まだ夏の日差しが優しい時間帯、リトはじょうろを持ってプランターの植物に水をやっていた。「リトー、朝ごはん出来たよー」妹の美柑の呼びかけにリトは答える。「おう、わかった」「まうっ」小さなじょうろをもってリトと一緒にプランターへの水やりをしていたセリーヌがじょうろをポイッと放り出して一目散に家の中へ駆け込んでいった。かなりお腹をすかせていたのだろう。「こらー、セリーヌ。ちゃんと片付けしろー」リトのその声も食卓を目指して駆けるセリーヌには届かない。「…やれやれ…」「リトー、美柑がはやくおいでって」セリーヌと入れ替わるようにララが現れる。「ああ」セリーヌが放り出したじょうろを拾い、リトは家の中に入った。「リト、おはよう♪」―― チュッ ――ララはリトに小気味よい音立ててキスをした。「えへ♪さ、行こ?」唇を離したララは顔を赤くしながら照れ笑いを浮かべ、そのまま食卓へリトと腕を組んで向かっていった。「おはようございます」「よっ、リト。やっと来たか」ご飯と味噌汁、おかずが並んだリビングにはナナとモモもおり、エプロンをはずした美柑が最後に現れる。「皆揃ったね。さ、食べよ?」「いただきまーす」美柑の合図とともに結城家のいつも通りの朝食が始まる。リトはその光景にホッとしていた。12人もの女性とのハーレムを築く過程で美柑を傷つけ、今目にしている食卓の光景は二度と無いものになるかもしれなかった。でも皆の心に支えられ、リトはいつもの食卓を取り戻したのだ。今目の前にいるデビルーク三姉妹、初恋の相手である春菜、唯、ルン、ヤミ、里紗、未央、御門、お静、キョーコ。また美柑と笑顔で食卓を囲めるのも彼女たちのおかげだ。「美柑、ご飯のおかわりもらえるかな?」「うん」美柑は笑顔でリトの茶碗を受け取り、おかわりのご飯をよそおった。朝食を終えた後自室にいたリトの所にララがやってきた。「よかったねリト。美柑もリトも元気になって」「ああ、これも皆のおかげだな」崩れていた体調も回復し、リトはララに向かって礼を言った。「ララ、ありがとな」「私は別に…ただ美柑とリトに元気になってもらいたかったから」ララはそのままリトにぎゅっと抱きつく。リトもララを優しく抱きしめてその背中を撫でた。「そう言えば、今日はキョーコちゃんとデートって言ってたよね?」今日はリトが美柑のことで落ち込んでいた時ルン、ララと共に励ましてくれ、自分が立ち直るきっかけをくれたキョーコとのデートの日。良くない形で処女を奪ってしまった彼女とのやり直しの日だった。「ちゃんとキョーコちゃんを喜ばせて来るんだよ?」念を押すように言うララにリトは少し噴き出してしまう。いつもは子どもっぽくてベッドの中でも甘えん坊なララがまるで自分の姉か母親のようなことを言っているのがおかしかった。でもそんなララが少し頼もしく思え、自分を応援してくれる彼女の声に不思議な安心感を覚える。「わかってるって」リトは愛しさを込めて彼女を抱き返した。そして街に差し込む日の光は次第に厳しいものになり始めていった。「うあー、暑い…」デートとの待ち合わせ場所にやってきたリトは熱されたアスファルトの上でくだを捲いていた。「ごめーん、リトくん!」声のした方を向くとそこには制服姿のキョーコがいた。「あれ?制服?」キョーコの高校の制服姿を初めて見たリトは少し驚いていた。「ああ、今日の午前中は高校の補習でね。私アイドルの仕事で学校にあんまり行けなくて、出席日数のこともあるし、成績も正直良くはないからさ…」リトはこれまでキョーコのアイドルとしての一面ばかり見てきたので、制服に身を包んで成績のことやらを話すキョーコの普通の女子高生としての一面に新鮮な感覚を覚えた。 「そ、そうなんだ。制服姿ってことは、補習に行ってそのまま来たってことだよね?」「まあね。本当は可愛い私服のほうがいいかなって思ったけど、少しでも早く会いたかったから」そう言って手を後ろで組み、はにかむキョーコにリトは胸を高鳴らせる。『やば、すごくかわいい…』もじもじしているリトの様子に気づいたキョーコがリトの顔を覗きこんでくる。「ん?どうかした?」