第二次スパロボバトルロワイアル@wiki内検索 / 「カフェタイム―あんたらつくづく…―」で検索した結果

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  • カフェタイム ―あんたらつくづく…―
    カフェタイム―あんたらつくづく…― ◆dHWlzxs/ng 「ふぅ───」 妙にエロいライダースーツを着ている、カテジナ・ルースは、支給食糧の携帯飲料── どこぞの7のつくコンビニに売られているようなものと似ているが、綴りを読むと「バルトフェルド・カフェ」と書かれたカップのコーヒー ──を飲みながら、機体操作の一切をしていなかった。 する必要もなかったのだ。 「機体が大きくて、尚且飛べると本当に便利よね」 「いやはや、全くですな」 通信機から、ギャリソンさんの声が聞こえる。 「……こんな状態でバランス取りながら操縦するのは難しいんだからな。振り落とされても文句を言うなよ」 「そのくらい、解っている」 アフロの声。今一番働いているのは彼だ。 今、彼等は───空にいた。 「ガンドロの肩に?」 「えぇ」 数十分前、襲撃された後に動きだそうとした矢先、カテジ...
  • 金髪お嬢とテロリスト
    ...EXT カテジナ カフェタイム―あんたらつくづく…―? ギャリソン カフェタイム―あんたらつくづく…―? コスモ カフェタイム―あんたらつくづく…―? ガウルン 我が道を往く人々
  • 『歌』に振り回される人達
    『歌』に振り回される人達 ◆6OiAlncQE B-5の密林に巨大な赤い機体が佇んでいた。 そして、その足元には赤い機動兵器とバイクが密林に隠れるように存在した。 「ち、機体を密林に隠すつもりだったがこれじゃあ、無理だな」 「たしかに、ダイターンよりも少々小さかったので可能だと思われたのですが、無理そう ですなぁ」 「じゃあ、どうするの?街の方まで移動する?」 三人はあれから当初の予定どうりに二時間ほど飛び続け一旦休息をとるために着陸し 敵襲に備えるために機体を密林の中に隠そうとしたのだがジガンスクードだけが どうやっても上半身が丸出しになるので考えあぐねていた。 「第一イデオンほどじゃないがこんな機体が密林に隠れられるわけがないんだ。 ギャリソンさんのガンダムでもぎりぎりだしよぉ」 「そうですなぁ、それならばコスモ様は見張りをして私とカテジナ様が機体から降り ...
  • 気になる、あの子
    気になる、あの子 ◆caxMcNfNrg 「目的地に到着です!」  ユリカの声と共に、大地を揺るがす巨竜が動きを止める。 その周囲を旋回していた戦闘機から通信が開かれた。 「補給口か・・・だが艦長、補給はまだ必要ないと思うが?」  黒衣の青年が発した疑問に、ユリカはダイを補給施設の上に移動させつつ答える。 「私達は必要ないですけど、必要な人がいるかもしれないじゃないですか」 「俺達以外の、この周囲にいる参加者か」 「はい!他の人達に待ち伏せするために、ここを占拠しちゃいましょう」  ユリカがそう言い終える頃には・・・ダイの体は、補給路を完全に覆い隠していた。 「しかし・・・それでは効率が悪いんじゃないか?  ここで、来るかもわからない参加者を待つよりは・・・」 「いえ、ガイさん・・・の戦闘機ならともかく、  機動力の無い地上戦艦では、移動に時間が掛かりす...
  • 殺意は昏き火が如く
    殺意は昏き火が如く ◆ZbL7QonnV. 「ち……さっきの奴は逃しちまったか……」  流竜馬は苛立っていた。自分が現在置かれている今の状況に、激しく怒りを憶えていた。  何もかもが気に喰わなかった。  このクソッタレなゲームの事も、こんな馬鹿げたゲームを企てたあの化け物も、そしてそれに巻き込まれてしまった事も、全てが苛立ちの対象だった。  生きる為に他人を蹴落とす。これは、まだいい。これまでに繰り広げた戦いの中でも、そういった局面には何度も出くわしてきた。  他人の為に自分を犠牲にしてやるなど、甘ったれたガキの考えだ。名前も知らない他人の為に、自分の命を譲ってやる道理は無い。  だが……それでも、この状況は気に喰わなかった。  あんな得体の知れない化け物に従わされている事が、無性に腹立たしかった。  そして、なにより――永らく待ち望み続けていた復讐の機会が奪われた事...
  • 核ミサイルより強い武器
    核ミサイルより強い武器 ◆w4z2Zc6V4M 「見つけた…!」 眼下の草原には、白い機体が一機駆けている。 それを見下ろすこの機体も、白い。 コックピットには、真っ赤な髪の少女が一人。 フェステニア・ミューズは、地上を移動するRX-78-2ガンダムを捉えていた。 まだ、向こうには発見されていないようだ。 テニアの目的は、このゲームでの優勝。 そのためにはほかの参加者を殺さなければならない。 だが、このまま戦闘をするのははばかられた。 もし相手が強かったら、返り討ちにあう危険性がある。それは避けたい。 遠距離からの狙撃も却下。これはカティアの得意分野だ。 「ピピッ」 迷っているうちに、気付かれてしまったらしい。あの機体から通信が入る。 『おい、そこのロボットのパイロット。あんたはこのゲームに乗ってるのか?』 武蔵の質問からしばらく...
  • 美しくない
    美しくない ◆T6.9oUERyk 蒼空の彼方に僅かな染みが一つ浮かび上がる。 少しずつ大きくなっていくそれを外部センサーを通して認識しながら、テンカワアキトは通信を開く。 「・・・こちらガイ、聞こえるか?」 『はい、こちらユリカ。感度良好です!』 「8時の方角からUnKnown一機接近中、かなりの高空を飛んでいる。」 『8時の方角ですか、こっちの計器は何も捉えてません。やはりレーダーは効いていない様ですね。具体的な高度・速度はわかりますか?』 「いや、こっちも光学センサーでしか捉えていない。もう少し近づかないと具体的な数値はわからないな。」 『・・・わかりました、ガイさんはそのまま当艦の直援で待機して下さい、通信可能距離まで接近したら私が交信してみます。』 「了解。」 通信が終了すると、テンカワアキトは無敵戦艦ダイの上空で旋回飛行を続けながら少しずつYF-2...
