前振りは、ざっくりと省略して…
と書くつもりだったのですが、つい筆が進んでしまったので前書き的somethingを挟んでからキャラ考察に移ります。
参戦ムービーのタイトル
日本版だと「○○参戦!」の一通りなのに対し、英語版はタイトルにバリエーションがあります。
キャラクター |
タイトル |
ミュウツー |
Mewtwo Strikes Back! |
リュカ |
Lucas Comes Out of Nowhere! |
ロイ |
Roy seals the deal! |
リュウ |
Here comes a new challenger! RYU. |
クラウド |
Cloud Storms into Battle! |
カムイ |
Corrin Chooses to Smash! |
ベヨネッタ |
Bayonetta Gets Wicked! |
原作意識のタイトルは頓智が効いていて感心させられます。
例えばロイの「seals the deal」は、直訳すると「契約に印を押す」といった意味になりますが、動詞sealには「封印する」という意味もあるんです(英和辞書調べ)。なかなかオシャレですね。
一方の日本版は統一感があって、ネタにもしやすいのが長所。どちらも魅力的です。
新世代DLC
クラウド・カムイ・ベヨネッタの3キャラの総称。私が勝手に呼んでるだけなので広めないでください。名称はどうであれ、リリース時期と性能の点から、彼らは2015年6月以前のDLCとは区別できる存在であると私は考えています。
オブラートに包まずに言ってしまいましょう、この3キャラの共通特徴は「『強くデザインされている感』がひしひしと伝わってくる」点です。これにはベタですが以下のような理由が考えられます。
- 販促のため
- ガチ部屋で遭遇して「なにこれ強っ!」となって買う。
- 「DLC買ったよ!」という友達の家で使ってみたらやっぱり強かったから買う。
- 日が浅くても長く使い込んだキャラクターたちと戦えるようにする
- 参戦にあたってお世話になった各方面に向け体裁を整える
ソフト発売からかなり時期も空いていますし、復刻キャラと違って懐かしんで買う人はいません。単純にキャラパワーを上げることは、参戦のインパクトを強める手段としてはもってこいですよね。そして波風が収まってきた頃に我々コアユーザーをなだめるため、あらかじめ用意しておいた本命の弱体化パッチを当てるという算段…だったとか。まあパッチを事前に用意していたかはともかくとして、ver1.1.5で新世代DLCが揃い揃って弱体化していますから、完全に的外れな話でもないんじゃないでしょうか。
ちなみに、3キャラとも回避の性能が低めになっているのも注記しておくべきでしょう(クラウド・カムイはアプデによる弱体化)。ブッ飛んだ性能のしわ寄せを回避に持ってくる、というのは今までにないケースですからこれも興味深いです。
ところで、リュウも空中回避が弱いのを今思い出しました(前編で書け)。リュウはDLC後半組に混ぜるべきだと思っている方、意外といい線いってるかもしれません。
DLCキャラのパラメータ変遷
「今作ベヨネッタ出そうと思ってるんだけど需要ある?」
→「あ、やっぱ(世界的には)あるよね」
ってところだと推測しますがどうでしょう。
今はユーザーが望んだ結果にはならなかったかもしれません。しかし開発班の手元にビッグデータが渡ったのは事実ですから、今後に期待するのが善良なスマブラファンの理想的な態度ではないでしょうか。
…それでも隠す気はなかったのか、と呆れずにはいられませんけどね。
なんか雰囲気が怪しくなってきたのでそろそろキャラ紹介に移りましょう。
お楽しみはこれからよ!
クラウド
こんな日が来るとは…思わなかったな
まさかのファイナルファンタジーからの参戦。今まで協賛になかった他社のキャラを後から出すって手間がかかると思うんですがどうなんでしょう。
過去にFF7を巡ってゴタゴタがあった以上、スクウェアを失望させないパワフルなキャラクターにしなければと思って作ったら、たくさんのスマブラーが絶望するキャラが出来上がっちゃいました…なんて。
冗談はさておき、クラウドはとても扱いやすいキャラとして認知されていますね。何故そう感じるのでしょうか?
