「はーい♪ 全国の美女美青年!! 私の元に集まれー!! その他の奴等に人権は無ぇー!!」

「せ、先生!! いきなりその他の人たちを全否定ですか!!?」

「冗談よ」

「せ、先生・・・全然冗談に聞こえなかったんですけど・・・(汗」

「まあ、そんな事は良いじゃないどうだって♪」

「い、いいんですかぁ~・・・(涙」

「さて、ここでは皆さんがこの『エリアルワールド』について疑問に持っている事をバシバシ切り伏せて行こうと思ってるわ」

「き、切り伏せるって・・・」

「なによー。エルナせんせ。カーディアルトだけど攻撃系なんだぞー」

「せ、先生・・・誰も聞いてませんって」

「ま、良いわ。聞かれれば世界的に大きな疑問からぶっちゃけどうでも良いかも知れない質問、果ては私やリスティのスリーサイズまで何でも答えるわよ!」

「な・・!! 何で先生がわたしのスリーサイズまで知ってるんですかっ!!!」

「ふしぎふしぎ」

「な、流さないで下さい~!!」

「あ、でも、あくまで答えられるのはエリアルワールドって世界の事と、メイン運営を行っている神無月カイというヤツの作った世界だけで、他のお方が作ってくださった世界にはさすがの私も関与でき無ぇわ」

「せ、せんせぇ~・・(涙」

「さて・・・今日は第一回だし、まずは補足的な説明の方から入ろうかしら」



『アルティア教会ってなんなの?』



「これはまさに私達のためにある質問って感じね」

「うぅぅぅ~・・(睨」

「そう怖い顔しないの。減るものじゃないでしょ?」

「わたしの精神が磨り減ります!!」

「あはは~。りーりんは可愛いなぁ♪」

「うぅぅ・・もう良いですよ・・(泣」

「さてと・・・アルティア教会の事だけど・・・」



 アルティア教会


 今でも魔物と人が戦う世界ではあるが、遥か昔では、更に人と魔物がそれこそ骨肉を争うような戦いを繰り広げていた。

 今でこそ魔物が街を壊すという愚かな行為は無いが、昔はそんなことが平然と行われていたと言う。

 そして、それに歯止めをかける為に、とある王国はレンジャーナイト・パラディンナイトの兵を集めて、『聖十字騎士団』を結成する。

 ただし、それは如何に実力があれど所詮は寄せ集め。統率力に欠けた。

 しかし、そこに一人の女性が現れる。

 彼女は天才的なカリスマ性を用いてバラバラだった聖十字騎士団を進軍させ、魔物の蹂躙をことごとく打ち破ったのだ。

 彼女の名は『アルティア』。死後、彼女の功績が讃えられ『護る』事を信仰する人々の心の支えとなった。

 それが現在まで続き、『アルティア教』のアルティア教会としてリエステールを中心として各地に広がっている。



「こんな感じかしら」

「ふぇぇ~・・・わたしにとっては復習ですけど、やっぱりアルティア様は凄いんですね~」

「あとは、細々とした点を教えてあげるわ。・・・ で も (にこり)」

「びくっ!!」

「かなり機密事項にまで入り込んだことを教えるから、教会のお上には内緒にしてね♪」



 アルティア


 シュヴァル出身の田舎娘。

 果物を売りに街の方に行商している途中に魔物に襲われた所を聖十字騎士団の一人に助けられる。

 その後は保護され行商を終えるも、魔物に襲われ続ける不幸属性を持った、かなりのドジっ娘であり、

 ぶっちゃけ、能天気な本人よりも、見ている方がハラハラさせられ続けたという。

 その為、いつの間にか聖十字騎士団の中で『彼女は護るべき存在』だという一つの目標が掲げられ、

 あれよあれよと言う間に指揮官という立場に立たされてしまった。

 しかし、その能天気な話し方とは対象に、見事な軍事指揮を行い、魔物との戦に幾つも勝利する。



 アルティア像


 既に魂が昇華してあるが、一時期はアルティアの魂が宿り、アルティア教会の『形見』と化した像。

 昇華の際、格上の魂として分散し、アルティアの意思が宿る乙女を『聖女の器』と呼んだ。


 ※格上の魂の分散

 『世界における存在力=魂の大きさ』となり、あまりに大きくなりすぎると、そのまま輪廻の枠に乗ると次の転生体も同様の影響力を持つようになってしまう

 その上、魂と言うのは転生するごとに萎縮して、宿る間に成長して・・と、だんだんと大きくなっていくために、この分散が無かったらバランスが崩壊しかねない。

 ので、魂を分散させ、何人かの転生体に宿る。というのが正しい形である。

 因みに、魂は何度も転生を繰り返すうちに劣化するので、その時に完全な眠りに付く。と言えるだろう。



 聖女の器


 アルティアの分散した魂の一部を手に入れた乙女の事。

 世界に常にただ一人だけ存在すると言う人物。

 つまり、聖女の器が死んだ時に新たな聖女の器が宿る。という流れである。

 もちろん、聖女の器が生きている間は他の乙女たちは聖女の器になることは無い。



 セントロザリオ・アリスキュア


 教会に所属している『生徒』と言う段階では、ジャッジメントやビショップ・カーディアルトになることは出来無い。

 その上、生徒の状態では『禁欲』という概念を植えつけるために、

 『物欲』の禁止・・・部屋は机と修道服入れ。あとはベッドに白い布団のみ。女子は化粧品を禁ずる。学内での私服は厳禁(街中では構わない)