「あ、いや…」「私の制服姿に見とれてたとか?」キョーコが少しニヤニヤしながら顔を近づけてくる。確かにキョーコの制服姿は初めて見るし、なんだか新鮮な気分がする。「うん…まあ…」「えへへ。じゃあ制服で正解だったかな?じゃあ行こうよ♪私お昼まだなんだけど、リトくんはもう済ませた?」「いや、まだだよ。ファミレスにでも行く?」「うん」「よし、行こう」リトはそう言ってキョーコの手を引いて歩き出す。その瞬間キョーコが小さく「あっ」と声を上げた。「どうしたの?」「…こうやって男の子と手を繋いで歩くのって初めてだから…」キョーコが少し赤い顔をして言った。「あ…ごめん。キョーコはアイドルだし、あからさまにデート中みたいなところを見られるとまずいよね?」リトはそう言ったもののキョーコの手を離さない。「…いいよ。意外とバレないと思うし…」どうやらキョーコもまんざらではないらしい。キョーコはそう言って立ったままリトの肩に自分の頭を預ける。実際キョーコはファミレスまでの道中、かなり上機嫌で歩いていた。近くのファミリーレストランに入った二人は注文を終え、料理が来るのを待っていた。「やっぱりキョーコも夏の課題とかあるんだよね?」リトは何気なく尋ねてみたがキョーコは少し暗い顔をした。「はあ…デート中にやなこと思い出させないでよ…」キョーコは水を一口飲んでからテーブルに突っ伏してしまう。この手の話題はやめた方がよかったかなと思いながらもリトはあることを思いついた。「なあキョーコ。その課題って今も持ってるの?」キョーコは少し顔を上げて面倒くさそうに言った。「一応持ってるよ~」「どんなのが出てるのかちょっと見せてくれない?アイドルとしてのキョーコしか今まで見てこなかったから、もっとキョーコのこと知りたくてさ」リトに自分のことをもっと知りたいと言われて悪い気分はしなかったため、キョーコは鞄の中から課題となっている問題集を取り出してリトに渡した。「ありがと」問題集を受け取ったリトはぺらぺらとページを捲って中身をざっと確認する。問題全体としてはそう難しいものではなく、彩南高校では真ん中あたりの成績の自分でも解けないことはなさそうだった。最近はララ、春菜、唯などが勉強を教えてくれているため、自分でも以前より問題が解けるようになってきていた。そこでリトはキョーコの力になろうと思い、こう提案した。「今日のデートさ、図書館にでも行って勉強会しない?俺でも教えられそうだし、課題が少しでも進めばキョーコも楽になるだろ?」意外なリトの提案にキョーコは驚いて顔を上げ、目を丸くする。「…本当?」「うん」するとキョーコの表情が明るいものに変わっていった。「ありがとう、リトくん!」こうしてリトとキョーコの初デートの場所は彩南町の図書館に決まった。「やっぱり涼しいねー」図書館に入ったキョーコはぐっと背伸びをする。リトは図書館の中を見渡し、二人で集中できそうな所を探す。『…勉強会とはいえデートはデートだし、図書館の中でも二人っきりになれるような所の方がいいかな…』リトはそう思い、図書館の隅のほう、人がいない読書スペースに目をつける。「あそこなら二人っきりになれそうだし、あそこに座ろうよ」二人っきりという言葉に弱いのか、キョーコははにかみながらも嬉しそうな顔をする。「うん♪」キョーコは奥の席に座ると制服のリボンをはずし、襟元を緩めて胸元近くまでボタンをはずした。リトはキョーコの汗ばんだ胸元につい目を奪われ、ちらつく谷間を凝視してしまう。「まずは英語ね」キョーコはリトが自分の胸元をじっと見ていたことに気づいていなかった。「あ、それなら辞書取ってくるよ」リトはキョーコの胸元をじっと見ていたことを悟られまいとその場を離れた。「ここは関係代名詞の問題かな」「後にすぐ動詞が入ってるから主語になれるのを選べばいいのね」リトとキョーコは二人で順調に問題を進めていた。キョーコがふとリトの方を見つめてきた。それに気付いたリトはキョーコに尋ねる。「どうかした?」「いや…。せっかくのデートなのに私の課題に付き合わちゃってよかったのかなあって思って…」リトはそれを聞いてふっと笑った。