これについて、私は使っている側が感じる不快な要素が徹底的に排除されているからだと見ています。
たとえばクラウドの空下カス当てのBKBは80です。これはすなわち、どんなに低%で当てても必ず倒れ吹っ飛びになることを意味しています。弱3もBKB=75なので、よっぽどのことがない限り倒れ吹っ飛びです。DAは100、クライムハザード降下(非メテオ部分)に至っては130もあります。これは「低%時に当てて状況不利」という、使っている側として非常に嫌な展開が起こらないようにするための配慮です。
↑絶対限界超えるマン。
移動速度は高めにして操作は軽快に、
基本的に攻撃は範囲を広くして判定負けのイライラをなくし、
凶斬りは1~3段目や下スマ1段目はSDI値を0にしてずらし抜けされるのを防ぎ、
待ち合いになった時もリミットチャージがあるので焦らされることはありません。
そして、それらを調整するために設けられた弱点は復帰です。「死ぬときはすぐに死ぬ」というバランスのとり方なので、結局操作プレイヤーが「劣勢だ」と感じる時間は非常に少ないです。
とにかく気持ちよく使ってほしいキャラクターとしてデザインされたのでしょう。表現があまりよくありませんが、このキャラは「お手軽」なのがあるべき姿なのです。
まあその辺云々はおいておきまして、スペックをチェックしてみると
- 上の中~上の下の移動性能にそこそこの体重
- 走行速度9位、空中横移動14位タイ、落下速度14位タイ、体重17位タイ
- 角度30°の弱3
- 攻撃中は足無敵がついてる下強
- 弱体化されたはずなのに飛びすぎる横スマ
- 追い詰められた状況が逆に有利になる、おまけに35°というエグい角度の下スマ
- 空上空下を筆頭に判定が堅すぎる空中攻撃
- やっぱり角度がヤバイ空N
- ロイの空後根元と同じくらい飛ぶ空後
- 攻撃判定終了と同時にオートキャンセルが有効になる空上・空下
- 「着地直前まで攻撃判定を出し、なおかつ固有着地隙なし」というムーブが可能
- 打撃攻撃で「ガードさせて有利」という状況を作れる非常に珍しい技
- 発生10Fにして威力19%、全然ずらせない上に全体31Fの2段目でガード継続の択を迫れる凶斬り
- 後隙15F、出だしに無敵までついてるリミット凶斬り
- 特にチームで猛威を振るう画竜点睛
- リミットブレイク時運動性能
- 1.1倍:ダッシュ初速、ダッシュ加速・減速、走行速度、落下速度、重力値
- 1.15倍:歩行初速、歩行加速度、歩行速度、反慣性力、空中抵抗
- 1.2倍:空中加速・減速、空中横移動速度
- LB時の空中横移動はなんと全キャラ中1位
いやー、すごい。皮肉や嫉妬ではないです、ホントにすごい。
もちろん他のキャラもポジキャンしようと思えばいくらでもできると思いますが、これはすごい。
逆に目に見えて弱いのが復帰・回避ってとこだけじゃないですか。弱の発生が4Fで標準的なのも気になるといえばそうですが、別にそんなキャラ腐るほどいますし、弱1のリーチも考えれば決して弱いはずがない… やっぱすごい。
にもかかわらず、大会で優勝を独占するような事態にならないのは流石バランスの良いスマ4だなといったところでしょうか。上B後の壁受け身不可が見つかったのはリリースから10ヶ月が経ってのことで、まだ記憶に新しいですね。認知されていないだけで他にも特殊な弱点を持っていて、それが知らぬうちに悪さをしているという可能性もあります。この辺の事情を開発班が全部見知ったうえでニヤニヤしていたらと思うと…そこで笑ってないでミッドガルの曲を増やしてくださいと言いたくなりますね。
↑問題のZ軸避け。このスリムボディで体重100はおかしい。
最後にアップデートの様子をば。
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- Ver.1.1.5
- 地上緊急回避(前・後)の無敵時間減少: 4F~17F ⇒ 4F~15F
- 空上 ダメージ減少: 13.0%->9.5% ⇒ 12.0%/8.5% [始->持続]
- 横スマ 3段目のKBG減少: 119 ⇒ 115
- 下スマ 2段目のKBG減少: 96 ⇒ 94
- リミット凶斬り KBG減少: 155 ⇒ 153
- リミットチャージ チャージ速度低下。 358F ⇒ 400F に。
- 画竜点睛 空中版KBG減少: 417->390->100 ⇒ 359->335->86 [始->持続1->持続2]
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確かに弱体化はしてるんですが… コンボがなくなったとか判定が弱体化したといった類の変更はなく、立ち回りが変わるアップデートではありません。それにKBGが2減ったところで、撃墜%は5%も変わらないのです。初期の跳魚はKBG100→90(BKBも30→26)という修正を食らっていますから、開発班もクラウド弱体化にそれほど本気でないのが分かります。
こういうものなのだと受け入れ、対策を進めるなり自分で使っちゃうなり、うまーく付き合っていくべきなのがクラウドというキャラなのだと思います。
カムイ
僕は選んだ!大乱闘で、歴戦のファイターたちと戦う道を!