  • 51~100
    投下順に読む Opening~50? 51~100 101~150? 時系列順に読む 第一回放送まで 第二回放送まで 参加者ごとに読む No. タイトル 登場キャラ 登場機体 場所 時刻 作者 51 核ミサイルより強い武器 テニアムサシ ベルゲルミル(ウルズ機)RX-78-2ガンダム F-8 初日15 00 ◆w4z2Zc6V4Mさん 52 東北東に進路を取れ ジョナサンキラ JアークガンダムF-91 B-4 初日12 55 ◆eK/Y5OG4jwさん 53 死活問題 シンヤロジャーリリーナ テッカマンエビル騎士鳳牙ヴァルハラ D-7 初日15 30 ◆Nr7qwL8XuUさん 54 淡い記憶と、現実 統夜 ヴァイサーガ A-1 初日15 30 ◆w4z2Zc6V4Mさん 55 迷いの行く先 アスランヒイロ ファルゲン・マッフレイダーガンダム F-6 初日15 50 ◆vQm...
  • 第一回放送まで
    投下順に読む Opening~100 101~200 時系列順に読む 第一回放送まで 第二回放送まで 第三回放送まで 第四回放送まで 参加者ごとに読む キャラ別追跡表 時刻 タイトル 登場キャラ 登場機体 場所 作者 初日12 00 Opening ノイ・レジセイアアルフィミィキララクスキョウスケエクセレンロジャーテニアメルアコスモユーゼス なし 不明 131さん 未明 悩める少年 マサキカズイ 旧ザク百式 C-4 ◆BdmRjU2Op2さん 未明 魔神、起動! ガロード マジンガーZ B-1 ◆T6.9oUERykさん 未明 アンチボディ、二体 アイビスジョシュア ヒメ・ブレンクインシィ・グランチャー B-3 ◆f3zMLtBTIkさん 未明 邪龍空に在り 孫光龍 レプラカーン F-1 559さん 未明 花言葉は「勇敢」 甲児 ナデシコ D-3 ◆6.x14AMM0oさん...
  • Opening~100
    投下順に読む Opening~100 101~200 時系列順に読む 第一回放送まで 第二回放送まで 第三回放送まで 第四回放送まで 参加者ごとに読む キャラ別追跡表 No. タイトル 登場キャラ 登場機体 場所 時刻 作者 0 Opening ノイ・レジセイアアルフィミィキララクスキョウスケエクセレンロジャーテニアメルアコスモユーゼス なし 不明 初日12 00 131さん 1 恋と呪い アキトユリカ YF-21ダイ D-7 初日12 40 ◆ZbL7QonnV.さん 2 DARK KNIGHT 統夜 ヴァイサーガ A-8 初日12 45 ◆T0SWefbzRcさん 3 純真なる抗体、真紅の悪鬼 クインシィラキエイジクルツ 真ゲッターネリーブレンフォルテギガスラーズアングリフ B-1???B-2 初日12 30 ◆9cdcQ8fLVYさん 4 天駆ける少女 比瑪 ペガス ...
  • 神 隼人
    神 隼人 氏名 神 隼人 性別 男 出典 真ゲッターロボVSネオゲッターロボ 人称 一人称:俺、私 二人称:お前、貴様 三人称:奴 特殊技能 原作漫画である「ゲッターロボ」ではIQ300。また、「真ゲッターロボ」ではゲッターロボ號のプロトタイプらしきゲッターを作り上げていることからメカ関係にも強いと思われる。指揮能力…一佐であり、ゲッターの戦術運営の責任者。身体能力も竜馬と同等程度にはあると漫画版の描写からは見て取れる。つくづく古傷が惜しまれるなぁ…。 性格 冷静。ボインちゃんが好き。 備考 古傷とか言っておきながら漫画版後半では普通に真ゲッターを操縦していたりするが、気にしてはいけない。
  • 心の天秤
    心の天秤 ◆YYVYMNVZTk 茫然自失。 その四文字こそ、今のシャギアを表すのに最も相応しいだろう。 ヴァイクランのコックピットの中、誰に向けるというわけでもなくシャギアは疑問の言葉を脳内で繰り返す。 ――私は今、誰を撃った? 誰が死んだ? ナデシコの格納庫内には、シャギアを含めて五人いたはずだ。シャギア、ガロード、テニア、比瑪、名も知らぬギターの男。 それが今では二人いなくなり三人になってしまっている。 テニアはベルゲルミルに乗り、ナデシコを飛び出した。 ならばいないのは、比瑪ということになる。比瑪が、いなくなっている。 ならばさっきシャギアが撃ったのは、間違いなく比瑪なのだろう。 自分が比瑪の命を――意図したわけではないにしろ、奪ってしまった。 そのことをはっきりと自覚した瞬間、全身に何とも形容し難い悪寒が走り、纏まろうとしていた思考が霧散する。 比瑪...
  • もう一つの対主催
    もう一つの対主催 ◆YYVYMNVZTk 三度目の放送まで残り一時間弱――アキトの回復を待ち、ユーゼスは待ち合わせの場所であるA-1へと機体を進めていた。 このまま進めば放送を前に統夜、テニアと合流出来るだろう。 あの二人が無事であるならば、の話だが。 ユーゼスでさえ苦しめられた、圧倒的な物量を誇る異形の群れ。 単体でならばさほどの脅威ではない。とはいえ、あれだけの数が群れて来られてしまえばそれは絶対の脅威となりうる。 認めよう。あのタイミングでゼストが進化を遂げていなければ、取り込まれていたのはこちらだった。 そう、あの怪物たちは、まさしくインベーダーと呼ぶに相応しい能力を備えていた。 インベーダーは他の機体と融合し、そのコントロールを奪うことで自己の勢力を拡大していく。 その様は、まさに侵略そのもの。 統夜は得物をユーゼスに奪われ、テニアは少なくない損傷を抱えて...
