第二次スパロボバトルロワイアル@wiki内検索 / 「吼えろ拳」で検索した結果

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  • 吼えろ拳/燃えよ剣
    吼えろ拳/燃えよ剣 ◆C0vluWr0so 闇の中疾駆する二機は、サイバスターとシャイニングガンダム。 銀と白が時に交錯し、時に離れながら南下する。 この追いかけっこが始まってから既に数十分が経過していた。 二機とも目立った傷はなく、戦闘の場もB-3へと移っている。 シャイニングガンダムのビームソードがサイバスターの姿を捉える。 一撃に専心し、必殺の念を込められたビームソードが直撃すれば大破とはいかずとも多大な損傷は間違いない。 だが、大きく振り上げられた太刀筋は強力なぶん大味だ。 その軌道を予測することは剣の道に精通したブンドルには容易い。 「迷いが無く、真っ直ぐな良い太刀筋だ。だが……美しさには程遠い」 サイバスターは必要最小限の動きでシャイニングガンダムの剣を回避する。 ブンドルは考える。ギンガナムと名乗る、戦闘狂の対処を。 (美しさの欠...
  • SSタイトル元ネタ一覧
    ...能がある」 124 吼えろ拳/燃えよ剣 島本和彦著、漫画「吼えろペン」「燃えよペン」司馬遼太郎著、歴史小説「燃えよ剣」 130 Shape of my heart ―人が命懸けるモノ―(1)Shape of my heart ―人が命懸けるモノ―(2)Shape of my heart ―人が命懸けるモノ―(3)Shape of my heart ―人が命懸けるモノ―(4) 1994年公開の映画「LEON」の主題歌「Shape of my heart」 143 戦いの矢(1)戦いの矢(2) 1953年公開の映画「戦いの矢」 151 計算と感情の間で 小説「冷静と情熱のあいだ」 152 家路の幻像(1)家路の幻像(2) 「schwarzweiβ~霧の向こうに繋がる世界~/霜月はるか†Revo」歌詞中のワンフレーズ 158 黄金の精神 荒木飛呂彦著、漫画「ジョジョの奇妙な冒険 第4部ダイ...
  • それぞれの思惑
    ...ョナサン 戦いの矢 吼えろ拳/燃えよ剣 アムロ 戦いの矢 吼えろ拳/燃えよ剣 ガロード 戦いの矢
  • Unlucky Color
    ...刻を求めて アムロ 吼えろ拳/燃えよ剣 失われた刻を求めて ブンドル 吼えろ拳/燃えよ剣 爆熱! ゴッド晩ごはん!! ギンガナム 吼えろ拳/燃えよ剣 Take a shot クルツ Shape of my heart ―人が命懸けるモノ― 死人の呪い アイビス Shape of my heart ―人が命懸けるモノ―
  • 決意と殺意
    ...人が命懸けるモノ― 吼えろ拳/燃えよ剣 時系列順 これから BACK NEXT 愛を取り戻せ アキト Withdrawal Symptoms 心、千々に乱れて 統夜 決意の刃を鞘に潜ませ
  • 心、千々に乱れて
    ...ACK NEXT 吼えろ拳/燃えよ剣 投下順 これから ・――言葉には力を与える能がある 時系列順 吼えろ拳/燃えよ剣 BACK NEXT 暗い水の底で 統夜 決意と殺意 星落ちて石となり カテジナ 謀 ―tabakari― カミーユ これから 謀 ―tabakari― キョウスケ これから
  • Shape of my heart ―人が命懸けるモノ―(4)
    ...ACK NEXT 吼えろ拳/燃えよ剣 ブンドル ヘヴンズゲート ・――言葉には力を与える能がある ガウルン 戦いの矢 Unlucky Color アイビス 黄金の精神 Unlucky Color クルツ 私は人ではない ラキ 吼えろ拳/燃えよ剣 ギンガナム
  • 第二回放送まで
    ...M6さん 3 00 吼えろ拳/燃えよ剣 アムロガロードギンガナムブンドル ストレーガガンダムF-91シャイニングガンダムサイバスター B-1B-3 ◆C0vluWr0soさん 3 00 決意と殺意※3 15の同タイトルと同一話 アキト(統夜) アルトアイゼンヴァイサーガ G-8A-7 ◆pqQ1ngVOkgさん 3 15 決意と殺意※3 00の同タイトルと同一話 (アキト)統夜 アルトアイゼンヴァイサーガ G-8A-7 ◆pqQ1ngVOkgさん 3 20 これから キョウスケカミーユ ビルトファルケン(L)VF-22S・Sボーゲル2F G-8補給ポイント ◆C0vluWr0soさん 3 30 『未知』と『道』 ユーゼスベガバーニィ メディウス・ロクス月のローズセラヴィー G-6基地G-6基地地下発電所 ◆C0vluWr0soさん 4 00 何をもって力と成すのか ロジャーキラソシエ...
  • 我が道を走る人々
    ...界の邂逅 ガロード 吼えろ拳/燃えよ剣 極めて近く、限りなく遠い世界の邂逅 クインシィ 私は人ではない MISS ジョナサン 私は人ではない
  • 101~200
    ...M6さん 124 吼えろ拳/燃えよ剣 アムロガロードギンガナムブンドル ストレーガガンダムF91シャイニングガンダムサイバスター B-1B-3 二日目3 00 ◆C0vluWr0soさん 125 心、千々に乱れて キョウスケカミーユカテジナ統夜 ビルトファルケン(L)VF-22・Sボーゲル2Fラーゼフォンヴァイサーガ G-8 二日目2 50 ◆7vhi1CrLM6さん 126 これから キョウスケカミーユ ビルトファルケン(L)VF-22・Sボーゲル2F G-8 二日目3 20 ◆C0vluWr0soさん 127 何をもって力と成すのか ロジャーキラソシエ 騎士鳳牙Jアーク E-3 二日目4 00 ◆7vhi1CrLM6さん 128 『未知』と『道』 ユーゼスベガバーニィ メディウス・ロクス月のローズセラヴィー G-6 二日目3 30 ◆C0vluWr0soさん 129 ...