新世代DLC第2弾。スマブラの後に発売されたゲームからの参戦。
DLCだからこそできるパフォーマンスです。
クラウドとベヨネッタがあまりにもヘイトを溜め込み過ぎたせいでさほど目立ちませんでしたが、世が世なら一番の目の敵になっていたでしょう。しかしながらver1.1.5での弱体化がかなり激しく、だいぶ落ち着いた性能になった感じです。同アプデでバグ修正がやたら多かったのは何故なんでしょうね。
普通の剣キャラを装いながら、
- 物凄い性能をしている横B
- 詐欺判定気味のNB
- コンボしてくれと言わんばかりの空前
- 貧弱SEのくせにやたら飛ぶ空上
など所々でDLCっぽさを出していたカムイですが、アプデ前にヤバかったのはなんといってもカウンター「反竜穿」でしょう。
- 倍率1.3倍;シュルクと同倍率。
パルテn…
- 発動時は次に行動可能になるまで完全無敵
- KBG=74、 BKB=90
端的に言ってどれもヤバいんですが、3番目は前回の記事を読まれた方ならばピンと来るでしょう。
上に飛ばす技のBKBには気を付けろとあれほど言ったろうに!!!
決まったのに反確になるカウンターはさすがにアレなので、
低%から飛ばせるようにBKBを高くしないといけないのはまあ納得です。パr…
とはいえ昇竜拳で80・プリンの眠るで100ですから、少々やりすぎなのが分かります。
注:投げ技は全体的にBKBが高いですが、大抵ダメージやKBGが低いので危険度は低いです。ここでの議論はあくまで「撃墜可能性を持つ技」に限ります。
KBGは標準的で、かつ1.3倍カウンターなのでとんでもないダメージで計算が行われることもよくあります。そして別にダメージが大したことなくても普通に飛びます。マリオの空後を返せば100%くらいから上バーストする勢いでした(アプデ前)。
リュウの時は説明しませんでしたが、BKBが高い技はホカホカが乗りやすく非常に危険です。終点化中央からガノンが20%台でやられてるvineもありましたね。吹っ飛び倍率2.??倍みたいな誤情報が流れていた記憶もあります。
ともあれ真上に飛ぶタイプのカウンターは初だったんだから、もうちょっと慎重に作った方がよかったのでは…
ウィッチタイムも強いし、セービングもカウンターみたいなもんだし、近頃のカウンターはけしからんです。
↓カウンターの性能一覧。
数値にしたらヤバさが伝わるかと思ったら逆に分かり辛くなりました。
ほぼマルキナの上位互換か、ってとこだけ見てください。初代カウンターをリスペクトする気が欠片もないご様子。
キャラ |
カウンター受付 |
全体F |
倍率 |
KBG |
BKB |
カムイ
|
7-24 (旧:7-29) |
63 |
1.2× (旧:1.3x) |
74 |
90 |
マルス、ルキナ |
6-27 |
59 |
1.2× |
60 |
90 |
アイク |
9-35 |
58 |
1.2× |
100 |
48 |
ロイ |
8-27 |
59 |
1.35× |
100/70 |
35 |
シュルク(地上) |
7-41 |
69 |
1.3× |
84/94 |
70 |
剣術Mii |
6-29 |
59 |
1.25× |
70 |
90 |
リトル・マック |
5-29 |
62 |
1.3× |
50 |
90 |
パルテナ |
10-31 |
74 |
1.3× |
75/65 |
40/20 |
↑攻撃判定付の横スマホールド。純粋なキャラの特徴であり、DLCっぽさとは違うかな。
「ここに引っかかったら先端確定にしない?」って提案した開発員が絶対いたはず。
そして満を持してアプデ履歴。