  • 交錯線(2)
     ◇ 地下道の天井をぶち抜き、折り重なる瓦礫の束を舞い散らしながら中空に躍り出たヴァイサーガ。 身を翻させつつ周囲の状況を確認して統夜は、歯噛みする。 ――くそっ! 思ってた位置よりも大分遠い。 一度地上に生身で出て目測で二人の位置を確認していたとはいえ、利かないレーダーを頼りに入り組んだ地下道を移動してきたのだ。 増して、ヴァイサーガが移動できるほど大きな道はそれほどないときている。 思い通りの場所に出れなくてもそれは仕方がないと言えた。だが、それにしても遠すぎる。 ――間に合うのか、この位置から。 入力するコードは風刃閃。五大剣の鞘を払い、空気を掻き乱す。 狙いは交渉人ロジャー=スミスとガウルン。この生身の二人を先制で叩き潰す。 「いや、間に合わせてみせる!!」 乱された空気が流れを変える。一方向に纏まり、円を描き、急速に...
  • 追い詰められる、心
    追い詰められる、心 ◆YYVYMNVZTk 「――おい、起きてるか?」 洞穴の中で男の声が響く。 「食えるかどうかは知らないが、腹に何か詰めておけよ。  腹が減って力が入らず殺されました――最高につまらない、冗談にもならない話だ」 言葉を投げかけられたのは力無く横たわる少年だ。 だが、その瞳には怒りに支えられた殺意が宿っている。 その眼光を男に向けながら、少年は答える。 「あんたは――どうするんだ」 「お前が食おうが食わまいが関係ないさ。俺は食うぜ。  飯のときに襲ってきても、俺は全然構わないんでね」 少年の考えなど全て分かっていると言わんばかりに、挑発的に笑う男。 男の名はガウルン。少年の名は統夜。 この二人の奇妙な関係は――些か理解し難い。 二人は協力関係にある。 最後の一人になるまで殺し合いを続けるバトルロワイアルにお...
  • オーガニックな機体とニュータイプの邂逅
    オーガニックな機体とニュータイプの邂逅 ◆9NAb4urvjA 俺達は当初の予定通りにH-2に留まり他の参加者が接近するのを待っていた。 「なあアムロ」 この横にいる核ミサイルに乗った男はシャア・アズナブル。自分の生涯のライバルであり、敵から 味方へ、味方から敵へ、敵から味方へと変わり身の早い油断のならない男だ。 「どうしたシャア」 「暇だ」 「……索敵すらしない役立たずはもう助けてやらんぞ」 「冗談だ。ところで、もしここが奴らの言っていた禁止エリアになったらどうする?」 たしかに、奴らが監視等をしているとすれば自分達が動かないことに業を煮やして移動させようと するだろう。だが、そこまで考え俺は自惚れていると気付く。 この状況では単独で行動したとしても奴らを出し抜くどころか勝ち抜くことすらできやしない。まして 足手まといを抱えている状況では...
  • 楽園からの追放者(1)
    楽園からの追放者 ◆VvWRRU0SzU 白い、光……全てを呑み込む……強く、激しい輝き…… ああ……消えていく……私が…… 主は……私を助けては……くれない…… 必要じゃ、ないから……? あの方の望む存在に……なれなかったから? では、私は……私の存在していた、意味は……私は、何? 私は……何になれた? ……何にも……なれなかった…… この宇宙は……静寂でなければ……いけない…… 望んでいない世界……修正……しなければ…… 静寂の世界……その世界になら……私の、居るべき……場所は……ある? 違、う……どこにも……ない……不確かな私……不確かな存在が、居てもいい……場所なんて…… このまま……消える……それが、あるべき……私の……終焉…… …………! これは……想いの力…… ...
  • 判り合える心も 判り合えない心も
    判り合える心も 判り合えない心も ◆7vhi1CrLM6 細長いスティック状の包装紙が破かれて、クリーム色の粉末がマグカップの底に降り積もった。 そこにこぽこぽと柔らかい水音を立てて、ポットからお湯が注がれていく。 200mlほどだろうか? 規定の量まで溜まったお湯を覗き込むと栗毛の少女はスプーンでゆっくりとかきまぜる。 途端に鼻先をくすぐる優しい匂いが湯気と共に立ち昇り、狭い医務室の中に満ちて行った。 男は背もたれのない丸い椅子に座ったまま、ぼんやりとそれを眺めていた。 混ざり具合を確かめて「よし」と小さく呟く声が耳に届く。 カリッと香ばしく揚がったフライドオニオンの顆粒がそこに加えられ、琥珀色の澄んだスープに小麦色が浮かび上がる。 コンソメ風味のオニオンスープ。彼女は出来上がったそれを差し出してきた。 「はい、どうぞ」 両の手で受け取る。「熱いから...
  • 死人の呪い
    死人の呪い ◆960Bruf/Mw  暗い闇の中にわずかに黄色がかった明るい茶色の天体を見つけて、アイビスは目を輝かせた。  自身の半分以上の大きさを誇る衛星――冥府の川の渡し守カロンを従者に携えたその天体は冥府の王プルートの名を持つ準惑星。  旧世紀に一度は太陽系最果ての惑星としてその名を連ねながらも惑星の名を剥奪されたといういわくつきの星である。  しかし、かつて太陽系の惑星であったという事実は、今も人々の意識の奥底に色濃く残っている。  その為か、冥王星こそが太陽系の最果てであり、そこから離れることが外宇宙に旅立つことの第一歩だという意識が知らず知らずのうちに宿っていた。  だからだろうか、胸が高鳴る。夢が現実へと変わる瞬間が目の前に迫っているのだ。  居住ブロックを増設されいくらか大きさを増したアルテリオンが、冥王星の重力を利用してその衛星軌道上を大きく回り始める...
