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番外SS「summer orange」


真夏の日の昼下がり、強い日差しを和らげるように吹く優しい風が、結城家のカーテンを揺らしている。
そのリビングで、一人の青年に覆い被さり全身を震わす、少女の姿があった。

「リト…リト、リトぉっ…!」
「おっ、おいっ…み、美柑…」

夏日に照らされたフローリングに仰向けで寝かされたリトの四肢を、全身を目一杯に使って押さえつけている美柑。
熱い息を細かく吐きながら、潤みきった目で見つめてくる妹の姿に、リトは戸惑い抵抗する力を込められずにいる。

(あれ…なんで私、リトに抱きついて…
あ、そうだ…セリーヌがコーラ飲んじゃって…花粉を…
うぅ…でもなんか…気持ちいい…
リトにくっついてるだけで、身体中が…ジワジワって…あったかいよぉ…)

「あ…リト、汗かいてる…」
「えっ?ちょっ…くあっ…!」

美柑はリトの額に垂れている大粒の汗を、舌をべろりと伸ばし、擦り付けるように舐めとり、そのまま円を描くように、首筋まで唇を這わせていく。

(あ、リトの…しょっぱい…
ん、ふぅっ…!な、なに…?
おへその下が…ジュワジュワッ…って…
それにっ…なんか硬くて熱くて、ビクビクしてるのが…当たってぇ…)

「リ…リトぉ…っ…!」

その込み上げる波を荒げるように、美柑はきつく内股を締め上げつつも、リトとの接点の中心にある突起に、思いきり下腹部を押し付けていく。

「わ、あ…み、みか…ん…」
「はぁ…ぅぅ…おにぃ…ちゃぁん…」

口周りに残ったリトの汗を味わうような舌なめずりをした美柑は、そのままリトのベルトに手を掛け――


――――――――――――――

真夏の日の昼下がり、強い日差しを和らげるように吹く優しい風が、結城家のカーテンを揺らしている。
そのリビングで、一冊のノートを手に立ち尽くす、一人の少女の姿があった。
ノートの表紙にあるタイトルは、

『H計画:シナリオ案・結城美柑編』

である。

「…なっ…ななな、なんなのコレぇー」

そのあられもない内容に美柑が驚愕していると、別段なんのこともなし、という表情のモモがリビングに入ってきた。

「あらら…見られちゃいましたか。私ったら、うっかりテーブルに起きっぱなしに(はぁと)」
「も…もう!モモさん!こんなっ…イタズラにも限度ってものがあるでしょ!
こんなもの没収!ていうか処分!」
「ああっ、あうぅ…せっかく徹夜で考えたのにぃ…」
よよよ…と、ゴミ箱に破り捨てられていく計画書に、弱々しく手を伸ばすモモ。

「まったく…あーもう、なんか汗かいちゃったよ…ちょっと早いけど、お風呂入ろっかな…」
「まう、まうーっ!」
足元に目をやると、セリーヌが美柑の脚を掴んでいた。
「ん?セリーヌもお風呂入る?」
「まうっ!」
「あはは、うん、じゃ一緒に入ろっか」

セリーヌと脱衣所に入り、スルスルと服を脱ぎながら、美柑は大きくため息をつく。

「まったくもう…本当、モモさんには…って、モモさんっ」

いつの間にか、美柑の背後に潜んでいたモモは、脱衣カゴに脱ぎ捨てられた直後の、純白のパンツを手に取っていた。

「あれぇ…美柑さん、パンツが少し湿ってるような…うふふ…」
「やっ!違っ!ちょっ、返してよぉっ!」

脱衣所にドタバタと大きな音が響く。

「おい、どうした、なんか落としたの…か…」

駆けつけたリトの眼に飛び込んだのは、四つんばいの態勢でモモに覆い被さった、美柑の下半身だった。

「…あ、あ、ああ…!」
「ごっ、ごめ、ごめ、ごめ…」
「で…出てけっ、バカぁー!!」
「ぐあああっ!!」

手元にある硬そうな器物を、ありったけ投げつける美柑。
それらを急所を中心に全身にくらい、悲鳴をあげるリト。
口に手をあてがい、気まずそうなモモ。
その賑やかな様子を、満面の笑みで眺めるセリーヌ。

本日も変わらずいつも通り、結城家は平和である。


to be continued...?