガンダム(新機動戦士ガンダムW EndlessWaLtz) パイロット状態:圧死 機体状態:コクピット破壊、左腕喪失、左半身ボロボロ 現在位置:D-7補給施設、ダイに搭載】 【初日 18:30】 ---- |本編90話|[[追う鬼、追われる鬼]]| ----

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