  • The 4th Detonator(2)
    ――こんなんで死ぬもんかっ! 私は! ■■と幸せになるんだぁぁああああああっっっ!!―― 虫のいい話だったのはわかってる。 俺もテニアも、ここでたくさんの人を傷付けてきた。 Jアークの奴らが俺やテニアを人殺しだって憎むのは当然だよな。それだけの事をしてきた。 俺があいつらの立場でもそうする。 ――良かった……会えて、本当に良かった……!―― でも、俺とテニアは出会ってしまった。 ここで、カティアもメルアもいない殺し合いの世界で、俺達だけが。 ――アタシ信じてたからさ。■■が助けに来てくれるって―― テニアは俺を信じるって言ってくれたよな。 俺も、テニアを信じようって……お前が何をしてきたか知っても、それでもお前を守ろうと思ったんだ。 ――……■■、何だか印象、変わったんじゃない?―― 既に一人、殺してるからな。そりゃ...
  • Shape of my heart ―人が命懸けるモノ―(ver.IF)(3)
     ◆  素早く、それでいて非常に巧緻に長けた剣閃が迫って来る。受け止め、受け流す。数合切り結ぶ。そして引き際に小さく、それでいて鋭く剣を振るった。空を斬る感触に臍を噛む。  再び距離を開けての対峙。長く細い息を吐く。  手ごわい。少なくとも刃物の扱いに関してはギンガナムを上回り、自身と拮抗していると言っていい。さらに、その妙を得た動きには目を見張るものもある。  黒い機体の後方のただ一点だけを睨みつけ、剣を構える。ギンガナムと他の二機が戦闘を繰り広げている場所だった。そこだけを見ている。目的は一つ。  この黒い機体を避わし、その場へ急行する。  然る後、ギンガナムにこの機体の相手をさせ、他の二人を説き伏せる。それが最善手。  下手にここで戦闘を繰り広げても意味はない。まして、ラプラスコンピューターが破損するようなことがあれば、それは致命的だ。それだけは避けねばならない。...
  • Shape of my heart ―人が命懸けるモノ―(3)
     ◆  素早く、それでいて非常に巧緻に長けた剣閃が迫って来る。受け止め、受け流す。数合切り結ぶ。そして引き際に小さく、それでいて鋭く剣を振るった。空を斬る感触に臍を噛む。  再び距離を開けての対峙。長く細い息を吐く。  手ごわい。少なくとも刃物の扱いに関してはギンガナムを上回り、自身と拮抗していると言っていい。さらに、その妙を得た動きには目を見張るものもある。  黒い機体の後方のただ一点だけを睨みつけ、剣を構える。ギンガナムと他の二機が戦闘を繰り広げている場所だった。そこだけを見ている。目的は一つ。  この黒い機体を避わし、その場へ急行する。  然る後、ギンガナムにこの機体の相手をさせ、他の二人を説き伏せる。それが最善手。  下手にここで戦闘を繰り広げても意味はない。まして、ラプラスコンピューターが破損するようなことがあれば、それは致命的だ。それだけは避けねばならない。...
  • タイムテーブル
    日程 時刻 場所 キャラ名 三日目 02 30 ネビーイーム カミーユ・アイビス・ノイ=レジセイア・AI1 02 45 ロジャー・アキト・統夜
  • アンチボディ、二体
    アンチボディ、二体 ◆f3zMLtBTIk 『当たれ…当たれ当たれ当たれ、当たれえッ!』 相対している真紅の人型が持つ銃剣のようなものから、エネルギーの奔流が次々と放たれる。 それらを必死に避けつつ、ジョシュアは相手のパイロットに呼びかけた。 「止めてくれ!俺は君と殺しあうつもりなんてないんだ!」 『うるさいうるさいうるさいッ!あんただって聞いただろ、この殺し合いのルールを! あんただって見たんだろ、あの女の人が…あの人が…うっ、うわぁぁぁぁぁっ!』 駄目だ。相手はかなり錯乱しているらしく、こちらの言う事に耳を傾けてくれない。 しかし、それも仕方のない事だとジョシュアは思った。 外見と声の感じからして、まだ二十歳にも満たない女の子だろう。 そんな存在が殺し合いに参加しろと強制され、人の死ぬ様を間近で見させられたのだ。平静を保っていられるわけがない。 『あたしだって...
  • 戦いの矢(ver.IF)(2)
    ―    ―    ―     ― 「……ガロード、少し先に行っていてくれないか」 「また、急に何を言い出すんだよ、アムロさん!?」 「急なバイオ・コンピュータの負荷で、少しオーバーロードを起こしたようだ。  すぐに追いつくから、先に行っていてくれ」 光の線の直下へ向けて進軍していたアムロがF-91の不調を訴える。 「この急ぎにどうしたっていうんだよ、急がなきゃお姉さんたちが手遅れになっちまう!」 「だからこそだ。治るのを待てば、そうなるかもしれない。 ガロードが向こうに今すぐ合流する。俺は直ったらすぐに追いつく」 焦るガロードに対して、とにかく冷静なアムロ。 小さくいらだつ調子でガロードはほんの数秒考えると、早口にしゃべりだした。 「わかった! でも、無理と思ったら動かないでくれよ、迎えに来るからさ!」 「……ああ、必ずまた合流しよう...
  • 戦いの矢(2)
    ―    ―    ―     ― 「……ガロード、少し先に行っていてくれないか」 「また、急に何を言い出すんだよ、アムロさん!?」 「急なバイオ・コンピュータの負荷で、少しオーバーロードを起こしたようだ。  すぐに追いつくから、先に行っていてくれ」 光の線の直下へ向けて進軍していたアムロがF-91の不調を訴える。 「この急ぎにどうしたっていうんだよ、急がなきゃお姉さんたちが手遅れになっちまう!」 「だからこそだ。治るのを待てば、そうなるかもしれない。 ガロードが向こうに今すぐ合流する。俺は直ったらすぐに追いつく」 焦るガロードに対して、とにかく冷静なアムロ。 小さくいらだつ調子でガロードはほんの数秒考えると、早口にしゃべりだした。 「わかった! でも、無理と思ったら動かないでくれよ、迎えに来るからさ!」 「……ああ、必ずまた合流しよう...
