季節も秋に移り始め、いくらか涼しくなってきた午後の彩南商店街────「まったくララの奴、いくらマジカルキョーコの新しい入浴剤が出たからって・・・」ぶつぶつ文句を言いながら商店街を歩いているのは、もちろん結城リトである。「それにしてもララと美柑、どこ行ったんだ?」大はしゃぎで商店街を走って行ったララと、それを必死に追いかける美柑。リトは一人置いてきぼりをくらったのである。「まぁとりあえず入浴剤が売ってる所に・・・」「・・・お、結城じゃん!」「え!?」後ろから声をかけてきたのは、リトのクラスメイトの沢田ミオだ。制服とはちがい大人っぽいベージュのタートルネックにジーパン姿のミオは、新鮮である。(沢田ってこんな服着るんだ・・・)「何やってんの、一人で」ララ達とはぐれてしまい、探していることを簡単に話す。「ララちぃらしいといえばらしいね。てかアンタも大変だねぇ・・・」すこし同情するミオ。「あたしもちょうど買い物終わったんだけど、一緒に探してあげよっか?」傾いてきた日の光があたり、黄金にひかるミオの横顔。(綺麗だ・・・)(イカンイカン、俺何考えてるんだ!?)─20分後─「しっかし、ホントいないな、あいつら・・・どこ行ったんだ?」「・・・」しばらく探してみたが見つからないため、あきらめて家で待ってようと決めたリト。ミオに帰ると告げようとしたその時・・・バタッ──ミオは持っていたカバンを落とし、力なくリトに倒れかかった。カバンから化粧品、さっき買ったのであろう雑貨が散らばる。「おい!大丈夫か沢田!」「風邪・・・引いちゃったのかな?さっきから何かクラクラする・・・」「なんだよ!そういうのは先に言えって!」「家どこだよ?送ってくから」「・・・ごめん」ミオから家路を聞き、送ろうとする。が、よく考えるとここからは結構な距離がある。幸いリトの家は商店街の近所だったので、一旦自分の家に連れて行こうと決める。「一回俺の家に行くぞ」「ぇ・・・うん、ありがと」なんとかミオを連れて帰ることができたリトは、いくらか落ち着いた様子だ。リトのベッドに寝たミオからピピッと音が鳴り、体温計が38度5分を表示する。(これじゃ今日は帰れないかもな・・・)「大丈夫か沢田?」「ぅん。悪いね、迷惑かけちゃって・・・」熱のせいなのか顔を赤らめながらぼそぼそと話すミオは、いつもとは違い、またどこか魅力的だ。「え?い、いやいいっていいって。」(沢田、カワイイじゃん・・・)(って何考えてんだ俺!!)「あたしの顔になんかついてる?」ついミオに見とれてしまっていたリトは、慌てて目をそらす。「いや、そ、そんなことはないぞ・・・」(さっきから俺妙に意識しちゃってるな。まさか沢田のこと・・・)「き。・・・ぅき。」「・・・ぅき。結城!」「は、はい!」「あんたさっきからぼーっとしてない?」何を考えてるのか絶対にバレてはいけないと思い、何とか言葉を発する。「い、いやいや、大丈夫だって」「ならいいけど、ララちぃ達はまだ帰ってきてないの?」「そうなんだ・・・」ここで、今この家にはリトとミオしかいないことに2人は同時に気づく。「じゃあ、2人きりだね・・・」「お、おい、変なこと言うなよ!」そう言って、慌てて立ち上がろうとするリト。「なんかジュースでも持って・・・沢田!?」ベッドに置いていたリトの手をミオがそっととる。「あたし・・・初めては結城とがいい」ミオの言葉にリトは唖然とする。「おい、な、何言ってるん・・・うぐ!?」リトの言葉はミオの突然のキスによって遮られる。「ぷはぁ!どういうつもりだよ!」何とか息をついた後、切れそうな理性を奮い立たせしゃべるリト。「・・・あたし、ずっと結城のことが好きだったんだよ?」目に涙を浮かべながらじっとリトを見つめて話す。「・・・!!」「アンタ鈍感だし、ララちぃを応援しようと思ってた・・・けど・・・」「やっぱり、我慢するのは辛いよ・・・」(沢田・・・)(だめだ、やっぱり俺も、沢田のことが・・・好きだ)「ごめんね、いきなりこんなこと言って」まだ涙を浮かべてはいるが、微笑むミオ。「沢田・・・」「もう!あんたに全部風邪移してやるんだから!覚悟しなさいよ?」そういって顔を赤くしながらニコッとはにかみ笑うミオ。ゲームオーバー。リトの理性は完全に消失してしまった。リトは飛びつくように抱きしめると、ベットに座っていたミオを再び押し倒す。「ぴちゃ、んぐ、、はむ・・・」部屋に卑猥な水音が響く。時々ミオのメガネがリトの顔に当たっていることもお構いなしに互いを貪り合う。