  • 私は人ではない
    ...る能がある 投下順 吼えろ拳/燃えよ剣 鍵を握る者 噛合わない歯車 時系列順 謀 ―tabakari― BACK NEXT 我が道を走る人々 クインシィ それぞれの思惑 我が道を走る人々 ジョナサン それぞれの思惑 Take a shot 竜馬 解し得ぬ存在 暗い水の底で ラキ Shape of my heart ―人が命懸けるモノ―
  • 金色の輝き
    金色の輝き ◆ah5xuG5D4E 闇を引き裂く白、F-91は迫る黒、マスターガンダムにビームライフルを三発連続で制射する。が、光条は虚しく避けられてしまい次の瞬間には逆にヒートアクスを振るわれ、赤熱の刃がその肩を掠めた。 「クッ!中々やるっ!」 敵機、マスターガンダムの予想以上の奇抜な動きと戦闘能力にアムロは呻く。 ガンダムタイプ…いや、MSの機動ではない、人間的でより自然な動きから繰り出される攻撃は最高のニュータイプ、連邦の白い悪魔の異名を持ったアムロですら易々と見切れるモノではなかった。 そして、ブゥン!と早朝の清々しい空気を裂き迫るヒートアクスをギリギリの所で見切り、F-91はフルブースト。 マスターガンダムの右側に回り込み、ライフルと頭部バルカンを撃ち込む。 そしてコレ又敵機は無茶苦茶な機動…振り向きながら身を捩り軽く横跳び、右手でアスファルトを鷲...
  • The 4th Detonator
    The 4th Detonator ◆VvWRRU0SzU 「騎士凰牙! ファイナルステ――――ジッ!」 ロジャーが奥の手――ファイナルアタックを撃った。 雷を纏う蛇の頭・クラッシャーファングを振り回し、ゼストに仕掛ける。 それに合わせてキラも嵐のような砲撃を。 カミーユとシャギアが側面から同時に突っ込み、アイビスは短距離バイタルジャンプを繰り返し狙いを幻惑する。 そんな、現状取り得る戦術的にこれ以上はないという攻撃を、 「フフフ……フハハハハハハッ! 効かぬ! 通じぬ! 受け付けぬ! 生っちょろいぞ、小虫どもが!  我は神、超越する者――全能なる調停者なり!」 新たにその頭部に浮き出た砲口から、ブラックゲッターのそれとは比較にならないほど太いゲッタービームがバイパーを迎撃する。 一瞬の拮抗の後さすがに押し勝った凰牙のファイナルアタックだった...
  • 獅子は勇者と共に
    獅子は勇者と共に ◆ZbL7QonnV. 「ひゃーっはっはっはは! 死ねぇ! 死ね、死ね、死ね、死ねぇぇぇぇいっ!」  その巨大な豪腕を振り回し、スターガオガイガーはバルキリーに殴り掛かる。  技も、駆け引きも、何も無い、力と勢い任せの殴打。  だが、ウルテクエンジンのパワーで振り回される巨大な腕は、それだけで巨大な脅威となってアムロの身に襲い掛かっていた。 「くっ……!」  紙一重の所で攻撃を避けながら、アムロは現状の打開策について考え続ける。  状況は最悪とまでは言わないが、かなり劣悪な事に変わりは無い。  バルキリーの火力では、スターガオガイガーの強靭な装甲を撃ち抜く事が出来ない。まして、弾数には限りがある。  それに対して、スターガオガイガーの攻撃はバルキリーにとって一撃で致命打となりかねない。  つまり、このままズルズルと持久戦に持ち込まれるようなことに...
  • 人とコンピューター
    人とコンピューター ◆IcNDxBraWs 「おい、コンピューター!この機体についての説明は今ので終わりだな?」 「ああ、そうだ。そして私の名前はコンピューターではない。トモロ0117だ。」 「は!そんなことはどうでもいいんだよ。」 B-3の上空を飛行する機体、いや戦艦と呼ぶべきか。 白き箱舟Jアークの艦内で金髪の青年、ジョナサン=グレーンは喋っていた。 彼と会話しているのはJアークの制御コンピューター・トモロ0117。 「ク、クフハハ!どうやら俺は当たりを引いたようだな!バロンズゥをも上回る力!!フハハハハハ!!」 ジョナサンはトモロからこの機体の武装、出力そしてキングジェイダーへの変形の説明を聞き、その内容に歓喜した。 「おい、コンピューター!そのキングジェイダーとやらにはどうやってなるんだ?え?」 今だこの機体を引いた幸運に酔いながらジョナサンは尋ねる。 だ...
  • 迷いの行く先
    迷いの行く先 ◆vQm.UvVUE. ニコルのために葬送曲。 (だけど、それがどうしたって言うんだ!) ニコルの死を悼んで、悲しんで、それでニコルが生き返るわけでもない。 だからといってキラを殺す事にも意味はない。 一体なにが悪かったのか。 ニコルを殺したキラが悪かったのか。 キラにやられそうになった自分の弱さが悪かったのか。 自分を助けようとしたニコルの優しさが悪かったのか。 戦争という状況が悪かったのか。 その全てなのだろう。 ニコルは優しかったから死んだ。 戦場でその優しさが正しくないのだったら、ここでも同じ論理が通ずるはずだ。 目の前で馬鹿みたいに歌ってる奴をまず殺せばいい。 簡単な事だ。 「だからって!だからってニコルのために歌ってくれてる奴を殺すなんてできるかよ!」 だからアスランは逃げた。 ラーゼフォンに背を向けて。 追ってくる悼みの...