  • 貫く、意地
    貫く、意地 ◆a1WpzCXC9g 木々をなぎ倒しがら森を駆け抜ける黒い竜巻の姿があった。 その名はブラックゲッター、幾多ものゲッター線の可能性の中から生まれた攻撃力に特化した機体である。 その能力は1対1の戦いならこのロワイアルの中でも五指に入るだろう。 無論、パイロットが使いこなしていればの話だが。 そしてそのパイロット、バーナード・ワイズマンは酷く焦っていた。 先程攻撃を仕掛けたガンダムがあれほどまでの攻撃力を有していたことは計算違いだった。 端から新兵同然の自分にあのガンダムが倒せるとは思ってはいなかったが、手傷一つ負わせることすらできないとは。 それどころかマントを失ってしっぽを巻いて逃げる始末だ。 きっとあのガンダムはすぐに自分を追ってくるだろう。 何をしに。勿論、とどめを刺しに、だ。 未だブラックゲッターを使いこなせていない今、自分に勝てる見込...
  • 交錯線(1)
    交錯線 ◆7vhi1CrLM6 一瞬、刃先が常闇の中に浮かび上がった。 咄嗟に腕が動き、鞘を盾に受け止める。高く澄んだ金属音が狭い通路に反響した。 続けて一閃二閃。 鞘を払う暇も余裕もなく、視神経を総動員して刃の動きを追う。 補給を行なった影響か。あるいは損傷の修復が進んだ影響か。動きが前よりも早く巧緻に長けている。 必死になって動きを追った。 四エリアに跨る広大な南部市街地。その下に網の目のように張り巡らされた地下道には、日の光も届かない。 刀身が鞘に触れたその瞬間だけ、カッと火花が飛び、互いの姿を浮かび上がらせていた。 圧し掛かり押し潰してくるかのような圧力。刃を防ぎつつ圧されてジリジリと後退していく。 場所が悪い。幾ら幅員60m高さ70mを超える広さとはいえ、所詮は通路。 40mを超えるヴァイサーガに換算してみれば、それは僅か人二人分のスペースでしかない。...
  • 疾風、そして白き流星のごとく
    疾風、そして白き流星のごとく ◆VvWRRU0SzU 「マサキ・アンドー……サイバスター、お前の主は散ってしまったか」  時刻は6:00.二回目の放送が響き渡る。  ブンドルが駆る空貫く白銀の翼、サイバスター。  その正当たる操者の名が、幼い少女の声にて読み上げられた。彼だけではなく、数時間前に言葉を交わした者も。 「そしてゼクス・マーキス、カズイ・バスカーク……彼らもまた。カミーユ・ビダンは生き残ったか」  一回目の放送で呼ばれたラクス=クライン、リリーナ=ドーリアンの知己。  有力な集団と思われていた彼らが瓦解したことはかなりの痛手だ。  更に放送にはギム・ギンガナムの名も含まれていたが、これにはさほど驚きはしない。  粗暴かつ好戦的な男ではあったが、その戦闘力、そして黒歴史の知識は有用なものだった。  共にいた時間は長くはないがそれでも一度...
  • 堕ちた少女
    『テニア!無事だったの!!』 通信機から喜びに溢れた声が流れてくる。 会いたくなかった―― できることなら会いたくはなかった―― なのに―― しかし、その思いは現実に裏切られ目の前には喜色を隠そうともしない黒髪の少女が映し出されている。 それに対して赤髪の少女の内心は複雑だ。 こうして生きて再び会えたことは素直にうれしい。見知った顔に会えたという安堵もある。 だけど―― 『よかった……。本当に…無事で…』 会ってしまったからにはいつか自分は彼女を殺さなければならないのだ―― ずっといっしょだった―― 姉妹同然、姉同然ともいえる彼女をこの手で―― 「カティアこそ……」 どうにか返したものの彼女の心は曇ったままだった。 堕ちた少女 ◆ZimMbzaYeY 白い巨人が大地を駆け、...
  • パンがなければお菓子をお食べ
    パンがなければお菓子をお食べ ◆ZimMbzaYEY 穏やかな川面が陽光を反射してキラキラと輝いている。川面の周辺は豊かな緑に囲まれており、レッドリバーに似ているなという感想をソシエに与えた。 成人式の前にした沐浴や溺れていたロランを助けた記憶が呼び起こされ懐かしさが胸を満たしたがアスファルトに舗装された道路と橋がソシエを現実に引き戻す。 産業革命をようやく迎えたばかりといった世界から来たソシエにとって技術的に大きな較差のあるそれらは見慣れないものだった。 どうせあれも月の技術の一部かなにかだろうとあたりをつけたソシエはせっかくの感慨を台無しにされたことに気づき少し腹を立てた。 しかし、すぐに怒ってもしかたのないことだと思い直し正面を見据える。 岩山の影に隠れつつもはるか遠方にわずかに顔をのぞかせているそれは町のように見えた。 しかし、そこに建ち並んでいる建物...
  • 歌えなくなったカナリア
    歌えなくなったカナリア ◆WgWWWgbiY6 川の辺りで熱気バサラが歌い続けている。 第一回放送までに死んだ人たちに捧げるレクイエムなのだという。 放送が終わってから、十分以上そうしている。 レクイエム・・・か。 ギャリソンさんが死んだ。俺がこのゲームの中で初めて出会った人物だ。 万丈とか言う人の執事を勤めていたとか言っていたが、ただの執事ではないということは俺にもわかった。 こんなおかしなゲームの中で自分を見失う事もなく、恐れる事なく、人として当たり前の倫理を持って生きていた。 強い人だ。 得体が知れない相手でもすぐに仲間にするような、 そういう平和ボケ染みた考え方をしている以外は信頼するに値した人物だった。 あの人が死んでからだろうか、こんな事を何故だか冷静に思えるようになった・・・ バサラの歌が聞こえる。 不思議と・...
