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<pre> <tt><big><font size="3">屋上へと続く階段で沙姫はリトに合わせて腰を動かしていく はだけたブラウスから覗く豊かな胸がリトの胸板で擦れあい先端を赤く充血させ る リトは腰に回していた腕を手前に持ってくると沙姫の胸に手を這わせ揉みしだく 「あっ・んん・・あぁっ・・・リトだめですわぁ・・・激しすっ・・んんんっ」 形のいい眉を寄せて甘えた声で拒絶する沙姫 だけどそれは沙姫の「もっと責めて」という合図 リトは乳輪を舌でなぞると硬くなった乳首に舌を絡ませ吸い上げる「んんっっ・ ・ああぁぁ・・ふぁあっ・・リトぉダメっダメです・・あっっん」 人を気にして抑えていた声を嬌声へと変えリトの中で体を仰け反らせる 沙姫の肉壁は白濁した愛液と共に肉棒に絡みつき奥へ奥へとリトを導いていく 唇が重なり舌と唾液の混じわる音が廊下に溢れ出し淫靡な空間をつくる そんな二人だけの世界を階段の曲がり角から見ていた生徒が一人いた 「・・・な、なんてハレンチな////」 授業が終わり放課後いつもの様に沙姫と帰るため席を立とうとしたリトの手に何 かがあたる 「なんだ?」 カバンに入っていた一通の手紙 『結城リト  少し話しがあるので放課後生徒指導室まで来なさい』 差出人不明の手紙に少し不安を覚える 「オレ・・・なにか悪いことしたっけ?」 校舎の一角誰も近寄らない場所に指導室はあった コンクリートの無機質さと人気のなさがリトの不安感を更に煽る リトは一つ深呼吸すると意を決し扉を開ける 「失礼しま~す」 中はリトが思っていた以上に簡素で最低限の椅子と長机が一つあるだけだった その椅子に女の子が一人座っている 「あれ?えっと・・確か同じクラスの・・・・」 「古手川唯よ・・元1-Bのね」唯は椅子に座ったまま腕を組みリトをじっと見つ める 「そっか、じゃあ古手川も呼ばれたんだな」 「違うわ。呼んだのは私よ結城君」 「へ?」 唯は手近にあった椅子を引っ張るとそこに座るようにリトを促す 「それで話しって?」 言い難いことなのか俯き言いよどむ唯はやがて顔を上げてリトの顔を見つめる 「結城君、あなた学校であんなことしていいと思ってるの?」 「あんなことって?」 「とぼけないで!私見たんだから・・・階段であなた達二人がその・・・////」 (あっ見られてた・・・) リトはバツが悪そうに頭を掻くと少し顔を赤らめながらしどろもどろに弁明する 「いやあれは・・なんつーか・・・ほらオレ達付き合ってるわけだし、付き合っ たらそういうことはするだろ?したくなるだろ?」 「そんなの知らないわよ////とにかく!これからはあんなこと私が許しません! 」 唯はリトをキッと睨みつけるとまくしたてる 「それに付き合ったらって高校生があんなことしていいと思ってるの?付き合う なら付き合うでもっと健全な・・・・あっ」 リトは唯の話を最後まで聞かず席を立ってしまう 「ちょっと待ちなさい!」 「ああもうわかったよ。次からは気をつけるから」 「そういうことじゃなくて、待ちなさい結城君っ」 唯はリトの前に立ちはだかると両手をいっぱいに広げて通れなくする 「まだ話しは終わってないわよ結城君?」 リトは溜め息を吐くと唯を睨みつけ少し声を荒げる 「古手川の言いたいことはわかったけどオレ達に関係ないだろっ!それに、だい たいなん で古手川がそこまで言うんだよ?」 リトの剣幕に一瞬ひるんだ唯だったが負けじと体を一歩踏み出し反撃する 「関係あるないに係わらず、学校の風紀を乱す人達を私は許しません!!」 リトも一歩踏み出しくって掛かる「だ・か・ら!お前に関係ないだろっ?」 「元クラス委員長として風紀を乱す人達を見過ごせないわ」 それから数分散々言い合いをした二人は息を荒げ互いを睨みつけていた 「とにかく、もうオレ達に係わるなよ!だいたいお前・・・・」 リトはあることに気付き言葉を途中で飲み込んでしまう 「なによ?」 唯は気付いていないがお互い身を乗り出して言い合っていたため、かなり二人の 距離は縮まっていたその距離およそ数センチ 目と鼻の距離にいる唯の顔にリトは内心ドキドキする よく見なくてもわかるほど整った端正な顔立ちに、釣りあがった大きな黒い瞳 その瞳に全てを吸い込まれてしまいそうな感覚にリトの心は乱れていく 「ねえ、どうしたのよ?」 鼻にかかる唯の甘い息に頭がくらくらしてくる 沙姫とはまったく違う目の前の少女にリトの中のいけない何かが顔を覗かせ様と する 「と、とにかくこの話しはこれで終わりなっ!オレ早く帰らねえと////」 「あっ待ちなさい!まだ話しは途中・・・・」 再びリトの前に回りこむ唯をリトは思わず軽く突き飛ばしてしまう「きゃあっ」 床に尻餅をつく唯に慌ててリトは手を差し出す 「あっ悪い!って大丈夫か古手川?」 唯はリトの手を掴もうか一瞬迷うが握り返す 「あ、ありがとう・・・」 「どっか怪我とかしてないか?ぶつけたところとかは?」 さっきまでの言い合っていたリトとのギャップに唯は目を丸くする「え、ええ大 丈夫よ・・・」 「ホントか?・・悪かったな古手川怪我なくてマジでよかったよ」心の底から唯 の無事に安堵するリト 「と、とりあえずここから出ねえか?」 リトの手を握ったまま歩き出した唯の体がふいによろめく 「あっ!?」 リトの体に身を任せる形で抱きついてしまう唯 「ご、ごめんなさい////」 「べ、別にいいけど////・・・・ホントに大丈夫か?」 唯は俯いて言いにくそうにもごもごする 「足・・くじいたみたい・・・」その言葉にリトの顔は蒼白になる「なっ!!そ れならそうと早く言えよ!」 リトはその場にしゃがむと唯に背を向ける 「ほら乗れよ。保健室まで連れて行ってやるから」 「えっ?////」 「心配すんなって!放課後だし人全然いないから見られることねえよ」 唯はリトの言葉にしぶしぶ体を預ける ちゃんと乗れてるか確認するとリトは唯をおんぶしたまま立ち上がる、と その軽さにリトは驚く (マジかよ!沙姫より全然軽い・・・) 「どうしたの?」 「な、なんでもねえよ////」 ついつい沙姫の体と唯の体を比べてしまう そんなリトの妄想を知ってか知らずか唯はなるべく密着しないようにとリトの肩 に手を置き背中との距離をとる それでも次第に、歩くたびに体の位置がずれていきリトの背中に完全におぶさる 形になっていく リトの鼻に掛かる艶やかな黒髪の香りが、首筋への吐息が、そして背中に押し付 けられるその体系からは意外な大きさの胸がリトの頭を激しく沸騰させる (やばい!こんなところ沙姫に見つかったらなにされるか・・・)頭に腕を組ん で見下ろす沙姫が思い浮かびリトの足は自然と早くなる 「・・・・・・」 そんなリトに何を思うのか唯は黙ったままリトにしがみついていた 保健室のベッドに唯を座らせるとリトは主のいない部屋で棚をあさっていた 「ったくなんでこんな時に御門先生いないんだよ」 「しかたないわ。先生だって色々仕事があるのよ」 リトは心の中であの先生に限ってそれはないだろとつっこみをいれると包帯と湿 布を手に唯に向き直る 「あ・・自分でするからいいわよ///」 「いいってこういうのは誰かにやってもらった方がうまくできるし、それにこう なったのもオレの責任だしな。ほら足だして」 唯は言われた通りに足を差し出すリトは唯の足を自分の膝の上にのせると靴下を 丁寧に脱がしていく「あっ!よかったな腫れはないみたいだぞ。まあけど念のた め湿布とか貼っとくな」 てきぱきと手馴れた様子のリトを唯はじっと見つめる 「ん?ああオレ妹と二人暮らしなんだ。だからこういうことはオレの担当でさ だから自然とうまくなっていったんだ」 「結城君妹さんと二人暮らしだったんだ」 湿布を貼り包帯を切るためにハサミに手を伸ばす 「ああ、古手川のうちはどうなんだ?兄弟とかいるのか?」 「私の家は・・・」 作業を終え唯に向き直ろうとしたリトの目に唯の見事な太ももが飛び込んでくる 今まで必死だったため気付かなかったがリトに脚を差し出す唯の格好はすごく魅 力的で リトの理性をざわざわと刺激させる 長い脚に魅力的な太もも、白いすべすべの肌、全てが目の前にある欲望にリトは 必死に耐える 「どうしたの結城君?」 「な、なんでもねえよ///」 その時確かにリトの耳に「青春ねぇ、結城くん」と御門の笑い声がふふふと聞こ えてきた その声に思わず振り返ったリトとドアが開いたのは同時だった 「リトっ!!」 ドアの前で仁王立ちになっている沙姫を見てリトの顔から血の気が下がっていく 「さ、沙姫!!?」 ドアを閉めると優雅に歩きリトの前で腕を組んで見下ろす 「聞きましたわよリト。あなた女の子を突き飛ばしただけではなくその体に傷を 負わせたそうですわね?」 その落ち着いた声とは裏腹にこめかみのあたりがぴくぴくと震えている 「な、なんでそのことを・・・・?」 「私の情報網を甘くみないでくださる?」 リトの脳裏にポニーテールと眼鏡の少女が浮かぶ 「そんなことよりどういことですのリト?あなたらしくもない・・・・」 言いよどむリトに溜め息を吐くと沙姫は突然唯に頭を下げた 「どういう理由であれ私のリトがあなたに傷を負わせたのは事実ですわ。私も謝 ります ですからリトを許してあげてくださらない?」 目の前のどう見ても高飛車で高慢な感じの人物の突然の謝罪に唯は言葉を失う 「ほらあなたも謝りなさい!」 隣で呆けていたリトを掴むと頭を下げさせる 「ホントにごめんな古手川」 「も、もういいから、ね。二人とも顔をあげて」 「よかったですわねリト。それはそうと唯さんとおっしゃったわね?今日一日私 のリトをあなたに貸してあげますわ。どうぞ好きに使ってやって」 抗議の声をあげかけたリトを横目で制すると踵を返し扉に向かう 「それでは私はこれで帰りますわ。リトあなたはちゃんと彼女を家まで送って差 し上げなさい」 それだけ言うと会話を打ち切るかの様に扉をピシャリとしめていく沙姫 「はぁ~・・・ったく」 「あの人が結城君の?」 リトは気のない返事を返すと帰り支度を始める (あんな人が結城君の前であんなハレンチなことを・・・・///)さきほどまでの 沙姫を今日自分が階段で見たことに重ねて一人唯は赤面していた そこにリトが手を差し伸べる 「ほら立てるか?家まで送ってってやるよ」 リトの申し出に唯は素直に手を重ねる </font></big></tt> </pre> <p>帰り道、おぶっていくわけにもいかず結局リトは唯のかばんを持ってやり二人は<br> 並んで歩いていた<br> 「ごめんなさい結城君、なんかこんなことになってしまって」<br> 足をひきずりながら申し訳なさそうに呟く唯にリトは笑いかける<br> 「気にすることねえって、それに全部オレが悪いんだしさ・・・・」<br> 言いながらどんどんテンションが下がっていくリトは小さな声でごめんを連発す<br> る<br> そんなリトを唯は不思議そうに横目で見ていた<br> 学校の風紀を乱した、指導室でのケンカ腰な態度、突き飛ばした時の慌てよう<br> 保健室でのやさしい雰囲気、そして今の弱気な感じ<br> 今日一日で、唯の中のリトの存在は風紀を乱す人からころころ変わっていき、自<br> 分でも結城リトがわからなくなってきていた<br> そりゃ高校生にあるまじき不純な行為をしたことは今でも絶対許せない!<br> 許せないんだけどそれだけで結城リトの全てを決めてしまおうとは思わなかった<br> 思いたくなかった。だってそれは―――――<br> 唯の足が止まる<br> 「ん?古手川?」<br> 「・・・・結城君私・・・・ここでいいから。家すぐそこだし」<br> なぜか慌てた感じの唯を不思議そうに見ながらもリトはかばんを渡す<br> 「そっか、じゃあ気をつけて帰れよ。足、家ついたらまたちゃんと診とけよ」<br> それだけ言うと背を向けて歩き出すリトに唯はおもわず声をかけてしまう<br> 「あ・・・あの結城君・・その・・・・こ、これからどうするの?」<br> 「え?ん~~とりあえず沙姫に会いに行ってくるよ。ご機嫌とらないとな・・・<br> 」<br> 「そっか・・・じゃあ結城君も気をつけてね。あっわかってると思うけど・・・<br> 」<br> 唯の真剣な表情にピンときたのかリトは慌てて同意する<br> 「わかってるわかってるって。沙姫とはなんにもしないってそれに今日はそれど<br> ころじゃねえしな」唯は半眼でリトを睨むと腕を組んで姿勢を正す<br> 「わかってると思うけど私あなたのこと許したわけじゃないから。話しもまだ終<br> わってないし・・・だけどケガのことはありがとうおかげで足痛くなくなったか<br> ら////」<br> 顔を赤らめながらそっぽを向いて話す唯をリトは沙姫と重ね合わせてしまう<br> 「ちょっと聞いてるの結城君?人が話す時はちゃんと」<br> 「えっ!?ああ、わかってるちゃんと聞いてるって。えっとじゃあオレはそろそ<br> ろ行くから古手川も早く帰れよ」<br> 「ちょっと結城君まだ話は・・・・もうっ」<br> 遠く走り去って行くリトの背中を少し見つめながら唯は無意識にクスっと笑って<br> しまう<br> <br> 家に着くと唯は部屋のベッドに寝転がった<br> 制服を着たまま寝るのは抵抗があったが今日は色々ありすぎて正直疲れていた<br> 目を閉じると今日一日の出来事が頭を巡る<br> 階段で体を交わらす男女、汗と独特な匂いが鮮明に甦る<br> 「許せない・・・あんなこと」<br> シーツを握り締める手にギュッと力をいれながらも唯は別のことを考えていた<br> 自分をおぶって手当てしてくれた背中と手<br> あの時、背中の揺れに任せておもわずしがみついてしまった自分が許せないのと<br> 同時に<br> 制服越しに伝わるリトのぬくもりと鼓動を密かに感じていたのも事実<br> 異性にあんな風に触れたのも、あんなに近くに身を寄せたのも唯にとっては初め<br> てであり<br> そして、信じられないことだった<br> 「結城・・・リト・・・」<br> 呟きと共に胸に広がる初めての感情に唯は目を閉じる<br> それがなんなのかはわからない。だけどとても心地よくそしてどんどん高鳴る胸<br> の鼓動<br> 唯はいつしか深い深い眠りへと落ちていった<br> <br> 昼休みの学校<br> 主のいない保健室のベッドが一組の男女の動きに合わせてギシギシと軋む<br> 「なんだよ・・やっぱりお前もこういうのがいいんだ」<br> 黒髪の少女を貫きながら結城リトは意地悪く笑いかける<br> 違う――――違う――――違う――――<br> 「結城君もっとしてっ・・もっとほしいのぉ」<br> 心とは裏腹に勝手に紡がれていく甘い言葉に唯は困惑する<br> 何度も出し入れされる肉棒に何度も掻き回される膣内<br> 唯の華奢な体は快感を越えた悲鳴にも似た喘ぎを出す<br> 四つん這いにさせられ、何度もあびせられた精液に汚れた制服は脱ぎ払われ、唯<br> の白い裸体がリトの手で乱暴に汚されていく<br> 「あぁ・・ふわぁ・んんっ・・あっくぅ・・んん」<br> 嫌っこんなの――誰か――私はこんなこと――<br> 「あんっ・・結城君、結城君・・ああっくっ・・ああんんんっ」<br> 望んでなんかいないのにどうして――――<br> それでも体はリトを愛しい人を必死に求める<br> その端正な顔立ちを白濁で染め上げても<br> その男を知らなかった花弁を血で染めても<br> 唯はリトの唇を求めてそれに吸い付く<br> 絡み合う舌に口からこぼれるほどの唾液を送り込み貪る<br> 「はぁ、んんっ、結城君結城君っ・・ああぁぁ・・」<br> 結城君が好き、大好き、だからだからもっともっと――――<br> <br> ハッと目を覚ますと部屋の中はすでに真っ暗で、時計の針は夜の9時を廻ってい<br> た<br> 寝ぼけた頭でさっき見た夢を反芻すると唯の顔はみるみる真っ赤になっていく<br> 「・・・な、なんて夢を見てるのよっ私はーーーーーっ!!」<br> それから数分<br> 両手で押さえた頬の上気が収まるころ唯は暗い部屋で深い溜め息を吐く<br> 落ち着くと頭にリトの顔が浮かびまた顔を赤くしては溜め息の繰り返し<br> 唯はとりあえずじんじんと熱くなっている下腹部をなんとかしようと着替えるた<br> めベッドから降りるすっと両脚で降りるとそのまま普通に歩いてクローゼットま<br> で歩いていく<br> 汗を吸い込んだ制服のボタンを外す時、鏡に映る自分と目が合う<br> 今日は信じられないことの繰り返しだわ<br> 私らしくもない――――<br> 唯は頭から雑念を振り払うと再び鏡の中の自分に向き直る<br> 鏡の中の漆黒の瞳は唯にある疑問を投げかける<br> あの時結城リトに言った言葉<br> <br> 『足・・くじいたみたい・・・』<br> 「私どうして結城君に嘘・・・ついたの?」<br> 胸がキュッと締め付けられる思いに唯の心はさまよう<br> 答えが出ないまま唯は部屋を出た<br> 「おはよー」「おはよ~ねえねえ昨日のテレビ・・・」<br> 生徒達が朝の挨拶を交わす中、誰にも話しかけることもなく唯は廊下を歩いてい<br> る<br> 別に挨拶が煩わしいわけでも恥ずかしいからでもなくただ自分には・・・・<br> そんな思いにふけっていると3階廊下の窓際の一組のカップルに目が止まり<br> 自然と足が止まる<br> (あっ・・・)<br> 仲良くしゃべっているリトと沙姫を唯は少し複雑な表情で眺める<br> 昨日から結城リトを思うだけで胸が苦しくなる・・・<br> 「でさ美柑のヤツがララに言ったんだ『ララさんもうちょっと』・・・・ん?」<br> 「あっ///」<br> 自分に向けられる視線に気付いたリトと唯の視線が交わる<br> 思わず声をあげてしまった唯は顔を赤くして何故か視線をそらす<br> 「あら?あなた確か昨日の・・・」<br> 「古手川じゃん、どうしたんだよそんな所で?」<br> 「えっ!?あ・・・そのおはよう」<br> 手を振りながら近づいてくるリトにそんなことしか言えない自分がもどかしい<br> 「ああおはよ、ってか足は大丈夫なのかよ?」<br> 「え?あ、足?・・・ええ・・も、もう大丈夫みたい。一晩寝たら治ったから」<br> 「へ~まあ腫れもなかったしよかったじゃん。