  • Opening(ver.IF)
    Scenario IF ――Opening―― どの世界でもない、どの時空でもない空間の果て…… あらゆる可能性を秘めた世界。あらゆるIFを持つ世界。 「新たな世界……失敗」「やり直しを……完全なる生命体……」「人間は……混沌」 「混沌ゆえに……完全なる命の源」「可能性」「やはり、人間は……」 「彼」の生み出した、限りなく地球に近い宇宙のフラスコで…… 「彼」しか存在しえなかった世界に亀裂が音もなく走る。 純粋な世界に傾れ込む混沌の種。裂け目より現れるのは、50人のサンプル……いや生贄達。 彼らは、あるものは驚き、あるものは脅え、あるものはを押し黙っていた。 「ここはどこなんだ!?」 「なんだよ!?これ!」 「これは……アクシズ周辺ではないのか?」 「人の意思がまるで感じられない……」 「空気がある?宇宙には空気がないと聞いていたが……それにあの...
  • 純真なる抗体、真紅の悪鬼
    純真なる抗体、真紅の悪鬼 ◆9cdcQ8fLVY 「………」 殺し合い……か。 「……昔を思い出す、な」 負の感情を求め、戦いにばかり明け暮れていたあの頃。 もう、終わったと思っていたのに……また、戦わなければならない。 「………ジョシュア」 ジョシュア・ラドクリフ。 居るはずだ、この会場のどこかに。 「やはり、会いに行かないと、な」 そうだ。 ジョシュアなら何とかしてくれるはずだ。 「参ったな………」 アルバトロ・ナル・エイジ・アスカは、少なからず戸惑っていた。 グラドス軍からみんなを逃がすため囮に出たら………これだ。 「まずは何処へ……ッ!?」 レーダーに反応。慣れない巨体を動かし、視認する。 「………アレは?」 こちらには気付いていない、が……… 「………駄目だ!」 急加速。ブースターを点火し急降下。 「……ユウゥゥゥゥゥゥゥ...
  • 悪魔降臨・死の怪生物(インベーダー)たち
    悪魔降臨・死の怪生物(インベーダー)たち ◆ZbL7QonnV. おそらくは規格外の力で強引に空間を抉じ開けたからなのだろう。 その座標は“軸”が捻れ、極めて不安定な状況に陥っていた。 二~三日で終わらせる予定だったデスゲームのため、急場拵えで仕立て上げた箱庭世界である。 さほど遠くない内に、崩壊の時を迎えるだろう事は予測されていた。 だが、これは……。 「ただ単純に空間が歪んだ、と言う訳ではなさそうですの」 バトルロワイアルの会場となっている、箱庭世界の外壁部分。 今は塞がれた“穴”の開いていた場所に立ち、アルフィミィは興味深そうに呟きを洩らしていた。 放送用の台本を読み終えてから間を置かず、彼女は好奇心に任せて行動を起こしていた。 バトルロワイアルが行われている会場内に直接乗り込む事は禁じられている。 レジセイアの命令が降りさえすれば事情は異なってくるの...
  • ゲスト集いて宴は始まる
    ゲスト集いて宴は始まる ◆I4R7vnLM4w G-6基地の端にあつらえられた補給ポイント周辺に物言わぬ巨人が崩れ落ちていた。 そのコックピットの中、巨人の主が目を覚ます。 「うっ・・・ここは・・・いけねぇいけねぇ。寝ちまったのか・・・」 うっすらと目を開けたモンシアはぼんやりとコックピットを見回す。 ぐちゃぐちゃに潰れた内部が目に飛び込んできて、小さく舌打ちをした。 機体の状態を把握しようとコンソールに手を伸ばす。右手がやけに重かった。 だがそれを無視してその右腕を動かし続ける。血で重く湿った包帯がわりのシャツが見るからに痛々しい。 尺骨が折れていたが、橈骨が折れてないのがまだしもの救いだった。 腕が使い物にならなくなったわけじゃない。痛いなんてもんじゃないが指は動く。 「システムは正常。動力は・・・・・・生きてやがる。動けるのか?」 通常の...
  • 歌と現実
    歌と現実 ◆h13q4eyrNs 汎用人型決戦兵器 EVA-00 PROTO TYPE。 それがラクス=クラインに与えられた機体だった。 その形状は彼女が知るモビルスーツとはかけ離れており、いわば【巨人に鎧を着せたモノ】とでも形容すればいいのだろうか。 ブルーに染められたボディ、一つ目の頭部。 そして―――"人造人間"という肩書き。 (…にしては、"人間らしさ"を感じませんわね) ウェットスーツのような構造のプラグスーツを身に纏い、L.C.L.という液体に満ちた(呼吸はできる)コックピット、エントリープラグの中で、 ラクスはそんなことを考えていた。 (ヒトが造りしヒト………わたくしたちコーディネーターとは随分毛色が違うけど、この子には魂はないのかしら?) 彼女自身も造られた人間―――厳密には第2世代であるが―――『コー...
  • Advanced 3rd
    Advanced 3rd ◆VvWRRU0SzU ワインレッドのカラーリングも眩しいF91がJアークの甲板に降り立った。 まるでストライクとその兄弟機、ストライクルージュのようだとキラは思った。 「シャギアさん、来てくれたんですね!」 「別にお前達を助けに来た訳ではない。私は私で、奴らに借りを返さねばならないだけだ」 油断なくゼストとダイゼンガーを見据え、シャギアは戦況を確認する。 ロジャーとアイビスは統夜とテニアに抑えられている。こちらの増援には来れそうにない。 アイビスはともかく、ロジャーの方は劣勢に見える。 同じ陸戦機ではあるが、騎士凰牙とヴァイサーガでは機動性に差があるためかロジャーは統夜を捉え切れてはおらず、細かな損傷が増えていくばかりだ。 なんとか持ち堪えているのは鞭の持つ固有能力らしい幻影、そしてロジャーの腕のおかげだろう。 そして仇たるテ...