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- Ver.1.1.5
- 歩行速度低下: 1.20 ⇒ 1.15
- 走行速度低下: 1.50 ⇒ 1.45
- 空中横移動速度低下: 1.00 ⇒ 0.97
- 横回避(前・後)の全体F増加: 29F ⇒ 30F
- 横回避(前・後)の無敵減少: 4-16F ⇒ 4-14F
- アイテム投擲能力低下: 1.028 ⇒ 1.026
- 空N ダメージ減少: 8.0%->6.5% ⇒ 7.0%->5.5% [始->持続]
- 空前 ダメージ減少: 8.5% ⇒ 7.5%
- 空上 ダメージ減少: 10% ⇒ 9%、KBG増加: 94 ⇒ 99
- NB ダメージ、しびれ時間減少
- 下B カウンター倍率減少: 1.3倍 ⇒ 1.2倍、受付時間 7-29F ⇒ 7-24F
- 台端掴みバグ削除
- 横B 突き刺した瞬間にカムイが攻撃を受けた時のバグ削除
- 下B トレモスロー時、カウンターのダメージ表示が固定になるバグ削除
|
カウンターは倍率が1.2倍になり一件落着。(と言っていいのか…?)
空中攻撃も-1%の調整でマイルドになりました。
ちなみにやたら吹っ飛んでいた空上、ダメ-1%の陰に隠れてひそかにKBGが5も増えてます。吹っ飛びが減りすぎるのを危惧して救済してくれているんですね。もしかして吹っ飛び変わってないんじゃ…と思って計算したら、一応ダメージ減少の効果が勝って撃墜しにくくなっているみたいです。式は理解していても、流石に数字を見ただけでは分かりませんでしたorz
さあ、そしてここで非常に手痛いのが「走行速度・空中横移動速度低下」。
これは今まで行われてきた中で私の最も嫌いなアップデートです。
機動力減少はそのキャラが出来ることを確実に減らします。例えば下投げの吹っ飛びが変わった!というアプデなら、開発側はそのコンボだけを取り上げたかったのだと解釈できましょう。代わりとなる新しい連携を模索することもできます。
しかし機動力減少はそういうわけにはいきません。今まで追いつけていた状況で相手を逃がしやすくなり、反撃も取れなくなる。そして表面的にはなかなか気付きにくい。コンボのみならず立ち回りからも自由度を奪い、プレイヤーが認識できないところでじわじわと影響が効いてきて不利になる。この調整、私はたまらなく嫌です。キャラを動かす面白さそのものを削ってきていると言っても良いでしょう。技の方だけで上手く調整するか、そうでないならはじめから移動速度は落としておいてほしかったところです。
↑上Bの方向選択を得意げに解説してましたが、初代からいるフォックスは360°全方位へ移動可能ですよ。
ところで、DLCとしての売りは「竜穿」で体の一部が変化して攻撃することでした。ガチ対戦オンリーだとあまり注意を払わない要素でしょうけど、技のモーションが独特なのは楽しくてとても良いことです。下スマとか空後とか。ちなみに私は上強の振りがお気に入りです。カムイに限らず、キャラクターの技モーションに目を向けてみると意外と楽しいかもしれません。
FEからの参戦6キャラ目ということでインパクトに欠けるからなのか、はたまた作り込みや性能の面でリュウ・クラウド・ベヨネッタにお株を奪われがちなのか、思ったほど使われていないなという印象を受けるカムイ。挙動も割と素直に作られているキャラですし、ついクラウドに合わせてしまうカーソルを1つ右に動かしてみてはいかがでしょうか。というか58キャラもいることですしDLC以外も是非。
ベヨネッタ
私と一緒に、踊ってみない?