まあオレが悪いんだけどさ・・・<br> 」<br> 唯が昨日ついた嘘にもまったく気付く様子もなく、純粋な気持ちで自分を心配す<br> るリトに<br> 唯の胸がチクリと痛む<br> と、その時朝のホームルームの始まりを告げるチャイムが鳴る<br> 「それではリトまた後で」<br> そういい残し優雅に去っていく沙姫の横顔を後姿を唯はおもわず目で追っていく<br> 整った顔立ち、モデルの様なプロポーション、綺麗な金髪、お嬢様特優の気品さ<br> 自分にはない物を全て持っている沙姫に軽い羨望を抱き唯はうっとりする<br> 「・・・川!古手川!!」<br> リトの呼びかけに現実に引き戻されていく<br> 「なにやってんだよ?ほら早くしないと始まっちまうぜ」<br> 「え、ええ・・わかってるわよそんなこと!」<br> 教室に向かうリトの背中を眺めながら唯は握りこぶしをつくる<br> (そうよ!しっかりしなさい古手川唯!!)<br> 一つ気合をいれると唯はリトの後を追った<br> <br> 四時間目苦手な数学ということもあり昼前独特の倦怠感と空腹とでリトは机に突<br> っ伏していた<br> (腹へったなァ~)<br> ぐぅぐぅと鳴るお腹をさすっていると今朝と同じ視線を感じて、リトはその方向<br> に目を向ける<br> (古手川?)<br> リトの反応に一瞬おどろいた唯は次の瞬間ぷいっと顔を逸らす<br> (なんだよ・・・)<br> それからもちらちらと自分を見てくる唯に気付いているのかいないのかリトはぼ<br> ~っと黒板を見ていた<br> <br> 昼休み<br> みんなお弁当を持ってそれぞれの場所でそれぞれのグループで談笑しながら食事<br> をしている中で、唯はいつもの場所で一人お弁当を食べていた<br> 校庭の端にある大きな木の根元、芝生のクッションと降り注ぐ暖かい木漏れ日に<br> 包まれる<br> 唯はこの場所が好きだった。一年生の時からずっとこうして一人で食べていた<br> いつもの場所にいつもの時間、そんな唯だけの世界に影が割り込んでくる<br> 「なんだこんなところにいたのかよ」<br> 見上げるとお弁当を抱えたリトが立っていた<br> 「結城君?・・・なんの用?」<br> 「ああ、一緒に食べようと思ってさ」<br> リトは唯の返事も待たずに芝生に腰を落とす<br> リトの突然の誘いと行動に箸を咥えたまま唯は抗議の声を出す<br> 「ちょ、ちょっと待って!私誰も・・・それに沙姫さんは?」<br> 「ああ沙姫なら屋上でララ達と食ってるはずだぜ」</p> <p>ぽかんと口を開けている唯をよそにリトはもくもくとおかずを食べていく<br> 「・・・そ、それだったら私のところよりも沙姫さんのところに」「なんでだよ<br> ?別に古手川と食べてもいいだろ?」<br> リトの真意がわからず唯は黙ってしまう<br> 沈黙が続きだんだんと空気が重くなっていく<br> そんな雰囲気にリトはなにか話題をと唯の弁当箱を覗き込む<br> 「うわァ古手川のってちっちゃいなァ。よくそんだけで足りるよな?」<br> 「べ、別に私これで普通だし・・・」<br> 「そうか~?」<br> リトはいつも食べている沙姫の弁当箱を思い出し唯のと比べる<br> 五段重ねのお重とリトの手のひらよりも全然小さい唯の弁当箱<br> 「あ~・・でもやっぱり少なくないか?だって沙姫なんて・・」<br> 「結城くんっ!!!」<br> 「な、なんだよ?そんな大声で?」<br> 「私・・・・一人で食べたいの・・・だからごめんなさい・・・」リトはなにか<br> いいかけたが唯の表情を見て口をつぐむ<br> 「そっか・・・邪魔だったんだ、それじゃあな古手川」<br> 去っていくリトの後ろ姿を見ながら唯の心は後悔の念で塗りつぶされていく<br> どうしていいのかわからない<br> どんな顔をしたらいいのかわからない<br> 結城君が来てくれたことはすごくうれしい・・・うれしいけど・・・<br> ただ沙姫さんの名前がでるたびに胸が苦しくなる<br> 結城君に抱く気持ちに戸惑ってしまう<br> 唯はお弁当の残りに手をつけずリトの去った方をずっと眺めていた<br> 五時間目の授業が始まっても戻ってこないリトに先生が唯に探しにいくように頼<br> む<br> 「まったく!どうして私が・・・」<br> 廊下を歩きながらぶつぶつ文句をいう唯だがその心は揺らめいていた<br> 昼休みのこと、リトへの気持ち、リトに会ったらなんて言おうどんな顔をすれば<br> ・・・<br> そんなことを考えている唯に聞き覚えのある声が聞こえてくる<br> 「結城・・・君?」<br> 唯は声がする方へと足を向ける<br> <br> 誰もいない美術準備室の前でリトは沙姫を抱き寄せその唇を奪う<br> 舌と舌が絡み合い唾液の水音が廊下に洩れる<br> 「んっ・じゅる・・んんっ・じゅ・・むぅう・・ちゅる・」<br> (ん?あれは・・・・な!?なんてハレンチなっ!!またあの二人は////)<br> さっきまでの悩みはどこえやら急ぎ二人を注意しようと唯は駆け出す<br> けれどその足がしだいにゆっくりとなり止る<br> リトの顔、互いに愛し合う二人の愛撫に唯の胸は激しく高鳴ってしまう<br> (だ、ダメよあんなハレンチなこと!!今すぐやめさせないと・・・)<br> だけどその目はリトに釘付けに、その手は胸に<br> ドキドキ、ドキドキ、ドキドキ<br> ますます高鳴る鼓動が唯の体を理性を麻痺させていく<br> (あんなこと・・・////)<br> 廊下の曲がり角から見える二人は互いを求めその体を押し付けあう唯の耳にも聞<br> こえる絡み合う舌と舌の水音<br> 口から漏れる息が荒くその頬が赤く唯はじっと二人をリトを見つめる<br> <br> そんな唯に気付くことなくいつもより長い濃厚なリトの舌使いに沙姫の体は徐々<br> に火照っていく<br> 「むっんん・・ちゅる・はぁ・・リトどうなさったの?今日のあなた・・・あっ<br> 」<br> リトは沙姫の腰に回していた腕を引き寄せると首筋にキスをし舌でなぞる様に舐<br> め上げる<br> 「あんっくすぐったいですわ・・・んっリトもうやめっ・・これ以上は・・」<br> リトの唾が白い首筋を伝い落ちはだけたブラウスから覗く胸の谷間に落ちていく<br> 舌を首筋から喉へあごのあたりを通り反対がわへと滑らせる<br> 「んんん~~~・・ダメですわぁ・あっんん」<br> リトの愛撫で立っていられなくなった沙姫はリトの胸元へもたれる様に体をくず<br> していく<br> <br> 「なに?なにがダメ?」<br> 「・・・・・///」<br> 耳元で囁かれるリトの甘い言葉に沙姫の顔は赤くなりリトの胸の中で体が震えだ<br> す<br> その手は下腹部へ伸びくちゅくちゅといやらしい音を立てて自らの秘所をかき回<br> していく<br> 熱い吐息を漏らしリトにしがみつく沙姫はなにかをおねだりしているかの様で<br> 沙姫の少し潤んだ瞳で上目遣いで見つめる仕草にリトは唾を飲み込む<br> 「リトォ、お願いしますわ・・私もう・・・」<br> リトはベルトを外しズボンを下ろすと勃起した肉棒を取り出し沙姫の割れ目にあ<br> てる<br> ゴクリ――――<br> 初めて目にする男性器にリトの見事なモノに唯は無意識に喉を鳴らす<br> ギュッと制服の胸元を握り締めた手にも力がはいり<br> 額にはうっすらと汗がにじんでくる<br> (ど、どうしたの私?体が熱い・・・)<br> 自分の体の変化を気にしながらも二人から目が離せない<br> <br> 下着を取り自らスカートをたくし上げて腰を落とす沙姫の口から喘ぎと吐息が溢<br> れ出す<br> リトの上に完全に騎乗するとその首に腕を回し軽いキスを交わし合図を送る<br> <br> ヌチャヌチャと結合部から漏れ出す卑猥な音に唯の顔はみるみる真っ赤に染まる<br> (うそっ!あんなこと・・・だけど結城君すごく・・気持ちよさそう・・)<br> 沙姫の体に夢中になって腰を動かすリトの顔<br> 恍惚でいて、もっと快楽をもっと欲望を求める牡の顔<br> ―――――ゴクリッ<br> 飲み込んだ唾の後追うかの様に唯の指が口の中に入れられる<br> ちゅぱッ・・じゅる・んんっ・・・<br> 火照った体が目の前の淫靡な光景が唯の理性をかき乱し狂わせる<br> (んんっ・・はぁあ・んっ・・ぁぁんん)<br> 甘い吐息は喘ぎえと変わり下腹部がじんじんと熱くなっていく<br> (私・・私・・・結城・君、んんっつ///)<br> 指をしゃぶりながら反対の手が胸をなぞり、スカートに伸ばされる外気に触れた<br> 下着は触らなくてもわかるほどじっとりと湿っていたその感触を確かめるように<br> 求めるように唯の指は中へと入っていく(やだっ私っ・・学校でなにを///)<br> 理性が拒絶する<br> 沙姫を押し倒し覆いかぶさるリトリトに必死に求められ幸せそうな沙姫の顔<br> (沙姫さん・・・・)<br> 胸が痛む、沙姫の顔を見るだけで胸が苦しくなる<br> (私・・私沙姫さんに嫉妬してる・・・こんなことダメなのに)<br> だけど一度認めてしまえばもう、唯の中のリトへの気持ちは止まらない止めるこ<br> とができない<br> 唯は壁に背中を預けると下着の中の指を動かす<br> それは唯にとったら無意識のことなのかもしれない<br> だけどリトの顔を見てるだけで体の芯が熱くなる、あそこがうずいてくる<br> 私も―――私も結城君に―――<br> 唯は沙姫と自分を重ねていく<br> 舌で指をしゃぶりつくし、膣内を反対の指で掻き混ぜる<br> (んんっ!!ふぁんっ・・はぁ・う゛ぅぅ)<br> 口に咥えた指から涎を垂らしながら唯の指は加速する、止まらないリトに抱きし<br> められ悶える自分がリトのモノを受け入れている自分が<br> リトの全てを―――<br> 唯の頭の中でぐるぐるとリトと自分が交わる姿が浮かぶ<br> <br> 掻き混ぜた秘所からはとろりと愛液が太ももを伝い<br> 乱れた制服の胸元から見える乳房には汗の珠が胸のラインにそって落ちていく<br> (はあっ・んあぁ・・むぅ・んん・・ダメっ私・・・こんなことっ)<br> すぐそばにいるリトの気配<br> (ヤダっ!!私このままだと・・・///)<br> 結城君の近くなのに隠れて一人でしてるなんて・・・だけどだけど私もう・・・<br> (結城君っ!!////)<br> 体の中で絶頂の波が広がると立っていられなくなった唯はその場にしゃがみこむ<br> 荒い息の中、それでも浮かぶリトの顔<br> 唯は自分のリトへの気持ちにその余韻に呟く<br> 「結城君・・・私あなたのことが・・・」<br> <br> ふと名前を呼ばれたような気がしてリトは廊下の曲がり角に振り向く<br> 「どうなさったの?」<br> 「いや・・さっき誰かそこにいたような・・・」<br> リトが首を伸ばして見るとそこにはもう誰もいなかった<br> 六時間目の体育の授業<br> 「なあリト?おまえもう体調平気なのかよ?」<br> 「ん?」<br> 隣の猿山に気のない返事を返すリト<br> 五時間目ずっと沙姫といたため授業をさぼってしまったリトが休み時間教室に戻<br> ってきてみると、<br> 何故かリトは体調不良が原因で保健室で寝ていたことになっていたリトにとった<br> ら意味がわからなかったが本当の事なんていえるはずもなく、流れにまかせてそ<br> のまま体育の授業も見学していた<br> 「まあな!おかげで完璧に治ったよ」<br> 「ふ~ん」<br> 猿山はリトを横目でにやにや眺めるとその首に腕を回し引き寄せる「で?ホント<br> は天条院センパイといたんだろ?なにしてたんだよ?ほら吐けよ!」<br> 「な、なんにもしてえねよ///」首を締め上げる腕を振りほどくと、むせ返る喉を<br> 押さえながら猿山を睨みつける<br> 「とうぜんの報いだ!一人だけモテやがって」<br> 「おまえな~」<br> 「あっ!そうそうところでリト、ちゃんと古手川には礼言ったのか?」<br> 「え?」<br> 「えってお前な・・・古手川だぞ。お前を探しに行って保健室で寝てるって先生<br> に言ったの」<br> リトはきょとんとしてバスケットボールを持っている唯を見る<br> 「何考えてんのかわかんないけどカワイイとこあるじゃん、それに・・・」<br> 猿山は再びリトを引き寄せると小さな声で耳打ちをする<br> 「古手川ってなにげにスタイルいいよな。ひょっとして天条院センパイよりいい<br> かも」<br> 「お前なに言ってっ・・・」<br> 「まあまあ聞けよ。あの子見た目きつそうだけどよお前をかばったり根はやさし<br> い子なんじゃねえの?」<br> 猿山の言葉にリトの脳裏に昨日の指導室での事、保健室の事、そして今日の昼休<br> みの出来事が浮かぶ「そうか~?」<br> 「お前見る目がねえな」<br> 眉根を寄せるリトにあきれた猿山はボールを持ってチームに合流する<br> 一人残されたリトは他にすることもなく黙ってコートを眺めていた『古手川だぞ<br> 。お前を探しに行って保健室で寝てるって先生に言ったの』<br> (ホントになに考えてんだ古手川のヤツ・・・)<br> そう思っても意識してしまう。ぼーっとコートの中の唯を見ているとふいに目が<br> 合う<br> 「・・・っ!?////」<br> ふいっとあさっての方向を向く唯に思わずリトの喉から抗議の声が出かける<br> (なんだよっ!やっぱりわかんねえヤツ・・・・)<br> <br> 授業の終わり使ったボールを専用の入れ物かごに集めて倉庫まで運ぶことになっ<br> たのだが<br> その役を誰もやろうとはしなかった<br> (めんどくせー)(お前やれよ)(あんなの運べないわよ)<br> 口々に文句をいう中すっと一人手を上げる者がいた<br> 「はい!私がやります」</p> <pre> <tt><big><font size="3">「古手川・・・さん?君一人で大丈夫かい?」 唯に対して心配そうに声をかける佐清にも唯は気丈に振舞う 「はい!!大丈夫ですこれぐらい」 「ふむ・・それじゃあ古手川さんに任せようかな?」 佐清は他の生徒を解散させると唯に任せて職員室へと消えていく (ラッキー!)(さすがは古手川さん)(やっぱ頼りになるよね~) 調子のいいことを言いながら帰っていくクラスメートに混じってリトは唯を見つ めていた 「んっ!・・・あれ?重・・い!!」 底にタイヤがついている入れ物かごだったが、ボールと合わせるとかなりの重さ になる 女の子一人の力では、まして唯一人の力ではびくともしなかった 「んんっ・・・はぁ~ダメ全然動かない」 かごを前に途方に暮れる唯にふっと手が差し出される 「ゆ、結城・・君?」 「なにやってんだよ?こんな物一人で運べるわけねえだろっ!ったく古手川はな んでも・・・ってお前も手伝えよな」 思いがけないリトの援軍に唯の鼓動は高鳴る 「う、うんありがとう・・・・」「別に・・・お礼だよ!さっきオレをかばって くれたんだろ?」 あの時の光景が甦り唯は複雑な表情を浮かべる そんな唯に気付くこともなくリトの助けもあってかゆっくりとそれは倉庫へと入 っていく 体育倉庫の中は独特のカビの臭いと舞い上がる埃と、生徒が無理矢理運んだのか 無茶苦茶 に積み上げたのか、備品の整理もされていないひどい惨状になっていた 「うわ~ひでえなこれ・・・」 リトはうんざりした表情でかごを適当な場所まで運ぶと心底嫌なのか早々に立ち 去ろうとする 「なあ、さっさとこんな所から・・・・古手川?」 リトが呼びかけようと後ろを向くと唯は奥の方でなにやら備品の整理を始めてい た 「なにやってんだ古手川?」 「なにって整理。片付けないと後から来た人達が困るでしょう?」そりゃそうだ けど・・・言いかけた言葉を飲み込み、リトは黙々と作業をする唯を見つめる (きっと否定しても古手川は残って一人でもするんだろうな) リトはそんな唯に溜め息を吐くと手近にあったゴールネットを持ってたずねる 「なあ?これどこにしまえばいいんだ?」 「えっ!?・・・えっとそこの棚にちゃんとたたんでしまっておいて」 リトの行動に唯の顔もほころぶ それから二人は汗と埃にまみれながらも黙々と続けていた 「ふ~~にしてもすげえ量だよな」 片付けても片付けても終わらない作業にリトも疲労を隠せない リトは唯の体を心配して休憩するよう呼びかける 「なあ古手川、ちょっと休憩しないか?」 唯はリトの呼びかけにも集中しているのか返事をしない 「お~い、古・・手川?」 リトは唯の近くにいき呼びかけようとして思わず息を呑む 唯は今、上の棚の整理のため跳び箱の上に乗って作業をしているのだが 見上げるリトの目に唯の綺麗な太ももがとびこんでくる 太ももだけじゃない、長い脚に短パンに包まれたお尻、動くたびに揺れる体操服 の下に見える白い肌沸騰しそうになる頭をなんとか押さえ慌てて目線をそらすリ トだったが男の本能が邪魔をする リトは唯に見つからない様にちらちらと盗み見ては改めて唯の体に興奮を覚える 均等のとれたスタイル、華奢な腕、膨らんだ胸に艶やかな長い黒髪『古手川って なにげにスタイルいいよな。ひょっとして天条院センパイよりいいかも あの子見た目きつそうだけどよお前をかばったり根はやさしい子なんじゃねえの ?』 猿山の言葉が脳裏に浮かぶ (確かに・・・古手川ってむちゃくちゃカワイイのかも・・・////) そんなリトの気配に気付いた唯が声をかけようと後ろを振り向いた時、唯の体が ぐらっと傾く上で必死にバランスをとろうとするが間に合わない 「あぶねえっ!!」 我に返ったリトが腕を伸ばして唯の体を支えようと地面を蹴る 平均的な運動神経のリトだったがこの時だけは別物だった 間に合わないと知るとなんとか落ちる衝撃を和らげようと自分が唯の下に来るよ うに体を入る どしゃっという音と共に備品が崩れ砂埃が中に舞う 「・・ってぇぇ」 リトは痛む体を無視し唯に怪我がないか尋ねようとして固まってしまう 自分の右手がなにかとてもやわらかいものに触れている リトは恐る恐る視線を下げていくと思わず叫びそうになる声をなんとか押さえ込 む リトが触れているのは唯の胸だった (や、やばいっ!!なんとかなんとかしねえと) リトは手を離そうと上体を起こすが、動けば動くほど胸が手に押し付けられる むにゅっと手の中で弾む唯のやわらかい胸 (うっわァ!!やわらかい・・・ってそうじゃなくてっ) リトはなんとか男の本能を払いのけ、とにかく唯に動いてもらおうと声をかけよ うとして 気付いた 唯はリトの胸の中で震えていた。