  • 変わりゆくもの
    変わりゆくもの ◆YYVYMNVZTk 医務室へとてくてくと歩いていくのはガロードだ。 甲児とブンドルが基地へ向かったということを比瑪に伝え、返ってきたのは「甲児ったら何やってるのかしら!」と、怒りと呆れの同居した声。 比瑪が言うには、甲児は筆記用具を求めて医務室を飛び出していったらしい。 何故に筆記用具? という疑問には、ずっと気絶していた男が起きて、どうやら負傷で喋れなくなっているようだったので意思伝達の術として、という答え。 そういえば甲児が医務室へと向かったのは、比瑪の助けを聞いたからだったなと合点。 比瑪は甲児の代わりにどちらかにペンと紙を持ってきてほしいと頼んだ。 シャギアとガロードは、どちらからともなく顔を見合せ、視線で互いの考えを伝える。 ガロードとしては、極端な話ではあるが、四六時中シャギアを見張っておきたいとまで考えている。 たとえそれが艦...
  • 王の下に駒は集まる
    王の下に駒は集まる ◆VvWRRU0SzU ユーゼス・ゴッツォは合理的な人物である。 信じるものは数字、実績、記録といった目に見えて確かなものだけ。 愛や友情、気合や根性といった精神的な言葉がもたらすこのなど何一つないと考えている。 その男からすれば、今目前で繰り広げられている茶番はまったく持って不可解、不条理、不愉快なものだった。 (理解できん……やつらは状況が分かっているのか? 殺し合いの真っただ中で、人目も憚らず無防備に抱き合うなどと) 飛び去る二機を発見しアキトと別れて以降、彼らの追跡を続けたユーゼス。 起伏に富んだ草原の一角にラーゼフォンの巨体を隠し、彼が見ているのは一組の恋人たち。 何を思ったか機体を降りて悠長に睦言を交わしているようだった。 ユーゼスとしては現状の戦闘力が些か盤石でないこともあり、接触は慎重に慎重を重ねた上で行うつもり...
  • 交錯線(1)
    交錯線 ◆7vhi1CrLM6 一瞬、刃先が常闇の中に浮かび上がった。 咄嗟に腕が動き、鞘を盾に受け止める。高く澄んだ金属音が狭い通路に反響した。 続けて一閃二閃。 鞘を払う暇も余裕もなく、視神経を総動員して刃の動きを追う。 補給を行なった影響か。あるいは損傷の修復が進んだ影響か。動きが前よりも早く巧緻に長けている。 必死になって動きを追った。 四エリアに跨る広大な南部市街地。その下に網の目のように張り巡らされた地下道には、日の光も届かない。 刀身が鞘に触れたその瞬間だけ、カッと火花が飛び、互いの姿を浮かび上がらせていた。 圧し掛かり押し潰してくるかのような圧力。刃を防ぎつつ圧されてジリジリと後退していく。 場所が悪い。幾ら幅員60m高さ70mを超える広さとはいえ、所詮は通路。 40mを超えるヴァイサーガに換算してみれば、それは僅か人二人分のスペースでしかない。...
  • 全ては愛のため
    全ては愛のため ◆u34lXU/BOY 「どうしよう、これから……」 機体に乗り込んだはいいが……これからどうしよう? テニアは町の片隅に機体を移し、行動の指針を考えていた。 このゲームには、彼女の知り合いが3人いる。すなわち……統夜、カティア、メルアの三人。 統夜は確実にゲームに乗らないと思う。 最初の頃は、頼りなく、すぐ怒鳴ることもあった彼は、闘いを通して成長した。 アル=ヴァンにも認められるほどに。カティアと、メルアもとてもゲームに乗るとは思えない。 「やっぱり、統夜達を探すのが一番かな?」 しかし、どうしても嫌なイメージが頭の片隅に残る。 先程、首を吹き飛ばされた女性の姿が焼きついてはなれない。3人がゲームにのっていなくても、確実にゲームに乗る人は現れる。 その人たちが、統夜達を殺さないなんて保証はどこにもない。 カティアやメルアは、私と同じで、そこま...
  • moving go on(4)
    (怯えているのだ……この私が怯えている!? この謂われのない感情を喚起するものは何だ!?  こ、これは生理反応でしかない。理性で克服できるはずだ! こんな……こんな不条理な感情!) アムロに言ったはずの言葉をもう一度己に言い聞かせる。 それでも、悪寒は消えない。振り切れない恐怖が、苛み続ける。 「う、う、うわぁぁーーっ!!」 その叫びとともに、瓦礫の中ロジャーの意識は再び戻った。 目の前にあるのは、ビッグオー……ではなく凰牙のコクピット。 光はメインカメラからも側面モニターからも確認できない。 僅かに映る黒いものの輪郭から、ロジャーは今自分が瓦礫にいることを理解した。 荒い息を必死に整えようとするが、おさまらない。 いつか見た地下の悪夢が、頭にフラッシュバックする。 「外は……あの主催者はどうなっている!?」 凰牙を動かそうとする...