  • 赤と流星、白と勇者王
    赤と流星、白と勇者王 ◆C0vluWr0so 「……それでさきほどは取り乱していたわけか。すまない、不注意に近づきすぎたな」 「いえ……それより、その放送……本当なの?」 「ここで嘘をついても私たちに何の得がある? 内容が真実かどうかは別だが『放送された』。これは紛れもない真実だ」  ……場が沈黙で満ちる。シャア・アズナブルとアイビス・ダグラスは穴を掘っていた。  ざく……ざく……  ここに埋められる人間……彼女、アイビスがここに来て初めて出会ったのがジョシュア・ラドクリフだった。  ざく……ざく……  彼は優しかった。……優しすぎた、このゲームで生き残るには。  ざく……ざく……ざく……ざく……  もしアイビスをかばって戦闘をしなければ、死ぬことは無かったはずだ。  ざく……ざく……ざく……ざく……  自分の未熟さ...
  • 生き残る罪
    生き残る罪 ◆7vhi1CrLM6 ロジャー=スミスとの接触からおよそ三十分。 オルバとテニアの二人組は、今G-6エリアを目前にしていた。 支給された地図。機体に予めインプットされていた地理データ。 それらを見ればそこは、緑の森林に囲まれた高台に位置していたはずだった。 だが現実はどうだ? どこにもそんなものはない。 囲む木々のある所は焼け落ちて黒い炭となり、またある所は地盤が捲れ上がり普段人目に触れることのない根が上を向いている。 その光景を抜けたその先の高台もその一部は崖崩れを起こし土砂が堆積している。 そして肝心の基地は、見当たらなかった。 高台の上に存在するはずの、50キロ四方にも及ぶ一ブロックの大部分を占めるはずの広大な基地は、そこに存在しなかった。 あるのは瓦礫の山。瓦礫の荒野。僅かな建物が崩壊を免れているものの、それだけだった。 機体を進める。半ば崩...
  • Shape of my heart ―人が命懸けるモノ―(ver.IF)(2)
     ◆ 「……嫌だ…嫌だ」  立ち並ぶ廃墟をなぎ倒し、抉れた大地が一筋の巨大な爪痕になっていた。  その爪の先で地に伏すヒメ・ブレン。その中でアイビスはうわ言を繰り返し呟いている。  うつむき、小さく丸まり、膝を抱え、体は芯から奮え、瞳孔は開き、焦点の合わぬ瞳は揺れ、歯の根も噛み合わず、心も折れた。  怯えが、慄きが、恐怖が全身を支配している。 「アイビス、無事か?」  ――通信?  僅かに顔を上げ、コックピットの内壁にぼんやりと開かれた通信ウインドウに目を向ける。  端整な顔立ちの青年がそこにはいた。 「ク……ルツ?」 「動けるな? やり返すぞ」 「無理だよ!」  息巻くクルツの声に咄嗟に反対の言葉が出る。本心だった。  自身の無力を思い知らされ心砕けた少女を目の前にして、驚きの表情をクルツが浮かべる。 「何……言って...
  • Stand by Me
    Stand by Me ◆YYVYMNVZTk 確実に切り裂くはずだった。 何も考えず、無心に、ただ刃を走らせて、その一撃は何よりも疾く、重く、強く。 けれど、確かに決意したはずなのに、あの声を聞いた途端に俺の心は揺れてしまった。 何故、どうしてと、疑問符が頭の上をくるくる回る。 「テニ、ア……」 ナデシコに近づいていく姿を遠めに見ていたときには気付かなかったが、テニアの乗る機体の損傷は、決して軽いものではなかった。 左腕は消失し、脇腹も痛々しく抉れている。それ以外にもはっと目に付く大きな傷から微細な傷まで全身無事なところがないほどだった。 テニアもまた、幾度となく戦ってきたんだろう。そして生き残ってきたんだ。 ……どうやって、生き残ってきたのか。ガウルンからは聞いている。 だけど、俺はまだテニアからは何も聞いていない。 そう、テニアから聞いた...
  • Shape of my heart ―人が命懸けるモノ―(2)
     ◆ 「……嫌だ…嫌だ」  立ち並ぶ廃墟をなぎ倒し、抉れた大地が一筋の巨大な爪痕になっていた。  その爪の先で地に伏すヒメ・ブレン。その中でアイビスはうわ言を繰り返し呟いている。  うつむき、小さく丸まり、膝を抱え、体は芯から奮え、瞳孔は開き、焦点の合わぬ瞳は揺れ、歯の根も噛み合わず、心も折れた。  怯えが、慄きが、恐怖が全身を支配している。 「アイビス、無事か?」  ――通信?  僅かに顔を上げ、コックピットの内壁にぼんやりと開かれた通信ウインドウに目を向ける。  端整な顔立ちの青年がそこにはいた。 「ク……ルツ?」 「動けるな? やり返すぞ」 「無理だよ!」  息巻くクルツの声に咄嗟に反対の言葉が出る。本心だった。  自身の無力を思い知らされ心砕けた少女を目の前にして、驚きの表情をクルツが浮かべる。 「何……言って...
  • ネクスト・バトルロワイアル(5)
    統夜の震えが、イェッツト・ヴァイサーガに伝導する。 ひたすら、目的へ向けて一直線に邁進していた統夜ですら、無意識に後退してしまうほどの存在感。 正面に立っているだけで、強風で吹き飛ばされる錯覚すら覚える。 これが、この殺し合いを開いた元凶の全力。 平行世界を歪め、世界の新生を企んだ、因果律という神の遣わした歪んだ大天使。 シュテルン・ノイ・レジセイアが存在するだけで放たれる生命波動は、明確な意思と力を感じるほどだった。 『我の力を宿した人間よ……もう一度問おう。我とともに歩むつもりはないか?』 「誰が……ッ!」 誰がそんな誘いの乗るものか、と言おうとするが、かみ合わぬ奥歯が、乾ききった口内が、それを許さない。 これが、おそらく最後通牒。これを断れば、まさに次元が違う存在と剣を交えることになる。 いや、そもそも剣を交えると、戦闘と呼べるだけのものになるの...
