「それじゃあ……いくよ!!」「ええ……」リトのいつにもまして真剣な目に唯は吸い込まれそうになってしまう(あァ…私…私……)胸においた手から激しい鼓動が伝わってくるドキ、ドキ、ドキ、ドキ、ドキ、ドキ両肩に置かれたリトの手に導かれる様に、唯の体はリトに引き寄せられる「唯…」「あっ////」互いの息が掛かる距離まで二人は縮まり、その唇がふれる瞬間――――「やっ…」「え?」「やっぱりハレンチすぎるわこんなことッ!!」リトの体は後ろに吹っ飛んだ
「あははははっ」「笑いごとじゃねーよ……」うなだれるリトの横を笑いながらララが並んで歩く「だってリトこれで何回目なの?」リトは頭の中で過去の唯との成績を思う浮かべその惨々な結果に溜め息をもらす古手川唯とリトが付き合って数週間、二人の間はまったく進歩がなかっただけどリトだって男だ、これまで唯にアプローチしようと色々やってきた体の関係なんて絶対無理。だからせめてキスぐらいはとがんばってみたはものの……一緒にいる時ぐらいは大丈夫だろうと手を握ろうとしては叩かれ、抓られ、怒られること数知れず「リトも大変だねェ~」にこにこ顔で楽しそうにしているララをリトは横目で睨みつける「おまえなー人事だと思って……」夕方の帰り道、なんだかんだと楽しそうに歩いている二人を見つめる者がいた電柱の影に隠れて唯は校門からずっと二人の後を付けていたのだ「ララ=サタリン=デビルーク…」結城くんの家の同居人にして、宇宙人なんてとんでも設定の子しかもスカートをあんなに短くして!!ララの見えそうな丈のスカートに唯の目がきびしくなってくる「ゆ、結城くんの同居人だっていうから大目に見てきたけれど…」隣を歩くリトの楽しそうな顔を見ると、むかむかしてくるリトの腕にべたべたと腕を絡めてくるララに唯の顔付きが変わる「結城くんに限って大丈夫だと思うけど……」リトの唯への思い、唯のリトへの思いこれはまちがいなく確かなものだと唯自身もわかっていた。わかってはいるのだが……実際リトの周りにはカワイイ女の子が多いのも事実同じクラスの西連寺さんに、違うクラスのルンって子、それに3年の天条院センパイも怪しいそして―――「ララさん!同居人だっていうけどちょっと仲がよすぎない?」唯の中のもやもやはつのるばかり唯は気付かれないように二人の後をそっと付けていく
ぐぅ~~ぐぅ~~~「やだっ!こんな時に////」夕方も廻った7時過ぎ、結城家の夕食の団欒を窓から見ていた唯のお腹がなってしまう「ん~~だけどお腹空いたし…」唯は物陰の大きな植物の影に隠れるとかばんの中から用意していたお菓子の数々を取り出す「それにしても…なんなのこの大きな植物」カロリー○イトを口に咥えながら唯は見上げるほどの大きな植物を見て呟く「こんなの見たことないわ…まさかこれも宇宙の…?」その時、植物に気をとられていた唯の後ろからガサゴソと音がなった植木の陰から現れたそれは唯に飛び掛るとそのまま押し倒し口を封じようとする「キャ…な、なんなの!?結んんッ…むぅぅ!!」口を塞がれながらも唯は自分を襲った者を確かめようと、暗がりの中懸命に目を凝らす雲の間から月の光がその者を照らし出すと唯の目が大きく見開かれる(ウソ!?…結城くんじゃ…ない…)月明かりが照らし出したその男は全身黒尽くめの服装に、頭には顔をすっぽり覆うほどの黒の穴あき帽子を着けていた(こ、この人もしかして!?)「ああそうだよ!この家ガキしかいねえじゃねえか。俺達みたいな連中にとっちゃあ絶好のターゲットになるんだぜ!!」(た、大変だわ!早く結城くんに知らせないと!!)唯は体を動かそうとするがびくともしない。それに男は下卑た笑みで応える「まあ見つかったとあっちゃあ…お前もただでは済まないってわかるよな?」男の自分を品定めするかの様な目つきに、唯の背中に怖気が走る「へへへ、あんた彩南高の生徒だろ?あそこはなかなかカワイイ子が多いからな俺も前々から狙ってたんだが…」唯の体がびくっと震える、男の手が制服に伸びスカートに伸ばされる「こんなところで会えるとはな、しかもかなりの美人ときた!待ってろよ今から俺が男を教えてやるよ!」屈強な男の力の前では唯の力なんてないに等しい逃げたくても逃げれない、助けを呼びたくても呼べない恐怖が唯を包み目から涙を溢れさす「あんたみたいなきつめな感じの子が涙を流すなんてそそるな~」顔にかかる男の荒い息、無遠慮に触られる太もも(結城くんにも触られたことないのに…こんな…)リトの顔が声が浮かんでくる結城くん…結城くん助けて!…助けて!!「へへ、それじゃあ女子高生のあそこを見てみるとするか」男の手が唯のスカートの中にもぐりこみ下着に伸ばされた、その時「グェェェェっっ」聞いたこともない様な奇声があたりにこだまするそれはシュルシュルと鞭の様な蔦を伸ばすと男の手を足を絡めとる「へ?」男の間抜けな声といっしょに男を天高くまで放り投げてしまったそれをぼーぜんと見上げる唯の前に断末魔と共に10mの高さから落とされた男の哀れな姿が降ってくる「いったいなんなの……?」乱れた服を整える唯の呟きと異変に気付いた結城家の面々が庭に飛び出してきたのは同時だった
「お前いったいなに考えてんだよっ!!!」唯から事の顛末を聞き終えたリトの怒鳴り声が家に響き渡る「モルボルが助けてくれたからよかったけど、お前あのままだと…ああもうくそっ!!」擦り傷が出来ていた唯は美柑から手当てをされながらだまってリトの話を聞いていたその顔は後悔、自責の念、悲しみ、そして恐怖が色濃く刻まれているそんな唯の顔を見ていると怒っていいのか慰めていいのかリトはわからなくなってしまう「とにかくだな、お前…」「リト~~!唯大丈夫になった?」扉を開けて元気に声を掛けるのは警察への連絡や事後処理を色々やってくれたララだそんなララへみんなの視線が集まる「あれ?どうしたのみんな?」「…ララさんちょっと!」気を使った美柑に無理矢理部屋から連れ出されるララ部屋にはリトと唯だけが残される「…まぁその…ホントに平気そうでよかったよ…」「…うん…」「……」「……」沈黙が続く。リトは唯にどうしていいのかわからなかった今までの唯との経験上抱きしめてもいいのか、怒っていいのか、ただそばにいてやるだけでいいのかリトはどうしていいのかわからないもどかしさと唯に何もしてやれない悔しさでいっぱいだった。その手が赤くなるほど強く握り締められる「ごめん…オレ下に下りてるから」リトの背中越しに閉じられる扉の音が胸に響く(はァ~…結城くん怒ってる…)自分がしたことを考えると当然だと感じた。そして心のどこかでリトを信じれなかった罰があたった。擦り傷ができた手を擦りながら唯はリトがもたれていた壁をじっと見つめる(私結城くんにどうしてほしいの?……したいことされたいこと沢山あるのに…)二人きりの時は手をつなぎたいし、デートだって買い物にだってたくさん行きたい今日だって本当だったら抱きしめてほしいし、頭を撫でながら「唯大丈夫か?」って言ってほしい――――それに…それに結城くんが望むなら私…なんでも……そこまで考えると唯の顔は真っ赤に染まる(そんなのダメ!ダメよ唯!!ハレンチすぎるわ////)唯は膝を抱えると自分の体を抱きしめる様にギュッと小さくなる――――だけど…だけど私…私だって……と、そこで扉をノックする音に唯は顔をあげるガチャリとドアを開けて入ってきたのは美柑だった。手にはトレイを持っている「唯さん大丈夫?これ簡単なものだけど…お腹空いてるんじゃないかと思って」トレイの上にはおにぎりと、みそ汁そして肉と野菜の炒め物が乗っているそのおいいそうな匂いに唯のお腹もぐぅ~っとなりだす「あ、ありがとう////」
