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若い、黒い、脅威」(2007/12/10 (月) 01:47:05) の最新版変更点

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*&color(red){若い、黒い、脅威 ◆B042tUwMgE} 「ったく、面倒なことに巻き込まれちまったなぁ……」  コクピットに付きながら、ベルナルド=モンシアは一人途方にくれていた。  いきなりの殺し合い開幕宣言。戦争ではない、敵しかいない戦場。  友軍機は存在せず、他の『死の第四小隊』メンバーも不在だ。 「敵が全員ジオンの奴らってんなら話は早いんだが……ん?」  どうするべきかとモンシアが思案していた最中に、さっそく敵影反応が。 「一直線に俺に向かって来てるてことは……どうやら殺る気みてぇだな」  徐々に視覚でも確認できるようになってきた。その『黒い何か』は、モンシアの機体目掛けて一直線に伸びてくる。  そのスピードは正に疾風――モビルスーツでもこれだけの運動性を発揮できる機体は中々ない。 「速いじゃねぇか。だがよぉ……どうにも動きが直線的過ぎるぜ。パイロットは若造か?」  向かってくる変動性のない動きから、モンシアは敵機のパイロットを経験にかける素人と判断した。  機体に頼りきっただけのスピード。よほど強力な武装でもしているのだろう。そうでなければ、こんな馬鹿な直進はありえない。 「しっかし、まさかこの俺がガンダムを動かすことになるとはな」  敵はこちらに攻撃を仕掛けてくるつもりだろう。あまりにも好戦的な直進をしている。  無駄に命は狩りたくないが、自分自身も死ぬつもりはない。  ならば――戦ってやろうじゃねぇか。  モンシアは熟練パイロットを思わせる手付きでその支給機体――ガンダムヘビーアームズ改を起動した。  迫る黒い機体、その姿を知る者は、それを『ブラックゲッター』と呼んだ。  漆黒のボディに備え付けられたマントは、巻き起こる風により轟音を生み出す。  ブラックゲッターの腕には取り付けられた刃は、目の前の標的を狙っていた。  見たところガンダムタイプ……連邦のモノだろうか?  詳細は知る由もないが、今は殺し合いの真っ最中なのだ。例え相手がガンダムだろうがザクだろうが、やらねばならない。 「――殺し合いを、するんだ」  バーナード=ワイズマンは、既に決めていた。  この殺し合いにおける、成すべきことを。 「――全部殺して、生き残る」  だから、バーニィはゲッターの力を借りた。 「――うわあああああ!」  がむしゃらに突進し、目の前のガンダムに斬りかかる。  戦法など思いつかなかった。ただ、この強力すぎるゲッターの力を信じて。  直進するブラックゲッターに、無数のミサイルが襲い掛かる。  全身が武器の塊であるヘビーアームズ改の特長を生かし、モンシアは惜しみなく攻撃を浴びせた。が、 「くそっ、けっこうやるじゃねぇか!!」  ブラックゲッターの動きは確かに直線的ではあったが、そのスピードは並大抵のモビルスーツでは追いつけない。 「一匹目から無駄遣いはしたくねぇんだがよ……くらいやがれェェ!!!」  それでも、ヘビーアームズ改が誇る重装備はさすがのものだった。  襲い掛かるは、上下左右前方後方全ての位置から降り注ぐホーミングミサイル。 「!」  気づいた時に既に遅し――逃げ場は、なかった。  爆炎が、黒いゲッターを包む。 「……逃げやがったか?」  ミサイルが命中した瞬間、モンシアは勝利を確信した。  だが、爆煙が収まりその場に残されたのは――漆黒のマントのみだった。  跡形もなく消し飛んだと思えなくもないが、辺りに残骸が散らばっていないのはおかしい。  爆煙に紛れて逃げたと思うのが、一番自然だ。  しかし、放ったミサイルは間違いなく命中した。  何発命中したかは知らないが、無傷であるはずはあるまい。でなければ逃げる理由がない。  あの機体の耐久力がどれほどのものかは知らないが、それでもそう遠くには行っていないはず。 「野放しにしたままってのは危険だな……ああいう輩はさっさと始末しとくにかぎるぜ」  モンシアは、名も知らぬ標的を追う。  殺し合いに乗る気はないが、殺されてやる義理もない。  襲撃に失敗したバーニィは、酷く焦っていた。 「――クソッ」  一言だけ漏らす。今は、独り言を吐く余裕もない。  突然参加を強制させられた殺し合い。齎されたザクを越える機体。 「――生き残ってやる」  バーニィは、漆黒のゲッターに勝利を願った。  生きるためには、殺すしかない。そのためにゲッターの力を。  先の戦闘でブラックゲッターのスペックは分かった。どうやらザク以上に一筋縄ではいかないらしい。  しかし、その分備わった力は強大だ。何しろあれだけのミサイルを受けきって、なおも健在なのだから。  この力をうまく使いこなせれば、きっとガンダムにも勝てる。  バーニィは、ゲッターに勝利を願った。 【ベルナルド・モンシア(機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY)   搭乗機体:ガンダムヘビーアームズ改(新機動世紀ガンダムW~Endless Waltz~)  現在位置:H-3  パイロット状態:良好  機体状態:ホーミングミサイル弾数1/2消費  第一行動方針:黒い機体(ブラックゲッター)を追撃する。  最終行動方針:未定】 【バーナード・ワイズマン(機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争)  搭乗機体:ブラックゲッター(真(チェンジ!)ゲッターロボ 地球最後の日)  現在位置:H-4  パイロット状態:軽い疲労  機体状態:損傷軽微 マント損失  第一行動方針:ブラックゲッターを使いこなす  最終行動方針:優勝する】 【初日:13:00】 ---- |BACK||NEXT| |[[人とコンピューター]]|[[投下順>http://www30.atwiki.jp/srwbr2nd/pages/11.html]]|[[アンチボディ、二体]]| |[[東北東に進路を取れ]]|[[時系列順>http://www30.atwiki.jp/srwbr2nd/pages/12.html]]|[[歌と現実]]| |BACK|登場キャラ|NEXT| ||モンシア|[[閃光]]| ||バーニィ|[[貫く、意地]]| ----

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