恐かったのかすがりつく様にリトの服を掴んで いる (カ、カワイイ・・・) 思わずそんなことを思ってしまうリトは抱きとめた左手を唯の腰から外して、そ の黒髪にやさしく触れる ギュッと抱きしめた唯の体は、おぶって保健室まで連れて行ったあの時よりもず っと軽く そして小さく感じられた ふわりと匂う髪の香り、体操服越しに伝わる唯のぬくもりと震える体 リトは唯を愛おしいと感じていたその腕に力をこめ唯をさらに強く抱きしめる すると唯がリトの胸の中でなにかもごもご口を動かす 「・・・・っ」 「ん?どうしたんだよ?心配すんなってオレが・・・」 「いっ・・・」 「え?」 「いやあぁぁぁっっ!!!」 唯はどんっとリトを突き飛ばすとリトから距離をとるよう離れる 突き飛ばされたリトは備品の一部に頭をぶつけ悶えている 「いっ・・てぇぇなにすんだよ!!?」 「それはこっちのセリフよ!!」リトは言い返そうと唯の顔を見て押し黙る 唯はその黒い瞳に涙をいっぱい溜めて胸を押さえていた 「一緒に運んでくれてうれしかったのに、手伝ってくれてうれしかったのに・・ ・・」 唯の中のリトへの感情が激しく交差する 「私・・・私・・・」 胸元を握り締める手が体が震える唯はリトに背を向けるとそのまま倉庫から走り 出してしまった 後に残されたリトは追いかけるでもなくただ黙ってその場でしゃがみこんでいた そんな唯の様子を4階の窓から見ている者がいた 「あら?あの子・・・・」 天条院沙姫は走り去っていく唯をそして倉庫を見て少し考える 「ふ~ん・・・・なるほど」 着替えを終えた唯はそのまま帰る気になれず、誰もいない校舎を歩いていた 胸にあるもやもやした気持ち。気付くと唯は生徒指導室の前に来ていた (ここって・・・・) ガラガラと扉を開ける 中はひっそりと静まりかえり昨日のやりとりが嘘のようだった 「はぁ~誰もいるわけないのに・・・私なにを期待していたの・・・」 唯は手近にあった椅子に座ると長机に頬杖をつく 結城・・・リト・・・ 一年の時から委員長としてがんばってきた唯にとって、ここまで一人の生徒のこ とを思うことなんてなかった 高校に入ってからだけじゃない。中学も小学校の時もずっと 自分を悩まし苦しめ、そして――――― 「いったいなんなのよ・・・」 呟きと共に窓の外に目を向ける 夕日が唯の顔を赤く染め、その眩しさに目を細める 窓の外にある体育倉庫が目にとまりさっきのことを思い出し反射的に胸を押さえ る あたりまえのことだけど唯はリトも「男」なんだとわかった 今まで間接的にリトのそういう「男」の部分を見てきた唯にとって、体育倉庫の 出来事は リトを異性として男としては感じずにはいられない事だった だから別にリトのことを嫌いになったわけでも軽蔑したわけでもなく ただ――――― 「びっくりするじゃない!・・・あんなこと///」 唯はリトがいないことをいい事に文句を言う 「助けるなら助けるでもうちょっと・・・・」 自分をかばって身を挺して助けてくれた それなのに私は結城君を突き飛ばしてしまった 「・・・・もうちょっと・・違うやり方があるじゃない・・・」 体に胸に残るリトの感触 抱きしめられたぬくもりが唯の胸を高鳴らせる 「いけないわ///と、とにかく謝らないと!!」 唯はリトに会う決心をすると席を立つ。すると―― 「古手川いるか!?」 「えっ?」 扉が勢いよく開くと息を切らせて立っているリトと目が合う 「「あっ!!」」 二人の声がハモり室内が一瞬で静寂に包まれる 唯はリトの姿を確認すると顔を赤らめてふいっと後ろを向いてしまう 「えっと・・その・・あのさ古手川」 「なによ?」 表情は見えないが怒ってるっぽい唯にリトは慎重に言葉を選んで精一杯の気持ち を伝える 「さっきはその・・・ホントにごめんっ!!ムネとか触っちまったりして・・・ 悪気がなかったっていうか・・・その・・」 「もういいわ」 「えっ?」 唯の予想外の言葉にきょとんするリト 「もういいわよ謝らなくても」 「え?あ・・怒ってないのか?」「怒ってないって言ったら嘘になるけど・・だ けどもういいの」 唯はリトに向き直るとリトの頭に手を置く 「それより私のせいで結城君頭ぶつけたわよね?だから私の方こそごめんなさい 」 リトの頭を撫でながら本気で心配する唯 「え!?ああ・・・・・古手川って素直なところあるんだな?」 「えっ!?////」 唯はリトの言葉にドキっとして固まる 「そうやって素直な感じだとすげえカワイイのにな」 耳まで真っ赤になった唯は今にも倒れそうなほどに頭を沸騰させる「えっいや・ ・その・ほら古手川って普通にすげえカワイイのにさなんかもったいないってい うかその・・・////」 自分の言った言葉の意味を理解したのか照れ隠しに頭を掻きながら慌てて誤魔化 す 「と、とにかくその・・・古手川はそうやって素直な方がオレは好きだな////」 唯はリトの言葉にどう返していいのかわからず言葉につまる 唯の胸の奥でリトの言葉が何度も反芻する ――――――オレは好きだな 好き・・・・素直な方が・・・・私は・・・ なぜかもじもじとしている唯を心配してリトは声をかける 「あのさ古手川・・そのホントに大丈夫か?」 唯は体をビクッとさせると慌てて両手をひらひらふって否定する 「だ、大丈夫よ!全然・・・うん///」 「そうか?なんかいつもと違うっていうか・・・まあ古手川が大丈夫っていうな らオレはいいんだけどさ」 「本当に平気・・・ありがとう結城君」 慣れない唯の言葉にリトはこそばゆさと照れとで頭がぼ~っとしてくる (やっぱ古手川ってカワイイなァ・・・ありがとう・・かァ) 唯を見ているとドキドキしてくる、頭がぼ~っとなっていく (や、やばいかもオレ・・・) リトは自分が必要以上に唯にドキドキしていることに気付くと、慌ててその場か ら立ち去ろうとする「じゃ、じゃあオレはもう行くから。古手川も気をつけて帰 れよ」踵を返して帰ろうとするリトの背中に唯の言葉が掛かる 「あ、あの!結城君・・・そのこれからどうするの?」 「えっとどうするって・・・・」きっと結城君は・・・・ 「沙姫のところかな、ほらいつも一緒に帰ってるしな」 沙姫の名前に胸が痛む 私じゃなくて沙姫さんの・・・・「じゃあオレもう行くから。また明日な古手川 」 扉から出ようとするリトの動きがとまる 振り返ると唯がリトの服をひっぱっていた 「古・・手川?」 顔を俯かせながら唯は小さな声で話し始める 「まだ話は終わってないわよ」 ―――――行かないで 「どうせ今日も沙姫さんとハレンチなことしに行くつもりなんでしょう?」 ―――――私のそばにいてほしいの 「古手川・・・?」 「あれほどダメって言ったのにどうして・・・どうして・・・・あなたは」 ―――――どうして気付いてくれないの? 「・・・・わかってくれないのよ・・・」 ―――――私の気持ちに 「お前・・・・」 リトは唯の顔に手を伸ばすと、指で溢れる涙をそっとぬぐってやる「なに泣いて るんだよ?」 「え?」 知らず知らずに流していた涙に唯はとまどう そんな唯の頭をやさしく撫でるとリトは笑顔を向ける。その顔に唯の胸は心は釘 付けになってしまう「あっ・・・////」 目に涙をいっぱいに溜めてリトを見つめる 「古手川・・?///」 至近距離で見詰め合う二人、お互いの心臓の鼓動が聞こえる ドクン、ドクン、ドクン、ドクン(な、なに考えてんだオレは?沙姫がいるって のに・・) だけどそれでも目の前の涙を流す唯をリトはなんとかしてやりたかった 伝わってくる気持ちに思いに リトの手が髪にかかりその下の涙に濡れる頬に触れる 「あっ///」 近づいてくるリトの顔に唯は一瞬とまどいを見せるが、目を閉じてリトの唇に近 づける ここは学校なのに、こんなこと、こんなハレンチなこと―――― 重なり合う唇と唇に唯の心臓は跳ね上がる 初めてのキス。舌も入れない触れるだけのキス。シンプルだけど思いが通じる通 じ合う甘いキス 短くて長いキスが終わると二人は見つめあったまま動こうとはしなかった 見つめる唯の濡れた黒い瞳はリトになにかを訴えかけるようで 「い、いいのか?」 唯は否定も肯定もせずリトの胸元をギュッと握り締める 「ここは学校なんだぞ?お前の嫌いな風紀を乱すことだしそれに・・・不純なこ とだしさ///」 リトは唯の複雑な表情を見ると、両腕を使って唯をひょいっと抱きかかえる いわゆるお姫様抱っこだ 「な、な、コラ!!ちょ、ちょっと結城君!?////」 リトの腕の中で暴れる唯を長机の上に座らせる やっとリトから解放された唯は開口一番文句を言おうとして、その口を塞がれる リトの甘いキス。唇に触れるただそれだけで唯の体を意思をとろけさせてしまう 「んっ・・・///」 リトは唯の口から唇を離すと真剣な顔をつくり再び問いかける 「ホントにいいんだな?」 エロ本どころか保健体育ぐらいの知識しかない唯でもわかるこれからする行為 唯の体が強張る、頭の中でぐるぐると理性と感情が廻る 唯はぎゅっと目をつむって考えるわかってる!全部わかってるわ だけど、だけど今だけは――――いつの間にか触れていた手をギュッと握り返す リト 「無理すんなって。それに古手川の気持ちちゃんと届いてるからさ心配しなくて もオレ好きだぜ古手川のこと////」 「えっ!?」 一番聞きたかった人から一番聞きたい言葉が聞けて、唯はどうしていいかわから ず 感情の赴くままにリトに抱きつく「ちょっ!古手川?」 「・・・・お願い・・・来て・・・・」 今まで生きてきた中でそしてこの先もないだろう唯の最大の勇気にリトは応える 3回目のキス だけど今までとは違う、熱い吐息と共にリトの舌が唯の口内へと進入してくる その生暖かい感触に唯は口を閉じて進入を防ごうとする 「んっ!・・んんっ」 リトは唯を強く抱き寄せると、唯の口から吐息が洩れる すかさずリトは舌を入れる、すぐに唯の舌とぶつかる 「んんっ!!・・うんんっ」 恐いのか目をつむったまま動こうとしない唯の気持ちを解す様に少しずつ舌を絡 めていく 先端で舌の先を突き、側面を裏側を馴染ますように滑らせていく 「んっ・・はぁっ」 徐々に伝わるリトの感触に最初は強張っていた唯の体もだんだんと落ち着いてく る そんな唯の表情を薄目を開けて確かめると、リトはさらに先に進もうと口を動か す 舌全体で唯の口をしゃぶる様に舐め回すと、その口内に唾液を送り込む 唯は口に伝わる異変に気付くと、反射的にリトを遠ざけようと手でリトを押し返 す けれど力で勝てるはずもなく唯の口に唾液が流し込まれる 「んん!!・・んっうんん・・」こくんっこくんっと小さな喉を鳴らしながら唾 液が喉を通っていく「ん・・あぁ・うぅ・・ぷはぁ!」 糸を引いて離れる唇、唾液の感触を確かめるように喉に触れると唯は恨みのこも った目でリトを睨みつける 「そんな怒るなよ・・・それよりオレ古手川の唾がほしいな」 えっ!?っと言う前に塞がれた口にまたリトの舌が入り込んで口内を犯していく 歯の裏を舌をリトの舌が唾液が唯の口を侵していく 「んんっじゅる・・んちゅる・ちゅぱっ・はめて・・やめなはいっこんな いやらひい・・んんっ」 顔を真っ赤にして抗議する唯にリトはどうして?とそんな顔をする尚もなにか言 いかける唯の頬を両手で挟むと、リトは舌と口を使って唯の唇を吸い上げる 「うんんっ!・・んっむぅぅ」 絡み合う唾液が溢れ出し二人の口を妖しく彩る、こぼれた唾が机に落ちていく 口を離した二人の間にはさっき以上の糸が何本もできていた 「はぁ、はぁ、こんな・・・こんなハレンチなこと・・///」 「えっ?そっか?古手川の口すげーおいしかったけどな」 笑いかけるリトに唯の顔が火をふく 「な、な、な、なっ・・何変なこと言ってるの!!////」 それを見てリトはさらに笑う 「な、なにが可笑しいのよ?私は真面目に・・・」 「いやいや、そうじゃなくて・・・・」 リトは唯を抱き寄せるとその口に軽くキスをする 「安心したんだよ。やっと古手川らしくなってきたって」 その言葉に唯はなにも言えなくなってしまいまた目を閉じてリトを待つ 「んっ・・」 再び重なり合う二人 リトは唯の制服のリボンに手をかけるとシュルシュルと解いていく器用に片手で 一つずつブラウスのボタンを外していくと、その下から白いブラに包まれた唯の 胸があらわれる (古手川って・・・意外とムネあるよな) その胸の感触を確かめるようにリトの指がすーっとラインにそって動いていく 「えっ!あっ・・ちょっと・・・やめっ・・あぁ」 頭ではわかってはいたことだけど唯にとってはまだ抵抗があるみたいで、リトの 手から逃れるように後ろに下がろうとする リトはその腕をガシっと掴むと言い聞かせるように見つめる 「心配すんなって。オレがちゃんとするから!」 結城君のことは信じてるし、大丈夫だってわかってる。だけど・・・・ リトの真剣な目を見つめ返す 「わ、わかってるわよ!そんなこと・・・」 ふいっと横を向いてしまう唯にクスっと笑いかけるとリトは再び指を動かし始め る 白のレースのついたカワイイブラジャーを見てリトはあることを思う (ひょっとして古手川って・・・カワイイ物好きとか?) ふと覗き見た唯はリトの方を見ようとはせず、ふるふる震える体に顔を赤らめて いた (・・・カワイイ) リトはブラに手を這わすとその上から軽くなぞる様に揉んでいく 「んっあぁ」 唯の反応にリトの男の部分も刺激される 手全体を使って包むように揉んでいく。強く弱くそして少し激しくやわらかい感 触がリトの手の中でぷるぷると震えリトを興奮させる「あっ・・ん・はぁぁ」 短い吐息の様な唯の喘ぎ リトの指が擦れると下着越しでもわかるほど唯の先端は硬くなってくる 下から押し上げられるブラの上からコリコリと擦ると唯の体もピクピク反応する (見たいなこの下・・) リトは唯の背中に手を伸ばすとホックを外す 唯のあっと言う声と共に肩ヒモのないブラは簡単に落ちていき下から乳房があら われる ブラをとってもほとんど変わらない形に大きさ、白いすべすべの肌にもちもちと した弾力がそなわり、先端のピンク色の乳首をより淫靡に彩る 「あんまり見ないでよ///」 リトは目の前の光景に唯の言葉も耳に入らず、ただ欲望のままに胸へと手を伸ば す 「はっあぁ・・」 下着越しとは違うまして自分で触る時とはまったく違う感触に唯はおどろく そしてそれはリトも同じだった</font></big></tt> </pre> <pre> <tt><big><tt><big><font size="3">手に伝わるすべすべの手触りにやわらかい弾力 手のひらで前後左右に揺れる胸の感触にリトは一瞬で虜になる 「うぅんんっ・・あぁぁ・・・」揉んでいる内に硬くなった両先端を指で弾きそ の反応を楽しむ ピクンピクンと震える胸にリトは舌を這わしていく 「ちょ、ちょっと待って!まだ・・ああぁっ・・んくぅ」 熱い舌が乳首に絡みつき、まるで胸全体を一度に弄られているかの様な感覚に襲 われる 「んんっ・・はぁっ・ふぁあん・」 リトは反対側の乳首を2本の指で摘みコリコリと転がしていく 「ああっっ!結城・・君っ・はあぁ・・んん」 唯は自分の胸にむしゃぶりついているリトを見ると改めて思う (男の子って胸が好きだってきいてたけど・・こんなに・・・) 唯の思いをよそにリトはどんどん胸を責めていく 両手で無遠慮に揉まれる乳房は桜色に火照り、赤く充血した先端に歯を当てて甘 噛みする 「ん!!痛っ・あぁ・・それダメっ・んんっ」 唯の反応にリトの手は口は乳首を責めたてる 「やっ・・めてっ!はぁあ・ダメなの・・本当にっ」 (本当にダメっ・・・私このままだと・・・) その口が勃起した乳首を吸い上げると、唯はリトの頭を抱き寄せビクビクと体を 震わす 「あっ!・あっ!・・はぁ、はぁ・・んんっ・・」 長い体の震えと官能的な吐息 髪に掛かる唯の吐息が終わるとやっと解放されたリトが唯を見上げる 「古手川乳首弱いんだ?」 「だって・・私、こんなこと初めて・・で、はぁ・・はぁ」 まだ頭がぼ~っとしている唯の腰に手を回すとリトは耳元で囁く 「それじゃあもっと・・気持ちよくなろっか?」 唯の体にゾワリと悪寒にも似た感覚が現れる リトの手がすーっと唯のむちむちした太ももを撫でていく 「なっ!?どこ触ってるのよっ!!///」 「えっ?」 唯の声にびっくりしたリトは太ももから手を離す 「どこって?だって脚開いてくれないとなんにもできないじゃん」「あ、脚を開 くって・・・////」唯は自分の脚を見下ろすと、めくれあがったスカートから下 着が丸見えなのに気付き急いで直す 「とにかくそんなハレンチなことできないわ!////」 「そんなこといわれてもな~・・・」 本気で困っているリトを見ると唯も少し考えすぎたかと思ってしまう だけどここは女の子の一番大切な場所で・・・・・ 「・・・・・・」 唯はじっとリトを見つめると少しだけ考え込む うぅ・・・結城君なら・・少しだけなら・・・ 唯は困っているリトの服をひっぱると小声でぼそぼそ話しかける 「へ、変なことしなきゃ少しだけなら・・・いいわよ////」 リトは唯の言葉に顔を輝かせると再び太ももに手を這わせる 「あぁ・・・」 (古手川の脚ってむちむちしててエロイよなァ) リトは唯の靴を脱がせると太ももの付け根あたりから口をつけて舌を這わせる 「ヤっ!///な、なにしてっ・・あぁぁ」 脚を持ち上げ内股をつーっと舌を滑らせていくその気持ちよさに、唯は抵抗でき ない 太ももから膝小僧、黒の靴下の上から膝を足の甲そして、指と指の隙間まで リトは丁寧に舐めていく 足の先端、指の周りはしゃぶるように 「ヤメっくすぐった・・あぁ・・んんんっ」 こそばゆさと快感の波に唯は身をくねらせる リトは来た道を戻ると今度は反対側に這わしていく 結城君っああっ!・・くすぐったい・んんあぁ・はぁ」 「じゃあもうここ触ってもいいか?」 はぁはぁと息を荒げる唯は言葉につまる。さっき言った手前今さら変えることは できない 「す、少しだけなら・・・・」 リトが脚を舐めていたせいで股が開いたままの唯のあそこは、ブラと同じ柄のレ ースがついたショーツが丸見えだった 近づくリトの顔に口から漏れる吐息が唯の胸を不安にさせる 結城君・・・・・ 『心配すんなって。オレがちゃんとするから!』 結城君の言葉・・信じるしか・・・ 「古手川ちょっと腰上げて」 唯は言われた通りに腰を浮かせるとリトはスルスルとショーツを脱がしていく 好きな人の前だとはいえ始めて晒した自分の大事なところに、唯は恥ずかしさで 目を潤ませる (これが古手川の・・・ムチャクチャきれいじゃん) ピンクの花弁に包まれた唯の秘所男を知らないどころか今までほとんど弄ったこ ともないであろう唯の神聖な場所にリトは興奮を覚える ゴクリと唾を飲み込み、割れ目にそって慎重に指を這わせる 震える指が割れ目に当たると唯の口から喘ぎが漏れる 両手で広げると膣内はすでに蜜で溢れかえっていた。