  • Advanced 3rd(2)
    視界が――いや、世界が閃光に包まれた。 とっさにテニアを庇う。斬り合っていた白い機体の事なんて忘れて。 光が駆け抜けた後、次に来たのは衝撃波だ。 剣を大地に突き立て、楔とする。 ヴァイサーガの巨体が揺れ、軽いベルゲルミルなんて吹き飛ばされそうになるほどの風が叩きつけられた。 数秒、もしかしたら数十秒は横殴りの風に晒されていたかもしれない。 やがて風圧が止み、統夜は顔を上げた。 「なんだ……これ」 先程まで廃墟の街で戦っていた、はずだ。 なのに今、目の前にあるのは――ぽっかりと空いた何もない空間。 そこかしこに瓦礫の山が、建造物の名残りが見える。 街を、まるで消しゴムを掛けたように空白がその存在を主張している。 すり鉢状に広がっていく破壊の爪痕。その進行方向にはまさしく何もない。 ずっと向こう、地平線の果てまで続いているように見える。ヴァイサーガのカメラ...
  • すべて、撃ち貫くのみ(1)
    すべて、撃ち貫くのみ ◆VvWRRU0SzU 「あれは……キョウスケ中尉か。あの人は、今さら……!」 カミーユの見上げた空を、紅き隼が駆け抜ける。 ただ見上げるだけの自分をあざ笑うかのように、その軌跡はぶれることはない。 向かう先は異形の機体。 閃く砲火に我に返る。そうだ、呆けている場合じゃない。ベガを殺したあの男を……! 半壊した基地を走りだす。格納庫はさほど離れていない。 ユーゼスも、キョウスケも、クワトロのことも。すべては頭から抜け落ちる。あのふざけた理由で悪意をばら撒く男を、倒す。 「許さない……絶対に、許すものかッ! お前は、生きてちゃいけないんだ!」 やがて、半壊した格納庫へと辿り着く。粉塵で汚れこそすれ、VF-22Sは健在だった。 小型ということもあり、横のローズセラヴィーの影に隠れていたことが幸いしたのだろう。 その、ベガの乗機...
  • Shape of my heart ―人が命懸けるモノ―(1)
    Shape of my heart ―人が命懸けるモノ― ◆7vhi1CrLM6  目が二つあった。  パープルアイとでも言うのだろうか? 深く暗く沈んだ紫紺の両眼が、言い逃れは許さない、と詰問の視線を突きつけている。  どこか追い込まれているような、自分で自分自身を追い詰めているような、そんな目だった。  似てるなと思う。初めて戦場に狩り出された新兵が、自分のミスで仲間を死なせてしまった。そう思いつめているときの目が、ちょうどこんな感じなのだ。 「お前、ラキの何なんだ?」 「質問してるのはこっちだ」 「知ってることを全部話せって言われてもな……何処の誰とも知れない奴に話す義理はねぇ。  もっとも、俺のことなら別だがな。今夜のご予定から泊まっている部屋の番号まで何でもお答えいたしますよ」 「ふざけるなっ!!」 「悪い悪い。そう怒るなって。だが、そっちが答えなき...
  • 例え死者は喜ばずとも
    例え死者は喜ばずとも ◆JF9sfJq3GE 『アー、アー、ただいまマイクのテスト中ですの。…こほん…最初の定時連絡の時間となったので放送を……』  どこからか流れてきた声を耳にして、貪りつく口を止めた。見上げた眉間に皺が寄る。 「まったく忌々しいね」  口元に粘りつく食べかす――白い脂身がゆっくりと滑り落ちていく。まるでナメクジがはった後のような尾を残して床に落ちていった。  次々と読み上げられている名前などはどうでもいい。だが、飼い犬のごとく首輪をはめられているのは耐え難い屈辱だ。  その元凶の片割れたる存在が、この声の主なのだ。 『以上、10名ですの。…なかなか順調ですの。でも、乗らない方もいますのでやる気を出してもらうためにご褒美のことを……』 「フッ……フフ……ハハハ……。褒美。褒美か……。僕の褒美はね、ノイ=レジセイア。君の首さ。タカヤ兄さんとの決着の邪魔を...
  • 紫雲 統夜
    紫雲 統夜 氏名 紫雲 統夜 性別 男 出典 スーパーロボット大戦J 人称 一人称:俺 二人称:あんた お前 三人称:あいつ 特殊技能 サイトロンを動力とする機体を扱える。サイトロンによる情報取得。 性格 積極的になれない臆病な面を持っているが、まっすぐで人並みに正義感もある。最終話の頃には騎士として成長する。 備考 高校の校庭にいた時に突然空からロボットが降ってきて、無理やりパイロットをやらされる事になった、結構王道的な主人公。年齢は17歳。ゲーム序盤ではかなりのヘタレっぷりを披露。第1話で、協力を求めるカティアたちに「お前たちの事情なんて知ったことじゃない」と言い切ったりもした。渋々戦闘に参加し、とにかく生きて帰ることを前提に戦っていた。しかし仲間達に感化されて、中盤からは自分の意思で戦い始め、そして戦いの中で自分の父がフューリーであることを知る。また、後継機に...
  • Shape of my heart ―人が命懸けるモノ―(ver.IF)(1)
    Shape of my heart ―人が命懸けるモノ― ◆7vhi1CrLM6  目が二つあった。  パープルアイとでも言うのだろうか? 深く暗く沈んだ紫紺の両眼が、言い逃れは許さない、と詰問の視線を突きつけている。  どこか追い込まれているような、自分で自分自身を追い詰めているような、そんな目だった。  似てるなと思う。初めて戦場に狩り出された新兵が、自分のミスで仲間を死なせてしまった。そう思いつめているときの目が、ちょうどこんな感じなのだ。 「お前、ラキの何なんだ?」 「質問してるのはこっちだ」 「知ってることを全部話せって言われてもな……何処の誰とも知れない奴に話す義理はねぇ。  もっとも、俺のことなら別だがな。今夜のご予定から泊まっている部屋の番号まで何でもお答えいたしますよ」 「ふざけるなっ!!」 「悪い悪い。そう怒るなって。だが、そっちが答えな...