満を持して登場した最後の追加キャラクター。リュウと同じかそれ以上に開発班の意匠が凝らされた仕上がりです。正直バレットアーツだけでも十分すぎると思いますが、
- バットウィズイン
- ウィッチタイム
- WT中のスマッシュホールド弱化
- モーションが1回ごとに切り替わるNB
- 3種類ある横B
- 上B・横Bの複雑な派生、着地ペナルティー
- 影が蝶
- ジャンプ時の魔法陣
- ダメージを受けた時の薔薇
- ダンスアピール
- %即死の切り札
他キャラにない特色がこれだけあります。ブラピが10体くらい作れそうな開発班の体力を感じますね。そして初期空下LFのKBG=140(現在135)からはどことなくDLCの香りがします。カラーバリエーションもかなり凝っていますし、ラストの有料コンテンツとして申し分ない作りです。
ここまではよかった。問題は皆さん知っての通り、主に必殺技の性能です。原作の派手なアクションを再現しようとした結果、それがだいぶ裏目に出てしまいました…
リリース直後から、Twitterではガチ部屋での即死vineが横行。他の新世代DLCと一緒に弱体化されるも、準備していた(と思われる)パッチでは足りなかったのか、さらに専用アプデが施される始末に。ver1.1.5でアップデート終了の予定のところ、スペインとロシアでBANされたために急遽追加パッチを作る羽目になってしまったのでしょう。
これだけ拘りを持って作られたキャラが禁止禁止と騒がれていた図は、私も見ていて胸が苦しかったですね。正直1.1.5の時点でも対策のしようはあったんじゃないかと思っていますが、その時間を与えてくれるほどプレイヤーは寛容ではなかったようです。それだけスマブラforのバランスが良かったということを反映してもいるわけですが…
各所で言われていることですが、隙を増やすとコンボキャラというコンセプトが崩壊してしまうので調整は非常に難しかったでしょう。しかもどういじったところでソリティア的な要素は取り除けないわけで…
問題視されていたのは上への即死ルートが多すぎることなので、早い話空上を取り上げれば済むはずです。しかしそれをやってこなかったということは、開発班に「即死は残したい」という拘りがあったのだと思います。難儀ですね。
↑カラバリで技のエフェクトまで変わるってのも凄い。日本版だけボイスが2種類あるのは投票"世界"1位のキャラを参戦させたことへの償いだったり…しないか。
さあ、アプデ履歴を振り返るのもこれで最後です。
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- Ver.1.1.5
- 一部のファイターがシールド中のベヨネッタを後方からは掴めない現象が起きなくなった。
- 横スマ KBG減少: 105 ⇒ 102、BKB増加: 25 ⇒ 26
- 上スマ KBG減少: 92 ⇒ 90
- 空下 全体F 増加: 42F ⇒ 47F
- ウィッチツイスト ダメージ減少: 4%/3%+0.3%*4+3%(8.2%/7.2%) ⇒ 3%/2%+0.2%*4+3%(6.8%/5.8%) [地上版/空中版]
- ヒールスライド 追加入力時の全体Fが 5F 増加: 72F ⇒ 77F
- ウィッチタイム
- 全体Fが 5F 増加: 44F ⇒ 49F
- 相手%による効果時間の伸び半減
- 連続使用時、効果時間がより減少するように
- 1Fあたりの効果時間回復量減少
- Ver.1.1.6
- 下強 サイズ縮小、全体F増加 25→26
- 空前(1段目) ダメージ減少 3.8/3.8/3.8→3/3/3
- 空前(2段目) ダメージ減少 2.8/2.8/2.8→2.2/2.2/2.2
- 空前(3段目) KBG減少 82/82/82→68/68/68、オートキャンセルF鈍化 ??F目以降→35F目以降、全体F増加 ??F→39F
- 空下(LF部) KBG減少 140/140→135/135
- 空中横B(通常) KBG増加 40/30/100→50/38/112、ずらし倍率 1→2
- 空中横B(降り) ダメージ減少 8→6.5、角度変更 80→60、サイズ減少、ずらし倍率 1→2
- 空中横B(着地) ずらし倍率 1→2
- 上B(全段) ずらし倍率 1→2、一部判定縮小、それに伴う微調整
- 上B1(最終段) KBG減少 105→80、BKB増加 50→55、判定位置調整&サイズ減少