  • 失われた刻を求めて
    失われた刻を求めて ◆C0vluWr0so 「これでっ……墜ちやがれえええええ!」 ゴステロの怒号と共に放たれた勇者王必殺の拳が、空を翔るバルキリーへと襲いかかる。 暴力的なまでの力を持つ拳撃の威力は十全。バルキリーの装甲などは一撃で貫くだろう。 だがしかし、それはまともに当たればの話。 「そこかっ!」 バルキリーは空中旋回し、スターガオガイガーの拳を苦もなくかわす。 天性の操縦センスと豊富な戦闘経験、そしてニュータイプの力――それらが備わったアムロには、ただの力任せの攻撃は当たらない。 だが、それだけだ。 「ちょこまかちょこまかとうざってえんだよッ! オラオラオラオラァァァァァ!」 更に続くスターガオガイガーの猛攻。 それに対して正確無比な回避運動を続けるバルキリーだったが、反撃は無い。 スターガオガイガーの強硬無比な装甲の前には...
  • 憎悪
    憎悪 ◆u34lXU/BOY 「どうしよう、これから……」 機体に乗り込んだはいいが……これからどうしよう? テニアは町の片隅に機体を移し、行動の指針を考えていた。 このゲームには、彼女の知り合いが3人いる。すなわち……統夜、カティア、メルアの三人。 統夜は確実にゲームに乗らないと思う。 最初の頃は、頼りなく、すぐ怒鳴ることもあった彼は、闘いを通して成長した。 アル=ヴァンにも認められるほどに。カティアと、メルアもとてもゲームに乗るとは思えない。 「やっぱり、統夜達を探すのが一番かな?」 しかし、どうしても嫌なイメージが頭の片隅に残る。 先程、首を吹き飛ばされた女性の姿が焼きついてはなれない。3人がゲームにのっていなくても、確実にゲームに乗る人は現れる。 その人たちが、統夜達を殺さないなんて保証はどこにもない。 カティアやメルアは、私と同じで、そこまでうまく...
  • The 5th Vanguard
    The 5th Vanguard ◆VvWRRU0SzU 『……ラ、おき……、キラ』 「う、うう……」 震動と、トモロの声で目が覚めた。 ゼストと、反応弾を自爆させて僕は死んだんじゃないのか――と朧な意識で考えた。 『キラ、早く起きるんだ。戦いはまだ終わっていない』 「……え?」 段々とはっきりしてきた意識。視界いっぱいに広がる、星のない緋色の宇宙。 キラは身体を起こす。とたん全身に激痛が走り、息が詰まる。 メガフュージョンの代償。今やキラの身体はまるで戦場を生身で潜り抜けたかのように傷だらけだ。 意志の力で痛みを押し隠し、トモロへと状況を尋ねる。 『済まんが治療している時間はない。見ろ、主催者の本拠地だ』 トモロが示す先、モニターに映ったのは白く巨大な機械の星だ。 逆方向には木星のようなもの。トモロはあれこそが先程までいた殺し合...
  • 最後まで掴みたいもの
    最後まで掴みたいもの ◆YYVYMNVZTk 全身の血液が、ドクンと波打つ。 前回の経験から、アキトは知っている。それが時間切れを教えるものだということを。 気づけば世界は回っている。認識が出来ない。 視覚も、聴覚も、嗅覚も、触覚も、味覚も。自分と世界を繋ぐラインはぐちゃぐちゃにかき乱され、歪に捻じれている。 今自分の目の前に広がっている光景が異常なのかどうかさえ定かではない。 判断力など既に消え去っている。それがおかしいのか、それとも当たり前のものなのか。 手の甲を蟲が這っている。 爪と肉の間の僅かな隙間から次々と溢れ出てくるそれの触覚と肢が指の腹をくすぐり咬み付き指の中を通って爪から這い出て手首と甲の二点でぐるぐると回り続けている。 薄皮一枚分だけ器用に噛みちぎり破れた穴から血管の中へと侵入し親指人差し指中指薬指小指全ての根元から先へと順に進んでいき右の手...
  • 例え死者は喜ばずとも
    例え死者は喜ばずとも ◆JF9sfJq3GE 『アー、アー、ただいまマイクのテスト中ですの。…こほん…最初の定時連絡の時間となったので放送を……』  どこからか流れてきた声を耳にして、貪りつく口を止めた。見上げた眉間に皺が寄る。 「まったく忌々しいね」  口元に粘りつく食べかす――白い脂身がゆっくりと滑り落ちていく。まるでナメクジがはった後のような尾を残して床に落ちていった。  次々と読み上げられている名前などはどうでもいい。だが、飼い犬のごとく首輪をはめられているのは耐え難い屈辱だ。  その元凶の片割れたる存在が、この声の主なのだ。 『以上、10名ですの。…なかなか順調ですの。でも、乗らない方もいますのでやる気を出してもらうためにご褒美のことを……』 「フッ……フフ……ハハハ……。褒美。褒美か……。僕の褒美はね、ノイ=レジセイア。君の首さ。タカヤ兄さんとの決着の邪魔を...
  • それぞれの立場 それぞれの道
    それぞれの立場 それぞれの道 ◆Nr7qwL8XuU 耳を劈くような轟音が鳴り響く。 「え?なになに??何がおこってるの?」 このロワ最大の巨体を誇る無敵戦艦の膝が崩れ、その内部にあるブリッジも傾いていく。 慌てて慣れない手つきでモニターにかじりつき敵機の姿を探す。ここにはいつものように索敵をおこなってくれる仲間はいない。 映し出されるモニターの映像とレーダーに目を走らせている間にも突然襲ってくる振動とその度に傾いていく床に足を取られて何度もこけた。 やっとの思いで艦後方に大型機を確認したと思ったその瞬間、ダイは横倒しに倒れユリカは床に叩きつけられる。 モニターに映し出されているのは赤いマフラーが印象的な一つの大型機。 その大型機が追撃を加えようとして不意に飛び下がり、ダイとの間に一機の小型機が上空から割り込んでくる姿が見えた。 飛び下がった大型機を追...
