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花火大会のあと、夜遅くなったということで
美柑の提案でヤミは結城家で一泊することに
翌朝

「ヤミさん!これから私たちと一緒に住まない?」
美柑の問いかけに、ヤミは
「それはできません。迷惑をかけます」
「そんなことないよ。だってヤミさんずっと一人なんでしょ?私も一人の寂しさを知っているし・・・」
「私も賛成!一人でも多いほうが楽しいよ!」
美柑にララが続く
「結城リトはいいのですか?」
「えっ、っ!?いいんじゃないかなぁー。美柑とララ、それにヤミがよければ」
突然のフリに驚きながらも冷静に答えるリト
「お人よしですね」
「なんで?」
「あなたは私の標的ですよ?いつ始末されてもおかしくないのですよ?」
強い口調にリトは黙ってしまう
「うぅ・・・」
(少し、言い過ぎましたか・・・)
ヤミが下方修正案を出す
「しかし、始末するのは先になりそうです。美柑やプリンセス、たくさんの友人が悲しみますから」
「そ、そう。よかったぁ」
ほっとした表情のリト
「それじゃぁヤミさん・・・」
「はい。美柑、プリンセス・・・ついでに結城リト。ここでお世話になります」
ヤミはこれからも宜しくお願いしますと頭を下げた
(なんでオレだけついで・・・) 

 

 

ヤミが結城家に居候をして数日後の夏休み。
(なぜ私は今ここにいるのでしょうか・・・昔の私なら同居なんて承諾していないはずなのに・・・)
とヤミはここ数日、何度か考えてしまう

「結城リト、起きてください」
リトの部屋のドア越しに何度か呼びかける。しかし返事の無いリト
「これ以上返事をしないと斬りますよ」
脅しをかけるが、これでも返事は無い
(部屋に入ってもいいのでしょうか・・・?)
なぜか少し赤くなるヤミ
「へ、部屋に入りますよ・・・結城リト・・・」
ためらいながらも部屋に入る
(意外と普通の部屋ですね・・・)
何を想像してのか知らないが、ヤミは落ち着きを取り戻す
「結城リト、起きてください」
「う、うーん。ってヤミ!?美柑たちはどうしたの?」
(おはようぐらい言わないのですか)
あいさつをしないリトにむっとしながらもヤミは
「今日は2人ともいません。美柑は友達の家に泊まって、プリンセスは1日用事があるようです」
「それじゃ今日は俺たち2人だけかぁ」
「不服ですか。私と2人きりじゃ」
するどい言葉に、リトはあわてて
「そんなことないって(汗)」 

 

 

ヤミとリトは特に会話をしないまま夕方になった。先に口を開いたのはリトで
「なぁヤミ、夕食はコンビニの弁当でいいかな?」
「駄目です。体に悪いです」
意外なヤミの知識に
(へーよくそんなこと知っているな。そーか本をたくさん読んでいるからか)
リトは感心するがあることに気づく
「じゃぁ今日はヤミが作るのか?」
「そうです。美柑から少し教わりましたから」

もう食材はそろってあるとかなんとか。ヤミは調理を始める
「オレも手伝うか・・・?」
「いいです。足引っ張ってしまうと迷惑ですから」
リトはしゅんと落ち込んで、上の部屋に戻る
しかし、ヤミは
(なんでこんなことを言ってしまったのでしょうか・・・)
と後悔
ヤミは途中、指を誤って切ってしまうなどなかなかうまくいかないが、
あんなことを言ってしまった為、手伝いを頼むことができない
(わたくしって不器用なんですね・・・)
半ば諦めるように悟った 

 

 

夕食の完成が遅いことに心配しリトが2階から降りてきた
「おーい、ヤミ大丈夫か」
すでに完成していたらしい
「今、呼びに行こうと思ったところです」
ヤミが作っていたのはハンバーグであるが、多少形がおかしい。それに気づいたのかリトがすぐに
「おお、うまそうじゃん」
とすかさずフォロー
ヤミも美柑が作ったときのハンバーグを知っているのだろうか、恥ずかしさのあまり
「ちょっと上で休みます。疲れました」
「お、おいヤミ食べないのか?」
ヤミは無言で自分の部屋に戻ってしまう。
(足引っ張るからとか言って手伝いを拒否したのに・・・なんですかアレは)
顔が赤くなっているというより、青ざめている
リトがどんな酷評をするのか不安なのである。しかしヤミは部屋を出て一階へ
(どんな感想を述べるのでしょうか・・・?)
ヤミがこっそりと見ていることを、知ってかしらずかリトは
「形はちょっと変だけど、味はうまいなー」
(よかった・・・)
ヤミはほっとした表情で、何事も無かったかのように食卓へ戻る
「形はアレですけど、味はどうですか・・・?」
もう一度言ってもらいたくて、尋ねる
「うまいよ。おいしい。ヤミも食べてみなよ」
リトの笑顔に答えるようにヤミもハンバーグを一口食べる
「確かにおいしいですね」
ヤミはなぜ自分が恥ずかしがっているのかわからなかったが、そう答えた