広げただけでとろりと蜜が 溢れ出す リトは溢れた蜜を指ですくうと恐る恐る中へと指を入れていく 「あっ・・はぁぁ・・」 唯の膣内は息を呑むほど温かく、纏まりつく愛液が指を少し動かすだけで、くち ゅくちゅと音を出させる 「嫌ァ!そんなの動かさないでェ」 「そんなこと言ったって・・うわっ///」 リトは改めて今の唯の格好を見て赤面する 長机に座っている状態の唯はリトの目の前で脚を開いているせいでM字になってお り はだけた胸と上気した頬がより唯を官能的にさせる (エ、エロ過ぎる////) 「?」を浮かべるまったく気付いていない唯に愛想笑いを返すとリトは再び秘所 に顔を向ける (にしてもすげーやらしいな・・・) 指を抜くと愛液が幾本の糸となり床に落ちていく 「んんっ・・はぁはぁ」 リトに見られることが興奮するのか唯のあそこはどんどんいやらしくなっていく ゴクリ――――― (ここにオレのを挿れたい) リトは顔を上げるとぼ~っとなっている唯に話しかける 「あ、あのさ古手川・・・そのそろそろいいかな?」 「えっ?そろそろって?」 唯は聞き返そうとして息を呑む。短パン越しに膨らんだリトの男性器 「えっと・・・もう我慢できなくてさ」 唯はリトの顔と膨らんだ部分とを交互に見る。少し考え込むと机から降りてリト のそばに寄る 「我慢できないなら別にその・・・いいわよ////」 「えっ!!?」 思いがけない唯の言葉にリトは聞き返してしまう 「だから別にいいのっ!だって・・・・私だけ気持ちよくしてもらってたらダメ じゃない それに・・・・それにこういうのは共同でするものでしょ?愛し合ってる二人の 共同作業というか・・・・////」 どこかずれてる感じの唯の思考にリトは微笑むと手近にあった椅子を持ってくる リトはいそいそと短パンとパンツを脱ぐと椅子に座り、唯の手を取って近くまで 招く リトのそばまで来た唯は思わず勃起したモノを見て動かなくなる あれが、あんなものが今から私の中に・・・・ 「大丈夫か古手川?」 リトの言葉に我に返る。だけどその顔は不安に塗りつぶされていた唯は握ってい たリトの手を強く握り締める 目をつむると頭に流れてくるリトとの出来事。その一つ一つが唯の不安を消して いく 「心配いらないわ・・・それより私初めてだから・・そのちゃんとして!」 それでも完全には消えない不安を気丈な態度で打ち消すとリトの上に跨る ゆっくりと腰を落とす唯だが、だんだんと不安が大きくなる (こ、これでいいのかしら・・・結城君に任せれば・・) その時唯の割れ目に触れるモノがあった 「あっ・・」 リトの先端が唯の割れ目を広げ中に入ろうとしていた (なにこれっ!!?熱いっ) その感触に体をゆすると擦れた愛液がくちゅくちゅと音を立てる 「ヤダっこんなの!ハレンチすぎるっ!!」 「大丈夫だって!落ち着いてゆっくりでいいから」 腰に回されたリトの腕に支えられて唯はゆっくりと沈めていく ぐちゅぐちゅと結合部から卑猥な音が流れ唯の体が羞恥に震える 熱い吐息が途切れ途切れにリトの顔にかかり、震える体を預ける様に抱きつく唯 を、リトは愛しむ様に支える 唯の動きが止まった。リトにもわかるお互いが触れているのは唯の純潔の証 唯はリトの頬を両手で挟むと愛しい人を、好きな人をその目に焼き付ける様に見 つめ 唇を重ねる 「結城君・・・好きよ・・大好き・・・」 甘い息がリトの口に入っていく。唯は笑顔を浮かべる世界で一人にしか見せない 笑顔 その初めて見る唯の笑顔にリトの心は鷲掴みになってしまう 「古手川・・・オレ・・・」 唯は微笑むと一気に腰を沈める 「んんんっ・・・!!」 痛みに耐えギュッと体を縮める唯をリトは全身で抱きしめた いつもより小さく感じる唯の体、毅然とした唯でもなく、怒った唯でもない 古手川唯というただの女の子をリトは守りたいと思った。こんなに自分を思って くれる唯が愛おしくてたまらなかった 「もう・・平気・だから」 涙に濡れた顔をリトに向けて微笑む唯にリトは口を重ねる。自分の思いと共に 「オレも好きだから・・・唯のこと・・大好きだ」 唯の目から大粒の涙がぽろぽろこぼれる 今までの思いが溢れ出しリトの胸の中で声をあげて泣く ギュッと抱きしめるリトに顔を向けると今度こそいつもと同じ気丈な顔で笑いか ける 「うん・・本当に大丈夫だから・・後は結城君に・・・リトに任せるわ」 二人はキスを交わすと息を合わせる様に腰を動かしていく 実はリトはすでに限界だったりしていた 唯の膣内はその温かさと蜜の絡み具合、そして肉壁の締め付け具合がリトにとっ てはパーフェクトだった リトの形に纏まりつく肉壁がカリを擦りあげ、ヒダの部分から締め上げる秘所全 体がリトの肉棒をしゃぶっているかの様にギュウギュウ求めてくる 射精感の込み上げをなんとか理性で押しとめる (それにこのまま出したら唯のヤツが怒るんだろうなァ) 唯はリトにしがみ付いて必死に合わせていた 痛みはある。だけどそれ以上にリトとつながったこと、気持ちが一つになったこ とが唯から不安や悩みを取り除いた </font></big></tt></big></tt> </pre> <pre> <tt><big><font size="3">二人は手を繋いで体を動かしていく ギシギシと椅子が軋み唯の喘ぎとリトの吐息がそれに重なっていく「はぁ・・ん っ、あぁんん・・リト、リトぉ・・んんっ」 何度も名前を呼んで求めてくる唯を抱きかかえると長机に寝かせる唯の細い腰を 手で固定するとその体に肉棒を打ちつけていく 「ああっ、イっはぁ・・んんん・はっぐゥ、んんっつ!」 リトの角度が変わると膣内の新しい感触に、唯の体に快感が満ちていく 「あっヤメっ・・激しすぎるわ、よ・・んんっ・・あぁぁっ」 「へ~唯ってこっちの体位の方が好きなんだ。じゃあこれは?」 リトは微妙に角度を変えながら膣内に肉棒を送り込んでいく 突かれるたびに変わる感触に、唯の体がそれを求める 「唯すげえやらしい腰自分で振ってるじゃん」 「ち、違うの!これはそんなんじゃなくて・・んんっ・・はぁああ」 そうじゃなくて・・・・腰が勝手に動いちゃう・・・求めちゃう 私リトのを欲しがっている・・・もっとして欲しいって・・もっと突いてって 「こんなの・・・・ハレンチすぎる・・・///」 心と体の考えの違いにとまどう唯にリトは笑いかける 「そうか?けど今の唯すげえカワイイけどな」 自分の動きに必死に合わせようとする唯が、1つ1つの唯の反応がリトの心をく すぐる 「な、なに言ってるのよ!?こんな時にっ///」 それに私カワイイなんて・・・・沙姫さんの方が・・・・ 「んっ・・・・・」 唯はリトの首に腕をまわすと自分の胸に抱き寄せる 「お、おい唯?」 「いいからっ!!」 顔を見れなくてもわかる唯の声がリトの心に響いてくる お願い――――お願い――今だけ今だけでもいいからっ――― 「んんっ・・ああ・んっ・・リト、リトお願い・・お願い来てっ・・私欲しいの っ」 「唯・・・・」 リトは唯の腕を解くと腰を打ち付ける、激しく何度も何度も 「うあっ・・はああっ・・・すごっリトが・・あああっ・んん」 少しでも長く、少しでも深く 「あっくぅっ・・私もうダメっ・・ああおかしくなるっ・・ああっんんっ・・は あっぅ」 「オレも・・もう限界・・出すな!唯の膣内に」 「うん、うん・・お願い全部出してっ・・お・願いリトぉ」 肉壁が波をうつようにざわめきリトに絡みつく、奥に更に奥に子宮口まで 込み上げる射精感を欲望のままにリトは子宮へと送り込む 「あぁ・・ああ・熱い、すごくわかる・・・リトのが私の中に」 唯は子宮のあたりを指でさするとリトに微笑みかける 「唯?大丈夫か?」 頬にふれるリトの手のぬくもりを唯はいつもでも感じたいと思った離したくない ―――離れたくない―――― そんな二人の様子を扉の前でじっと聞いていた者がいた 壁に背を預け腕を組みながら、その長い睫を伏せて考え事をしている その体が壁から離れると、綺麗な金髪をなびかせて廊下を歩きだす「あの沙姫様 ?よろしいのですか?」 沙姫の後を追いながら凛が不安な顔で聞いてくる そんな凛を服を引っ張って止める綾 「・・・・・・」 沙姫の沈黙に二人はおろおろしてしまう その足が廊下の真ん中でとまる 「凛、綾今日見たことはみんな忘れてしまいなさい!覗き見なんて私の経歴に泥 を塗るだけですわ ・・・・それに後のことはリトがちゃんとするでしょう」 沙姫の言葉に二人は顔を見合わせ考え込む 沙姫は最後に一度だけ指導室を見るとなにを思うのか、その瞳を揺らめかせると 再び歩き始めた 制服に着替え終えたリトが窓の外を見ると、校庭の真ん中を歩いている沙姫が目 に入る その姿にチクリと胸が痛む (オレ・・・・・) 「なにしてるのよ?早く行きなさいよ」 後ろを振り返ると唯がリトを見つめたいた 「えっ?でも・・・・」 「大丈夫わかっているわよ。心配しないで私なら平気だから」 唯のいつもと同じ顔にリトはそっと手を伸ばす 頬にかかる髪をやさしく撫でると、手のひらで頬を包む 「唯オレはお前のことが・・・・」 唯はリトの手を横目でちらりと見ると、人差し指と親指でその手を抓る 「軽々しく下の名前で呼ばないで!それに・・・さっきの事はその流れにまかせ てしまったというか雰囲気というか・・・・とにかく! 私はあんなハレンチは事自分でも許せないの!だから・・・だからあなたも忘れ なさい」 そう言うと唯はリトの背中をぐいぐい押して教室から出そうとする「ちょ、ちょ っと待てよ唯!おまえ・・・・」 唯はリトを締め出すと扉に鍵を掛けて入れないようにする 外からリトがなにを言おうとも文句を言おうとも唯は耳をかさず扉を開けなかっ た 扉の前で唯は目をつむってリトの声にじっと耐える 頬に残るリトのぬくもりに自分の手を重ねて、そのぬくもりを思いを噛み締める 「ごめんなさい・・・・ごめんなさい・・リト」 溢れる涙と共にリトとの出来事がよみがえる 体を重ねたぬくもり リトと交わした言葉 大好きなリトへの気持ちと一緒に涙が止まらない 唯はリトが帰るまでずっとずっと泣き続けた 「・・・・悪いな待たせた・・・」 暗い表情で車に乗ってきたリトを沙姫はじっと見つめ再び窓の外へ視線を移す 「出しなさい」 動き出す車の中、一言の会話もないリトに沙姫は窓を見つめながらゆっくりと話 す 「ねえリト?私一つだけどうしても許せないことがありますの」 「え?」 窓の外を眺めていた沙姫はゆっくりとリトへと向き直る 「女の子を泣かせる殿方を私は決して許せませんわ」 「沙・・姫・・・?」 翌日リトはいつもより早起きして学校に来ていた 唯に会うため、唯を探すため リトが教室に向かうと唯がちょうど教室から出てきたところだった手にはマンガ の雑誌が握られている。恐らく学校に持ってきた男子から唯が没収したのだろう 。 リトは相変わらずだなと笑うと唯に手を振って呼びかける 「お~い古手川~!」 そんなリトを一瞥すると唯は、リトとは何事もなかったかの様な顔をする 唯は喉元を指差しながらリトの横を通り過ぎていく 「・・・・ネクタイ」 「えっ?あァァ・・・」 走ってきたため歪んでいたネクタイを締めなおすと、唯の腕を後ろから掴んで振 り向かせる 「な、なによ?」 「古手・・じゃなくて唯!」 リトの声に思わず顔を赤くさせて文句を言う 「だ、だから下の名前で呼ばないでって言ったでしょ!」 「そうじゃなくて・・・・」 リトは唯の体を抱き寄せるとギュッと強く抱きしめる 「な、な、なにしてんのよっ!!///」 廊下の真ん中でしかも人が何人も見てる前でのリトの突然の行為に頭がパニック になる 「いいから落ち着けって!な?」「わかったから!わかったからいい加減離しな さいっ!!」 名残惜しげに体を離すリトに唯は睨みつける 「あなたいったい何考えて・・・」 「唯・・・そのオレと付き合おう!ってか付き合ってほしいんだ」「へ?」 リトの言葉に唯の目は点になる 付き合う?・・・だって結城君には沙姫さんが・・・ 唯の表情にピンと来たのかリトは自分の顔や首を指差して力なく笑う 「まァ昨日あれから色々あってさ・・・話せば長くなるんだけどさ」 見ればリトの首筋には色々と傷ができており、ほっぺたが心なしが赤く腫れてい るみたいで 唯はそこに恐る恐る指を近づける「ってぇぇ・・・」 「あっごめんなさい」 少し涙目になりながらもリトは改めて唯に真剣な顔を向ける 「それでオレと付き合ってくれるか?」 唯は正直とまどっていた。一度はあきらめた気持ち、昨日あれから一晩泣き明か したこと 唯の中で複雑な気持ちがうずまいてくる 「その・・オレ昨日唯に言った言葉も気持ちも全部全部ホントなんだ!唯が好き だ」 わかってる・・・みんなわかってる・・・・ その時、唯は自分をじっと見つめる視線に気付き目を向ける (沙姫さん・・・!?) リトの後ろでじっと自分を見る沙姫の視線に唯は息を呑む 責めるでも悲しむでも怒っているでもない、ただ純粋に唯を見つめる瞳 沙姫の口が開いて言葉をつぐむ音のないただの言葉。だけどその声は唯の耳に確 かに届く 『リトを傷つけたら許しませんわよ!』 唯は沙姫の顔をじっと見つめ返すとコクンと首を縦にふって応えるそれに沙姫は くすりと笑うと最後にリトの後ろ姿を見つめ、お供の二人を引き連れて歩いて行 った 「・・・なあ唯?それでその・・・どうなんだよ?」 唯はリトに向き直るとその目をじっと覗き込む 「・・・・まずは授業中ちゃんと先生の話を聞くこと!学校に余計な物は持って こないように!それから服装!!」 唯はリトのネクタイに手を掛けると慌てて結んだ結び目をキレイに整える 「・・・・ちゃんとして!!付き合うのはそれからよ。わかってると思うけど私不 純なことはしないから! その・・・高校生がそんなことするなんてもっての他だし、これ以上風紀を乱す わけにはいかないわ////」 リトは唯を引き寄せるとその体を強く強く抱きしめる 「ちょ、ちょっとさっきの話聞いてたの!!?////」 「それでもいい。それでもいいから・・・オレ唯が本当に好きなんだ////」 「わかったから早く私から離れなさいっ!!」 まったく離そうとはしないリトに仕方ないといった顔をするとその頭をやさしく 撫でる (私も・・・私もリトが大好きよ)</font></big></tt> </pre> <pre> <!-- toctype = X-unknown --><!-- toctype = text --><!-- text --> </pre> <!-- toctype = X-unknown --><!-- toctype = text --><!-- text -->
<p>屋上へと続く階段で沙姫はリトに合わせて腰を動かしていく<br> はだけたブラウスから覗く豊かな胸がリトの胸板で擦れあい先端を赤く充血させ<br> る<br> リトは腰に回していた腕を手前に持ってくると沙姫の胸に手を這わせ揉みしだく<br> 「あっ・んん・・あぁっ・・・リトだめですわぁ・・・激しすっ・・んんんっ」<br> 形のいい眉を寄せて甘えた声で拒絶する沙姫<br> だけどそれは沙姫の「もっと責めて」という合図<br> リトは乳輪を舌でなぞると硬くなった乳首に舌を絡ませ吸い上げる「んんっっ・<br> ・ああぁぁ・・ふぁあっ・・リトぉダメっダメです・・あっっん」<br> 人を気にして抑えていた声を嬌声へと変えリトの中で体を仰け反らせる<br> 沙姫の肉壁は白濁した愛液と共に肉棒に絡みつき奥へ奥へとリトを導いていく<br> 唇が重なり舌と唾液の混じわる音が廊下に溢れ出し淫靡な空間をつくる<br> そんな二人だけの世界を階段の曲がり角から見ていた生徒が一人いた<br> 「・・・な、なんてハレンチな////」</p> <p>授業が終わり放課後いつもの様に沙姫と帰るため席を立とうとしたリトの手に何<br> かがあたる<br> 「なんだ?」<br> カバンに入っていた一通の手紙<br> 『結城リト  少し話しがあるので放課後生徒指導室まで来なさい』<br> 差出人不明の手紙に少し不安を覚える<br> 「オレ・・・なにか悪いことしたっけ?」</p> <p>校舎の一角誰も近寄らない場所に指導室はあった<br> コンクリートの無機質さと人気のなさがリトの不安感を更に煽る<br> リトは一つ深呼吸すると意を決し扉を開ける<br> 「失礼しま~す」<br> 中はリトが思っていた以上に簡素で最低限の椅子と長机が一つあるだけだった<br> その椅子に女の子が一人座っている<br> 「あれ?えっと・・確か同じクラスの・・・・」<br> 「古手川唯よ・・元1-Bのね」唯は椅子に座ったまま腕を組みリトをじっと見つ<br> める<br> 「そっか、じゃあ古手川も呼ばれたんだな」<br> 「違うわ。呼んだのは私よ結城君」<br> 「へ?」<br> 唯は手近にあった椅子を引っ張るとそこに座るようにリトを促す<br> 「それで話しって?」<br> 言い難いことなのか俯き言いよどむ唯はやがて顔を上げてリトの顔を見つめる<br> 「結城君、あなた学校であんなことしていいと思ってるの?」<br> 「あんなことって?」<br> 「とぼけないで!私見たんだから・・・階段であなた達二人がその・・・////」<br> (あっ見られてた・・・)<br> リトはバツが悪そうに頭を掻くと少し顔を赤らめながらしどろもどろに弁明する<br> 「いやあれは・・なんつーか・・・ほらオレ達付き合ってるわけだし、付き合っ<br> たらそういうことはするだろ?したくなるだろ?」<br> 「そんなの知らないわよ////とにかく!これからはあんなこと私が許しません!<br> 」<br> 唯はリトをキッと睨みつけるとまくしたてる<br> 「それに付き合ったらって高校生があんなことしていいと思ってるの?付き合う<br> なら付き合うでもっと健全な・・・・あっ」<br> リトは唯の話を最後まで聞かず席を立ってしまう<br> 「ちょっと待ちなさい!」<br> 「ああもうわかったよ。次からは気をつけるから」<br> 「そういうことじゃなくて、待ちなさい結城君っ」<br> 唯はリトの前に立ちはだかると両手をいっぱいに広げて通れなくする<br> 「まだ話しは終わってないわよ結城君?」<br> リトは溜め息を吐くと唯を睨みつけ少し声を荒げる<br> 「古手川の言いたいことはわかったけどオレ達に関係ないだろっ!