よほどお腹が空いていたのか唯はパクパクと料理を口に運んでいく「おいしい…すごくおいしい!!」味に感心しきりの唯をニコニコしながら見ている美柑「でしょ?作ってる人の腕がいいから!」微笑む美柑をじっと見つめ返す唯(すごい!こんなに小さいのに…私こんなことできない……)「えっと、ところでリトのヤツから伝言があるんだけど。唯さんこれからどうするの?」「えっ?…これから?」全然考えていなかった。唯はどうするのか考え込む「…えっとリトが『よかったら今日うちに泊まっていけ』だってさ。ほらもう遅いし」時刻はもう10時近くになっていた「え?と、泊まる?ここに?」「ソ!で部屋はオレの部屋使えだってさ」「で、でもそれだと私結城くんと、そのいっしょの…」「ああ、リトはどうせリビングででも寝るから心配しないで。とりあえずそれ食べたら先にお風呂入っちゃって」それだけ言うと美柑は一階に降りていった「と、泊まるってそんなこと…」付き合ってるといっても彼氏の家に泊まるなんて唯の中ではありえなかった「どうしたらいいの……だけどもう遅いしそれに…」唯の脳裏にさっきの光景がよみがえるギュッと目をつむり頭の光景を追い出そうとする(大丈夫、大丈夫よ唯、きっと結城くんが守ってくれるわ)唯は落ち着くまでリトの顔を思い浮かべていた
結局落ち着きを取り戻した唯はリトのうちに泊まることにした「今日はしょうがないわ。だってこれは仕方がないことなの!」脱衣所で服を脱ぎながら唯は誰に言っているのかぶつぶつ言い訳を繰り返していた「それになにも結城くんと一緒に寝るわけじゃないし!そうよ…結城くんのベッドを使わせてもらうだけよ!ベッドを…結城の使っているベッド……」「あれ誰か入ってる?…あっ唯!」「ラ、ララさんっ!?////」ノックもなしに扉を開けたララに、唯は慌てて制服で体を隠す「ちょ、ちょっと!あなた入ってくる時はノックぐらいしないとダメじゃない!!」「ごめんね唯。それよりさ唯が入るんなら私も入る」唯の返事も待たずにペケの機能を解除したララは、唯の手を引っ張って風呂場に連れて行く「ほら唯も早く!早く!」「ちょっと私は…」
唯は湯船に浸かりながら溜め息を吐く(まったくどうしてこんなことになるのよ!)「ん?なにか言った唯?」ララの言葉にも顔をふいっとそむける唯。そんな唯の腕を取るとララは湯船から出ようとする「ちょっとなんなの!?」「唯体の洗いっこしようよ」「な!そ、そんなのイヤよ自分でするわ////」「いいからいいから」ララは唯を鏡の前に座らせると背中にまわってタオルにボディーソープをつけ始める
「じゃあ最初は私が洗う番」(結局こうなるのね……)鏡に映る自分を見ながら唯は憂鬱な顔をする(私は今日なにしてるの……)唯の背中をゴシゴシと泡だらけにしていくララ(結城くんを怒らせて、妹さんには気を遣わせて、ララさんには今こうして……ッ!?///)唯は異変に気付き自分の体を見下ろす「あれ?唯って胸おっきいんだね!ぷにゅぷにゅしててやわらかァい」いつの間にか背中を洗い終えたララは、手を前に回し唯の胸を触っていた「な、な、な、なにやってるのよあなたはーーーーッ!!?///」風呂場に唯の叫び声が響き渡る「え!?だって唯の胸すごくやわらかいんだもん」「だ、だからってあなた…ちょ、ちょっとやめッ!///」ララは唯の胸の感触が気に入ったのか両手に泡をつけて揉んでいく「ちょっとやめなさっ!…あァダメ、ララさんお願いだから…んッ///」「あはは、唯嫌がってるわりには先っちょ硬くなってきてるよ?」「ちが、違うのこれは…とにかくもうやめてっ!////」胸を押さえて椅子から立ち上がる唯を残念そうに見つめるララ「こ、こんなハレンチなこと…////」「え~でもリトは唯の胸いっぱい触ってるんでしょ?私も触りたいよ~」「ゆ、結城くんはこんなハレンチなことしないわ!!」唯の言葉にララはきょとんとする「え?ウソ!?だってリトすごくエッチだよ」「そんなはずはないわ!結城くんはその…エッ…は、はしたないことなんてしないわ!!」「そうかな~だってリトの部屋エッチな本とかビデオとかいっぱいあるよ」ララの言葉に今度は唯がきょとんとなる「一人でごそごそ見てたり、夜中にはぁはぁしてたり、あと……」ララの言葉一つ一つに頭がクラクラしてくる。唯は頭を抱えて椅子に座り込んでしまう(そんな…結城くんがそんなこと……だってだって私の前じゃ…)「ねえ唯大丈夫?」心配そうに唯を見つめるララ「唯ってホントにリトと何もないんだね」「あたりまえよそんなこと!そんなハレンチなこと高校生がするなんてダメに決まってるじゃないっ!!」唯の言葉にララは少し考え込む「ん~でもそれだとリトは唯になにもできないの?唯にしたいこととか、唯にしてほしいこととかきっといっぱいあると思うのに。リト唯になにをしたらいいのかわからなくなっちゃうよ?」さっきの事を思い出す本当は結城くんに抱きしめられたかったこと、頭を撫でてほしかったことリトのつらそうな顔が甦る――――私……私は……
――――私だって本当は結城くんと…色々したい…だけど…だけど…「だけど…そんなハレンチはこと私は許せないわ!」ララは少し考え込むといきなり唯に後ろから抱き着いた「ちょ、ちょっとあなたなにするのよ!?」「ねえ唯もっと自分の気持ちに素直になろうよ」「ええっ?」「私風紀のこととかよくわかんないけどそれって、リトよりも大事なことなの?」「それは……」「自分の気持ちよりも大切なものなの?」唯は言葉をつまらせる、ララの一言一言に胸の中心がチクリと痛む――――そんなこと比べられるわけないじゃない「唯?」俯いたままなにも話さない唯にララが心配して顔を覗き込む――――だって、だって唯はララの腕を振りほどくと立ち上がってララを見下ろす「あなたに関係ないでしょう?…私のことは私が一番よくわかってるもの!!あなたに心配されることなんてなにもないわよっ!!」唯はララに顔を背けるとそのまま背を向けて風呂場から出て行った唯が部屋に入ろうと扉を開けると、部屋に戻ってマンガを読んでいたリトと目が合うすぐに目をそらすリトの態度が唯の胸を締め付ける唯は床に置いてある丸いクッションに座るとリトの顔を横目でちらちら盗み見るさっきの風呂場での出来事が、唯の胸にどんどん不安を広げる
『なあそろそろキスぐらいしてもいいだろ?』『なっ!そんなにダメに決まってるじゃない!そういう考えが風紀の乱れにつながるの』
『唯、ケータイでおまえの写メ撮らせてくれよ』『コラっ!学校に不必要な物を持ってきちゃいけません!』
――――結城くん……
『あのさ…手繋がないか?』『えっ!?そ、そんなこと……できるわけ…』『やっぱ無理だよなァ…そのごめんな唯…』
――――私本当にこのままでいいの……