  • Shape of my heart ―人が命懸けるモノ―(ver.IF)(4)
     ◆  火花が散る。数合剣戟を交え、剣刃が乱れ飛ぶ。灼熱する斧を弾き飛ばし、横に薙ぎ払う。押した。押して押し捲った。  隙はない。防御も厚い。しかし、破れる。突き破り、この男を避わすことが出来る。それが見えた。が、同時に側面を衝かれ、手痛い被害を受ける自身の姿も見えていた。  一瞬の躊躇。それで機を失う。攻めあぐね、跳び下がり距離を取る。五度目だった。突き破れる手ごたえを感じながらも、全て跳ね返された。  目の前の男は待っている。それは確実だった。薄ら笑いを浮かべながら、強引に突破を図る瞬間を待ちわびているのだ。それに乗る事は出来ない。  ブンドルは唇を噛んだ。すでに相当の時間が経過している。死者が出ていても不思議ではないだけの時間だ。それだけの時間を費やして突破も出来ない。それがプライドに傷をつけた。  互いの損傷は皆無。僅かに斧を弾き飛ばした点だけ、相手に被害を与えた...
  • 交錯線(2)
     ◇ 地下道の天井をぶち抜き、折り重なる瓦礫の束を舞い散らしながら中空に躍り出たヴァイサーガ。 身を翻させつつ周囲の状況を確認して統夜は、歯噛みする。 ――くそっ! 思ってた位置よりも大分遠い。 一度地上に生身で出て目測で二人の位置を確認していたとはいえ、利かないレーダーを頼りに入り組んだ地下道を移動してきたのだ。 増して、ヴァイサーガが移動できるほど大きな道はそれほどないときている。 思い通りの場所に出れなくてもそれは仕方がないと言えた。だが、それにしても遠すぎる。 ――間に合うのか、この位置から。 入力するコードは風刃閃。五大剣の鞘を払い、空気を掻き乱す。 狙いは交渉人ロジャー=スミスとガウルン。この生身の二人を先制で叩き潰す。 「いや、間に合わせてみせる!!」 乱された空気が流れを変える。一方向に纏まり、円を描き、急速に...
  • 人の意思(2)
    ◇  ◆  ◇ (くっ……まだ、メインシステムは死んでいない) コンクリートへ激突する寸前に無理やり体勢を整え、運よく気絶を避けたアムロがF91の状態をチェックする。 爆風に煽られた事により多少の装甲の融解、それ以外は衝撃によるへこみを除けば特に問題はない。 再びモニターに目をやり、マスターガンダムの様子を探る。 先程、ダメージをやった腰を少し抑えるようなそぶりは見せているが、此方よりも状況は良い。 更に、此方は先程の戦闘でかなりエネルギーを使ってしまった。 やはりヴェスバーはエネルギーを喰う。 このまま長期戦を続けては此方が不利な事は間違いない。 一旦体勢を整え、再び戦闘を行うか。敵はガウルンだけでなく、あのアルフィミィという少女達も居る。 此処で無理をする必要はない――筈だった。 (しかし……ガウルン、お前を此処で逃すわけにはいかない……!) ...
  • 火消しと狼
    火消しと狼 ◆7vhi1CrLM6 「避けろ!!」  基地上空で爆発したレプラカーン、黒煙を棚引かせてアスファルトの地表に墜落したブラックゲッター、その二つの物体が起した轟音を突き破りゼクスが叫んだ。  咄嗟にビルトファルケンが地を蹴りサイドに大きく跳ぶ。ほぼ同時に発射されたディバイデッド・ライフルが間際を駆け抜け、基地の格納庫を一つ吹き飛ばした。  その様子を一瞥し、戻した視界が急速に迫ってくるメディウス・ロクスを捉え、歯噛みしながら、キョウスケは叫んだ。 「ゼクス、状況を説明しろ!」 「機体の制御が効かん上に、ファルケンの識別パターンが赤に設定されている」  一つの機影がとぶように間合いを詰めてくる。苦々しい表情を浮かべ、互いの拳が届く距離、そこに躊躇なく踏み込んだ。  機体の体捌き、振り上げられたコーティング・ソードの動き。それらを見極め、一撃を...
  • Ground zero
    Ground zero ◆vQm.UvVUE. 墜ちるメディウスのコックピットの中、ゼクスは自分の甘さを呪っていた。 リリーナがこのゲームに参加している、そんな事を考えもすらしなかった甘さ。 カズイのような非戦闘員が参加していたのだ。 その可能性はあってしかるべきだった。 みすみすリリーナが死ぬのを見過ごしてしまった甘さ。 リリーナの性格を考えれば、このゲームに参加していた場合その結果は火を見るより明らかだ。 あのドームでリリーナの存在に気付けていればとの後悔がつのる。 そして何よりも。 カズイの悲鳴が聞こえる。 ゼクスは機体に急制動をかけ立て直す。 リリーナの死でこうまで動揺してしまう戦士としての自分の甘さ。 それが一番腹立たしい。 気付けばファルケンがメディウスを支えようと迫っていた。 ドームでの出来事を思い出す。 (そういえば、あの男は...
