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Side Veronica  「…ヴェロニカ・ビリアッツィさん。 リエステール教会司教からの書簡、確かにミナル教会司祭にお渡ししました。 こちらが受領証明書になります、お持ち下さい。」 「…ご苦労様、失礼します。」 清らかな水の恵みに包まれたミナルの教会。 支援士・ヴェロニカは書簡配達の仕事で、この町を訪れていた。 (…ふぅ、これで一仕事終わりね。 …明日のバレンタイン・デー、チョコレートはどうしようかしら? 早く帰らないと、リエステールのお菓子は売り切れてしまうかも…。) ミナル聖堂を出て、何気なく大通りを歩いていると、彼女の脳裏に先日の出来事が 浮かび上がる。 (ねぇっ、ヴェロニカ! ボクこの前、仕事でミナルに行ったんだけど、その時寄ったお菓子屋さんのケーキが とっても美味しかったンだよぉ☆ …でも、その時は売り切れだったチョコトルテは、もっと美味しいッて噂なんだ。 今度ミナルに行くときこそ、食べたいなぁー♪) 無邪気な少年がはしゃぐような、屈託のない眩しい笑顔。 その娘の喜ぶ表情が、自分に向けられるとしたならば…? 「!!」 戦いの場で空を駆けるべく鍛えられた足が、彼女の記憶の中にある件のお菓子屋を目指して 走り出す! …………………………。 ……………。 ……。 〈カララランッ!〉 「いっ! …いらっしゃいませ。」 「…チョコトルテは、あるかしら?」 「はい、あとひとつございますが…。」 「…良かったわ、それを頂戴!」 [[《BACK》>すいーと・ぶらうん・すとーりーず]]

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