  • 選択のない選択肢 SIDE:A
    選択のない選択肢 SIDE:A ◆7vhi1CrLM6 「そこでだ、坊主。俺と手を組まないか?」 四エリアに跨る南の巨大な市街地。その一角であるC-8の地下で響き渡ったその声に、少年は答えなかった。 そうしたのは統夜に何も含むところがあったからではない。 単に言葉が出てこなかったのだ。 起き抜けから続く想定外の事態と申し出に思考が麻痺しかかっていた。 その鈍った頭で考える。一体どういうつもりなのか、と。 この男の頭は大丈夫なのか、とも思った。 生き残れるのは一人だけ。その状況の中で一人は流石に辛いからと言って、他人に同行を求めるのが信じられなかった。 まして、この男は自分が人を襲って動いている者だと認識しているのだ。 得体の知れない者を見た気持ちで眼を見開いた。まともな神経の持ち主がこんな提案をしてくるとは思えなかった。 「なぜ、そんなことを……」 ...
  • すべて、撃ち貫くのみ(ver.IF)(1)
    すべて、撃ち貫くのみ ◆VvWRRU0SzU 「あれは……キョウスケ中尉か。あの人は、今さら……!」 カミーユの見上げた空を、紅き隼が駆け抜ける。 ただ見上げるだけの自分をあざ笑うかのように、その軌跡はぶれることはない。 向かう先は異形の機体。 閃く砲火に我に返る。そうだ、呆けている場合じゃない。ベガを殺したあの男を……! 半壊した基地を走りだす。格納庫はさほど離れていない。 ユーゼスも、キョウスケも、クワトロのことも。すべては頭から抜け落ちる。あのふざけた理由で悪意をばら撒く男を、倒す。 「許さない……絶対に、許すものかッ! お前は、生きてちゃいけないんだ!」 やがて、半壊した格納庫へと辿り着く。粉塵で汚れこそすれ、VF-22Sは健在だった。 小型ということもあり、横のローズセラヴィーの影に隠れていたことが幸いしたのだろう。 その、ベガの乗機...
  • 適材適所
    適材適所 ◆YYVYMNVZTk 目前の二人が不穏な空気を撒き散らしていることに関して、兜甲児は頭を悩ませる。 どうやらここに連れてこられる前からの知人ではあるらしいのだが、その関係は良好というにはほど遠いようなものだったらしい。 ガロード=ランという少年はシャギア=フロストという人物に対して大きな思い違いをしているのではないか、というのが甲児の正直な考えだった。 年上の人間に対してこんな感想を持つのは失礼ではあるのだろうが、シャギアは、その…… 頼りにはなる。ノリも良く、親しみやすい。親戚にこんな兄ちゃんがいれば、さぞ楽しかったことだろう。 だが……どう見たって悪役というキャラではない、むしろ三枚m(ry と、甲児はそう思う。 実はガロードが勝手にライバル認定しちゃって追っ駆け回しちゃってるんじゃないかしらんとまで思っているのも甲児だ。 まぁ、そんな邪推はどこ...
  • Advanced 3rd
    Advanced 3rd ◆VvWRRU0SzU ワインレッドのカラーリングも眩しいF91がJアークの甲板に降り立った。 まるでストライクとその兄弟機、ストライクルージュのようだとキラは思った。 「シャギアさん、来てくれたんですね!」 「別にお前達を助けに来た訳ではない。私は私で、奴らに借りを返さねばならないだけだ」 油断なくゼストとダイゼンガーを見据え、シャギアは戦況を確認する。 ロジャーとアイビスは統夜とテニアに抑えられている。こちらの増援には来れそうにない。 アイビスはともかく、ロジャーの方は劣勢に見える。 同じ陸戦機ではあるが、騎士凰牙とヴァイサーガでは機動性に差があるためかロジャーは統夜を捉え切れてはおらず、細かな損傷が増えていくばかりだ。 なんとか持ち堪えているのは鞭の持つ固有能力らしい幻影、そしてロジャーの腕のおかげだろう。 そして仇たるテ...
  • すべて、撃ち貫くのみ(ver.IF)(2)
              □ 「はっ……はぁっ……やった。やったんだ、ベガさんの仇を……この手で討ったんだ」 撃墜した敵機を見下ろし、荒い息をつく。 操縦桿から手を離そうとするも、強張った指先は中々動かない。興奮が冷め、ようやくカミーユは冷静になった。 ピンポイントバリアパンチは正確に敵機のコックピットを抉った。生命反応はない―――殺した。 だが、達成感などない。怒りに任せて動いたものの、残ったのはどうしようもない気持ち悪さだけだ。 「なんで……なんでなんだよ。お前にも帰りたい場所があって、大切な人がいたんだろう……?」 落ち着いてみれば、あのパイロットが言っていたことも理解できなくはない。突然こんな戦いに放り込まれれば、錯乱もする。 ベガを殺したことは到底許すことなどできないが、それでも他に方法があったのではないか……そんなことを考える。 と、キョウ...
  • 巴 武蔵
    巴 武蔵 氏名 巴 武蔵 性別 男 出典 ゲッターロボ! 人称 一人称:俺 二人称:お前、あんた 三人称:あいつ 特殊技能 大雪山おろし…上方に敵を回転させ投げ飛ばす、武蔵の得意技。人の頭を握りつぶしたり、人をかみ殺したりする猿人(人間が退化してゴリラっぽくなったもの)を相手に互角以上に戦い、そいつらを従えてリーダーになる程度には強い。 性格 やや単純だが優しい熱血漢。激情家の節もある。 備考 柔道部主将。その頑丈さは特筆すべきものがあり、頭を思いっきり木の棒(直径5cm程度?)で殴られてもけろっとしてたり、腹を貫かれてもゲッターで出撃したほどである。
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