それに、だい<br> たいなん<br> で古手川がそこまで言うんだよ?」<br> リトの剣幕に一瞬ひるんだ唯だったが負けじと体を一歩踏み出し反撃する<br> 「関係あるないに係わらず、学校の風紀を乱す人達を私は許しません!!」<br> リトも一歩踏み出しくって掛かる「だ・か・ら!お前に関係ないだろっ?」<br> 「元クラス委員長として風紀を乱す人達を見過ごせないわ」<br> それから数分散々言い合いをした二人は息を荒げ互いを睨みつけていた<br> 「とにかく、もうオレ達に係わるなよ!だいたいお前・・・・」<br> リトはあることに気付き言葉を途中で飲み込んでしまう<br> 「なによ?」<br> 唯は気付いていないがお互い身を乗り出して言い合っていたため、かなり二人の<br> 距離は縮まっていたその距離およそ数センチ<br> 目と鼻の距離にいる唯の顔にリトは内心ドキドキする<br> よく見なくてもわかるほど整った端正な顔立ちに、釣りあがった大きな黒い瞳<br> その瞳に全てを吸い込まれてしまいそうな感覚にリトの心は乱れていく<br> 「ねえ、どうしたのよ?」<br> 鼻にかかる唯の甘い息に頭がくらくらしてくる<br> 沙姫とはまったく違う目の前の少女にリトの中のいけない何かが顔を覗かせ様と<br> する<br> 「と、とにかくこの話しはこれで終わりなっ!オレ早く帰らねえと////」<br> 「あっ待ちなさい!まだ話しは途中・・・・」<br> 再びリトの前に回りこむ唯をリトは思わず軽く突き飛ばしてしまう「きゃあっ」<br> 床に尻餅をつく唯に慌ててリトは手を差し出す<br> 「あっ悪い!って大丈夫か古手川?」<br> 唯はリトの手を掴もうか一瞬迷うが握り返す<br> 「あ、ありがとう・・・」<br> 「どっか怪我とかしてないか?ぶつけたところとかは?」<br> さっきまでの言い合っていたリトとのギャップに唯は目を丸くする「え、ええ大<br> 丈夫よ・・・」<br> 「ホントか?・・悪かったな古手川怪我なくてマジでよかったよ」心の底から唯<br> の無事に安堵するリト<br> 「と、とりあえずここから出ねえか?」<br> リトの手を握ったまま歩き出した唯の体がふいによろめく<br> 「あっ!?」<br> リトの体に身を任せる形で抱きついてしまう唯<br> 「ご、ごめんなさい////」<br> 「べ、別にいいけど////・・・・ホントに大丈夫か?」<br> 唯は俯いて言いにくそうにもごもごする<br> 「足・・くじいたみたい・・・」その言葉にリトの顔は蒼白になる「なっ!!そ<br> れならそうと早く言えよ!」<br> リトはその場にしゃがむと唯に背を向ける<br> 「ほら乗れよ。保健室まで連れて行ってやるから」<br> 「えっ?////」<br> 「心配すんなって!放課後だし人全然いないから見られることねえよ」<br> 唯はリトの言葉にしぶしぶ体を預ける<br> ちゃんと乗れてるか確認するとリトは唯をおんぶしたまま立ち上がる、と<br> その軽さにリトは驚く<br> (マジかよ!沙姫より全然軽い・・・)<br> 「どうしたの?」<br> 「な、なんでもねえよ////」<br> ついつい沙姫の体と唯の体を比べてしまう<br> そんなリトの妄想を知ってか知らずか唯はなるべく密着しないようにとリトの肩<br> に手を置き背中との距離をとる<br> それでも次第に、歩くたびに体の位置がずれていきリトの背中に完全におぶさる<br> 形になっていく<br> リトの鼻に掛かる艶やかな黒髪の香りが、首筋への吐息が、そして背中に押し付<br> けられるその体系からは意外な大きさの胸がリトの頭を激しく沸騰させる<br> (やばい!こんなところ沙姫に見つかったらなにされるか・・・)頭に腕を組ん<br> で見下ろす沙姫が思い浮かびリトの足は自然と早くなる<br> 「・・・・・・」<br> そんなリトに何を思うのか唯は黙ったままリトにしがみついていた<br> 保健室のベッドに唯を座らせるとリトは主のいない部屋で棚をあさっていた<br> 「ったくなんでこんな時に御門先生いないんだよ」<br> 「しかたないわ。先生だって色々仕事があるのよ」<br> リトは心の中であの先生に限ってそれはないだろとつっこみをいれると包帯と湿<br> 布を手に唯に向き直る<br> 「あ・・自分でするからいいわよ///」<br> 「いいってこういうのは誰かにやってもらった方がうまくできるし、それにこう<br> なったのもオレの責任だしな。ほら足だして」<br> 唯は言われた通りに足を差し出すリトは唯の足を自分の膝の上にのせると靴下を<br> 丁寧に脱がしていく「あっ!よかったな腫れはないみたいだぞ。まあけど念のた<br> め湿布とか貼っとくな」<br> てきぱきと手馴れた様子のリトを唯はじっと見つめる<br> 「ん?ああオレ妹と二人暮らしなんだ。だからこういうことはオレの担当でさ<br> だから自然とうまくなっていったんだ」<br> 「結城君妹さんと二人暮らしだったんだ」<br> 湿布を貼り包帯を切るためにハサミに手を伸ばす<br> 「ああ、古手川のうちはどうなんだ?兄弟とかいるのか?」<br> 「私の家は・・・」<br> 作業を終え唯に向き直ろうとしたリトの目に唯の見事な太ももが飛び込んでくる<br> 今まで必死だったため気付かなかったがリトに脚を差し出す唯の格好はすごく魅<br> 力的で<br> リトの理性をざわざわと刺激させる<br> 長い脚に魅力的な太もも、白いすべすべの肌、全てが目の前にある欲望にリトは<br> 必死に耐える<br> 「どうしたの結城君?」<br> 「な、なんでもねえよ///」<br> その時確かにリトの耳に「青春ねぇ、結城くん」と御門の笑い声がふふふと聞こ<br> えてきた<br> その声に思わず振り返ったリトとドアが開いたのは同時だった</p> <p>「リトっ!!」<br> ドアの前で仁王立ちになっている沙姫を見てリトの顔から血の気が下がっていく<br> 「さ、沙姫!!?」<br> ドアを閉めると優雅に歩きリトの前で腕を組んで見下ろす<br> 「聞きましたわよリト。あなた女の子を突き飛ばしただけではなくその体に傷を<br> 負わせたそうですわね?」<br> その落ち着いた声とは裏腹にこめかみのあたりがぴくぴくと震えている<br> 「な、なんでそのことを・・・・?」<br> 「私の情報網を甘くみないでくださる?」<br> リトの脳裏にポニーテールと眼鏡の少女が浮かぶ<br> 「そんなことよりどういことですのリト?あなたらしくもない・・・・」<br> 言いよどむリトに溜め息を吐くと沙姫は突然唯に頭を下げた<br> 「どういう理由であれ私のリトがあなたに傷を負わせたのは事実ですわ。私も謝<br> ります<br> ですからリトを許してあげてくださらない?」<br> 目の前のどう見ても高飛車で高慢な感じの人物の突然の謝罪に唯は言葉を失う<br> 「ほらあなたも謝りなさい!」<br> 隣で呆けていたリトを掴むと頭を下げさせる<br> 「ホントにごめんな古手川」<br> 「も、もういいから、ね。二人とも顔をあげて」<br> 「よかったですわねリト。それはそうと唯さんとおっしゃったわね?今日一日私<br> のリトをあなたに貸してあげますわ。どうぞ好きに使ってやって」<br> 抗議の声をあげかけたリトを横目で制すると踵を返し扉に向かう<br> 「それでは私はこれで帰りますわ。リトあなたはちゃんと彼女を家まで送って差<br> し上げなさい」<br> それだけ言うと会話を打ち切るかの様に扉をピシャリとしめていく沙姫<br> 「はぁ~・・・ったく」<br> 「あの人が結城君の?」<br> リトは気のない返事を返すと帰り支度を始める<br> (あんな人が結城君の前であんなハレンチなことを・・・・///)さきほどまでの<br> 沙姫を今日自分が階段で見たことに重ねて一人唯は赤面していた<br> そこにリトが手を差し伸べる<br> 「ほら立てるか?家まで送ってってやるよ」<br> リトの申し出に唯は素直に手を重ねる</p> <p>帰り道、おぶっていくわけにもいかず結局リトは唯のかばんを持ってやり二人は<br> 並んで歩いていた<br> 「ごめんなさい結城君、なんかこんなことになってしまって」<br> 足をひきずりながら申し訳なさそうに呟く唯にリトは笑いかける<br> 「気にすることねえって、それに全部オレが悪いんだしさ・・・・」<br> 言いながらどんどんテンションが下がっていくリトは小さな声でごめんを連発す<br> る<br> そんなリトを唯は不思議そうに横目で見ていた<br> 学校の風紀を乱した、指導室でのケンカ腰な態度、突き飛ばした時の慌てよう<br> 保健室でのやさしい雰囲気、そして今の弱気な感じ<br> 今日一日で、唯の中のリトの存在は風紀を乱す人からころころ変わっていき、自<br> 分でも結城リトがわからなくなってきていた<br> そりゃ高校生にあるまじき不純な行為をしたことは今でも絶対許せない!<br> 許せないんだけどそれだけで結城リトの全てを決めてしまおうとは思わなかった<br> 思いたくなかった。だってそれは―――――<br> 唯の足が止まる<br> 「ん?古手川?」<br> 「・・・・結城君私・・・・ここでいいから。家すぐそこだし」<br> なぜか慌てた感じの唯を不思議そうに見ながらもリトはかばんを渡す<br> 「そっか、じゃあ気をつけて帰れよ。足、家ついたらまたちゃんと診とけよ」<br> それだけ言うと背を向けて歩き出すリトに唯はおもわず声をかけてしまう<br> 「あ・・・あの結城君・・その・・・・こ、これからどうするの?」<br> 「え?ん~~とりあえず沙姫に会いに行ってくるよ。ご機嫌とらないとな・・・<br> 」<br> 「そっか・・・じゃあ結城君も気をつけてね。あっわかってると思うけど・・・<br> 」<br> 唯の真剣な表情にピンときたのかリトは慌てて同意する<br> 「わかってるわかってるって。沙姫とはなんにもしないってそれに今日はそれど<br> ころじゃねえしな」唯は半眼でリトを睨むと腕を組んで姿勢を正す<br> 「わかってると思うけど私あなたのこと許したわけじゃないから。話しもまだ終<br> わってないし・・・だけどケガのことはありがとうおかげで足痛くなくなったか<br> ら////」<br> 顔を赤らめながらそっぽを向いて話す唯をリトは沙姫と重ね合わせてしまう<br> 「ちょっと聞いてるの結城君?人が話す時はちゃんと」<br> 「えっ!?ああ、わかってるちゃんと聞いてるって。えっとじゃあオレはそろそ<br> ろ行くから古手川も早く帰れよ」<br> 「ちょっと結城君まだ話は・・・・もうっ」<br> 遠く走り去って行くリトの背中を少し見つめながら唯は無意識にクスっと笑って<br> しまう</p> <p>家に着くと唯は部屋のベッドに寝転がった<br> 制服を着たまま寝るのは抵抗があったが今日は色々ありすぎて正直疲れていた<br> 目を閉じると今日一日の出来事が頭を巡る<br> 階段で体を交わらす男女、汗と独特な匂いが鮮明に甦る<br> 「許せない・・・あんなこと」<br> シーツを握り締める手にギュッと力をいれながらも唯は別のことを考えていた<br> 自分をおぶって手当てしてくれた背中と手<br> あの時、背中の揺れに任せておもわずしがみついてしまった自分が許せないのと<br> 同時に<br> 制服越しに伝わるリトのぬくもりと鼓動を密かに感じていたのも事実<br> 異性にあんな風に触れたのも、あんなに近くに身を寄せたのも唯にとっては初め<br> てであり<br> そして、信じられないことだった<br> 「結城・・・リト・・・」<br> 呟きと共に胸に広がる初めての感情に唯は目を閉じる<br> それがなんなのかはわからない。だけどとても心地よくそしてどんどん高鳴る胸<br> の鼓動<br> 唯はいつしか深い深い眠りへと落ちていった</p> <p>昼休みの学校<br> 主のいない保健室のベッドが一組の男女の動きに合わせてギシギシと軋む<br> 「なんだよ・・やっぱりお前もこういうのがいいんだ」<br> 黒髪の少女を貫きながら結城リトは意地悪く笑いかける<br> 違う――――違う――――違う――――<br> 「結城君もっとしてっ・・もっとほしいのぉ」<br> 心とは裏腹に勝手に紡がれていく甘い言葉に唯は困惑する<br> 何度も出し入れされる肉棒に何度も掻き回される膣内<br> 唯の華奢な体は快感を越えた悲鳴にも似た喘ぎを出す<br> 四つん這いにさせられ、何度もあびせられた精液に汚れた制服は脱ぎ払われ、唯<br> の白い裸体がリトの手で乱暴に汚されていく<br> 「あぁ・・ふわぁ・んんっ・・あっくぅ・・んん」<br> 嫌っこんなの――誰か――私はこんなこと――<br> 「あんっ・・結城君、結城君・・ああっくっ・・ああんんんっ」<br> 望んでなんかいないのにどうして――――<br> それでも体はリトを愛しい人を必死に求める<br> その端正な顔立ちを白濁で染め上げても<br> その男を知らなかった花弁を血で染めても<br> 唯はリトの唇を求めてそれに吸い付く<br> 絡み合う舌に口からこぼれるほどの唾液を送り込み貪る<br> 「はぁ、んんっ、結城君結城君っ・・ああぁぁ・・」<br> 結城君が好き、大好き、だからだからもっともっと――――</p> <p>ハッと目を覚ますと部屋の中はすでに真っ暗で、時計の針は夜の9時を廻ってい<br> た<br> 寝ぼけた頭でさっき見た夢を反芻すると唯の顔はみるみる真っ赤になっていく<br> 「・・・な、なんて夢を見てるのよっ私はーーーーーっ!!」<br> それから数分<br> 両手で押さえた頬の上気が収まるころ唯は暗い部屋で深い溜め息を吐く<br> 落ち着くと頭にリトの顔が浮かびまた顔を赤くしては溜め息の繰り返し<br> 唯はとりあえずじんじんと熱くなっている下腹部をなんとかしようと着替えるた<br> めベッドから降りるすっと両脚で降りるとそのまま普通に歩いてクローゼットま<br> で歩いていく<br> 汗を吸い込んだ制服のボタンを外す時、鏡に映る自分と目が合う<br> 今日は信じられないことの繰り返しだわ<br> 私らしくもない――――<br> 唯は頭から雑念を振り払うと再び鏡の中の自分に向き直る<br> 鏡の中の漆黒の瞳は唯にある疑問を投げかける<br> あの時結城リトに言った言葉</p> <p>『足・・くじいたみたい・・・』<br> 「私どうして結城君に嘘・・・ついたの?」<br> 胸がキュッと締め付けられる思いに唯の心はさまよう<br> 答えが出ないまま唯は部屋を出た<br> 「おはよー」「おはよ~ねえねえ昨日のテレビ・・・」<br> 生徒達が朝の挨拶を交わす中、誰にも話しかけることもなく唯は廊下を歩いてい<br> る<br> 別に挨拶が煩わしいわけでも恥ずかしいからでもなくただ自分には・・・・<br> そんな思いにふけっていると3階廊下の窓際の一組のカップルに目が止まり<br> 自然と足が止まる<br> (あっ・・・)<br> 仲良くしゃべっているリトと沙姫を唯は少し複雑な表情で眺める<br> 昨日から結城リトを思うだけで胸が苦しくなる・・・<br> 「でさ美柑のヤツがララに言ったんだ『ララさんもうちょっと』・・・・ん?」<br> 「あっ///」<br> 自分に向けられる視線に気付いたリトと唯の視線が交わる<br> 思わず声をあげてしまった唯は顔を赤くして何故か視線をそらす<br> 「あら?あなた確か昨日の・・・」<br> 「古手川じゃん、どうしたんだよそんな所で?」<br> 「えっ!?あ・・・そのおはよう」<br> 手を振りながら近づいてくるリトにそんなことしか言えない自分がもどかしい<br> 「ああおはよ、ってか足は大丈夫なのかよ?」<br> 「え?あ、足?・・・ええ・・も、もう大丈夫みたい。一晩寝たら治ったから」<br> 「へ~まあ腫れもなかったしよかったじゃん。まあオレが悪いんだけどさ・・・<br> 」<br> 唯が昨日ついた嘘にもまったく気付く様子もなく、純粋な気持ちで自分を心配す<br> るリトに<br> 唯の胸がチクリと痛む<br> と、その時朝のホームルームの始まりを告げるチャイムが鳴る<br> 「それではリトまた後で」<br> そういい残し優雅に去っていく沙姫の横顔を後姿を唯はおもわず目で追っていく<br> 整った顔立ち、モデルの様なプロポーション、綺麗な金髪、お嬢様特優の気品さ<br> 自分にはない物を全て持っている沙姫に軽い羨望を抱き唯はうっとりする<br> 「・・・川!古手川!!」<br> リトの呼びかけに現実に引き戻されていく<br> 「なにやってんだよ?ほら早くしないと始まっちまうぜ」<br> 「え、ええ・・わかってるわよそんなこと!」<br> 教室に向かうリトの背中を眺めながら唯は握りこぶしをつくる<br> (そうよ!しっかりしなさい古手川唯!!)<br> 一つ気合をいれると唯はリトの後を追った</p> <p>四時間目苦手な数学ということもあり昼前独特の倦怠感と空腹とでリトは机に突<br> っ伏していた<br> (腹へったなァ~)<br> ぐぅぐぅと鳴るお腹をさすっていると今朝と同じ視線を感じて、リトはその方向<br> に目を向ける<br> (古手川?)<br> リトの反応に一瞬おどろいた唯は次の瞬間ぷいっと顔を逸らす<br> (なんだよ・・・)<br> それからもちらちらと自分を見てくる唯に気付いているのかいないのかリトはぼ<br> ~っと黒板を見ていた</p> <p>昼休み<br> みんなお弁当を持ってそれぞれの場所でそれぞれのグループで談笑しながら食事<br> をしている中で、唯はいつもの場所で一人お弁当を食べていた<br> 校庭の端にある大きな木の根元、芝生のクッションと降り注ぐ暖かい木漏れ日に<br> 包まれる<br> 唯はこの場所が好きだった。一年生の時からずっとこうして一人で食べていた<br> いつもの場所にいつもの時間、そんな唯だけの世界に影が割り込んでくる<br> 「なんだこんなところにいたのかよ」<br> 見上げるとお弁当を抱えたリトが立っていた<br> 「結城君?・・・なんの用?」<br> 「ああ、一緒に食べようと思ってさ」<br> リトは唯の返事も待たずに芝生に腰を落とす<br> リトの突然の誘いと行動に箸を咥えたまま唯は抗議の声を出す<br> 「ちょ、ちょっと待って!