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1.
「リト……落ち着いて?
 兄妹でこんなこと……普通じゃないから、ね?
 リトだってそれくらいわかってるでしょ? 冗談だよね……?」
 美柑が瞳の奥底に必死で恐怖を隠しながら、必死で俺を説き伏せようとしている間にも
 俺はじりじりと距離を詰めている。
 ベッドの上、はだけたバスタオル一枚の美柑。
 どこか天井の隅で苛立つような虫の羽音がしている。
 薄暗い部屋。シャンプーの匂い。そして美柑の髪の匂い。
 俺はそれを狂ったように肺に送り込んで神経を昂ぶらせながら、
 美柑の呼吸から来たるべきその瞬間のタイミングを計る。
 そして、
「みかん……。美柑!」
「ひっ……」
 脱兎のごとく逃げようとした美柑を後ろから抱きすくめる。
「い、いや……! や! やだぁぁぁっ! リトの変態!!
 くっつかないで! って……」
 突然何かで喉をふさがれたように――おそらくふさいだものの正体は怯えだが――
 口をつぐんだ美柑の視線の先には、脈打つ俺の『其れ』。
「~~~~~っ、きっ、きゃぁぁぁぁっ!」
「こら、静かにしろ!」
「むぐ、うぅ……ぅぅぅ!」
 暴れる美柑の口を押さえながら、俺は腰を抱きすくめて美柑の股にそれを押し当てる。
「暴れると……入らないだろ?」
 指で怒張を美柑のまだ茂みの生える兆しすらない土手に押し当てる。
 そのままぎちぎちと腰を押し付け体重をかけてまだ入るには狭すぎる中へと侵入していく。
「い、いやぁぁぁっ……! 痛い! 痛いぃっ!
 リト、ゆるして、ゆるしてぇっ!」
「美柑、ごめん……」
 美柑の首をこっちに無理矢理向けさせると、唇を奪う。
「あ……」
 美柑が目に溜めていた涙が振り返った拍子に、はらりとこぼれた。
 唇から舌を這わせて、美柑の口内まで犯していく。
 もごもごと美柑が俺の舌を受け入れる。
 それを合図に俺は腰を押し進め、美柑の純潔を無理矢理に押し広げた。
「あぁっ……い、いぁぁっ……」
 もはや言葉にならない美柑のうめき。
 押し当てられた美柑の湯上りの肌。入るにはまだ早すぎるだろう美柑の中の感触。
 俺は初めて感じる快楽に気を失いそうになりながら、美柑の唇を味わっていた。
 
2.
 もともと、美柑はガードが甘かったのだ。
 ノースリーブのブラウスの腋から見える桜色の先端や、
 ホットパンツでソファに転がっているときの無防備なポーズ。
 もちろんまだ美柑はまだ11歳だ。
 だから今回のことも俺がおかしいに決まってる。
 恋愛経験もそういう知識も疎い俺のことだから、気の迷いだと自分でわかっていた。
 だから、俺は美柑をそういう目で見たり、そういうことを考えないようにしてきたのに。
 なのに。

 たまたまララが用事で家にいない夜。
 バスタオル一枚で家の中を歩いていた美柑を見たら、頭が真っ白になった。
 どうしても、こいつのことを犯してやりたい。
 そんな衝動が俺のあらゆる神経と血管を支配した。
 たった一人の妹なのに。
 こいつにとってもたった一人の兄なのに。
 どうしようもなくなった。
 後先のことなんか全部吹き飛んで、とにかく入れたくて仕方がなくなった。
 美柑の髪の匂いを肺いっぱいに吸い込みたい、
 美柑のうすくて柔らかい胸を手で包んでこねたい、
 こいつの中に入って、何度も何度も突き込んで、中で果てたい。
 それだけで頭がいっぱいになった。

「リト……いたい……いたいよぅ……」
 もっと小さかったときのように泣きじゃくりながら美柑が許しを乞う。
「うごか……ないで……よぅ……」
 俺はそれを聞いてやっと動きを止め、そっと美柑の頭を撫でてやる。
「あ……」
「美柑……」
 そう耳元でささやいてから舌を美柑の外耳の中にやさしくねじ入れる。
「ひゃ……」
 美柑が体を震わせる。
 俺はまた、さっきよりもさらにゆっくりと美柑の中で出し入れを始める。
 本能的な反射なのかそれとも快楽によるものなのか、
 徐々に湿って滑り、潤い始めた美柑の中を、
 出来るかぎりストロークの長さを取って、ゆっくりと出し入れする。
 脊髄に何かねっとりとした感覚がまとわりついて、
 また俺は美柑の洗い立ての髪の中に顔を埋めた。
 