『ん~でもそれだとリトは唯になにもできないの?唯にしたいこととか、唯にしてほしいこととかきっといっぱいあると思うのに。リト唯になにをしたらいいのかわからなくなっちゃうよ?』
――――結城くんが望むなら私がんばって……
そこまで考えて唯は自分の考えに頭を振って否定する(ダメよ唯!そんなこと考えちゃ!私はなにも間違ってはいないわ)一人悩み考え込む唯の姿にリトは目を向ける「なあ唯、その…ケガはもう平気なのかよ?」思いがけないリトの言葉に唯は伏せていた顔を上げ目を丸くさせる「え、ええ…もう平気!妹さんがちゃんとしてくれたから」手を擦りながら応える唯の手の甲には擦り傷ができていた白い肌に滲む赤い傷跡がよりいっそう傷を痛く見せる
「その…ごめんな唯!オレおまえが危ない時に何もできなくてさ」「えっ!?結城…くん?」「オレ唯に何もしてやれないししてこなかったし…おまえが不安になるのも無理ねェって思った。怖くて泣いてる唯を見てもどうしていいのかわかんなくて…オレ情けないよな」――――違うのに!そうじゃないのに…そう思ってもリトになにも言えない自分がもどかしい「好きって気持ちだけじゃダメだってわかってんのに…。それだけじゃ足りねえのに、オレ何やってんだよ」ゴンッとリトが床を殴りつける音が唯の胸にも響き握り締めた手にも力が入る「くやしくて、どうしていいのかわかんなくて、唯にどんな顔向けていいのかわかんなくてそれでオレ…ごめんな唯」「・・・・・ッ!!」「オレ唯のことすげー大事に思ってる!それにずっと一緒にいれたらなって……だからオレ…そのアア!何言いたいのかわかんなくなってきた!つまりオレは…ってあれ?唯?」リトは慌てて唯のそばまで駆け寄る「おまえ…どうしたんだよ?オレなにか気に障るようなこと言ったのか?」唯は無言で首をふりふりと横に振って否定する「じゃあなんで泣いてるんだよ?」リトの言葉に安心した?不安になった?うれしかった?悲しかった?自分でもわからない気持ちが後から後から溢れてきて、唯の目から涙がぽろぽろこぼれる「ちょ、ちょっと待て唯!おまえ泣きすぎだ…えっとティッシュ…ティッシュは?」女の子の涙を始めて間近で見たせいでそれも普段絶対に弱気なところを見せない唯の涙、リトの頭はパニックになる唯はそんなおろおろとするリトの手を取るとキュッと握り締める「ええッ!!?」その手を自分の頬に当てる唯にリトの頭はパニックを超えて沸騰しそうになってしまう「ゆ、唯?え、えっと…おまえオレの手今…」「…いいの!こうしていたい」「ほ、ホントにいい…のか?」リトの手を頬に寄せる唯は相変わらず涙をこぼしていたが、その顔は落ち着きを取り戻していたその様子にリトはなにも言わず唯の頬をそのまま両手で包み込むようにして撫でる――――あったかい結城くんの手それに…やさしい匂いがする唯は目を閉じるとその手をリトの手と合わせるように握り締める――――こんな、こんな近くに結城くんがいるのに私何してるんだろ……『ねえ唯もっと自分の気持ちに素直になろうよ』ララの言葉が浮かぶ。その言葉に唯はクスっと笑ってしまう(とりあえずお礼は言っておかなきゃね…)そんな唯の様子にリトは一人困惑している「なあ…ホントに大丈夫なのかよ?」「本当に平気よ!それに…それにあなたが私を守ってくれるんでしょ?」涙を目にためながら見つめる唯にリトは力強く頷いた
それからしばらく二人は隣通しに座りながらぼ~っとしていたただその手はギュッと握り締められたままで「…あのさ…そのこれからもこうやって手繋ぎたいんだけどダメかな?」しどろもどろに言うリトに唯は顔を背けながら返す「別に…いいわよ。だけど…二人きりの時だけだからね∕∕∕∕」「ホントか!!?」身を乗り出して聞き返すリトに唯の顔が赤くなる「だ、だからといって調子にのったりしないで!手だけだからね!」「それでも全然うれしいよ!ありがとー唯!!」そう言いながら思わず唯に抱きついてしまったリトの体がとまってしまう「ちょ、ちょっとドサクサになにしてんの!?∕∕∕∕」「あッ!?」「あ、あなたねえ…さっき言ったばかりじゃない!」腕を振り上げた唯と、思わず目をつぶりそうになるリトの二人の体がふいに止まる目いっぱに映るお互いの顔と鼻にかかる甘い吐息数センチしか離れていない至近距離で見つめあうリトと唯どちらかの喉がゴクリと鳴る「なあ…キスしてもいいか?∕∕∕∕」唯は答えることができず唇を噛締めるリトはその身をさらに唯に寄せると、唯の細い腰に手を回して体を引き寄せる唯は思わず抗議の声を出そうとリトの胸に手を置いてしまう「イヤならこのまま突き飛ばしてもいいんだぞ?」答えることのできない唯は体を硬くする。リトの手に唯のぬくもりと小さな震えが伝わってくる「唯?」リトのやさしい声、いつもと変わらない匂いが唯を包んでいくドクン、ドクン、ドクン、ドクンお互いの鼓動が聞こえ伝わってくる「…結城くん、私…こんな私でも本当にいいの?」不安そうな顔を向ける唯にリトは笑いかける「なに言ってんだよ!そりゃあ色々きびしいし融通が利かないところもあるけどな」リトの言葉に唯はムッとしてしまう「けど、けどオレ唯が好きだ!怒ったところも笑ってるところも、拗ねてるところも照れてるところもみんなみんな大事で大好きだ!」リトの顔を見てるだけで心がくすぐられる体の芯からあったかくなる唯はそんな自分にクスリと笑う、それはリトにとったら極上の笑顔であり、リトの心の全てを鷲掴むには十分すぎたリトの手に力が入る――――結城くん、私あなたで良かった。結城くんを好きになって本当に良かった「結城くん、好きよ大好き」それはリトには聞こえない唯だけの呟き長くて短い、甘くてとろけるような時間が二人を包んでいくその感触に唯はそっと目を閉じて愛しい人を待つお互いの気持ちをのせて二人は初めてのキスを交わす
授業も終わり、人気のない放課後の教室で唯は一人黒板をきれいに拭いていた委員長選挙で敗れたとはいえ唯の風紀への考えは何一つとして変わらなかった唯曰く『委員長だとかそうじゃないとか関係なく、気づいた人がどんどん風紀活動をするべきだわ!そうじゃないとこの学校の秩序が守れなくなるし―――……』頭の痛くなる唯の力説を頭の中から追い出すと、リトは教室の後ろの壁にもたれながら何回目かになる欠伸を噛殺していた(ダルい……みんなとっくに帰ったっていうのにオレ達は教室でなにやってんだ?)けれどそんな気持ちとは裏腹に今も一生懸命黒板を拭いている唯を見ていると自然と笑みがこぼれてくるリトと唯二人の出会いは最悪といっても過言ではなかった。ララのせいで唯には変な誤解を与えるし、おかしな発明のせいでボコられ散々だったけれど今となってはいい思い出?だった。少なくともリトの中ではリトが思い出に浸っていると唯が黒板の上の淵を拭こうと一所懸命腕を伸ばしていた身長が平均的な唯にとって黒板の上の方は届きにくく、いつも困っていた「ほら、雑巾貸してみろよ」だからいつも最後はリトの役目になっていた「ありがとう」なんだかんだで付き合ってから色々あった二人の距離はずっと縮まり、唯も素直にリトへ自分の気持ちを言うようになってきていたそんな微妙な距離が心地いいのかリトは二人きりになれるこの時間帯が好きになっていた「……よし終わったぜ!