「いいんだよ。今日はあのときのお礼も兼ねてるんだしさ」「そう?」ここでキョーコの腕が机の上の消しゴムに当たり、リトの足元に落ちた。「あ、消しゴムが落ちたぞ。あれ?どこ行った?」リトが落ちた消しゴムを探してきょろきょろしているとキョーコがリトの太ももに上半身を預けてきた。リトが驚いているとキョーコが口を開いた。「ちょっとじっとしてて。リトくんの足のすぐ近くにあるから…」キョーコが消しゴムに手を伸ばすと同時に彼女の乳房の弾力が彼の股間近くに当たり、リトの股間がその感触に反応する。消しゴムを取って上体を起こしたキョーコは顔を赤くしていた。「…ねえリトくん…。その…勃ってなかった?」「う…ごめん…」リトは謝って課題の続きに取りかかろうと続けようとしたが、ここでキョーコが意外なことを言い出した。「…やっぱり男の子だもんね…。その…課題を手伝ってくれたお礼したほうがいいかなって…」キョーコは顔を赤くしながらリトの股間部分を見つめる。「…あの…ここじゃエッチはできないけど、その…フェラくらいならできるよ…?」キョーコにそう言われては課題に集中などできるはずもなかった。リトはズボンのジッパーを下ろしてペニスを取り出す。既に先端から透明な粘液を滴らせているそれにキョーコはゆっくりと顔を近づけていく。ぺろりと舌先が亀頭の割れ目を撫でた。キョーコはそのまま唇で亀頭の先端を優しく包むようにして愛撫していく。「やっぱり大きいね…」キョーコはドキドキしながらリトのペニスへの愛撫を続けていく。リトはというと公共の図書館の中で彼女にフェラチオをしてもらっているというシチュエーションに何とも言えない興奮を覚えていた。しかも彼女はアイドルでもあり、そのアイドルが公共の場で自分のペニスを夢中でしゃぶっているのだから尚更だった。しかしリトの欲望はそれでも満たされはしなかった。「キョーコ…。ホテル行かない?」「うん…」二人は図書館を後にしてそのままホテルに直行した。シャワーを浴びた二人は裸でベッドの上で抱き合う。キョーコの上に覆いかぶさってリトは何度もキョーコにキスをした。キョーコもリトと舌を絡ませ、下腹部に当たる彼の張り詰めたペニスの感触が内部の子宮を刺激して彼女の興奮を高めていく。リトはキョーコの唇から自分の唇を離すと、そのままキョーコの首筋や肩、胸にキスをして舌を這わせていく。「やんっ…リトくんのエッチ…ひゃんっ」キョーコの秘部にリトは指を這わせ、クリトリスの皮を剥いて刺激していった。「やんっ…リト…くん…っ」キョーコの割れ目から透明な粘液が滴り始め、彼女の膣がだんだんと雄の欲望を受け入れる準備を整えていく。「入れていいかな?」リトはキョーコの膣口に亀頭を当てている。ちょっと腰を進めれば入ってしまうのにリトは焦らすようにキョーコの膣口でペニスを遊ばせていた。「馬鹿ぁ…どうせ入れるくせに、焦らすようなことしないでよ…」リトは少しだけ腰を進めた。亀頭の部分だけがキョーコの膣に呑み込まれた。「やんっ…」「キョーコかわいい…」リトはそのまま根元までゆっくりとペニスをキョーコの中に潜り込ませた。「あ…キョーコの子宮に当たってる…」リトの亀頭がキョーコの子宮口を完全に捉えた。キョーコにも自分の最深部にリトが入ってきているのがわかっており、このまま突かれたらどうなるのだろうと緊張と期待が胸を高鳴らせる。リトはキョーコにキスをした。キョーコも目を閉じてリトのキスに応えていたそのときだった。リトは一気に激しいピストンを繰り出し、キョーコの中で大暴れを始めた。「んっ!?んんん~~~~っ!!!」唇を塞がれたまま喘ぎ声も出せず、キョーコの体にリトの激しいセックスの快感が走り抜けた。下半身の結合部から脳へ一気に突き刺さるような快楽にキョーコはリトの背中に回す腕に力を込める。それをリトは「もっと激しくして」という合図と受け取ったのか、キョーコの子宮口に亀頭の先端を押し付けてぐりぐりと強く圧迫していった。キョーコの内部の粘液は白く濁ってぬめりをを増し、リトの子宮への執拗な攻撃に加勢していた。