私誰も・・・それに沙姫さんは?」<br> 「ああ沙姫なら屋上でララ達と食ってるはずだぜ」</p> <p>ぽかんと口を開けている唯をよそにリトはもくもくとおかずを食べていく<br> 「・・・そ、それだったら私のところよりも沙姫さんのところに」「なんでだよ<br> ?別に古手川と食べてもいいだろ?」<br> リトの真意がわからず唯は黙ってしまう<br> 沈黙が続きだんだんと空気が重くなっていく<br> そんな雰囲気にリトはなにか話題をと唯の弁当箱を覗き込む<br> 「うわァ古手川のってちっちゃいなァ。よくそんだけで足りるよな?」<br> 「べ、別に私これで普通だし・・・」<br> 「そうか~?」<br> リトはいつも食べている沙姫の弁当箱を思い出し唯のと比べる<br> 五段重ねのお重とリトの手のひらよりも全然小さい唯の弁当箱<br> 「あ~・・でもやっぱり少なくないか?だって沙姫なんて・・」<br> 「結城くんっ!!!」<br> 「な、なんだよ?そんな大声で?」<br> 「私・・・・一人で食べたいの・・・だからごめんなさい・・・」リトはなにか<br> いいかけたが唯の表情を見て口をつぐむ<br> 「そっか・・・邪魔だったんだ、それじゃあな古手川」<br> 去っていくリトの後ろ姿を見ながら唯の心は後悔の念で塗りつぶされていく<br> どうしていいのかわからない<br> どんな顔をしたらいいのかわからない<br> 結城君が来てくれたことはすごくうれしい・・・うれしいけど・・・<br> ただ沙姫さんの名前がでるたびに胸が苦しくなる<br> 結城君に抱く気持ちに戸惑ってしまう<br> 唯はお弁当の残りに手をつけずリトの去った方をずっと眺めていた<br> 五時間目の授業が始まっても戻ってこないリトに先生が唯に探しにいくように頼<br> む<br> 「まったく!どうして私が・・・」<br> 廊下を歩きながらぶつぶつ文句をいう唯だがその心は揺らめいていた<br> 昼休みのこと、リトへの気持ち、リトに会ったらなんて言おうどんな顔をすれば<br> ・・・<br> そんなことを考えている唯に聞き覚えのある声が聞こえてくる<br> 「結城・・・君?」<br> 唯は声がする方へと足を向ける</p> <p>誰もいない美術準備室の前でリトは沙姫を抱き寄せその唇を奪う<br> 舌と舌が絡み合い唾液の水音が廊下に洩れる<br> 「んっ・じゅる・・んんっ・じゅ・・むぅう・・ちゅる・」<br> (ん?あれは・・・・な!?なんてハレンチなっ!!またあの二人は////)<br> さっきまでの悩みはどこえやら急ぎ二人を注意しようと唯は駆け出す<br> けれどその足がしだいにゆっくりとなり止る<br> リトの顔、互いに愛し合う二人の愛撫に唯の胸は激しく高鳴ってしまう<br> (だ、ダメよあんなハレンチなこと!!今すぐやめさせないと・・・)<br> だけどその目はリトに釘付けに、その手は胸に<br> ドキドキ、ドキドキ、ドキドキ<br> ますます高鳴る鼓動が唯の体を理性を麻痺させていく<br> (あんなこと・・・////)<br> 廊下の曲がり角から見える二人は互いを求めその体を押し付けあう唯の耳にも聞<br> こえる絡み合う舌と舌の水音<br> 口から漏れる息が荒くその頬が赤く唯はじっと二人をリトを見つめる</p> <p>そんな唯に気付くことなくいつもより長い濃厚なリトの舌使いに沙姫の体は徐々<br> に火照っていく<br> 「むっんん・・ちゅる・はぁ・・リトどうなさったの?今日のあなた・・・あっ<br> 」<br> リトは沙姫の腰に回していた腕を引き寄せると首筋にキスをし舌でなぞる様に舐<br> め上げる<br> 「あんっくすぐったいですわ・・・んっリトもうやめっ・・これ以上は・・」<br> リトの唾が白い首筋を伝い落ちはだけたブラウスから覗く胸の谷間に落ちていく<br> 舌を首筋から喉へあごのあたりを通り反対がわへと滑らせる<br> 「んんん~~~・・ダメですわぁ・あっんん」<br> リトの愛撫で立っていられなくなった沙姫はリトの胸元へもたれる様に体をくず<br> していく</p> <p>「なに?なにがダメ?」<br> 「・・・・・///」<br> 耳元で囁かれるリトの甘い言葉に沙姫の顔は赤くなりリトの胸の中で体が震えだ<br> す<br> その手は下腹部へ伸びくちゅくちゅといやらしい音を立てて自らの秘所をかき回<br> していく<br> 熱い吐息を漏らしリトにしがみつく沙姫はなにかをおねだりしているかの様で<br> 沙姫の少し潤んだ瞳で上目遣いで見つめる仕草にリトは唾を飲み込む<br> 「リトォ、お願いしますわ・・私もう・・・」<br> リトはベルトを外しズボンを下ろすと勃起した肉棒を取り出し沙姫の割れ目にあ<br> てる<br> ゴクリ――――<br> 初めて目にする男性器にリトの見事なモノに唯は無意識に喉を鳴らす<br> ギュッと制服の胸元を握り締めた手にも力がはいり<br> 額にはうっすらと汗がにじんでくる<br> (ど、どうしたの私?体が熱い・・・)<br> 自分の体の変化を気にしながらも二人から目が離せない</p> <p>下着を取り自らスカートをたくし上げて腰を落とす沙姫の口から喘ぎと吐息が溢<br> れ出す<br> リトの上に完全に騎乗するとその首に腕を回し軽いキスを交わし合図を送る</p> <p>ヌチャヌチャと結合部から漏れ出す卑猥な音に唯の顔はみるみる真っ赤に染まる<br> (うそっ!あんなこと・・・だけど結城君すごく・・気持ちよさそう・・)<br> 沙姫の体に夢中になって腰を動かすリトの顔<br> 恍惚でいて、もっと快楽をもっと欲望を求める牡の顔<br> ―――――ゴクリッ<br> 飲み込んだ唾の後追うかの様に唯の指が口の中に入れられる<br> ちゅぱッ・・じゅる・んんっ・・・<br> 火照った体が目の前の淫靡な光景が唯の理性をかき乱し狂わせる<br> (んんっ・・はぁあ・んっ・・ぁぁんん)<br> 甘い吐息は喘ぎえと変わり下腹部がじんじんと熱くなっていく<br> (私・・私・・・結城・君、んんっつ///)<br> 指をしゃぶりながら反対の手が胸をなぞり、スカートに伸ばされる外気に触れた<br> 下着は触らなくてもわかるほどじっとりと湿っていたその感触を確かめるように<br> 求めるように唯の指は中へと入っていく(やだっ私っ・・学校でなにを///)<br> 理性が拒絶する<br> 沙姫を押し倒し覆いかぶさるリトリトに必死に求められ幸せそうな沙姫の顔<br> (沙姫さん・・・・)<br> 胸が痛む、沙姫の顔を見るだけで胸が苦しくなる<br> (私・・私沙姫さんに嫉妬してる・・・こんなことダメなのに)<br> だけど一度認めてしまえばもう、唯の中のリトへの気持ちは止まらない止めるこ<br> とができない<br> 唯は壁に背中を預けると下着の中の指を動かす<br> それは唯にとったら無意識のことなのかもしれない<br> だけどリトの顔を見てるだけで体の芯が熱くなる、あそこがうずいてくる<br> 私も―――私も結城君に―――<br> 唯は沙姫と自分を重ねていく<br> 舌で指をしゃぶりつくし、膣内を反対の指で掻き混ぜる<br> (んんっ!!ふぁんっ・・はぁ・う゛ぅぅ)<br> 口に咥えた指から涎を垂らしながら唯の指は加速する、止まらないリトに抱きし<br> められ悶える自分がリトのモノを受け入れている自分が<br> リトの全てを―――<br> 唯の頭の中でぐるぐるとリトと自分が交わる姿が浮かぶ</p> <p>掻き混ぜた秘所からはとろりと愛液が太ももを伝い<br> 乱れた制服の胸元から見える乳房には汗の珠が胸のラインにそって落ちていく<br> (はあっ・んあぁ・・むぅ・んん・・ダメっ私・・・こんなことっ)<br> すぐそばにいるリトの気配<br> (ヤダっ!!私このままだと・・・///)<br> 結城君の近くなのに隠れて一人でしてるなんて・・・だけどだけど私もう・・・<br> (結城君っ!!////)<br> 体の中で絶頂の波が広がると立っていられなくなった唯はその場にしゃがみこむ<br> 荒い息の中、それでも浮かぶリトの顔<br> 唯は自分のリトへの気持ちにその余韻に呟く<br> 「結城君・・・私あなたのことが・・・」</p> <p>ふと名前を呼ばれたような気がしてリトは廊下の曲がり角に振り向く<br> 「どうなさったの?」<br> 「いや・・さっき誰かそこにいたような・・・」<br> リトが首を伸ばして見るとそこにはもう誰もいなかった<br> 六時間目の体育の授業<br> 「なあリト?おまえもう体調平気なのかよ?」<br> 「ん?」<br> 隣の猿山に気のない返事を返すリト<br> 五時間目ずっと沙姫といたため授業をさぼってしまったリトが休み時間教室に戻<br> ってきてみると、<br> 何故かリトは体調不良が原因で保健室で寝ていたことになっていたリトにとった<br> ら意味がわからなかったが本当の事なんていえるはずもなく、流れにまかせてそ<br> のまま体育の授業も見学していた<br> 「まあな!おかげで完璧に治ったよ」<br> 「ふ~ん」<br> 猿山はリトを横目でにやにや眺めるとその首に腕を回し引き寄せる「で?ホント<br> は天条院センパイといたんだろ?なにしてたんだよ?ほら吐けよ!」<br> 「な、なんにもしてえねよ///」首を締め上げる腕を振りほどくと、むせ返る喉を<br> 押さえながら猿山を睨みつける<br> 「とうぜんの報いだ!一人だけモテやがって」<br> 「おまえな~」<br> 「あっ!そうそうところでリト、ちゃんと古手川には礼言ったのか?」<br> 「え?」<br> 「えってお前な・・・古手川だぞ。お前を探しに行って保健室で寝てるって先生<br> に言ったの」<br> リトはきょとんとしてバスケットボールを持っている唯を見る<br> 「何考えてんのかわかんないけどカワイイとこあるじゃん、それに・・・」<br> 猿山は再びリトを引き寄せると小さな声で耳打ちをする<br> 「古手川ってなにげにスタイルいいよな。ひょっとして天条院センパイよりいい<br> かも」<br> 「お前なに言ってっ・・・」<br> 「まあまあ聞けよ。あの子見た目きつそうだけどよお前をかばったり根はやさし<br> い子なんじゃねえの?」<br> 猿山の言葉にリトの脳裏に昨日の指導室での事、保健室の事、そして今日の昼休<br> みの出来事が浮かぶ「そうか~?」<br> 「お前見る目がねえな」<br> 眉根を寄せるリトにあきれた猿山はボールを持ってチームに合流する<br> 一人残されたリトは他にすることもなく黙ってコートを眺めていた『古手川だぞ<br> 。お前を探しに行って保健室で寝てるって先生に言ったの』<br> (ホントになに考えてんだ古手川のヤツ・・・)<br> そう思っても意識してしまう。ぼーっとコートの中の唯を見ているとふいに目が<br> 合う<br> 「・・・っ!?////」<br> ふいっとあさっての方向を向く唯に思わずリトの喉から抗議の声が出かける<br> (なんだよっ!やっぱりわかんねえヤツ・・・・)</p> <p>授業の終わり使ったボールを専用の入れ物かごに集めて倉庫まで運ぶことになっ<br> たのだが<br> その役を誰もやろうとはしなかった<br> (めんどくせー)(お前やれよ)(あんなの運べないわよ)<br> 口々に文句をいう中すっと一人手を上げる者がいた<br> 「はい!私がやります」</p> <p>「古手川・・・さん?君一人で大丈夫かい?」<br> 唯に対して心配そうに声をかける佐清にも唯は気丈に振舞う<br> 「はい!!大丈夫ですこれぐらい」<br> 「ふむ・・それじゃあ古手川さんに任せようかな?」<br> 佐清は他の生徒を解散させると唯に任せて職員室へと消えていく<br> (ラッキー!)(さすがは古手川さん)(やっぱ頼りになるよね~)<br> 調子のいいことを言いながら帰っていくクラスメートに混じってリトは唯を見つ<br> めていた</p> <p>「んっ!・・・あれ?重・・い!!」<br> 底にタイヤがついている入れ物かごだったが、ボールと合わせるとかなりの重さ<br> になる<br> 女の子一人の力では、まして唯一人の力ではびくともしなかった<br> 「んんっ・・・はぁ~ダメ全然動かない」<br> かごを前に途方に暮れる唯にふっと手が差し出される<br> 「ゆ、結城・・君?」<br> 「なにやってんだよ?こんな物一人で運べるわけねえだろっ!ったく古手川はな<br> んでも・・・ってお前も手伝えよな」<br> 思いがけないリトの援軍に唯の鼓動は高鳴る<br> 「う、うんありがとう・・・・」「別に・・・お礼だよ!さっきオレをかばって<br> くれたんだろ?」<br> あの時の光景が甦り唯は複雑な表情を浮かべる<br> そんな唯に気付くこともなくリトの助けもあってかゆっくりとそれは倉庫へと入<br> っていく</p> <p>体育倉庫の中は独特のカビの臭いと舞い上がる埃と、生徒が無理矢理運んだのか<br> 無茶苦茶<br> に積み上げたのか、備品の整理もされていないひどい惨状になっていた<br> 「うわ~ひでえなこれ・・・」<br> リトはうんざりした表情でかごを適当な場所まで運ぶと心底嫌なのか早々に立ち<br> 去ろうとする<br> 「なあ、さっさとこんな所から・・・・古手川?」<br> リトが呼びかけようと後ろを向くと唯は奥の方でなにやら備品の整理を始めてい<br> た<br> 「なにやってんだ古手川?」<br> 「なにって整理。片付けないと後から来た人達が困るでしょう?」そりゃそうだ<br> けど・・・言いかけた言葉を飲み込み、リトは黙々と作業をする唯を見つめる<br> (きっと否定しても古手川は残って一人でもするんだろうな)<br> リトはそんな唯に溜め息を吐くと手近にあったゴールネットを持ってたずねる<br> 「なあ?これどこにしまえばいいんだ?」<br> 「えっ!?・・・えっとそこの棚にちゃんとたたんでしまっておいて」<br> リトの行動に唯の顔もほころぶ<br> それから二人は汗と埃にまみれながらも黙々と続けていた<br> 「ふ~~にしてもすげえ量だよな」<br> 片付けても片付けても終わらない作業にリトも疲労を隠せない<br> リトは唯の体を心配して休憩するよう呼びかける<br> 「なあ古手川、ちょっと休憩しないか?」<br> 唯はリトの呼びかけにも集中しているのか返事をしない<br> 「お~い、古・・手川?」<br> リトは唯の近くにいき呼びかけようとして思わず息を呑む<br> 唯は今、上の棚の整理のため跳び箱の上に乗って作業をしているのだが<br> 見上げるリトの目に唯の綺麗な太ももがとびこんでくる<br> 太ももだけじゃない、長い脚に短パンに包まれたお尻、動くたびに揺れる体操服<br> の下に見える白い肌沸騰しそうになる頭をなんとか押さえ慌てて目線をそらすリ<br> トだったが男の本能が邪魔をする<br> リトは唯に見つからない様にちらちらと盗み見ては改めて唯の体に興奮を覚える<br> 均等のとれたスタイル、華奢な腕、膨らんだ胸に艶やかな長い黒髪『古手川って<br> なにげにスタイルいいよな。ひょっとして天条院センパイよりいいかも<br> あの子見た目きつそうだけどよお前をかばったり根はやさしい子なんじゃねえの<br> ?』<br> 猿山の言葉が脳裏に浮かぶ<br> (確かに・・・古手川ってむちゃくちゃカワイイのかも・・・////)<br> そんなリトの気配に気付いた唯が声をかけようと後ろを振り向いた時、唯の体が<br> ぐらっと傾く上で必死にバランスをとろうとするが間に合わない<br> 「あぶねえっ!!」<br> 我に返ったリトが腕を伸ばして唯の体を支えようと地面を蹴る<br> 平均的な運動神経のリトだったがこの時だけは別物だった<br> 間に合わないと知るとなんとか落ちる衝撃を和らげようと自分が唯の下に来るよ<br> うに体を入る<br> どしゃっという音と共に備品が崩れ砂埃が中に舞う<br> 「・・ってぇぇ」<br> リトは痛む体を無視し唯に怪我がないか尋ねようとして固まってしまう<br> 自分の右手がなにかとてもやわらかいものに触れている<br> リトは恐る恐る視線を下げていくと思わず叫びそうになる声をなんとか押さえ込<br> む<br> リトが触れているのは唯の胸だった<br> (や、やばいっ!!なんとかなんとかしねえと)<br> リトは手を離そうと上体を起こすが、動けば動くほど胸が手に押し付けられる<br> むにゅっと手の中で弾む唯のやわらかい胸<br> (うっわァ!!やわらかい・・・ってそうじゃなくてっ)<br> リトはなんとか男の本能を払いのけ、とにかく唯に動いてもらおうと声をかけよ<br> うとして<br> 気付いた<br> 唯はリトの胸の中で震えていた。恐かったのかすがりつく様にリトの服を掴んで<br> いる<br> (カ、カワイイ・・・)<br> 思わずそんなことを思ってしまうリトは抱きとめた左手を唯の腰から外して、そ<br> の黒髪にやさしく触れる<br> ギュッと抱きしめた唯の体は、おぶって保健室まで連れて行ったあの時よりもず<br> っと軽く<br> そして小さく感じられた<br> ふわりと匂う髪の香り、体操服越しに伝わる唯のぬくもりと震える体<br> リトは唯を愛おしいと感じていたその腕に力をこめ唯をさらに強く抱きしめる<br> すると唯がリトの胸の中でなにかもごもご口を動かす<br> 「・・・・っ」<br> 「ん?どうしたんだよ?心配すんなってオレが・・・」<br> 「いっ・・・」<br> 「え?」<br> 「いやあぁぁぁっっ!!!」<br> 唯はどんっとリトを突き飛ばすとリトから距離をとるよう離れる<br> 突き飛ばされたリトは備品の一部に頭をぶつけ悶えている<br> 「いっ・・てぇぇなにすんだよ!!?」<br> 「それはこっちのセリフよ!!」リトは言い返そうと唯の顔を見て押し黙る<br> 唯はその黒い瞳に涙をいっぱい溜めて胸を押さえていた<br> 「一緒に運んでくれてうれしかったのに、手伝ってくれてうれしかったのに・・<br> ・・」<br> 唯の中のリトへの感情が激しく交差する<br> 「私・・・私・・・」<br> 胸元を握り締める手が体が震える唯はリトに背を向けるとそのまま倉庫から走り<br> 出してしまった<br> 後に残されたリトは追いかけるでもなくただ黙ってその場でしゃがみこんでいた</p> <p>そんな唯の様子を4階の窓から見ている者がいた<br> 「あら?