こんなもんでいいだろ?」唯は一通り黒板を見回すと満足げに頷きリトの手から雑巾を取ろうと手を伸ばすリトはその手を逆に掴み返すと唯の体を自分に引き寄せる「ちょ、ちょっと!なんなの?」「唯、ご褒美は?」リトは少しいじわるく笑うと顔を近づける「ご褒美っていったいどういうつも…んんっ!∕∕∕∕」リトの熱い抱擁とキス。誰もいない教室の中で二人の影は一つになっていく唯にとってキスはいまだに抵抗があった、まして人がいないといっても学校の中嫌でも頭の中にいつものハレンチなっと風紀の乱れという言葉が横切る(だけど…だけど私結城くんのキスに勝てないな……)リトとのキス、甘い時間とぬくもりにこの時ばかりは唯も一人の女の子になってしまう目を閉じてもわかるリトの顔と息遣い。唯の胸はどんどん高鳴っていくリトは一度唯から離れると息を整える。間近にある好きな人の顔に二人の頬も自然と赤くなっていくなにも言わずに照れている唯を見ているとリトの中の理性が動き出すリトは唯の腰に手を回すとぐいっと引き寄せ体を密着させる制服越しに伝わる唯のやわらかい胸の感触があったかい体温がリトの男の部分を刺激するリトは再び唇を重ねる。今度はさっきよりも激しくさらにもう一歩進めて「ん、んんッ…うん!」口の中に進入してくる異変に気づくと唯はどんっとリトを突き飛ばした荒い息を吐いてむっと睨み付ける唯
初めてのキスから2週間あまり、それから二人は何度もキスを重ねてきただけど日に日にエスカレートしていくリトの行動に唯は少し困惑していたリトのしたいこと考えていること、教科書程度の知識しかない唯でも本能的にわかってしまうこと、つまり大人の関係になりたい唯だって女の子だ、そりゃ好きな人から求められたり思ってくれたりされるとうれしいリトと手を繋ぎキスをするだけで幸せに包まれる、だからそれ以上のことを求めるのは唯にだってすごくわかる、わかるのだが……「……私帰るわ」くるりと背を向けて帰り支度を始める唯の後を、ばつが悪そうにリトが追いかける並んで歩く二人は無言。リトもさすがに言葉が出てこない居心地の悪そうなリトの手に唯は何も言わずにそっと手を伸ばす絡み合う指と手が二人の中心でギュッと重なり合う唯なりの「さっきはごめんね」の気持ちなのか唯はリトから赤くなっている顔を隠す様にそっぽを向いていたそんな唯にリトはくすくす笑ってしまう。唯の顔はますます赤くなっていた
家に帰ると唯はすぐにベッドに横になった唇に残るリトの感触に指を這わせる唯にとってリトのしたいことは痛いほどわかっていた。わかっているからこそ拒絶も大きくなる「だってそんなこと…できるわけが……」だけどそれと同時にリトを求めている自分もいることに唯はとまどってもいた最初はぎこちなかったキスも今は多少の照れと抵抗だけでできるなによりリトのキスを待っている望んでいる自分がいること「結城くん……」最近はリトを思うだけで体が勝手に熱くなる今だってじんじんと熱くなっていく下腹部「私結城くんを求めてるの?……ダメよそんなこと!…そんなハレンチなこと…」体の素直な反応を頭で拒絶すると唯は汗ばむ手をギュッと握り締めた
翌日の学校今日も相変わらずなクラスの面々が帰った後、二人は授業に使った道具を直すため体育倉庫を整理していた「なんでここはいつもこんなに散らかってんだよ!」ぶつぶつ文句を言うリトだったが唯以上に汗と埃にまみれながらも動いていた唯はそんなリトのやさしさが誰よりも好きだった。自然と顔もほころんでくる「よし!終わったー!!」最後の道具を片付けるとさすがに疲れてのか二人はマットの上に座り休憩する少し砂埃のついた体操服を気にする唯に、リトは手で砂を払い落としていくなにげないリトのやさしさが胸に響く唯はそんなリトを見つめると昨日から思い悩んでいた事を打ち明けようと口を開く「あの結城……」「あっ!リトこんなとこにいたんだ」唯の言葉を割いていつもの声が体育倉庫にこだます入り口に制服に着替えたララが立っていた
「ララ?なんかあったのか?」「やっと見つけたー!こんな所にかくれちゃってもーっ!!」ララはリトのところまで駆け寄るといつもと同じ調子で腕に抱きつくその様子に唯の表情が変わる「へへへ、実は美柑から買い物頼まれてるの。だからリトもいっしょに行こ!」「お、おいちょっと待て!誰も行くだなんて言ってねえだろ?痛いっひっぱるなよ!」リトの腕を取るとそのまま連れて行こうとするララに唯が立ち上がる「あなたちょっと待ちなさい!」「なーんだ唯か~、いたんだ」「なんだとは何よ!気やすく呼ばないでっ!!だいたい結城くんは今私を手伝ってくれているの!あなたの用事はそれからでもいいでしょ?」「え~でも唯の用事ってもう終わってるんでしょ?」ララの返しに言葉をつまらせる唯。確かに作業は終わって休憩していたのだが……「…だ、だからといって勝手に結城くんを連れて行かないで!」「そんなこと言っても私もリトに用事があるし……ん~というか唯、今日はなんだかリトを離したがらないね?」その言葉に唯の体がビクッと震える「どうしたの唯?」「べっ、別にそんなことは…それに私は結城くんのか、彼女なわけだし…だ、だいたいあなたに私たちのことは関係ないでしょっ!!?」唯の声の大きさに驚いたララは大きな目をさらに大きくさせる「……そうだよね。リトと唯は付き合ってるんだしごめんね!私二人の邪魔しちゃった」ララは申し訳なさそうな顔をするとそのまま倉庫から出て行った「お、おいララ?唯おまえなんであんな大声で言うんだよ?ララびっくりしてたじゃねえか」唯は顔を俯かせてなにも答えない「とにかくオレララを追っかけてくるからおまえちゃんと謝れよ?」「…嫌……」「へ?」「行かないで結城くん…」いつもの唯とは違う甘えた猫の様なくすぐったい様な声にリトは反応できない「私のそばにいて……お願い…」「あ、ああ…」唯の声に力が抜けていくような気のない返事をするとリトは唯の隣に座る(どうしたんだ唯のヤツ…)唯の横顔を覗き込むリトの目にいつもと様子が違う唯が映る俯いているため少し影になっているが、少し潤んだ黒い瞳に白い頬を赤くさせて、なにか考え事をしている唯はすごく色っぽくて、リトの心臓をドキリとさせる「な、なあどうしたんだよ?」唯はゆっくり顔を上げると恥ずかしいのかあさっての方向を見つめる「……嫌なの」「え?」「…嫌なの!結城くんが私以外の人と一緒にいるの∕∕∕∕」きょとんとしているリトを見つめる唯の顔がみるみる真っ赤に染まっていく「…えっと…∕∕∕∕」(そうじゃなくてなんとか言いなさいよ!∕∕∕∕)