- 上B2(最終段) KBG増加 30→50、判定位置調整&サイズ減少
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1.1.5は単純に技のパワーを下げることを目的とした修正です。同時期にクラウド・カムイに施された変更に似た趣旨なのが分かります。後隙増加は少し意外なポイントですが、「変動幅が全部5Fでちょっと雑なのは、クラウド同様調整にあまり本気でない姿勢の表れだ」とこじつけるとなんとなく筋が通ります。
これに対し、1.1.6ではコンボ用の技を大幅にいじってきています。判定縮小、横B上Bの吹っ飛びを変化させるにとどまらず、連携パーツになりうる下強や空前にも調整が入っています。1.1.5の調整の方向が誤っていたことに開発班も気付いたのでしょう。というか、そもそもどういう風にヤバいのかを1.1.4→1.1.5でよく見ていなかったのが原因なんじゃ… ここ、パッチ予定調和説を補強する材料です。
まあそんなこんなで、ver1.1.6ではようやく良キャラに落ち着いたというのが通説です。僅か2ヶ月でver1.1.6製作、性能を丁度いいところまで落とした点は確かに評価できますし、バランスだけ見れば非常に良くなったと思います。本当は細かい数値変更についての解説をここでできたらよかったのですが、コンボにどういう変化があったのかまでは分からないので諦めました。数字に強いベヨネッタ使いさん、よろしくお願いします。
が、同時に私はこれがベストな形ではないとも思っています。少なくともずらしを弱体化させたスマforにおいて、SDI値=2とすることで調整を行うのは開発側としても本望ではないでしょう。出来る事なら角度とリアクション値で解決したい問題ですよね。空中下横Bが全くコンボ用でなくなってしまったのも残念です。この技については着地にもコンボにも強すぎたのがマズかったので、そこをなんとか上手く調整すれば…
出来上がったものにケチをつけているだけで、生産性も何もないことを謝罪しておきます。
いやーでも、今でも十分良いキャラだけど、理想の形まであとちょっとなんだよ…
ああ、もっと時間さえあれば… リリースがミュウツーと同時期だったら…
開発者以外をウィッチタイムでスローにできたら…
↑大魔獣召喚。X→forで切り札の無個性化が問題視されましたが(賛同者求む)、ここにきて有り余るアイデンティティーを持った切り札が登場。
原作再現・キャラコンセプト・性能調整など、個性的なキャラを本気で作ろうとしたときに何が起こるのかを見せてくれたベヨネッタ。リュウという成功例もありますし、これを次回作にどう活かしてくるのかが注目です。
おわりに
DLCキャラ7体の考察、これにて完です。
日頃考えていることを好き放題書き殴ることができて私も満足であります。
一応データも載っけた上で話を進めましたが、それでも内容の3~4割は私の妄想です。
「これは違うんじゃないか?」という感想を持つのも結構。
そういう見方もあるのか、と感じてくだされば私もこの記事を書いた甲斐があるというものです。
それにしても、キャラクター性能なりシステムなりを「どういう理由でこうなってるんだ?」と考えるのは非常にワクワクしますよね。ユーザーに楽しんでもらうための開発者の工夫、およびその意図がそこには表れているわけです。このキャラはこんな風にしたいんだ!と考え、それをパラメータで表現する。一種の芸術といって差し支えないでしょう。
で、その「芸術」の裏にある工夫や意図を考え当てて悦に浸るのが私は大好きなのです。意図がよく分からないときは、開発側の状況を探って妄想するのも非常に楽しいです。芸術作品として、とまでは言いませんが、是非ともゲームをちょっと違った視点から眺めてみてください。ゲームのそこかしこに眺める価値のあるものが転がっているはずです。
たとえばロイとベヨネッタは撃墜された時のボイスが1種類しかありません。
追加キャラの音声収録担当者がうっかり屋さんなのかな? …とかね。
スマブラ Advent Calendar 2016はまだまだ続きます。
25日分(その1・その2で50記事)が出揃うのが楽しみですね。
真の戦いは…これからだ!
では皆様、良き年末とスマブラライフを。
文:DRAFIX
参考
コメント
最終更新:2016年12月15日 00:32