あの子・・・・」<br> 天条院沙姫は走り去っていく唯をそして倉庫を見て少し考える<br> 「ふ~ん・・・・なるほど」</p> <p>着替えを終えた唯はそのまま帰る気になれず、誰もいない校舎を歩いていた<br> 胸にあるもやもやした気持ち。気付くと唯は生徒指導室の前に来ていた<br> (ここって・・・・)<br> ガラガラと扉を開ける<br> 中はひっそりと静まりかえり昨日のやりとりが嘘のようだった<br> 「はぁ~誰もいるわけないのに・・・私なにを期待していたの・・・」<br> 唯は手近にあった椅子に座ると長机に頬杖をつく<br> 結城・・・リト・・・<br> 一年の時から委員長としてがんばってきた唯にとって、ここまで一人の生徒のこ<br> とを思うことなんてなかった<br> 高校に入ってからだけじゃない。中学も小学校の時もずっと<br> 自分を悩まし苦しめ、そして―――――<br> 「いったいなんなのよ・・・」<br> 呟きと共に窓の外に目を向ける<br> 夕日が唯の顔を赤く染め、その眩しさに目を細める<br> 窓の外にある体育倉庫が目にとまりさっきのことを思い出し反射的に胸を押さえ<br> る<br> あたりまえのことだけど唯はリトも「男」なんだとわかった<br> 今まで間接的にリトのそういう「男」の部分を見てきた唯にとって、体育倉庫の<br> 出来事は<br> リトを異性として男としては感じずにはいられない事だった<br> だから別にリトのことを嫌いになったわけでも軽蔑したわけでもなく<br> ただ―――――<br> 「びっくりするじゃない!・・・あんなこと///」<br> 唯はリトがいないことをいい事に文句を言う<br> 「助けるなら助けるでもうちょっと・・・・」<br> 自分をかばって身を挺して助けてくれた<br> それなのに私は結城君を突き飛ばしてしまった<br> 「・・・・もうちょっと・・違うやり方があるじゃない・・・」<br> 体に胸に残るリトの感触<br> 抱きしめられたぬくもりが唯の胸を高鳴らせる<br> 「いけないわ///と、とにかく謝らないと!!」<br> 唯はリトに会う決心をすると席を立つ。すると――<br> 「古手川いるか!?」<br> 「えっ?」<br> 扉が勢いよく開くと息を切らせて立っているリトと目が合う<br> 「「あっ!!」」<br> 二人の声がハモり室内が一瞬で静寂に包まれる<br> 唯はリトの姿を確認すると顔を赤らめてふいっと後ろを向いてしまう<br> 「えっと・・その・・あのさ古手川」<br> 「なによ?」<br> 表情は見えないが怒ってるっぽい唯にリトは慎重に言葉を選んで精一杯の気持ち<br> を伝える<br> 「さっきはその・・・ホントにごめんっ!!ムネとか触っちまったりして・・・<br> 悪気がなかったっていうか・・・その・・」<br> 「もういいわ」<br> 「えっ?」<br> 唯の予想外の言葉にきょとんするリト<br> 「もういいわよ謝らなくても」<br> 「え?あ・・怒ってないのか?」「怒ってないって言ったら嘘になるけど・・だ<br> けどもういいの」<br> 唯はリトに向き直るとリトの頭に手を置く<br> 「それより私のせいで結城君頭ぶつけたわよね?だから私の方こそごめんなさい<br> 」<br> リトの頭を撫でながら本気で心配する唯<br> 「え!?ああ・・・・・古手川って素直なところあるんだな?」<br> 「えっ!?////」<br> 唯はリトの言葉にドキっとして固まる<br> 「そうやって素直な感じだとすげえカワイイのにな」<br> 耳まで真っ赤になった唯は今にも倒れそうなほどに頭を沸騰させる「えっいや・<br> ・その・ほら古手川って普通にすげえカワイイのにさなんかもったいないってい<br> うかその・・・////」<br> 自分の言った言葉の意味を理解したのか照れ隠しに頭を掻きながら慌てて誤魔化<br> す</p> <p>「と、とにかくその・・・古手川はそうやって素直な方がオレは好きだな////」<br> 唯はリトの言葉にどう返していいのかわからず言葉につまる<br> 唯の胸の奥でリトの言葉が何度も反芻する<br> ――――――オレは好きだな<br> 好き・・・・素直な方が・・・・私は・・・<br> なぜかもじもじとしている唯を心配してリトは声をかける<br> 「あのさ古手川・・そのホントに大丈夫か?」<br> 唯は体をビクッとさせると慌てて両手をひらひらふって否定する<br> 「だ、大丈夫よ!全然・・・うん///」<br> 「そうか?なんかいつもと違うっていうか・・・まあ古手川が大丈夫っていうな<br> らオレはいいんだけどさ」<br> 「本当に平気・・・ありがとう結城君」<br> 慣れない唯の言葉にリトはこそばゆさと照れとで頭がぼ~っとしてくる<br> (やっぱ古手川ってカワイイなァ・・・ありがとう・・かァ)<br> 唯を見ているとドキドキしてくる、頭がぼ~っとなっていく<br> (や、やばいかもオレ・・・)<br> リトは自分が必要以上に唯にドキドキしていることに気付くと、慌ててその場か<br> ら立ち去ろうとする「じゃ、じゃあオレはもう行くから。古手川も気をつけて帰<br> れよ」踵を返して帰ろうとするリトの背中に唯の言葉が掛かる<br> 「あ、あの!結城君・・・そのこれからどうするの?」<br> 「えっとどうするって・・・・」きっと結城君は・・・・<br> 「沙姫のところかな、ほらいつも一緒に帰ってるしな」<br> 沙姫の名前に胸が痛む<br> 私じゃなくて沙姫さんの・・・・「じゃあオレもう行くから。また明日な古手川<br> 」<br> 扉から出ようとするリトの動きがとまる<br> 振り返ると唯がリトの服をひっぱっていた<br> 「古・・手川?」</p> <p>顔を俯かせながら唯は小さな声で話し始める<br> 「まだ話は終わってないわよ」<br> ―――――行かないで<br> 「どうせ今日も沙姫さんとハレンチなことしに行くつもりなんでしょう?」<br> ―――――私のそばにいてほしいの<br> 「古手川・・・?」<br> 「あれほどダメって言ったのにどうして・・・どうして・・・・あなたは」<br> ―――――どうして気付いてくれないの?<br> 「・・・・わかってくれないのよ・・・」<br> ―――――私の気持ちに</p> <p>「お前・・・・」<br> リトは唯の顔に手を伸ばすと、指で溢れる涙をそっとぬぐってやる「なに泣いて<br> るんだよ?」<br> 「え?」<br> 知らず知らずに流していた涙に唯はとまどう<br> そんな唯の頭をやさしく撫でるとリトは笑顔を向ける。その顔に唯の胸は心は釘<br> 付けになってしまう「あっ・・・////」<br> 目に涙をいっぱいに溜めてリトを見つめる<br> 「古手川・・?///」<br> 至近距離で見詰め合う二人、お互いの心臓の鼓動が聞こえる<br> ドクン、ドクン、ドクン、ドクン(な、なに考えてんだオレは?沙姫がいるって<br> のに・・)<br> だけどそれでも目の前の涙を流す唯をリトはなんとかしてやりたかった<br> 伝わってくる気持ちに思いに</p> <p>リトの手が髪にかかりその下の涙に濡れる頬に触れる<br> 「あっ///」<br> 近づいてくるリトの顔に唯は一瞬とまどいを見せるが、目を閉じてリトの唇に近<br> づける<br> ここは学校なのに、こんなこと、こんなハレンチなこと――――<br> 重なり合う唇と唇に唯の心臓は跳ね上がる<br> 初めてのキス。舌も入れない触れるだけのキス。シンプルだけど思いが通じる通<br> じ合う甘いキス<br> 短くて長いキスが終わると二人は見つめあったまま動こうとはしなかった<br> 見つめる唯の濡れた黒い瞳はリトになにかを訴えかけるようで<br> 「い、いいのか?」<br> 唯は否定も肯定もせずリトの胸元をギュッと握り締める<br> 「ここは学校なんだぞ?お前の嫌いな風紀を乱すことだしそれに・・・不純なこ<br> とだしさ///」<br> リトは唯の複雑な表情を見ると、両腕を使って唯をひょいっと抱きかかえる<br> いわゆるお姫様抱っこだ<br> 「な、な、コラ!!ちょ、ちょっと結城君!?////」<br> リトの腕の中で暴れる唯を長机の上に座らせる<br> やっとリトから解放された唯は開口一番文句を言おうとして、その口を塞がれる<br> リトの甘いキス。唇に触れるただそれだけで唯の体を意思をとろけさせてしまう<br> 「んっ・・・///」<br> リトは唯の口から唇を離すと真剣な顔をつくり再び問いかける<br> 「ホントにいいんだな?」<br> エロ本どころか保健体育ぐらいの知識しかない唯でもわかるこれからする行為<br> 唯の体が強張る、頭の中でぐるぐると理性と感情が廻る<br> 唯はぎゅっと目をつむって考えるわかってる!全部わかってるわ<br> だけど、だけど今だけは――――いつの間にか触れていた手をギュッと握り返す<br> リト<br> 「無理すんなって。それに古手川の気持ちちゃんと届いてるからさ心配しなくて<br> もオレ好きだぜ古手川のこと////」<br> 「えっ!?」<br> 一番聞きたかった人から一番聞きたい言葉が聞けて、唯はどうしていいかわから<br> ず<br> 感情の赴くままにリトに抱きつく「ちょっ!古手川?」<br> 「・・・・お願い・・・来て・・・・」<br> 今まで生きてきた中でそしてこの先もないだろう唯の最大の勇気にリトは応える<br> 3回目のキス<br> だけど今までとは違う、熱い吐息と共にリトの舌が唯の口内へと進入してくる<br> その生暖かい感触に唯は口を閉じて進入を防ごうとする<br> 「んっ!・・んんっ」<br> リトは唯を強く抱き寄せると、唯の口から吐息が洩れる<br> すかさずリトは舌を入れる、すぐに唯の舌とぶつかる<br> 「んんっ!!・・うんんっ」<br> 恐いのか目をつむったまま動こうとしない唯の気持ちを解す様に少しずつ舌を絡<br> めていく<br> 先端で舌の先を突き、側面を裏側を馴染ますように滑らせていく<br> 「んっ・・はぁっ」<br> 徐々に伝わるリトの感触に最初は強張っていた唯の体もだんだんと落ち着いてく<br> る<br> そんな唯の表情を薄目を開けて確かめると、リトはさらに先に進もうと口を動か<br> す<br> 舌全体で唯の口をしゃぶる様に舐め回すと、その口内に唾液を送り込む<br> 唯は口に伝わる異変に気付くと、反射的にリトを遠ざけようと手でリトを押し返<br> す<br> けれど力で勝てるはずもなく唯の口に唾液が流し込まれる<br> 「んん!!・・んっうんん・・」こくんっこくんっと小さな喉を鳴らしながら唾<br> 液が喉を通っていく「ん・・あぁ・うぅ・・ぷはぁ!」<br> 糸を引いて離れる唇、唾液の感触を確かめるように喉に触れると唯は恨みのこも<br> った目でリトを睨みつける<br> 「そんな怒るなよ・・・それよりオレ古手川の唾がほしいな」<br> えっ!?っと言う前に塞がれた口にまたリトの舌が入り込んで口内を犯していく</p> <p>歯の裏を舌をリトの舌が唾液が唯の口を侵していく<br> 「んんっじゅる・・んちゅる・ちゅぱっ・はめて・・やめなはいっこんな<br> いやらひい・・んんっ」<br> 顔を真っ赤にして抗議する唯にリトはどうして?とそんな顔をする尚もなにか言<br> いかける唯の頬を両手で挟むと、リトは舌と口を使って唯の唇を吸い上げる<br> 「うんんっ!・・んっむぅぅ」<br> 絡み合う唾液が溢れ出し二人の口を妖しく彩る、こぼれた唾が机に落ちていく<br> 口を離した二人の間にはさっき以上の糸が何本もできていた<br> 「はぁ、はぁ、こんな・・・こんなハレンチなこと・・///」<br> 「えっ?そっか?古手川の口すげーおいしかったけどな」<br> 笑いかけるリトに唯の顔が火をふく<br> 「な、な、な、なっ・・何変なこと言ってるの!!////」<br> それを見てリトはさらに笑う<br> 「な、なにが可笑しいのよ?私は真面目に・・・」<br> 「いやいや、そうじゃなくて・・・・」<br> リトは唯を抱き寄せるとその口に軽くキスをする<br> 「安心したんだよ。やっと古手川らしくなってきたって」<br> その言葉に唯はなにも言えなくなってしまいまた目を閉じてリトを待つ<br> 「んっ・・」<br> 再び重なり合う二人<br> リトは唯の制服のリボンに手をかけるとシュルシュルと解いていく器用に片手で<br> 一つずつブラウスのボタンを外していくと、その下から白いブラに包まれた唯の<br> 胸があらわれる<br> (古手川って・・・意外とムネあるよな)<br> その胸の感触を確かめるようにリトの指がすーっとラインにそって動いていく<br> 「えっ!あっ・・ちょっと・・・やめっ・・あぁ」<br> 頭ではわかってはいたことだけど唯にとってはまだ抵抗があるみたいで、リトの<br> 手から逃れるように後ろに下がろうとする<br> リトはその腕をガシっと掴むと言い聞かせるように見つめる<br> 「心配すんなって。オレがちゃんとするから!」<br> 結城君のことは信じてるし、大丈夫だってわかってる。だけど・・・・<br> リトの真剣な目を見つめ返す<br> 「わ、わかってるわよ!そんなこと・・・」<br> ふいっと横を向いてしまう唯にクスっと笑いかけるとリトは再び指を動かし始め<br> る</p> <p>白のレースのついたカワイイブラジャーを見てリトはあることを思う<br> (ひょっとして古手川って・・・カワイイ物好きとか?)<br> ふと覗き見た唯はリトの方を見ようとはせず、ふるふる震える体に顔を赤らめて<br> いた<br> (・・・カワイイ)<br> リトはブラに手を這わすとその上から軽くなぞる様に揉んでいく<br> 「んっあぁ」<br> 唯の反応にリトの男の部分も刺激される<br> 手全体を使って包むように揉んでいく。強く弱くそして少し激しくやわらかい感<br> 触がリトの手の中でぷるぷると震えリトを興奮させる「あっ・・ん・はぁぁ」<br> 短い吐息の様な唯の喘ぎ<br> リトの指が擦れると下着越しでもわかるほど唯の先端は硬くなってくる<br> 下から押し上げられるブラの上からコリコリと擦ると唯の体もピクピク反応する<br> (見たいなこの下・・)<br> リトは唯の背中に手を伸ばすとホックを外す<br> 唯のあっと言う声と共に肩ヒモのないブラは簡単に落ちていき下から乳房があら<br> われる<br> ブラをとってもほとんど変わらない形に大きさ、白いすべすべの肌にもちもちと<br> した弾力がそなわり、先端のピンク色の乳首をより淫靡に彩る<br> 「あんまり見ないでよ///」<br> リトは目の前の光景に唯の言葉も耳に入らず、ただ欲望のままに胸へと手を伸ば<br> す<br> 「はっあぁ・・」<br> 下着越しとは違うまして自分で触る時とはまったく違う感触に唯はおどろく<br> そしてそれはリトも同じだった</p> <p>手に伝わるすべすべの手触りにやわらかい弾力<br> 手のひらで前後左右に揺れる胸の感触にリトは一瞬で虜になる<br> 「うぅんんっ・・あぁぁ・・・」揉んでいる内に硬くなった両先端を指で弾きそ<br> の反応を楽しむ<br> ピクンピクンと震える胸にリトは舌を這わしていく<br> 「ちょ、ちょっと待って!まだ・・ああぁっ・・んくぅ」<br> 熱い舌が乳首に絡みつき、まるで胸全体を一度に弄られているかの様な感覚に襲<br> われる<br> 「んんっ・・はぁっ・ふぁあん・」<br> リトは反対側の乳首を2本の指で摘みコリコリと転がしていく<br> 「ああっっ!結城・・君っ・はあぁ・・んん」<br> 唯は自分の胸にむしゃぶりついているリトを見ると改めて思う<br> (男の子って胸が好きだってきいてたけど・・こんなに・・・)<br> 唯の思いをよそにリトはどんどん胸を責めていく<br> 両手で無遠慮に揉まれる乳房は桜色に火照り、赤く充血した先端に歯を当てて甘<br> 噛みする<br> 「ん!!痛っ・あぁ・・それダメっ・んんっ」<br> 唯の反応にリトの手は口は乳首を責めたてる<br> 「やっ・・めてっ!はぁあ・ダメなの・・本当にっ」<br> (本当にダメっ・・・私このままだと・・・)<br> その口が勃起した乳首を吸い上げると、唯はリトの頭を抱き寄せビクビクと体を<br> 震わす<br> 「あっ!・あっ!・・はぁ、はぁ・・んんっ・・」<br> 長い体の震えと官能的な吐息<br> 髪に掛かる唯の吐息が終わるとやっと解放されたリトが唯を見上げる<br> 「古手川乳首弱いんだ?」<br> 「だって・・私、こんなこと初めて・・で、はぁ・・はぁ」<br> まだ頭がぼ~っとしている唯の腰に手を回すとリトは耳元で囁く<br> 「それじゃあもっと・・気持ちよくなろっか?」<br> 唯の体にゾワリと悪寒にも似た感覚が現れる<br> リトの手がすーっと唯のむちむちした太ももを撫でていく<br> 「なっ!?どこ触ってるのよっ!!///」<br> 「えっ?」<br> 唯の声にびっくりしたリトは太ももから手を離す<br> 「どこって?だって脚開いてくれないとなんにもできないじゃん」「あ、脚を開<br> くって・・・////」唯は自分の脚を見下ろすと、めくれあがったスカートから下<br> 着が丸見えなのに気付き急いで直す<br> 「とにかくそんなハレンチなことできないわ!////」<br> 「そんなこといわれてもな~・・・」<br> 本気で困っているリトを見ると唯も少し考えすぎたかと思ってしまう<br> だけどここは女の子の一番大切な場所で・・・・・<br> 「・・・・・・」<br> 唯はじっとリトを見つめると少しだけ考え込む<br> うぅ・・・結城君なら・・少しだけなら・・・<br> 唯は困っているリトの服をひっぱると小声でぼそぼそ話しかける<br> 「へ、変なことしなきゃ少しだけなら・・・いいわよ////」<br> リトは唯の言葉に顔を輝かせると再び太ももに手を這わせる<br> 「あぁ・・・」<br> (古手川の脚ってむちむちしててエロイよなァ)<br> リトは唯の靴を脱がせると太ももの付け根あたりから口をつけて舌を這わせる<br> 「ヤっ!