リトの言葉を待っている間も唯の心臓は破裂しそうなほどドキドキしていた自分の言った言葉が何度も頭の中で反芻される(…私なに言ってるのよ……∕∕∕)自分自身でも驚いていた。リトと出会ってからの変化、初めて抱く異性への感情唯は恐る恐るリトを見る。唯の体は緊張と恥ずかしさのため少し震えていたそんな唯の震える手をリトはギュッと握り締める「別に唯から離れるわけじゃねえから…その心配すんなよ∕∕∕」「え…ええ…∕∕∕」「……」「……」沈黙が続き慌しかった倉庫内に静けさが満ちていく二人は手を握り合ったまま言葉を探す「「あ、あのさ(ね)」」ハモッてしまった声にまた黙ってしまう「な、なんだよ?」「結城くんこそ…」「…そういえばお前さっきオレに何か言おうとしてなかったか?」その言葉に唯の心臓の音がドクンと大きくなる「べ、別になにも…∕∕∕」俯き顔を赤らめる唯の横顔をリトはじっと見つめる普段の毅然とした強気な唯も好きだが今みたいなしおらしい唯も……(か、カワイイ…)唯にデレデレになる顔を引き締めるとリトは意を決したのか唯の肩に手を回す「なあ唯?」「なによ?…あっ!またご褒美?ダメよあんなこと何回…」「そうじゃねえよ!そうじゃなくて」近づくリトの体が唯に密着していく。自分を見つめるリトの真剣な顔に唯の胸は高鳴る「な、なんなの…?∕∕∕∕」「オレお前がほしいんだ。キスとかじゃなくて唯の全てがほしいんだ」「えぇ!?」唯自身も昨日から色々考えていたがまさかリトの口からそれもストレートに言われるとは思ってもいなかった「ダメ…か?」「えっと…ダメ…じゃ…」――――ダメじゃない私だって本当は結城くんともっと…ボソボソとしか言わない唯の口にリトの唇が近づいていく「あッ…ちょ…っと」「なにも言わないってことはOKってことだよな?」リトは唯の唇に自分のを重ねていく。いつもと同じ触れ合うだけのキスリトは一度唯から離れると唯の目を見つめながら再び重ねていく「ん、んッ…」肩に回した手で唯の体を引き寄せる。唯は抵抗しようとリトを押し返す様に胸元に手を伸ばすが、次第にその手も力を失い逆にリトの体操服をギュッと掴む「唯…好きだ…」「うん…∕∕∕∕」何度も重ねては離れあう唇に次第に二人の息も熱くなっていく
リトは唯を強く抱きしめるとその口に貪る様に唇をあてる驚いて目を丸くしている唯の口内にすばやく舌を入れると中を舐めまわしていく(な、なな何なのこれ―――ッ!?)自分の思い描いていたそれとはずいぶん掛け離れたキスに唯の中で次第に嫌悪感が増していく「んッ…んん、うん…ちょ、じゅる…ちょっと待っ…」リトは薄目を開けて唯の表情を覗き込む、その目にはあきらかな不信感があった「ご、ごめん…」申し訳なさを顔いっぱいに表しながらリトは声を落としていく「オレやっぱ…ダメだな…自分のコトしか考えてねえな…」「……待って!」唯は肩を落とし倉庫から出て行こうとするリトを呼び止める「べ、別にあのキスが嫌なだけで…結城くんとするのが嫌ってわけじゃ…」もごもごと話す唯だったがその手はリトの体操服の袖を引っ張っていたそれは自分でも気づかない、唯自身の心の中を表す無意識の行動「それじゃあ?」「う…うん、だけど変なことしないでよ……」その言葉に自然と顔がほころんでくる。リトは唯の両肩に手を置くとキスをする何度も味わいたいずっとそうしていたい気持ちをぐっと我慢して、リトはそのまま口を首筋へと這わせる初めて触れる唯の首筋。白くなめらかな肌へと口を這わす度にリトの息が首にかかる「んッ…」小さく震える唯の体。その背中に腕を回しギュッと抱きしめるやわらかい、女の子特有の体の感触にリトは息を呑む普段腕や体に抱きついてくるララとは違う感触、もっと特別な何かリトはさっきから一言もしゃべらない唯の緊張を解してやろうと首を舌で愛撫していく左右に這わされる舌が唾液の線を薄く描き、リトが軽くキスを繰り返すたびに首筋に赤い印が浮かぶ「あッ…ん、ん」唯の髪を撫でる度に流れるシャンプーの香り、体操服に染み込んだ唯自身の匂いと少し掻いている汗の匂い嫌でも反応してしまう男のモノが唯の太ももに押し付けられる「ゆ、結城くんッ…ちょっと…」「えっ?何?」リトは唯から離れると自分の自己主張しているソレに気づき赤面する「うわッ!わ、悪い…そんなつもりじゃなくてッ!!これはその…」必死に弁明をするリトがおもしろいのか唯はクスクスと笑い出す「笑うなよな…男はいろいろあるんだよ…」尚も笑い続ける唯にリトはムッと来たのか唯の体を抱き上げると床に敷いてあるマットに寝かせるびっくりした唯が抗議の声をあげる前にリトはさっきから気になっていたところに手を這わせる短パンから伸びるスラリとした長い脚に太もも。やわらかい肉の感触が撫でる度に手に伝わる「ちょっとやめッ…くすぐったい…」体をくねらせて悶える唯にリトは身を屈めて顔を近づけさせる「結城くん……?何する気なの…ひゃッ!?」唯の体がビクンと跳ねる。リトが手で太ももを揉みながらその舌で吸い付いたからだ「やめッ…あァ、んッ」ピクンピクンと反応する唯の表情を上目遣いで追いながらリトは舌を滑らせていく
黒いソックスの上から足の指を丁寧に舐め取り、膝に内股と何往復もされる舌に唯の口から喘ぎが聞こえてくる笑われたお返しなのかリトは少し意地悪な笑みを浮かべると、太ももの付け根へと舌を伸ばす太ももをつーっと伝う唾が短パンの中へと落ちていく、その感触に唯は寝ていた上体を起こして声を荒げる「ちょっと!どこ舐めようとしてるのよ!?」「どこっておまえのあそこ」「あ、あ、あそこって……あ、あなた何考えてるのよーーッ!?」それから「汚い」とか「ハレンチな」とか「変態」とか散々言われ続けたリトだったがなんとか説得を続けること10分。ようやく折れた唯は仕方ないといった感じでまたマットに寝ていた「へ、変なことしないでよね!絶対よっ!」「もうわかったから!わかってるから心配すんなよ」まだ何か言い足りないのか唯は苦い表情をすると小さく溜め息を吐く好きな人とはいえエッチをすることがこんなにも大変なことなのか唯の中の世界はだんだんと壊れ始めてきていた短パンに手をかけるリトを見ていると思う(私これから結城くんに自分のあそこ……見られるのね…)初めて誰かに見せる自分の大切なところ、自分以外知らない大事な部分(大丈夫なの……?私のって変じゃ…ないのかな…)次第に膨らむ不安が唯を戸惑わせる。短パンを少しずつ脱がしていくリトの手を唯は掴んでしまう「や、やっぱり…」「あのな…さっきも言ったろ?心配すんなって、な?」不安に塗りつぶされている心もリトのその言葉で少し楽になれる唯は手を離すと横を向いてリトに全てを任せるスルスルと脱がせれる短パンの下からシンプルなデザインの白のショーツが見えてくる(へ~唯らしいな)リトは声に出さず感想をこぼすと少し唯の脚を広げてやる白の生地にうっすらと染みをつくっているその部分にリトは釘付けになってしまう本能が体を支配していくが小さく震える唯の体が、ショーツの上から指を這わしたい衝動を必死に押さえ込ませる「……それじゃあ脱がすな?」何も言わない唯は顔を真っ赤にしてそっぽを向いたまま薄い布地はリトの手で簡単に脱がされていく。外気にさらされた下腹部に体がピクンと震えるまだ閉じられたままの唯の秘所はヒダの部分がすでに濡れており中の状態をリトに容易に想像させる耳まで真っ赤になっている唯は体をゆすって少し身を引いてしまうただでさえリトに見られているのに、リトの唾を飲み込む音が唯の羞恥心をさらに煽る「……っ!!」恥ずかしさの限界なのか唯は思わず脚を閉じて大事なところを隠そうとするその脚をリトは両手で押さえ込み、ゆっくりと脚を広げていく恥ずかしさで体を震えさせる唯に反して、閉じられたままの秘所は脚が広げられると同時に、その口を薄く開けて中身をリトの晒すぬらぬらと愛液で光るピンク色の肉壁と花弁がリトに淫靡な光景を見せる「すっげーこれが唯の…」「ちょっと!あんまりじろじろ見ないでよ…恥ずかしい∕∕∕」リトは唯の声も耳に入ってこないのか欲望の赴くままに指を近づけさせる
