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ブレンとグラン」(2008/01/12 (土) 23:49:21) の最新版変更点

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*&color(red){ブレンとグラン ◆OBzaXJXIWo} 「アイビスならやれるよ」 そうだ。やれるはずだったんだ。 「大丈夫、アイビスならやれるわ」 急加速のG、反転する視界、空が、離れる。 「この、負け犬が!」 私は、飛べる?飛んでいられるの? 違う、飛んでるんじゃない?───落ちている! 視界が、海を捉える。 どうして?どうしたの?アステリオン!? 脱出装置のレバーを探る、どこに!? 見付からない、解らない、墜ちる───── 「ッは!?」 「…やっと起きたか。──さっきはすまなかったな、叩き落とすしかなかったんだ」 ……………毛布? 目の前に居たのは、毛布を被せられていた自分。そして─── 「暴れるなよ──あんたは疲弊している。どうやらあんたはアンチボディとやらには適性が無いみたいだな」 マグカップを持った、ツリ目の青年だった。 「あ、アンタは───」 「ジュシュア・ラドクリフ、流れ者の傭兵さ。君は?」 「あ………アイビス・ダグラス」 ペースを狂わされてしまった。 「やれやれ、腹減ってないか?」 何を言い出すの、コイツ?この、こんな殺し合いゲームのさなかに───そうだ、確かポケットに─── 「そういえば、拳銃とかそういうのは没収されちまったらしいな」 「……………」 無かった、確かに。 「────ほら。レトルトだが、無いよりマシだろ?」 「あ………ありがとう」 マグカップに入ってたのは、レトルト食品「母さんのシチュー」だ。 「………匙」 「ほら」 差し出されたスプーンで、アイビスはシチューをがっつきはじめた。 「っぷはぁ!」 「よく食べるもんだな……」 「……ごちそうさま」 赤毛の少女──アイビスは、まだジョシュアを警戒していた。攻撃してきた相手に、食糧を別ける………そんな道理はないのだ。 「ところで……一つ聞きたいことがある」 「?」 「あの機体に乗ってて、普段と違ってた所?」 「あぁ、今のアンタは、さっきまでのアンタとは違い過ぎる。 (……普段のアイビスが今のアイビスだとしたら、あの機体に何かあるはずだ)」 「………特には、何も」 「本当に?」 「……ちょっと頭痛がしたくらい」 「………」 ジョシュアは思う。 アンチボディ………半機半生のこの機体の特性。それは何だ………………? (乗ってみないと解らないな………) 「アイビス」 「な、何よ?」 「アタシがその機体に?」 「俺がその赤いヤツに乗る」 「………何でさ」 「さっきみたいに、また俺にヒステリックに攻撃されたら困るからな。……大丈夫、ブレンは優しいよ」 「………」 「……嫌ならここに縛って放置していく。自分が捕虜だということは理解出来るな?」 「………解った」 こうして、アイビスが薄桃色のブレンパワード…ヒメ・ブレンに、ジョシュアが紅いグランチャー…クインシィ・グランチャーに乗ることになった。 「これは………くっ………」 グランチャーに乗ったジョシュアに、容赦の無い頭痛が襲う。 (この頭痛……お前か、お前なのか、グラン………) グランチャーのコックピットに、冷たい風が吹き込む。 (………) (何だ…………抗体?…………オルファン………守る?) (…………) (……オルファンを守りたい?……だがそのオルファンとやら、どこにあるんだ?) (……………) (………ブレンパワードはオルファンに仇為す?………違う、ブレンは優しいんだぞ!グラン!) (……………) (………このゲームのフィールド上に……そのオルファンとやらはあるのか?) (…………) (………ない………んだな?だから………どうするんだ?このゲームから抜け出したいんだろ?) (………) (……じゃあ……ブレンとも協力するんだッ!) (……) (こんなところで………喧嘩はここでするんじゃない!戻ったら存分にやればいい!だから今は…………俺の頼みを聞いてくれ………) (…) 「………解ってくれ、グラン。