///な、なにしてっ・・あぁぁ」<br> 脚を持ち上げ内股をつーっと舌を滑らせていくその気持ちよさに、唯は抵抗でき<br> ない<br> 太ももから膝小僧、黒の靴下の上から膝を足の甲そして、指と指の隙間まで<br> リトは丁寧に舐めていく<br> 足の先端、指の周りはしゃぶるように<br> 「ヤメっくすぐった・・あぁ・・んんんっ」<br> こそばゆさと快感の波に唯は身をくねらせる<br> リトは来た道を戻ると今度は反対側に這わしていく</p> <p>結城君っああっ!・・くすぐったい・んんあぁ・はぁ」<br> 「じゃあもうここ触ってもいいか?」<br> はぁはぁと息を荒げる唯は言葉につまる。さっき言った手前今さら変えることは<br> できない<br> 「す、少しだけなら・・・・」<br> リトが脚を舐めていたせいで股が開いたままの唯のあそこは、ブラと同じ柄のレ<br> ースがついたショーツが丸見えだった<br> 近づくリトの顔に口から漏れる吐息が唯の胸を不安にさせる<br> 結城君・・・・・<br> 『心配すんなって。オレがちゃんとするから!』<br> 結城君の言葉・・信じるしか・・・<br> 「古手川ちょっと腰上げて」<br> 唯は言われた通りに腰を浮かせるとリトはスルスルとショーツを脱がしていく<br> 好きな人の前だとはいえ始めて晒した自分の大事なところに、唯は恥ずかしさで<br> 目を潤ませる<br> (これが古手川の・・・ムチャクチャきれいじゃん)<br> ピンクの花弁に包まれた唯の秘所男を知らないどころか今までほとんど弄ったこ<br> ともないであろう唯の神聖な場所にリトは興奮を覚える<br> ゴクリと唾を飲み込み、割れ目にそって慎重に指を這わせる<br> 震える指が割れ目に当たると唯の口から喘ぎが漏れる<br> 両手で広げると膣内はすでに蜜で溢れかえっていた。広げただけでとろりと蜜が<br> 溢れ出す<br> リトは溢れた蜜を指ですくうと恐る恐る中へと指を入れていく<br> 「あっ・・はぁぁ・・」<br> 唯の膣内は息を呑むほど温かく、纏まりつく愛液が指を少し動かすだけで、くち<br> ゅくちゅと音を出させる<br> 「嫌ァ!そんなの動かさないでェ」<br> 「そんなこと言ったって・・うわっ///」<br> リトは改めて今の唯の格好を見て赤面する<br> 長机に座っている状態の唯はリトの目の前で脚を開いているせいでM字になってお<br> り<br> はだけた胸と上気した頬がより唯を官能的にさせる<br> (エ、エロ過ぎる////)<br> 「?」を浮かべるまったく気付いていない唯に愛想笑いを返すとリトは再び秘所<br> に顔を向ける<br> (にしてもすげーやらしいな・・・)<br> 指を抜くと愛液が幾本の糸となり床に落ちていく<br> 「んんっ・・はぁはぁ」<br> リトに見られることが興奮するのか唯のあそこはどんどんいやらしくなっていく<br> ゴクリ―――――<br> (ここにオレのを挿れたい)<br> リトは顔を上げるとぼ~っとなっている唯に話しかける<br> 「あ、あのさ古手川・・・そのそろそろいいかな?」<br> 「えっ?そろそろって?」<br> 唯は聞き返そうとして息を呑む。短パン越しに膨らんだリトの男性器<br> 「えっと・・・もう我慢できなくてさ」<br> 唯はリトの顔と膨らんだ部分とを交互に見る。少し考え込むと机から降りてリト<br> のそばに寄る<br> 「我慢できないなら別にその・・・いいわよ////」<br> 「えっ!!?」<br> 思いがけない唯の言葉にリトは聞き返してしまう<br> 「だから別にいいのっ!だって・・・・私だけ気持ちよくしてもらってたらダメ<br> じゃない<br> それに・・・・それにこういうのは共同でするものでしょ?愛し合ってる二人の<br> 共同作業というか・・・・////」<br> どこかずれてる感じの唯の思考にリトは微笑むと手近にあった椅子を持ってくる<br> リトはいそいそと短パンとパンツを脱ぐと椅子に座り、唯の手を取って近くまで<br> 招く</p> <p>リトのそばまで来た唯は思わず勃起したモノを見て動かなくなる<br> あれが、あんなものが今から私の中に・・・・<br> 「大丈夫か古手川?」<br> リトの言葉に我に返る。だけどその顔は不安に塗りつぶされていた唯は握ってい<br> たリトの手を強く握り締める<br> 目をつむると頭に流れてくるリトとの出来事。その一つ一つが唯の不安を消して<br> いく<br> 「心配いらないわ・・・それより私初めてだから・・そのちゃんとして!」<br> それでも完全には消えない不安を気丈な態度で打ち消すとリトの上に跨る<br> ゆっくりと腰を落とす唯だが、だんだんと不安が大きくなる<br> (こ、これでいいのかしら・・・結城君に任せれば・・)<br> その時唯の割れ目に触れるモノがあった<br> 「あっ・・」<br> リトの先端が唯の割れ目を広げ中に入ろうとしていた<br> (なにこれっ!!?熱いっ)<br> その感触に体をゆすると擦れた愛液がくちゅくちゅと音を立てる<br> 「ヤダっこんなの!ハレンチすぎるっ!!」<br> 「大丈夫だって!落ち着いてゆっくりでいいから」<br> 腰に回されたリトの腕に支えられて唯はゆっくりと沈めていく<br> ぐちゅぐちゅと結合部から卑猥な音が流れ唯の体が羞恥に震える<br> 熱い吐息が途切れ途切れにリトの顔にかかり、震える体を預ける様に抱きつく唯<br> を、リトは愛しむ様に支える<br> 唯の動きが止まった。リトにもわかるお互いが触れているのは唯の純潔の証<br> 唯はリトの頬を両手で挟むと愛しい人を、好きな人をその目に焼き付ける様に見<br> つめ<br> 唇を重ねる<br> 「結城君・・・好きよ・・大好き・・・」<br> 甘い息がリトの口に入っていく。唯は笑顔を浮かべる世界で一人にしか見せない<br> 笑顔<br> その初めて見る唯の笑顔にリトの心は鷲掴みになってしまう<br> 「古手川・・・オレ・・・」<br> 唯は微笑むと一気に腰を沈める<br> 「んんんっ・・・!!」<br> 痛みに耐えギュッと体を縮める唯をリトは全身で抱きしめた<br> いつもより小さく感じる唯の体、毅然とした唯でもなく、怒った唯でもない<br> 古手川唯というただの女の子をリトは守りたいと思った。こんなに自分を思って<br> くれる唯が愛おしくてたまらなかった<br> 「もう・・平気・だから」<br> 涙に濡れた顔をリトに向けて微笑む唯にリトは口を重ねる。自分の思いと共に<br> 「オレも好きだから・・・唯のこと・・大好きだ」<br> 唯の目から大粒の涙がぽろぽろこぼれる<br> 今までの思いが溢れ出しリトの胸の中で声をあげて泣く</p> <p>ギュッと抱きしめるリトに顔を向けると今度こそいつもと同じ気丈な顔で笑いか<br> ける<br> 「うん・・本当に大丈夫だから・・後は結城君に・・・リトに任せるわ」<br> 二人はキスを交わすと息を合わせる様に腰を動かしていく</p> <p>実はリトはすでに限界だったりしていた<br> 唯の膣内はその温かさと蜜の絡み具合、そして肉壁の締め付け具合がリトにとっ<br> てはパーフェクトだった<br> リトの形に纏まりつく肉壁がカリを擦りあげ、ヒダの部分から締め上げる秘所全<br> 体がリトの肉棒をしゃぶっているかの様にギュウギュウ求めてくる<br> 射精感の込み上げをなんとか理性で押しとめる<br> (それにこのまま出したら唯のヤツが怒るんだろうなァ)<br> 唯はリトにしがみ付いて必死に合わせていた<br> 痛みはある。だけどそれ以上にリトとつながったこと、気持ちが一つになったこ<br> とが唯から不安や悩みを取り除いた</p> <p>二人は手を繋いで体を動かしていく<br> ギシギシと椅子が軋み唯の喘ぎとリトの吐息がそれに重なっていく「はぁ・・ん<br> っ、あぁんん・・リト、リトぉ・・んんっ」<br> 何度も名前を呼んで求めてくる唯を抱きかかえると長机に寝かせる唯の細い腰を<br> 手で固定するとその体に肉棒を打ちつけていく<br> 「ああっ、イっはぁ・・んんん・はっぐゥ、んんっつ!」<br> リトの角度が変わると膣内の新しい感触に、唯の体に快感が満ちていく<br> 「あっヤメっ・・激しすぎるわ、よ・・んんっ・・あぁぁっ」<br> 「へ~唯ってこっちの体位の方が好きなんだ。じゃあこれは?」<br> リトは微妙に角度を変えながら膣内に肉棒を送り込んでいく<br> 突かれるたびに変わる感触に、唯の体がそれを求める<br> 「唯すげえやらしい腰自分で振ってるじゃん」<br> 「ち、違うの!これはそんなんじゃなくて・・んんっ・・はぁああ」<br> そうじゃなくて・・・・腰が勝手に動いちゃう・・・求めちゃう<br> 私リトのを欲しがっている・・・もっとして欲しいって・・もっと突いてって<br> 「こんなの・・・・ハレンチすぎる・・・///」<br> 心と体の考えの違いにとまどう唯にリトは笑いかける<br> 「そうか?けど今の唯すげえカワイイけどな」<br> 自分の動きに必死に合わせようとする唯が、1つ1つの唯の反応がリトの心をく<br> すぐる<br> 「な、なに言ってるのよ!?こんな時にっ///」<br> それに私カワイイなんて・・・・沙姫さんの方が・・・・<br> 「んっ・・・・・」<br> 唯はリトの首に腕をまわすと自分の胸に抱き寄せる<br> 「お、おい唯?」<br> 「いいからっ!!」<br> 顔を見れなくてもわかる唯の声がリトの心に響いてくる<br> お願い――――お願い――今だけ今だけでもいいからっ―――<br> 「んんっ・・ああ・んっ・・リト、リトお願い・・お願い来てっ・・私欲しいの<br> っ」<br> 「唯・・・・」<br> リトは唯の腕を解くと腰を打ち付ける、激しく何度も何度も<br> 「うあっ・・はああっ・・・すごっリトが・・あああっ・んん」<br> 少しでも長く、少しでも深く<br> 「あっくぅっ・・私もうダメっ・・ああおかしくなるっ・・ああっんんっ・・は<br> あっぅ」<br> 「オレも・・もう限界・・出すな!唯の膣内に」<br> 「うん、うん・・お願い全部出してっ・・お・願いリトぉ」<br> 肉壁が波をうつようにざわめきリトに絡みつく、奥に更に奥に子宮口まで<br> 込み上げる射精感を欲望のままにリトは子宮へと送り込む<br> 「あぁ・・ああ・熱い、すごくわかる・・・リトのが私の中に」<br> 唯は子宮のあたりを指でさするとリトに微笑みかける<br> 「唯?大丈夫か?」<br> 頬にふれるリトの手のぬくもりを唯はいつもでも感じたいと思った離したくない<br> ―――離れたくない――――</p> <p>そんな二人の様子を扉の前でじっと聞いていた者がいた<br> 壁に背を預け腕を組みながら、その長い睫を伏せて考え事をしている<br> その体が壁から離れると、綺麗な金髪をなびかせて廊下を歩きだす「あの沙姫様<br> ?よろしいのですか?」<br> 沙姫の後を追いながら凛が不安な顔で聞いてくる<br> そんな凛を服を引っ張って止める綾<br> 「・・・・・・」<br> 沙姫の沈黙に二人はおろおろしてしまう<br> その足が廊下の真ん中でとまる<br> 「凛、綾今日見たことはみんな忘れてしまいなさい!覗き見なんて私の経歴に泥<br> を塗るだけですわ<br> ・・・・それに後のことはリトがちゃんとするでしょう」<br> 沙姫の言葉に二人は顔を見合わせ考え込む<br> 沙姫は最後に一度だけ指導室を見るとなにを思うのか、その瞳を揺らめかせると<br> 再び歩き始めた</p> <p>制服に着替え終えたリトが窓の外を見ると、校庭の真ん中を歩いている沙姫が目<br> に入る<br> その姿にチクリと胸が痛む<br> (オレ・・・・・)<br> 「なにしてるのよ?早く行きなさいよ」<br> 後ろを振り返ると唯がリトを見つめたいた<br> 「えっ?でも・・・・」<br> 「大丈夫わかっているわよ。心配しないで私なら平気だから」<br> 唯のいつもと同じ顔にリトはそっと手を伸ばす<br> 頬にかかる髪をやさしく撫でると、手のひらで頬を包む<br> 「唯オレはお前のことが・・・・」<br> 唯はリトの手を横目でちらりと見ると、人差し指と親指でその手を抓る<br> 「軽々しく下の名前で呼ばないで!それに・・・さっきの事はその流れにまかせ<br> てしまったというか雰囲気というか・・・・とにかく!<br> 私はあんなハレンチは事自分でも許せないの!だから・・・だからあなたも忘れ<br> なさい」<br> そう言うと唯はリトの背中をぐいぐい押して教室から出そうとする「ちょ、ちょ<br> っと待てよ唯!おまえ・・・・」<br> 唯はリトを締め出すと扉に鍵を掛けて入れないようにする<br> 外からリトがなにを言おうとも文句を言おうとも唯は耳をかさず扉を開けなかっ<br> た<br> 扉の前で唯は目をつむってリトの声にじっと耐える<br> 頬に残るリトのぬくもりに自分の手を重ねて、そのぬくもりを思いを噛み締める<br> 「ごめんなさい・・・・ごめんなさい・・リト」<br> 溢れる涙と共にリトとの出来事がよみがえる<br> 体を重ねたぬくもり<br> リトと交わした言葉<br> 大好きなリトへの気持ちと一緒に涙が止まらない<br> 唯はリトが帰るまでずっとずっと泣き続けた</p> <p>「・・・・悪いな待たせた・・・」<br> 暗い表情で車に乗ってきたリトを沙姫はじっと見つめ再び窓の外へ視線を移す<br> 「出しなさい」<br> 動き出す車の中、一言の会話もないリトに沙姫は窓を見つめながらゆっくりと話<br> す<br> 「ねえリト?私一つだけどうしても許せないことがありますの」<br> 「え?」<br> 窓の外を眺めていた沙姫はゆっくりとリトへと向き直る<br> 「女の子を泣かせる殿方を私は決して許せませんわ」<br> 「沙・・姫・・・?」</p> <p>翌日リトはいつもより早起きして学校に来ていた<br> 唯に会うため、唯を探すため<br> リトが教室に向かうと唯がちょうど教室から出てきたところだった手にはマンガ<br> の雑誌が握られている。恐らく学校に持ってきた男子から唯が没収したのだろう<br> 。<br> リトは相変わらずだなと笑うと唯に手を振って呼びかける<br> 「お~い古手川~!」<br> そんなリトを一瞥すると唯は、リトとは何事もなかったかの様な顔をする<br> 唯は喉元を指差しながらリトの横を通り過ぎていく<br> 「・・・・ネクタイ」<br> 「えっ?あァァ・・・」<br> 走ってきたため歪んでいたネクタイを締めなおすと、唯の腕を後ろから掴んで振<br> り向かせる<br> 「な、なによ?」<br> 「古手・・じゃなくて唯!」<br> リトの声に思わず顔を赤くさせて文句を言う<br> 「だ、だから下の名前で呼ばないでって言ったでしょ!」<br> 「そうじゃなくて・・・・」<br> リトは唯の体を抱き寄せるとギュッと強く抱きしめる<br> 「な、な、なにしてんのよっ!!///」<br> 廊下の真ん中でしかも人が何人も見てる前でのリトの突然の行為に頭がパニック<br> になる<br> 「いいから落ち着けって!な?」「わかったから!わかったからいい加減離しな<br> さいっ!!」<br> 名残惜しげに体を離すリトに唯は睨みつける<br> 「あなたいったい何考えて・・・」<br> 「唯・・・そのオレと付き合おう!ってか付き合ってほしいんだ」「へ?」<br> リトの言葉に唯の目は点になる<br> 付き合う?・・・だって結城君には沙姫さんが・・・<br> 唯の表情にピンと来たのかリトは自分の顔や首を指差して力なく笑う<br> 「まァ昨日あれから色々あってさ・・・話せば長くなるんだけどさ」<br> 見ればリトの首筋には色々と傷ができており、ほっぺたが心なしが赤く腫れてい<br> るみたいで<br> 唯はそこに恐る恐る指を近づける「ってぇぇ・・・」<br> 「あっごめんなさい」<br> 少し涙目になりながらもリトは改めて唯に真剣な顔を向ける<br> 「それでオレと付き合ってくれるか?」<br> 唯は正直とまどっていた。一度はあきらめた気持ち、昨日あれから一晩泣き明か<br> したこと<br> 唯の中で複雑な気持ちがうずまいてくる<br> 「その・・オレ昨日唯に言った言葉も気持ちも全部全部ホントなんだ!唯が好き<br> だ」<br> わかってる・・・みんなわかってる・・・・<br> その時、唯は自分をじっと見つめる視線に気付き目を向ける<br> (沙姫さん・・・!?)<br> リトの後ろでじっと自分を見る沙姫の視線に唯は息を呑む<br> 責めるでも悲しむでも怒っているでもない、ただ純粋に唯を見つめる瞳<br> 沙姫の口が開いて言葉をつぐむ音のないただの言葉。だけどその声は唯の耳に確<br> かに届く<br> 『リトを傷つけたら許しませんわよ!』<br> 唯は沙姫の顔をじっと見つめ返すとコクンと首を縦にふって応えるそれに沙姫は<br> くすりと笑うと最後にリトの後ろ姿を見つめ、お供の二人を引き連れて歩いて行<br> った<br> 「・・・なあ唯?それでその・・・どうなんだよ?」<br> 唯はリトに向き直るとその目をじっと覗き込む<br> 「・・・・まずは授業中ちゃんと先生の話を聞くこと!学校に余計な物は持って<br> こないように!それから服装!!」<br> 唯はリトのネクタイに手を掛けると慌てて結んだ結び目をキレイに整える<br> 「・・・・ちゃんとして!!付き合うのはそれからよ。わかってると思うけど私不<br> 純なことはしないから!<br> その・・・高校生がそんなことするなんてもっての他だし、これ以上風紀を乱す<br> わけにはいかないわ////」<br> リトは唯を引き寄せるとその体を強く強く抱きしめる<br> 「ちょ、ちょっとさっきの話聞いてたの!!?////」<br> 「それでもいい。それでもいいから・・・オレ唯が本当に好きなんだ////」<br> 「わかったから早く私から離れなさいっ!!」<br> まったく離そうとはしないリトに仕方ないといった顔をするとその頭をやさしく<br> 撫でる<br> (私も・・・私もリトが大好きよ)</p>

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