くちゅっという音と共にリトの指は膣へと入っていく膣内はリトが思っていた以上にあったかく、また絡みつく様な肉壁の感触に、指を入れただけで溢れ出す愛液に息を呑む「す、すげー…」リトが軽く指を折り曲げると中でいやらしい水音が鳴り、唯の口から息が漏れる身をくねらせてリトから離れようとする唯に、リトは慌てて声をかける「ごめんッ!これ痛かったのか?」唯は首を振って否定するもリトは心配そうに見つめる「だい、大丈夫…だから、い…いわよ」震える口でなんとか話す唯にリトは不安を拭えないそれでも唯の体を触りたいという男の悲しい性がリトを突き動かす初めての経験がリトから余裕と理性を奪い取っていく。そしてそれは唯も同じだった実は風紀活動の一環として男子からエロ本を何度も取り上げてきた唯は、将来のためにこれも勉強と自分に言い聞かせてこっそり読んでいたりしていたのだが……(何なのこれ!本と全然違うじゃないっ)リトの指が動く度に体に走る快感の波が唯の頭を掻き乱す今まで経験したことのない気持ちよさに唯は次第にその身を任せるようになっていく「んッ、あァ…うぅん」普段なら考えられない、死んでも口に出さない様な声が自然と出てくる「いやァ…あァ、んっ…はあ」口は拒絶の声を出しても体がそれを求めてしまう自分の秘部から溢れる蜜が卑猥な音を鳴らす度に下腹部に走る快感――――私、結城くんに……割れ目を押し広げてリトの二本目の指が入ってくる――――私、結城くんをもっと……思考が乱されまともに考えられなくなっていく体を包む快感と、そして愛しい人のリトの愛撫が唯を一人の女に変えていく「あッ…んんっ、はァああ…」短い吐息がいくつもいくつも重なり合わさり喘ぎへとなっていくそしてそれはリトのモノを刺激させるのは十分で、次第に我慢できなくなったリトは荒い息を吐きながら割れ目へと口を近づけさせるリトの指が徐々に激しさを増していく。その度に唯の体にぞくぞくとした感触が下腹部から這い上がってくる「あッん…ちょっとそん、なに指動かさないでッ、んんッ」仰け反ってしまう体に言葉がうまく話せないぐちゅぐちゅと泡立つほどに掻き回される秘所からは、愛液がマットをびちょびちょに濡らすほどに溢れ出し倉庫に独特な匂いがたちこめる「んッあぁ…んっ、うんっ…」掻き回される度に握り締めた指がマットで滑りその上に爪あとを残していく(やだッ変になる…頭の中がおかしくなっちゃうッ!)ギュッと目を閉じ冷静になろうとするが本能がそれを許さないビクビクと震える体とリトを求めてしまう自分に唯は負けそうになってしまうそんな唯を見ているとリトは愛液でべちょべちょになった指を引き抜きピクピクと動く秘所へ口を這わせていく
秘所に近づく熱い吐息に、唯は反射的に身を起こしてリトの頭を掴む「ちょっと何してるの!?そんなところ汚い…」「汚くなんかねーよ」リトは頭から手をどかせると愛液でたっぷり濡れた秘部へとキスをする「あッ…」唇が触れただけで唯の体がぞわぞわと波打つ「う、んんッ…あァ」ヒダを押し広げて熱くざらついたリトの舌が進入してくる(う、そ…結城、くんの舌が入ってきてる…)二度目の異物の挿入に唯の中で不安とそしてリトへの期待が膨らんでくる膣内で動き回る舌に最初こそ気持ち悪さでいっぱいだった感触は、次第に興奮と気持ちよさへと変わっていく「はァ…うぅ、ん」ぴちゃぴちゃと舐め回っているリトを唯は盗み見る(…結城くんすごいエッチな顔してる……)始めて見るかもしれないリトの牡の顔に、唯の中の女の部分が刺激を受けるそんな唯の変化に気づいているのかいないのか、リトの口は休むことなく動いていく「唯の味と匂いがする…」「な、なに変なコト言ってんッ…あァダメェ」唯の反応が楽しいのかリトは唯の弱いところを見つけようと必死に舌を這わしていくそしてそれは唯の感度を上げるには十分すぎるもので―――「あッ、ふぁァ…う、んんッ」ビクビクと反応する唯にリトの目が輝く(へ~唯って奥よりも入り口のほうがいいのか…?じゃあ……)リトの指がすっと伸びていき赤く充血しているソレに触れる「ああッ!!」触れるだけで声を喘がしてしまう唯にリトはますます興奮する爪で包皮をキレイに剥くと、大きくなっているクリトリスを指の間に挟んで転がしていく「あ、あッ…やめ、んんッ」指で摘まれて軽く抓られてリトの執拗な責めに、唯の太ももはガクガクと震えだす舌で膣内を掻き回され指でクリトリスを弄られる。敏感なところを同時に責められ唯の額に汗が浮かび口からは涎がこぼれてくる「あッく…はッあァ、んんッ…」じゅるじゅると愛液をすする音が倉庫に響きその音が唯の羞恥心を煽る(私結城くんに体全部見られてる)見られて、触られて、感じさせられ唯の中でこれまで経験したことのない感情が芽生えるそれは嫌悪感?官能的な快感?自分でもわからないそれは唯自身を昂らせる―――――結城くん昨日ベッドの上で感じた疼きにも似た感触が全身を包んでいく―――――私結城くんがもっと唯の足が自然とリトの首に回される唯の腰がリトの舌の動きに合わせて少しずつ動かされる今ならリトに全てを見せられる。今ならリトのためになんでもできる―――――だから、だからもっともっと結城が欲しい、結城くんを感じたい唯はリトの頭を掴み、髪がくしゃくしゃになるまで自分の秘部へと押し付ける(すごいッ…結城くんの舌が私の中ムチャクチャに犯してるみたい…)愛しい人の前で股を開き、口からは喘ぎを漏らしリトを求める自分これまでの日常からはかけ離れた世界が唯を変えていく
リトは舌を引き抜くと愛液と唾液で濡れる顎で唯を見つめる黒い瞳を潤めて見つめ返す唯の太ももにキスをすると自ら下着と短パンを脱ぎ去り勃起した肉棒を唯の割れ目にあてる「…いくぞ?」無言で頷く唯にリトはズブズブと膣内へと挿入していく中はリトが思っている以上にきつくてすぐに動けなくなる唯の膣内は強烈な締め付けでリトを包み込んで離そうとはしないその締め付けだけでリトはイきそうになる自分を根性で押さえ込む(こんなところで出すわけには……!!)歯を食いしばるリトの様子に唯は心配そうな顔を向けるその顔になんとか笑顔で答えるもそんな余裕はすぐに掻き消える「唯ッ…ごめんもうちょっと力…抜いてくれねえか?」「えっ…そんなこと言っても…んッ」熱く硬いリトのモノを唯は必死で受け入れようとするリトのためになんとかしたいと思ったが、唯自身自分のことで精一杯だったそんな唯の様子にリトは唯の腰を掴むと、少しずつ少しずつ中へと入れていくしばらくすると肉棒の先端が膜にあたる感触に二人の動きが止まる「結城くん…お願い」リトは腰をぐいっと引き寄せると一気に処女膜を貫く「んーーーッ!!」目をつむって痛みに耐える唯の顔にリトは顔を歪める「ごめん唯!