3.
 俺は誘われるように美柑のあとを部屋まで尾けた。
 動物的な本能が、自然に俺の足音を殺した。
 美柑が部屋の電気を点けようとした瞬間、俺は美柑を後ろから抱きすくめた。
「ちょ……な、なにリト?」
「美柑……」
 俺は美柑の鎖骨に口をつけた。
「ひゃっ……なによ、きもちわるい……」
 そのまま舌を這わせて首筋へ。
「な、なにしようってのよ!」
 美柑が身をよじって俺のことを突き離す。
 俺もそのまま美柑をベッドの上に突き飛ばした。
 
4.
「あぁ……」
 自分の中から引き抜かれるとき、美柑は切なそうな声をあげる。
「ぅぅ……」
 侵入されているとき、美柑はまだ少し痛そうに顔をゆがめながら小さくうめく。
 湿り気をおびた温かい粘膜は俺を隙間なく包み込み、
 感覚を射精の次元へと導いていく。
「あぁ……リト……それ、やめて……」
 小さな背中に俺が舌を這わせるとき、
 美柑は嫌がるように誤魔化しながら、未知の感覚に腰を震わせる。
 何度も腰を打ちつけ、髪がぐしゃぐしゃになるまで互いの頭を撫で回し、
 舌をからめて、美柑と俺は痛みもその前も後も、すべてのことを忘れて絡まりあった。
 時間は限りなく短く感じられて、あっという間に登り詰めてしまう。
「うっ……」
 喉を反らすと、中に入ったまま、美柑の奥に精を解き放つ。
「あぁ……。リト……っ。
 ひどい……赤ちゃん……できちゃう……」
 口で拒絶を意味しながら、それなのに美柑が唇を求めてくる。
 美柑の中に体温が染み渡っていく。
 そして、荒い息が収まった頃、また俺は動き始める。
「あっ……ぁっ……」
 美柑が俺の鎖骨に口をつけながら短い声を漏らす。
 互いの体をしっかりと抱きしめあい、何度も絶頂する。
 萎えることなんかなさそうだ。

5.
 春菜ちゃんやララもいるのに。
 なぜ俺はよりにもよって自分の妹である美柑でなくてはならなかったのか。
 自分でもまったくわからない。
 ただ、衝動的な部分ではもちろん、今も心に微塵もゆらぎはなく、
 できるはずもないのに、この後、美柑を大切にしていきたい、
 そんな身勝手な想いすらあった。

「すぅ…………すぅ…………ぅぅん、リト……」
 美柑は俺の腕の中で甘えたように寝息を立てている。
 さっきまでの激しい行為も痛みも忘れたように。
 ――こいつ自身もそれを望んでいたのだろうか。
 美柑の安らかな寝顔を見ていると、そんな気もしてくる。
 まずありえないことなのに。
 俺はなぜかその点も含めて、今後のことに関して泰然自若としていて、
 美柑を片腕に抱いたまま気持ちのいい深い眠りに落ちていった。
 
6.
 翌朝。
「昨日はどうだった?」
 帰ってきたララがニコニコしていた。
「な、なんのこと? なんで……お前」
 目が丸くなる。
 そのことを、と言いかけて飲み込んだ。
 朝になって一人で必死で片付けたのに。まさか女の勘ってやつか?
「えー? せっかく私がいない間、リトがさびしくないように、
 人肌恋しくなる道具作っていったのに……。気づかなかった?
 名づけて、ゲッチューハイフェロモン君!」
 宙に突き出したララの指先に留まった、蚊サイズの虫型メカ。
「これがリトがさびしくならないように、
 頭上から人恋しくなるフェロモンを振りまいてたはずなんだけど……」
「……ララ様、人肌恋しい、というのはさびしい、ってことと同じですよ?」
 ペケがあきれた声で指摘する。
「えーっ? そうなの?! リト、じゃあもっとさびしくなった?
 ごめんね、辛い思いさせて……?」
「え……いや……」
 答えに詰まっている俺の横を、顔を真っ赤にした美柑が早足で通り過ぎていく。
 つられて思わずそっちに視線を走らせると、
 顔を赤らめたまま上目遣いでこっちを見ている美柑と目があった。
 コンマ数秒の沈黙のあと、美柑は片目を閉じてから、
 ぷいっ、と踵を返して玄関に向かった。
(何だアレ……ウィンクのつもりか? もしか妹フラグ立っちゃったのか?)
「ねぇ……リト、聞いてる? さびしくなかった? ごめんね?」
「大丈夫だってば、はは……」
 俺はララに適当な言葉を返しながら、
 さらに角度を増やした恋愛図形の複雑さに、内心ため息をついた。

(未完                ――……みかん。)