俺には守りたい人がいるんだ!」 「だ………大丈夫?」 「アイビス………か」 通信機ごしに、憔悴しきった声が聞こえた為、アイビスは少し驚いた。 「大丈夫………だ」 「ほ、ほんとに大丈夫なの?」 「あぁ」 (グランチャー………すまない。お前の力が必要なんだ) ジョシュアはグランチャーを説得し、何とか動かした。 (…………) (………?……解った、ありがとう。グラン) 「……ど、どうするのよ?」 「…西の水辺……A-3の方に行く。アンチボディは水圧に耐えれる作りらしいからな。水中を潜行して北のA-1へ向かう………出来るだけ戦わないようにな」 「わ、解った……」 そして………紅いグランチャーと、優しいブレンは、水辺の方へ移動を開始した。 【ジョシュア・ラドクリフ 搭乗機体:クインシィ・グランチャー (ブレンパワード)  パイロット状況:少々の頭痛  機体状況:ジョシュアに説得されて、協力している。無傷。  現在位置:B-3からA-3へ移動中  第一行動方針:とりあえず西へ  第二行動方針:水中潜行し、北へ向かう  第三行動方針:ラキを探す  最終行動方針:ゲームから脱出】 【アイビス・ダグラス 搭乗機体:ヒメ・ブレン(ブレンパワード)  パイロット状況:戸惑い  機体状況:ブレンバー等武装未所持。手ぶら。機体は無傷。  現在位置:B-3からA-3へと移動中  第一行動方針:ジョシュアについていく  最終行動方針:……どうしよう】 【時刻:14:00】 ---- |BACK||NEXT| |[[The two negotiators]]|[[投下順>http://www30.atwiki.jp/srwbr2nd/pages/11.html]]|[[美しくない]]| |[[……ぶっちゃけ、すっげー恥ずかしかった]]|[[時系列順>http://www30.atwiki.jp/srwbr2nd/pages/12.html]]|[[そして騎士は走り出す]]| |BACK|登場キャラ|NEXT| |[[アンチボディ、二体]]|ジュシュア|[[アンチボディー ―半機半生の機体―]]| |[[アンチボディ、二体]]|アイビス|[[アンチボディー -半機半生の機体―]]| ----
*&color(red){ブレンとグラン ◆OBzaXJXIWo} 「アイビスならやれるよ」 そうだ。やれるはずだったんだ。 「大丈夫、アイビスならやれるわ」 急加速のG、反転する視界、空が、離れる。 「この、負け犬が!」 私は、飛べる?飛んでいられるの? 違う、飛んでるんじゃない?───落ちている! 視界が、海を捉える。 どうして?どうしたの?アステリオン!? 脱出装置のレバーを探る、どこに!? 見付からない、解らない、墜ちる───── 「ッは!?」 「…やっと起きたか。──さっきはすまなかったな、叩き落とすしかなかったんだ」 ……………毛布? 目の前に居たのは、毛布を被せられていた自分。そして─── 「暴れるなよ──あんたは疲弊している。どうやらあんたはアンチボディとやらには適性が無いみたいだな」 マグカップを持った、ツリ目の青年だった。 「あ、アンタは───」 「ジュシュア・ラドクリフ、流れ者の傭兵さ。君は?」 「あ………アイビス・ダグラス」 ペースを狂わされてしまった。 「やれやれ、腹減ってないか?」 何を言い出すの、コイツ?この、こんな殺し合いゲームのさなかに───そうだ、確かポケットに─── 「そういえば、拳銃とかそういうのは没収されちまったらしいな」 「……………」 無かった、確かに。 「────ほら。レトルトだが、無いよりマシだろ?」 「あ………ありがとう」 マグカップに入ってたのは、レトルト食品「母さんのシチュー」だ。 「………匙」 「ほら」 差し出されたスプーンで、アイビスはシチューをがっつきはじめた。 「っぷはぁ!」 「よく食べるもんだな……」 「……ごちそうさま」 赤毛の少女──アイビスは、まだジョシュアを警戒していた。攻撃してきた相手に、食糧を別ける………そんな道理はないのだ。 「ところで……一つ聞きたいことがある」 「?」 「あの機体に乗ってて、普段と違ってた所?」 「あぁ、今のアンタは、さっきまでのアンタとは違い過ぎる。 (……普段のアイビスが今のアイビスだとしたら、あの機体に何かあるはずだ)」 「………特には、何も」 「本当に?」 「……ちょっと頭痛がしたくらい」 「………」 ジョシュアは思う。 アンチボディ………半機半生のこの機体の特性。それは何だ………………? (乗ってみないと解らないな………) 「アイビス」 「な、何よ?」 「アタシがその機体に?」 「俺がその赤いヤツに乗る」 「………何でさ」 「さっきみたいに、また俺にヒステリックに攻撃されたら困るからな。……大丈夫、ブレンは優しいよ」 「………」 「……嫌ならここに縛って放置していく。自分が捕虜だということは理解出来るな?」 「………解った」 こうして、アイビスが薄桃色のブレンパワード…ヒメ・ブレンに、ジョシュアが紅いグランチャー…クインシィ・グランチャーに乗ることになった。 「これは………くっ………」 グランチャーに乗ったジョシュアに、容赦の無い頭痛が襲う。 (この頭痛……お前か、お前なのか、グラン………) グランチャーのコックピットに、冷たい風が吹き込む。 (………) (何だ…………抗体?…………オルファン………守る?) (…………) (……オルファンを守りたい?……だがそのオルファンとやら、どこにあるんだ?) (……………) (………ブレンパワードはオルファンに仇為す?………違う、ブレンは優しいんだぞ!グラン!) (……………) (………このゲームのフィールド上に……そのオルファンとやらはあるのか?) (…………) (………ない………んだな?だから………どうするんだ?このゲームから抜け出したいんだろ?) (………) (……じゃあ……ブレンとも協力するんだッ!) (……) (こんなところで………喧嘩はここでするんじゃない!戻ったら存分にやればいい!だから今は…………俺の頼みを聞いてくれ………) (…) 「………解ってくれ、グラン。俺には守りたい人がいるんだ!」 「だ………大丈夫?」 「アイビス………か」 通信機ごしに、憔悴しきった声が聞こえた為、アイビスは少し驚いた。 「大丈夫………だ」 「ほ、ほんとに大丈夫なの?」 「あぁ」 (グランチャー………すまない。お前の力が必要なんだ) ジョシュアはグランチャーを説得し、何とか動かした。 (…………) (………?……解った、ありがとう。グラン) 「……ど、どうするのよ?」 「…西の水辺……A-3の方に行く。アンチボディは水圧に耐えれる作りらしいからな。水中を潜行して北のA-1へ向かう………出来るだけ戦わないようにな」 「わ、解った……」 そして………紅いグランチャーと、優しいブレンは、水辺の方へ移動を開始した。 【ジョシュア・ラドクリフ 搭乗機体:クインシィ・グランチャー (ブレンパワード)  パイロット状況:少々の頭痛  機体状況:ジョシュアに説得されて、協力している。無傷。  現在位置:B-3からA-3へ移動中  第一行動方針:とりあえず西へ  第二行動方針:水中潜行し、北へ向かう  第三行動方針:ラキを探す  最終行動方針:ゲームから脱出】 【アイビス・ダグラス 搭乗機体:ヒメ・ブレン(ブレンパワード)  パイロット状況:戸惑い  機体状況:ブレンバー等武装未所持。手ぶら。機体は無傷。  現在位置:B-3からA-3へと移動中  第一行動方針:ジョシュアについていく  最終行動方針:……どうしよう】 【時刻:14:00】 ---- |BACK||NEXT| |[[The two negotiators]]|[[投下順>http://www30.atwiki.jp/srwbr2nd/pages/11.html]]|[[美しくない]]| |[[……ぶっちゃけ、すっげー恥ずかしかった]]|[[時系列順>http://www30.atwiki.jp/srwbr2nd/pages/12.html]]|[[そして騎士は走り出す]]| |BACK|登場キャラ|NEXT| |[[アンチボディ、二体]]|ジュシュア|[[アンチボディー ―半機半生の機体―]]| |[[アンチボディ、二体]]|アイビス|[[アンチボディー ―半機半生の機体―]]| ----

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