もうちょっと、もうちょっとだけ我慢してくれ」唯は痛む下腹部を無視してリトの体を抱き寄せる目に涙を浮かべる唯の横顔、綺麗な黒髪から香るシャンプーの匂い、そしてなにより唯自身の匂いすぐにでも吐き出してしまいたい欲望をぐっと我慢すると、リトは唯の負担を減らそうと腰の動きを抑える「はっあァ、んんっ…あァあっ」少しずつその声に喘ぎが混じっていき顔から苦痛が消えていく「ゆ、結城くん…結城、くん…」リトは唯が愛しくてたまらなかった。その体をその声を心を唯の全てが欲しかったそうしないと唯を誰かに奪われてしまいそうで、唯を失ってしまいそうで……ギュッと力強く抱きしめるリトの胸の中で、唯はそんなリトの気持ちにぬくもりに包まれていく「結城…くん、我慢しなくてもいいわよ…私もう大、丈夫だから」リトは唯にキスをすると舌を絡ませ唾液を貪っていく「んんッ、はぁ…んっ」腰を打ち付ける度に唯の体が小さく震えリトを包む膣内もギュッと締まっていく「唯オレ…もうっ!ごめん」「うん…」リトの腰が激しさを増し唯の中を掻き回していく「あッ…んんっ、…ああッんん!」リトは肉棒を引き抜くと唯の白いお腹に白濁した欲望をぶちまける荒い息を吐きながら唯はお腹から流れ落ちる精液を指で掬い取る「はぁ、はぁ…はぁすごい白くてネバネバしてる…それに結城くんのまだ…ビュクビュク出てる…」そしてそれから10数分後――――――
「んんッ、あっあァ」リトは唯の秘所から流れ出す血と共に愛液を啜っている。口の中に広がる唯の味と鉄錆の匂いに夢中になる「唯、もうここ平気か?」唯は震える様に首を縦に振るまだじんじんと鈍い痛みが残っているがリトに舐められると不思議と痛みが和らいでくる舐められる快感と痛みの間で唯は必死に体に力を入れる「ね、ねえ?どうしてこんな格好なの?……すごく恥ずかしいんだけど…」唯は今マットの上でリトの手によって四つん這いにさせられていた「えっなんでって……唯のこういう格好が見たいからじゃダメ?」「……な、何よそれーッ!!」唯は顔を真っ赤にして立ち上がろうとするがそれをリトは体を抱きしめて阻止する「ちょ、ちょっとやめてよッ!冗談じゃないわ、こんな犬みたいな格好よくも……」思い出すだけでも恥ずかしいのか唯の握り締めた手がぷるぷる震える「なんで?さっきまであんなに素直だったじゃねえか?」「あ、あの時と今はもう違うのッ!もう終わったことなの∕∕∕」「オレはまだ終わってねえよッ!!」リトは唯を再び四つん這いにさせると蜜があふれている秘所へと指を入れる「やッ、また指なんて入れて…あッ、もう…ダメぇ」リトは唯の意見を無視するかのように中を掻き混ぜていく。もう膜のない膣内はさっきまでとは違ってリトの指を絡めて離そうとはしない「本当にもうッ…ダメなんだったらぁ、結城くん聞いてるの?」「…聞いてるよ。けどおまえのココ、もうオレを離そうとはしてないみたいだぜ」ぐちゅぐちゅと音が鳴るたびにと蜜が溢れる感触が唯に伝わるリトの指が動くたび太ももに伝う愛液がマットに染みをつくっていく「あッ、だからってさっき一度終わって…んんッ」リトは唯の口を黙らせる様に前後に激しく指を動かす。その数は二本へと増え三本目が割れ目に触れたところで唯はリトを振り返るすぶすぶと入っていく未体験の感触に唯は背中を仰け反らせて歯を食いしばる「ああッ…あ、くッ…結、城くん…それキツすぎる…」「大丈夫だって、すぐに慣れるから」手が前後に動くだけで膣内は掻き回され、肉壁は指で擦られ唯の下半身は早くもガクガクになってしまう「ああ、んんッ…やァ、あア」快感が体を駆け巡り、唯は姿勢を維持できなくなってしまうと上半身をマットに倒れこませるそしてそれは下腹部をリトに突き出す姿勢。リトの興奮はますます高まるふるふると震えるお尻に指を這わすとラインにそって揉んでいく「あッふァ…や、やめ、こんなの激しすぎるッ」「…けどそれがいいんだろ?」耳元で囁かれるリトの言葉に唯はビクッとなるこんな格好もリトの乱暴さも嫌なのに、嫌なのに…だけど体が……リトの指が出し入れされる度に、唯の脳裏にさっきリトと繋がっていた時の感触が蘇るお尻を揉まれる度にまたリトを求めだす自分が現れる下腹部が疼きだし、甘い言葉が唯の思考を満たしていく――――また結城くんが欲しい、今だけ今だけ……これが終わればいつもの様に唯はリトを見つめると潤んだ瞳で懇願する。その口は何かを言いたいのかパクパクと動かしている「唯どうしたいんだ?」「…私、私……」頭ではわかってはいても心のどこかがそれを邪魔しようとする普段ならここで終わってしまう唯だが、この独特な雰囲気が唯を後押しする「…私…結城くんと、また……一つになりたい」
リトは唯をまた四つん這いにさせると蜜でぐちゅぐちゅになっている割れ目に再び勃起したモノを入れていくさっきとは違ってすんなり入るかと思っていたが中はまだまだ狭く、ギュウギュウとリトを締め付けるリトは唯の腰を使って一気に奥まで挿入すると、荒い息を吐きながら腰を振っていくパンッパンッと肉がぶつかる音が響き倉庫に厭らしさが満ちていく「あッ、ん…んん…はァあ」リトは唯の体に膣内の気持ちよさに夢中になっていた。さっきまでの様なやさしさはなくただ欲望にまかせて腰を動かしていく(すげー…とろけるぐらい気持ちいい…)中は相変わらずきつかったが少しずつ膣内はリトの形に合わせてくる。唯の膣はリトを受け入れるためだけのものになっていく(そうだよ…唯はオレだけの……オレだけの唯なんだ……)「はあッ、んんッ…ゆ、結城くん…もう少しゆっくり、激しすぎて私ッ」腰だけじゃなく体全体をガクガクと震わせる唯にリトは深く奥まで突き刺す「ああッ、やァ…結城くんのがあたって…んッ」「……唯知ってるか?…おまえって結構モテるんだぞ」突然のリトの言葉に唯はとっさに反応できない「隠れファンっていうのかな、みんなおまえを狙ってるんだ」「そ、そんな…こと知らないし、それに私には…んッ、結城くん…が…」「ああそうだよな。だからみんなオレを羨ましがってさ…」リトは唯の背中の体操服を捲り上げ、その白い肌を晒す「この体欲しいんだってさ…自由にしたいんだよみんな」汗にまみれる背中に舌を這わしていく「ひゃッ、ああっ…んっんんッ」背中で留めているブラのホックを口で器用に外していく「この脚も、太ももも、腰も髪も胸も顔もみんな…みんな狙ってるんだ」ブラがマットに落ち露わになった胸へリトの手が吸い込まれていく手のひらより少し大きめの唯の胸が、手の中で形を変えリトに弄られていく腰を振る度にぷるぷると振るえるやわらかさが、白いすべすべの張りがリトを夢中にさせていくすでに大きくなっている乳首を指で摘むとコリコリと動かす仕草に唯はピクンピクンと反応する「それダメッ…おかしく、頭が変になっちゃ…ああァ、んんッ」リトは腰の動きを加速させるともっと奥に、もっと捻じ込むように角度を変えていく「いッ、あァァ…もうやめ、てェおかしくなる…おかしくなっちゃう」「唯…唯…唯…」何度も自分の名前を呼ぶリトに唯は愛しさでいっぱいになるだからこのまま…リトにムチャクチャにされても……「あッふッ、ああ…ダメェも、もう…私ッ……あ、あああァァッ!!」唯の体で何かが弾け全身を駆け巡っていく「はッ、はぁ…んッは…ァァ…」唯にとって初めての感覚が体の自由を奪っていく。ビクンッビクンッと震える下腹部にそっとキスをするとリトは自分のモノを引き抜く「はあ…はぁ何なの…これ?すごい……」「気持ちよかった?」唯は首を振って笑顔を作る。その笑顔にリトは唯をギュッと抱きしめる「ゆ、結城くん?ちょっとどうしたの?」唯はリトの異変を察知し体を引き離すと、目の前のつらそうなリトの顔に困惑してしまう「…なあ唯……おまえはオレの…だよな?」唯は目を丸くするとくすっと笑いながらそっとリトの頭を撫でていく。さっき責められていた時のリトの言葉の数々が浮かぶ――――私だけじゃなくて結城くんもいろいろあるのね……唯はリトにキスをするとわざとツンっとそっぽを向く「そんなの当たり前じゃない!それとも何?結城くんは私が信じられないとでも言うわけ?」「そんなわけねえだろッ!!ただオレは……」「…だったらそれでいいじゃない!私は結城くんが好きで、結城くんも私が好きなんでしょ?だったらそれでいいじゃない、ね?」唯の言葉にリトは笑い出す「ああそうだな…それでいいよな…」リトは唯にキスをすると再びマットに寝かせた