  • 極めて近く、限りなく遠い世界の邂逅(ver.IF)
    極めて近く、限りなく遠い世界の邂逅 ◆960Bruf/Mw  瓦礫の街並みの中、四機の航空機が羽を休めている。  その羽の下、崩れた家屋の残骸に腰をおろしている男がいた。男の名は神隼人という。  その眼は三機のゲットマシンを見ていた。  ――間違いなくゲッターだ。  真ベアー号に乗り込んだときに理解した。コックピットの内装、ゲットマシンの外観こそ知るものと異なってはいたが、首輪が教えてくれた。こいつは――  ――真ゲッター。  ゲッターの後継機としてつくられた機体。早乙女博士の尽力にも関わらず、5年前のあの日起動しなかった機体。それが――  ――なぜ動いている?  早乙女研究所の地下に封印されていたはずだ。  ――いや、それよりも……。あの時、こいつが動いていればムサシは。  噛みしめた奥歯が鳴る。古傷が顔に浮かび上がってきていた。  一つ深呼吸をして心を静め...
  • 彼方よりの帰還
    彼方よりの帰還 ◆7vhi1CrLM6 揺蕩う意識の中で、誰かの声を聴いた。 一人じゃない。二人でもない。もっと多くの人間の声を。 『待て! こちらは君の敵ではない!! 攻撃をやめr』 『助けて、兄さん』 『たすけ……とう、や……』 助けも伝わらず懇願すら適わなかった絶望。 『これが『ガンダム・ザ・ガンダム』と言うものかあぁぁぁぁっ!!?』 『楽し……かった……ぜ。じゃあな……と……や』 充分に戦い、散っていった者の充足。 『おっ、俺がこんなところで……! エイジっ、エイジいいいいいいいい!!』 『ああ、嫌だ嫌だ。嫌だなぁ』 『……ば、馬鹿な……この私が……全能なる調停者たる……このユーゼス・ゴッツォが……!』 志半ばで散った無念。 『これからも末永く、お付き合い願いま――』 『あなた...
  • 争いをこえて
    争いをこえて ◆7vhi1CrLM6 両の眼を目一杯見開いたその顔は、驚きに揺れていた。 何故この遭遇を考えなかったのか。 あの大乱戦から約六時間。既にこの周辺にはいないとタカを括っていた。 六時間もこんなところで何をぐずぐずしていた、と自らを棚に上げて思う。 絶句した顔には苦笑いすら浮かびはしない。 カティアを殺し埋めた岩山の上空を抜け、G-6からE-6の平原に入り十数分が経過した時のことだ。 オルバが北から南下してくる機体を確認した。 黒を基調としたボディーに四肢に誂られた円筒形の赤いタービン。 切り裂かれた左腕は失われて久しく、耳の位置で左右に細長く伸びているはずの角もまた一方は失われている。 全てが一致している。間違いはない。 先の混戦で直に手を交えたあの相手――ロジャー=スミス。 「これやばいって……」 滲み出た声にはっとして通信機のラ...
  • Take a shot
    Take a shot ◆C0vluWr0so 相羽シンヤはこのわずか数時間の間に舐めさせられた辛酸を思い出し、ただの虫けらに過ぎない人間どもの行いに歯噛みしていた。 飄々とした態度ながらもその確かな操縦技術でシンヤの乗機を撃破した、宇宙の始末屋J9を名乗るキッドという男。 空腹に倒れていた自分をまるで迷子の子犬のように拾い上げ、人間の分際で哀れみの目を向けた白い機体の女。 突然襲いかかり、真紅のマフラーをたなびかせながら自分を足蹴にした機体。 そしてなにより――ネゴシエイター。あいつだ。 赤マフラーの機体との戦闘に割って入り、取引とは名ばかりの要求を突きつけてきた。 仲間の生首を見たネゴシエイターの顔は見物だったが、人間風情に後れをとることになるとは思いもしなかった。 一瞬の油断のせいで右足はもがれ、左腕も使いものにならない。 (――この屈辱、必ず晴らしてみせ...
  • 楽園からの追放者(1)
    楽園からの追放者 ◆VvWRRU0SzU 白い、光……全てを呑み込む……強く、激しい輝き…… ああ……消えていく……私が…… 主は……私を助けては……くれない…… 必要じゃ、ないから……? あの方の望む存在に……なれなかったから? では、私は……私の存在していた、意味は……私は、何? 私は……何になれた? ……何にも……なれなかった…… この宇宙は……静寂でなければ……いけない…… 望んでいない世界……修正……しなければ…… 静寂の世界……その世界になら……私の、居るべき……場所は……ある? 違、う……どこにも……ない……不確かな私……不確かな存在が、居てもいい……場所なんて…… このまま……消える……それが、あるべき……私の……終焉…… …………! これは……想いの力…… ...
  • 極めて近く、限りなく遠い世界の邂逅
    極めて近く、限りなく遠い世界の邂逅 ◆960Bruf/Mw  瓦礫の街並みの中、四機の航空機が羽を休めている。  その羽の下、崩れた家屋の残骸に腰をおろしている男がいた。男の名は神隼人という。  その眼は三機のゲットマシンを見ていた。  ――間違いなくゲッターだ。  真ベアー号に乗り込んだときに理解した。コックピットの内装、ゲットマシンの外観こそ知るものと異なってはいたが、首輪が教えてくれた。こいつは――  ――真ゲッター。  ゲッターの後継機としてつくられた機体。早乙女博士の尽力にも関わらず、5年前のあの日起動しなかった機体。それが――  ――なぜ動いている?  早乙女研究所の地下に封印されていたはずだ。  ――いや、それよりも……。あの時、こいつが動いていればムサシは。  噛みしめた奥歯が鳴る。古傷が顔に浮かび上がってきていた。  一つ深呼吸をして心を静める...