「はぁ・・・ぐむ、はう・・ぷはぁ」自然とリトの手は胸へと伸びていく。ちょっと触るだけでピクンと敏感に反応するミオの体に、リトの興奮はさらに高まっていく。激しくなっていく手の動きに、だんだんとミオの口から喘ぎ声が漏れる。「あふ、ん・・・ああぁ!」「やっぱ沢田カワイイな!」空いていた左手もスカートの中へ這わされていく。「バカ・・・ひぅ!?あふ、んん」ここもやはりビクンと反応する。「声が出ちゃう・・・んくぅ!」次々と喉へあがってくる嬌声を必死に抑えようと、両手を口に当てる。・・・やがてその時は訪れる。「結城ィ、あたし・・・もう我慢できそうにないや」太ももをじれったそうに擦り合わせながら、ミオは言う。「服・・・脱ごっか」そう言って2人はありのままの姿になっていく。「沢田、すげぇ濡れてる」「そんなこと言わないでよ・・・」恥じらいながらレンズ越しに上目遣いでリトを見る。(カワイイ!!てか反則だぁ!!)──そのころララ達は──「まったくリトのやつ、電話にも出ないしどこ行ってんのよ!」リトが何をしているか知るはずもなく、ぷりぷりと怒る美柑。「せっかくマジカルキョーコマグマ・specialでリトとお風呂にしようとおもったのに・・・」こちらは落ち込んでいる様子だ。「・・・そうだ!ララさん、ご飯食べて帰りましょ!」「え!?でもリトは・・・?」「いいのよあんなやつ。後でお腹すいたって言っても何も作ってあげないんだから!」元を辿ればリトは何ら悪くないのだが、怒っている美柑は気付かず、ファミレスへララを引っ張っていく。「・・・じゃあ、入れるぞ?痛かったら言えよ?」「うん、ゆっくりね・・・」ベッドに寝た状態のミオは、足を開いて恥ずかしそうに秘所を指で広げる。「ん、くぅ!」苦痛に顔をゆがめつつも、それに隠れた快感を味わうミオ。すこしづつ、リトのモノはミオの中へと埋まっていく。未知の感覚に、2人にゾクゾクしたものが走る。「くふぅ・・・」そして、リトの先が膜に当たる。純粋の証に・・・2人は見つめ合い、ミオはコクッとうなずく。「・・・いくぞ?」「来て、一気にお願い・・・」プツン、という音とともにリトは一気に押し込む。「んんんぅ、ああああああ!」結合部からは半透明な光沢のある液に混じって、赤い鮮血がベッドを汚していく。必死に痛みに耐えようとシーツを握りしめるミオと、少しでも痛みを和らげようと優しく愛撫をし続けるリト。どちらの目からも涙があふれてくる。「ちょっと、なんで泣いてるのよ?」「ごめんな沢田、すごく痛い思いしてるのに俺、何も出来なくて・・・」「でもあたし、結城とひとつになれてうれしいな」「俺もうれしいよ、ミオ・・・」ミオの頬に流れる一筋の涙を指で拭いながら、なんとか笑顔を見せるリト。ミオ、と下の名前で呼ばれたうれしさがこみあげてくると同時に、痛みも徐々に引いていく。「リト・・・」「もう、動いてもいいよ?」「そっか。じゃあ動くな・・・」ゆっくりとリトは腰を動かしていく。まるで出発した機関車のように。ミオもそれに合わせて動いていく。慣れていくとともに、スピードも上がっていく。「ちょ・・・と、むぅ!激しすぎ、あふぅ、だよぉ!」「ごめんなミオ。でももう・・・!」リミッターが外れた機関車はもう止まらない。やがて2人は別の世界へと押し上げられていく。「ミオ、もう俺・・・イク!」「なんかきちゃうよぉ!ぐふぅ、んぐ、もうだめぇ!!」「あああああ!」ビクンビクン、と同時に二人は絶頂を迎える。「はぁ、はぁ、はぁ・・・」「リトの・・・まだビクビクしてる」連結部分からどろっとした白い液があふれてくる。「ごめん!中に・・・」さすがに慌てるリト。「赤ちゃん、できちゃうね?」余韻に浸りながら、ミオは返す。「・・・でも、そうなっても俺が幸せにする!」モノを引き抜くと、そっとミオを抱き、頭を撫でる。「これからはずーっと一緒な!」「約束だよ?」嬉し涙を浮かべた後、照れ隠しなのか布団に顔をうずめる。「なぁミオ・・・」「・・・」「ミオ?」「すぅー、すぅー」リトは微笑み、ミオのメガネを外してやると自分も目を閉じミオの温もりを感じ取った。今までリトにとってミオはクラスメートでしかなかった。が、ミオは密かに自分を想い続けてくれていた。これからはその思いに一生懸命応えていこう、そう心に誓い、眠りについた。「ミオ、大好きだよ・・・」
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