リトは唯の体操服を全部脱がせる。身に着けている物はソックスだけになるの唯の姿「……ムチャクチャキレイだ…」「あ、ありがとう…」「胸触ってもいい?」唯は顔を赤らめて何も答えない。リトはそれを肯定と受け取り指を這わせる「…んッ」押し返されるやわらかい弾力に硬くなっている先端(おお~ッ!!)心の中で歓声の声を上げるとリトは乳房へ触れていく陶器の様な白いすべすべでもちもちした肌触り、先端の大きくなったピンク色の乳首。手の中でムニュムニュと形を変える乳房にリトは興奮を隠せないでいた「唯のおっぱいすげーやわらかくて…気持ちいい!」「ちょっと…そんなこと言わないのッ!」けれどリトに触られるだけで体にも唯自身にも熱がこもってくる指で弾かれ摘まれ大きくなっていく乳首にリトの熱い舌が絡まる「んッ、はァ…」唯の体がビクンと震え顔に薄っすらと上気がさしてくる「すげーおいしい…じゅぱ、んん…ちゅる」唯は赤ちゃんの様に吸い続けるリトの頭に手を置くと、導く様に胸へと顔を押し当てる(いっぱい吸われてる…そんなにいいものなの?)唯の疑問を裏図けるようにリトは執拗に胸を責める。舌で乳首を舐め取りもう片方の胸を手で揉みながら指で乳首を摘んでいく「んッぁ…はあッ、うん」唯の喘ぎがリトを加速させる「やッ…ああっ、ふァっんん…」リトは下に目を向けるともじもじと太ももを擦り合わせる唯に気づく「唯……?」「……お願い結城くん…私もう我慢できない…」唯からの初めてまともなお願いにリトは夢中になって唯に覆いかぶさる「ちょっと待って!落ち着いてよ」唯の抗議にもリトは膣内へと挿入させていく「あっくッ…もう、もっとちゃんとしてよッ」「悪い…」リトはすまなさそうに笑うと腰を打ち付けていく「あッふっ、あァ…んん」じゅぶじゅぶと結合部から音が鳴り白濁した愛液がマットを汚す「はッん、んん…すご、い…」リトの力強いピストンが唯の膣内を乱暴に掻き乱していく口から涎を垂らしながらじっと自分を見つめる唯にリトの背中はぞくぞくする「…おまえすげーエロクなってないか?」リトの質問にも唯は答えられない。今はたださっきの快感をリトがもっと欲しいという欲望だけ唯は脚をリトの腰に絡め、首に回していた腕に力を入れるとリトを抱き寄せる「ちょ、ちょっと待てってッ!これじゃあオレおまえの中に…」「いいわよ…私の中に結城くんの全部ちょうだい」リトの喉がゴクリと鳴る「ホントにいいのか?」唯は頷くと背中に回した手でリトにギュッとしがみつく一つに重なった二人は互いの腰を合わせるように動かすと絶頂へと誘う「あッふぁ…んっ、あんッ…」「唯オレ…もう出そうッ」「うん…いいわよ、私も…私ももう…んッんん…」リトは唯の唇に貪るようなキスをすると膣内に欲望を吐き出した自分の中に吐き出される大量のモノに、手でお腹を擦ってその感触を味わう自分とリトが本当の意味で一つに繋がった様なそんな感覚それに酔いしれる様に唯はゆっくりと目を閉じていく――――そして唯はまたいつもの日常へと戻ていった
制服に着替えながら唯は浮かない顔をしていた。さっきした行為が目に浮かぶ――――私…あんなこと…あの時は確かにリトが好きで好きでたまらなくて、離したくなくて感情的なまでにリトを求めた。だからその反動で冷静になればなるほど胸に広がるある感情ドアの前ではきっとリトが待っている。扉の先を見つめる唯の目に戸惑いが宿る「私…どんな顔して結城くんに会えばいいのよ…」答えの出ないつぶやきに唯は静かに歩き出す
「遅くなってごめんなさい」「あっ…ああ」唯の浮かない顔にリトはとまどってしまう「どうしたんだよ唯?」「別に…」「オレなにかしたか?その…さっきのコトとかさ」その言葉に唯はビクッとなる「やっぱり……」「あっち、違うのそうじゃないの!」「どう違うって言うんだよ!?」リトの問いかけにも唯は答えられない。二人は廊下で立ちすくんだまま時間だけが過ぎていく「あのね…」やっと口を開いた唯だがその様子はいつもとはかけ離れており、それがひどく唯を小さく見せる「あのね私学校であんなことしたじゃない…」唯は震える自分の体をギュッと抱きしめる「普段は規則とか風紀違反だとか言ってるくせに…私…私…」「……それでおまえはそのコト後悔してるのかよ?」リトの言葉に反射的に俯いていた顔を上げる「後悔なんてしてない!するはずない!だけど…私…」「……」「自分でどうしていのかわからないの!結城くんともっと色んなコトしたいっ!デートにもいっぱい行って、手を繋いで街も歩きたい!したいことたくさん…たくさんあるの……だけど……」言葉を詰まらせる唯の姿に、リトの脳裏にいつもの委員活動をしている唯が映る「私……苦しくて…どうしていいのかわからなくて……」俯く唯の目から涙がぽろぽろと廊下に落ちていくリトは唯に歩み寄ると笑いながら頭に手を置き撫でていく「えっ!?ちょ、ちょっと結城くん?私真面目に…」「おまえちょっと考えすぎだぞ…そりゃあ唯がいつも言ってるコトはすげー正しいと思うぜ!けどな唯、おまえもうちょっと自分の気持ちとかに素直になれよ」「えっ…?」「おまえが規則をちょっと破るぐらいなんだよ!オレいつもどれだけおまえが風紀活動がんばってるのか知ってるんだぜ。オレの知らない時見てない時とか。だから……ちょっとぐらい自分に甘くなってもいいんじゃねえかなその…オレの前ぐらいはではさ∕∕∕」リトのやさしさが胸に広がっていき、唯は止まらない涙をハンカチで拭っていく「…あ、ありがとう…………あの…ね、今日結城くんに求められた時私本当は…すごく……うれしかったの…」少しずつ言葉を口にする唯にリトはじっと耳を傾ける「私あの時、ただあなたが結城くんが欲しくて欲しくて……」唯は俯いていた顔をあげてリトの目を覗き込む「私…いや…らしくない?」「えっ?どこが?」「結城くんあんな私に幻滅してない?」「おまえなー…」溜め息を吐くリトに唯は少し怒った感じで声を出す「結城くんっ!!私真面目に聞いてるのッ!!!」「…今日の唯も、いつもの規則を守ってる唯もおまえはおまえだろ?心配しなくてもオレの好きな古手川唯は世界に一人しかいねえよ」
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