  • 怒れる瞳(1)
    怒れる瞳 ◆VvWRRU0SzU 「つまり、あの騒ぎは芝居だったと。キラはアイビスさんとナデシコに先行して、ブンドルさんはそれを追っていった……そういうことなんですね?」 急発進したサイバスターを見送った後、アムロは一連の経緯をカミーユに説明していた。 甲児を拘束していた部屋にはアイビスの書置きがあった。 トモロが映し出したモニターに表示される、『ナデシコに行って来る』とだけ書かれた簡潔な手紙。 「ああ、アイビスと甲児が示し合わせていたんだとさ」 「じゃあ、俺達も……!」 「ブンドルに任せておけ。お前もあいつがキラに厳しい言葉をかけた理由は分かっているだろう?」 「……やり通す覚悟はあるかってことでしょう。それはわかりますけど、もし敵がいたら二人だけじゃ対処できませんよ!」 「ガロードがいる。シャギアという男も中々の人物だそうだ……カミーユ、彼らをもっと...
  • life goes on(1)
    life goes on ◆XrXin1oFz6 Jアークの小さな医務室のベッドで、シャギア・フロストは2時間ほど前に流れた放送を思い返していた。 放送と同時に配布された名簿を見て、彼は小さく息を吐く。 分かっていた。分かっていたことだが、その分かっていたことがとても重い。 オルバ、比瑪、ガロード――死したものが読み上げられる以上、放送名前が呼ばれるのも、この名簿に名がないのも当然だ。 だが、あのどこまでも自分たちの策謀を打ち砕き立ち塞がった少年、ガロード・ランならと小さく思ってしまったのも事実。 随分と弱気になったものだと自嘲する。 この世界に来る前ならば、おそらくこんなことを考えることもなかっただろう。 医務室から覗く窓の外では、機動兵器たちが落ちたパーツを回収している。 この二時間で、事態は大きく変わりつつあった。 話に聞くと、 騎士凰牙の腕は修繕でき...
  • 思いこみ、勘違い、嘘、そして……
    思いこみ、勘違い、嘘、そして…… ◆JF9sfJq3GE  この世界の中では一・二を争うほど広大な森林地帯――実に南北に約130km、東西に約100kmにも及ぶ豊かな原生林の南東の端に、白亜の戦艦が静かに鎮座していた。  一組の男女が焚き火をかこっていた。その明りを受けて少女の影が暖色に染まった戦艦の外壁にまで伸びていた。  そこからタラップを伝って一人の少年が姿を現し、二人を見つけると声をかける。  振り返った二人の口にはスプーンがくわえられていた。 「人を働かせておいて呑気に食事ですか……」  口調に若干の刺がにじみ出る。それに気づいてか、はたまた気づかずか、二人は「ごめんごめん」とあまり悪びれもせずに軽く返した。 「周囲の警戒は?」 「トモロがしてくれています。それにしても……」  質問に軽く答えを返した少年が、席に座りつつ視線を流す。 「二人でどれだけ食べ...
  • Shape of my heart ―人が命懸けるモノ―(ver.IF)(1)
    Shape of my heart ―人が命懸けるモノ― ◆7vhi1CrLM6  目が二つあった。  パープルアイとでも言うのだろうか? 深く暗く沈んだ紫紺の両眼が、言い逃れは許さない、と詰問の視線を突きつけている。  どこか追い込まれているような、自分で自分自身を追い詰めているような、そんな目だった。  似てるなと思う。初めて戦場に狩り出された新兵が、自分のミスで仲間を死なせてしまった。そう思いつめているときの目が、ちょうどこんな感じなのだ。 「お前、ラキの何なんだ?」 「質問してるのはこっちだ」 「知ってることを全部話せって言われてもな……何処の誰とも知れない奴に話す義理はねぇ。  もっとも、俺のことなら別だがな。今夜のご予定から泊まっている部屋の番号まで何でもお答えいたしますよ」 「ふざけるなっ!!」 「悪い悪い。そう怒るなって。だが、そっちが答えな...
  • ネクスト・バトルロワイアル(6)
    殺意を測らなければいけない。 アルトアイゼン・リーゼは近接戦闘特化型のマシン。奴を確実に殺すためには、あの巨体の懐に踏み込むことは必要不可欠。 相手が、どれだけの殺意を向けてこちらに攻撃を仕掛けているか、それを知らねば、勝利は遠い。 まだ、こちらを取り込んで再生しようという意識が残っているのか。 それとも、もはやユーゼスを否定した俺を取り込むつもりなどなく、純粋に殺すつもりなのか。 身体を覆う懐かしい感覚。 相手が憎くて憎くて仕方ないのに、頭の芯が冷え相手を殺す方法だけを冷静に考えられる。 北辰と戦ったときに、いつもアキトに付き纏っていたものだ。 いきなり懐に飛び込んだりはしない。 まずは距離を取り、油断なく相手の出方を待つ。攻撃こそが、もっとも感情を映す。 ゲキガンガーのようなヒーローが、敵と殴り合い拳でお互いを理解し合うようなものとは、似て非なるもの。 攻撃...
  • Shape of my heart ―人が命懸けるモノ―(1)
    Shape of my heart ―人が命懸けるモノ― ◆7vhi1CrLM6  目が二つあった。  パープルアイとでも言うのだろうか? 深く暗く沈んだ紫紺の両眼が、言い逃れは許さない、と詰問の視線を突きつけている。  どこか追い込まれているような、自分で自分自身を追い詰めているような、そんな目だった。  似てるなと思う。初めて戦場に狩り出された新兵が、自分のミスで仲間を死なせてしまった。そう思いつめているときの目が、ちょうどこんな感じなのだ。 「お前、ラキの何なんだ?」 「質問してるのはこっちだ」 「知ってることを全部話せって言われてもな……何処の誰とも知れない奴に話す義理はねぇ。  もっとも、俺のことなら別だがな。今夜のご予定から泊まっている部屋の番号まで何でもお答えいたしますよ」 「ふざけるなっ!!」 「悪い悪い。そう怒るなって。だが、そっちが答えなき...
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