 

 

 

夏休みも終盤に差し掛かる
リトにとって毎年の恒例行事が始まる
「やっべぇー。オレ全然進んでねぇー」
夏休みの宿題である
ララは妹たちを連れて、帰省してしまい2学期が始まるころまで帰ってこないらしい
宿題の殆どは答えのプリントがあるか、見たものを書き写して練習する場合の
2パターンであるため教えてもらう必要は無いのだが、なんにせよ量が多い
(ララがいたら手伝ってくれただろうな~)
などと帰ってくるのを祈って(?)いた

「リト~。宿題ヤバイんじゃないの~」
食卓での美柑の一言
「ええっ、美柑何でそれを知って・・・」
「やっぱりね。リトの顔に書いてあるよ」
(美柑は勘がいいなぁ・・・)
と心の中で感心するリト
「リトは計画性が無いのよ。ね、ヤミさん」
突然、ふられたヤミであるが冷酷に
「そうですね。駄目人間の典型ですね」
(そこまで言わなくても・・・)

「うわー!今日も徹夜かぁー!!」
リトは助けを呼ぶように叫んだのが聞こえたか知らないが、そのときドアをトントンと叩く音
「美柑か?」
「違います」
声で気づいたのかリトはドアの前まで行く
(ヤミか。こんな夜に何の用だろう?)
「な、なんか用でも・・・」
「結城リト。宿題が大変そうですね・・・クスッ」
(完全に馬鹿にされているな)
リトは少しムッと来る
「笑いに来たのかよ」
「そんなこと言っていいのですか?手伝ってあげようと思って来たのですが・・・」
ヤミはボソッと意外な一言を放ったため、リトは聞き返す
「えっ?」
「でも、その様子じゃいいですね。余計なお世話でした」
ヤミが自分の部屋に戻りそうなところを必死で止める
「わーっ!待って!お願いします!!手伝ってくださ~い!!」
「・・・仕方ないですね」

ヤミは比較的難しいものを引き受けた
「ありがとう、ヤミ。助かるよー」
「いえ、こらくらいの宿題は・・・では失礼します」
ヤミは部屋に戻る前に聞こえないぐらいの小さい声で一言リトに言った
「この貸しはいつか返してくださいね」
「えっ、なんか言った?ヤミ」

ヤミは部屋に戻ると、宿題にとりかかる
(けっこう難しいですね・・・)
悪戦苦闘していたようだ

「リト、朝食できたよ」
美柑の呼びかけにリトは起き上がる
「やっべ、寝ちまったのか」
リトは結局あの後すぐに寝てしまったようで・・・とりあえず朝食を食べに下へ行くが、ヤミがいないことに気づく
「美柑~。ヤミはどうした?」
「ヤミさん寝てるよ。なんか一晩中起きていたらしくて・・・。まさかリト、ヤミさんに宿題頼んだ?」
「そ、そんなこと・・・」
「頼んだんだ。ヤミさん疲れきっているよ。たい焼きの一つでもおごりなよ」
「頼んだんじゃないけど・・・でもそんな感じかぁ・・なんでもお見通しなんだな美柑は」
と言ってリトはたい焼きを買いに行った
(まったく鈍いよ・・・リトは)

ヤミの好物であるたい焼きを買ってきたリトはヤミの部屋に向かう
「ヤミ~、起きてるか?」
ドンドンとノックをする
ガチャ。寝起きの顔を覗かせるヤミ
「結城リトですか。宿題を取りに来たのですね」
「お、終わったの?」
驚くリトに気にせず、ヤミは宿題を差し出すと同時にジト目でリトを見つめ
「はい。それで、宿題を取りに来ただけですか?」
「いや違う。ありがとな。ヤミ。ほい、お礼にたい焼き5つ」
リトは慌ててたい焼きを渡す
「!!。こ、こちらこそありがとうございます。それでは早速いただきます」
ヤミはたい焼きを受け取ると早口でお礼をして、すぐにドアを閉めてしまった
(喜んでくれたかなぁー。あっ、もしかしたら怒ってるかも・・・)
すぐドアを閉めてしまったので不安になった
勿論ヤミが怒っている訳がなく、顔をやや赤くしながらうれしそうにたい焼きを食べている
「結城リト・・・罪な人ですね・・・」
思わずつぶやいてしまったヤミであった

リトはヤミのおかげで夏休みが終わる前に宿題を終えることができたそうだ