結合部からの快楽にキョーコの体は耐えられなくなってきており、絶頂の瞬間が近づいてくる。「リ…リトくんっ!もうダメ…」「俺も…」「あ…中はだめ…」だがリトはキョーコの言葉を無視して彼女の最奥部に精液をぶちまけた。「やっ…ああああぁぁぁんっっ!!!」絶叫と共に子宮内がリトのどろっとした子種で満たされる。「あ…中に出てる…」キョーコは放心したように呟いてリトとキスを交わした。「中は…ダメなのにぃ…」そう言うキョーコだが声や表情には嫌そうな色は見えない。リトはキョーコを優しく抱きしめながら尋ねた。「なあキョーコ…。俺の赤ちゃん産むのは嫌なの?」嫌なはずはない。ただ彼女にとってはアイドルの仕事もあるし、まだ時期的にまずいだけの話である。リトはそれをわかった上で尋ねた。「嫌じゃないよ…。リトくんが私のこと本気で求めてくれたのは嬉しいし、すごく気持ちいいし、赤ちゃんだっていずれは欲しいし…」リトはまだキョーコの中からペニスを抜いておらず、キョーコの中で再び力を取り戻していた。「リ…リトくん?」「もっとキョーコが欲しいな…」リトは自分の精液でどろどろになっているキョーコの中を再びかき回した。精液が潤滑油になり、リトは先ほどより滑らかにキョーコの中で動けるような気がしていた。精液が膣壁に擦りこまれるような感覚にキョーコは完全に理性を失い、雌の本能が命じるままに腰を振った。キョーコが腰を振るたびに亀頭と子宮口がぶつかり、リトもキョーコも最高の快楽の中に堕ちていく。「また出そう…。抜こうか?」「わ…わかってるくせに…っ…。中に…っ…中に出して…」キョーコはリトの腰に脚を絡め、さらに深い繋がりを求める。キョーコは自分の脚の締め付けによって子宮の中にまでペニスが侵入してくるのではないかという錯覚を覚え、そのまま絶頂を迎える。「あっ…ああああああぁぁぁぁっっ!!!」リトのペニスから二発目の精液が吐きだされる。「キョーコ…。俺キョーコのこと離さないから…」キョーコを抱きしめて彼女の中に射精しながらリトは言った。キョーコは射精されながら不思議な感覚に陥っていた。彼は自分の他に11人もの相手がいるのに、今の彼は自分だけを愛してくれているような感覚。彼が美柑との確執を乗り越え、心を自分に向けてくれている証拠だった。リトはペニスを引き抜き、キョーコに声をかけた。「なあキョーコ。覚えてる?セックスは恋愛におけるコミュニケーションだって言ったこと」「ああ…」リトが美柑を傷つけたことへの自責の念から塞ぎ込んでいた時、荒療治としてララ、ルン、自分とセックスしたときに自分は彼にそう言った。「本当にその通りだなって思った。今日キョーコを抱いたとき、なんとなくだけどキョーコの気持ちがわかったから」「…それなら恥ずかしい台詞言わせないでよ…。『中に出して』とかつい口に出ちゃったじゃない…」キョーコは恥ずかしそうに顔を伏せたが、リトはキョーコの髪をそっと撫でて顔を上げるように促した。キョーコが顔を上げると、リトはキョーコにキスをした。「まだ時間あるし…もっとしない?」リトの提案にキョーコはくすっと笑う。「もう…彼氏がこんなにエッチだと女の子は大変ね」だがキョーコもリトの背中に腕を回し、正常位で入れやすいように仰向けに寝て軽く脚を開く。そのまま二人はチェックアウトの時刻が来るまで交わり続けた。帰り際、キョーコとリトは公園のベンチに座って話していた。「赤ちゃんできたらスキャンダルになるかなあ?」キョーコはホテルでたっぷりと精液を受け取った自分の下腹部を擦りながら言った。「多分なるだろうな」「それでもずっと一緒だよ?」「もちろん」リトはキョーコの肩に他を回して自分の方に抱き寄せた。「結局今日は課題あんまり進められなかったな」「いいよ。また今度で」キョーコはリトの肩に頭を預けて軽く目を閉じた。「やり直し…できたかな?」「うん」日が傾き始めた公園でリトとキョーコは影が消えるまで動かなかった。夏の夜風が二人を優しく包み込むように温もりを運んでいた。
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