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「まずは…。」
目を閉じ、何かを呟いている。
「…せいっ!」
<ガギィ!>
「…むぅ、期待はずれだな。やっぱ指紋とかで出てくるもんか?」
階段を上がって、一人の異人の亡骸を引きずってくる。
「おりゃ!」
無理やりくっつけるがこれもまた反応なし。
「…………。」
「………はぁ。ん?何で外にも舵があって中にも?」
「趣味じゃないの?
きっと舵握ってないと気持ち悪くなって吐いちゃう病。」
「おいおい…どんな病気だ。それ…。」
ずぶ濡れのポーチから液体を出して、その舵に塗り始めた。
「あったあった。指紋。全部違うな…一気にやるのか。」
舵の握る場所に一つ一つ違う指紋。
「イルー、死体あと4つ。」
「え~…。」
「早く。」
死体に一つ一つの取っ手を握らせた。
「せーの!」
思い切り手前に引くと舵がいきなり取れ、まだ取っ手がある。
「…まわすんだよな?」
片手を突っ込み左に回らないので右に回す。
<ゴゴゴォォ…>
音を立てて、魔方陣と石が上に出てくる。
「成功っと。こうなりゃこっちのもんだ!」
真っ黒な剣をクルクルとまわし、妖しく光る石を土台と魔方陣を巻き込んで破壊した。
「これで…媒体と共に魔方陣も使えない。此処の船はね…。」
魔石は一瞬にして輝きをなくし、ボロボロと崩れて灰になった。
「さて…後は。」
<ガンッ!>
「え…もしかして、穴あけた?」
「その通り、走るぞ!」
剣を抜いた場所から水柱が上がり、水位が上がってくる。
「あわわわわ!沈む沈む~!」
慌てて船室から出て海に飛び込んだ。
「はぁ…危なかった。」
「…なんだあれ、無茶苦茶じゃねーか!」
視界に飛び込んできたのは、護衛艦、結界護衛艦の比べ物にもならないくらいの巨大な敵旗艦。
「…とりあえず、近くまで行くか。」
二人は再び船を漕ぎ出した。
少し風が吹き、波も徐々に高くなってきていた。