東京高速N1系電車(とうきょうこうそくえぬわんけいでんしゃ)は大練線・中東京線直通の「直通特急」専用車両として製造された直流特急型電車。
また本項では、ほぼ同一設計の同社の特急型車両東京高速N2系電車(とうきょうこうそくえぬつーけいでんしゃ)についても述べる。
概要
N1系2007年9月のダイヤ改正より設定された大練線・中東京線直通の「直通特急」ユニティーライナー・サンライズ・ゆうなぎ専用として東急車輛製造で製造された。
また、N2系は2007年12月に開通した野城線を経由して東都急行に直通する「直通ライナー」モーニングアクセス・イブニングアロー専用に東急車輛製造で製造された。
全編成がアルミ合金製ダブルスキン構造。
MT比は4M4T
主要諸元
N1系
編成両数 |
8両 |
起動加速度 |
3.0km/h/s |
営業最高速度 |
130km/h |
設計最高速度 |
160km/h |
減速度(通常) |
4.0km/h/s |
減速度(非常) |
4.6km/h/s |
全長(中間車) |
20,000mm |
軌間 |
1,067mm(狭軌) |
電気方式 |
直流1,500V |
モータ出力 |
150kW |
主電動機 |
三相交流電動機 |
駆動装置 |
WN平行カルダン駆動方式 |
制御装置 |
IPM |
ブレーキ方式 |
HRA-R(回生併用電気指令式空気ブレーキ) |
保安装置 |
東高ATS・TH-TASC・東都ATS |
N2系
編成両数 |
8両 |
起動加速度 |
3.0km/h/s |
営業最高速度 |
130km/h |
設計最高速度 |
160km/h |
減速度(通常) |
4.0km/h/s |
減速度(非常) |
4.6km/h/s |
全長(中間車) |
20,000mm |
軌間 |
1,067mm(狭軌) |
電気方式 |
直流1,500V |
モータ出力 |
150kW |
主電動機 |
三相交流電動機 |
駆動装置 |
WN平行カルダン駆動方式 |
制御装置 |
IGBT-VVVFインバータ制御 |
ブレーキ方式 |
HRA-R(回生併用電気指令式空気ブレーキ) |
保安装置 |
東高ATS・TH-TASC・東都ATS |
車両用途
直通特急
現在は営業に就かない列車以外は完全分離を行っている大練線と中東京線を、乗り換え無しで往来できるようにと設定されたのが直通特急である。
愛称にユニティーライナー・サンライズ・ゆうなぎがあり、停車駅などに多少の差がある
「unity」という単語を使用し、大宮と横浜を強く結びつける事を示している。
1時間に1本。
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朝間ラッシュ時に大宮方面に運転される。途中成城学園前とつつじヶ丘が停車駅に加わる。
夕間ラッシュ時に横浜方面に運転される。サンライズと同じく途中つつじヶ丘と成城学園前に止まる。
直通ライナー
ラッシュ時は特に乗客の集中する二子玉川から新宿・東京・上野方面へ、早く快適に移動できるよう設定された種別。
愛称はモーニングアクセス・イブニングアロー。この後にそれぞれ東京又は上野がつく。
また、イベント限定で走る海浜幕張行きは、メッセライナー幕張という愛称で運用に就く。
横浜→東京、二子玉川→東京
横浜→東京、二子玉川→新上野
東京→横浜
新上野→横浜
大きなイベントの時に運転。
車両解説
外観
白をベースとし、腰部にスカイブルーの帯が入る。
前面中央には愛称名を表示する回転幕が設置され、側面にも同様の表示を行う方向幕が付いている。
なお、前面貫通扉は中央についている。
ほとんど地下を走行するため、制御車を除いて全車両が1ドアで、乗降の利便を重視した片開きワイドドアを使用。
台車は軽量化と乗り心地の向上を両立させるべく、ボルスタレス台車にヨーダンパ・軸バネオイルダンパを装着している。
M1・M3にシングルアームパンタグラフを2基ずつ装備している。
ヘッドライトはHIDを使用し、テールライトはLEDを使用。
乗務員室・運転台
客室側からは壁で遮られているため、営業運転時は車外から以外見ることができない。
マスコン・ブレーキは横軸レバーのツーハンドルマスコンを採用している。
室内は貫通扉への通路を確保するため、機器類が運転台側(左側)に寄っている。
ただし非常通路は斜めに確保している上、乗務員室の広さを十分に確保しているため、圧迫感は少ない。
車内設備
座席は転換クロスシート(リクライニング)で、1人あたりの占有できる場所を広めに確保している。
乗降用ドアと客室内は車内のドアにより隔離されており、車内ドア上にはフルカラーLED案内表示機が設置され、次駅案内や現在駅(通過駅も含む)、ニュースなどを表示する。
全車禁煙だが、空気清浄機も設置されている。
窓は車内からの金属支持。
制御装置・ブレーキ装置・補助電源
N1系では三菱電機製IPMを使用し、保安性の向上を図った。
ただし、N2系では普及しているIGBT-VVVFインバータ方式を採用した。
ブレーキは回生ブレーキ・空気ブレーキを使用。0km/hまでの回生制御を行う。
補助電源はSIV(静止型インバータ)を使用。
運行区間
- 大練線 (全線)
- 中東京線 (上石神井~横浜)
- 野城線 (全線)
- 東都急行本線 (横浜~東都横須賀)
- 東都急行彩多摩斜行線 (中野~新上野)
- 東都急行房総新宿線 (中野~東京)※臨時で海浜幕張まで乗り入れることも多い。
基本的に直通特急にはN1系、直通ライナーにはN2系が入るが、逆になることも珍しくは無い。
最終更新:2009年02月12日 23:26