 『食欲』の禁止・・・食事は三度決まった時間に出された量のみ。それ以外の物食いは禁じられている(「私は隠れて食べてたけどね」[エルナ])

 『性欲』の禁止・・・生徒時分では一切の色恋を禁ずる。聖君・聖女で無くなった者は、破門・堕落者の烙印を背負う事となる。

 という三つの禁欲を行うこととなっている。

 また、生徒で無くなると、忙しい場合は決まった時間に自室で祈りを行っても構わないが、

 生徒の時分では聖堂に集合して全員で祈りをしなければならない(「まあ、私はよくボイコしてたけどね」[エルナ])



「・・・・」

「まあ、真実なんてんなモンよ」

「あ、アルティア様が・・・能天気の天然・・・○| ̄|_」

「んじゃあ、次に行くわよー」



『支援士の依頼のランクって何?』



「支援士には依頼のランクとして低いほうから『E』『D』『C』『B』『A』『S』と六つに分けられるの」

「なんで六つに分けたんですか?」

「そりゃあ・・・そうね。じゃあ、リスティ。例えばアンタが支援士になったとするわ」

「(こくこく)」

「支援士になりたて、右も左も判らない。そんな時に『グランドラグーンの討伐任務』なんて出来る? そりゃ、報酬は高いでしょうけど」

「で、出来るワケ無いじゃないですかぁ~!!」

「そう。出来るワケが無い。普通はそう考えるんだけど、目先の報酬にしか目が無い支援士も居るの。
 そう言うヤツは無謀だって冷静に考える前にその依頼を請けてその依頼に向かうわ・・・そして、死に失せる」


「・・・・・うそ」

「ホントの事よ。・・・昔は支援士自身が出来る仕事と出来無い仕事を選定していたわ。それを見極めるのも支援士としての『力』となるから。
 でも、残念ながら、十年ほど前に冒険者が流行りだしてからこういう事が起こり始めたの・・・一攫千金を狙う冒険を行う資金を手っ取り早く貯める為にね。判った?」


「はい。判りました・・・でも、六つのランクにはどういう意味があるんですか?」

「そうね・・・じゃあ、これを見て」



 ランクE:街の中での手伝い。店番。迷子探し。子守りなど、まさに初心者向けの仕事

 ランクD:リエステール・リックテール街道での護衛。物品の伝達。簡易な指定魔物の討伐

 ランクC:中級ダンジョンから物品の入手。ある程度の指定魔物の討伐

 ランクB:ダンジョン内への護衛。上位ダンジョンからの物品入手。


 ランクA:特定人名の救護・援助。特定場所。街の救出。危険な上位魔物の討伐

 ランクS:首都の防衛。魔物との大戦。特別強制任務



「簡単にはこんな感じね。でも、例外や振り分けられない仕事には仕事を紹介する人物がランクを選定するわ」

「例えば、リエステールなら酒場のマスターさんとかですか?」

「ええ。もちろんお国も馬鹿じゃないわ。選定して仕事を渡す人物がどれだけの功績を持っていたか調べるもの。
 その点、リエステールの酒場のマスターはベルセルクとして十分な活躍をしていたし、文句なしよね♪」


「あ。先生、そう言えば」

「なぁに? リスティ」

「酒場のマスターさんが『護衛なんかの重要度はDクラス。選ぶのは支援士の権利』とか言ってたんですけど・・あれって何なんですか?」

「それはもう一度、上に書いたランク振り分けを見てもらえば判ると思うんだけど・・・BとAの間にちょっと空間を空けてあるでしょ」

「はい」

「つまり、ランクAとランクSの任務だけしか、紹介所は支援士へ強制することが出来無いの。
 だって、支援士だって休みは欲しいし、個々人で様々な事情を抱えているわ。ヴァイだったらトラウマで護衛が出来無いし。
 だから、B以下の任務では強制権が無いの。
 ・・・もちろん、強制するのはランクAやランクSの仕事が可能な支援士だけなんだけどね」


「そうなんですか・・・・。あれ?『ランクAやランクSの仕事が可能な支援士しか強制出来無い』って・・・じゃあ、ランクAやランクSの仕事が可能な支援士が全員仕事中だったらどうするんですか?」

「その場合は・・・そうね。例えば、ヴァイなんかはランクAの支援士なの。その彼が『手紙の伝達』というランクDの仕事をしていたとして、緊急的なランクAの仕事が来た。
 しかし、手が空いているのはランクCが許可されている支援士のみ。そしたら、ランクA以上の支援士が行っている仕事・・・この例の場合ならヴァイの手紙の伝達ね。
 それを追いかけて、事情を説明し、代わりを果たすの。そして、ヴァイはランクAのその依頼に向かう。って所ね」


「先生。それだと『手紙の伝達』の報酬はどうなるんですか? だって、そうじゃないとヴァイさんが・・・・」

「いい質問だわ。そう、もしもヴァイがその支援士と任務交代する時が、まさに依頼終了前だったりしたら、ヴァイは凄く損よね。
 だから、もしもランクA以上の緊急依頼が入った時は、リエステールがある程度報酬を見てくれるの。つまり、報酬は二人共に払われることになるわ」


「? じゃあ、なんで『全額』じゃなくて『ある程度』なんですか?」

「お金持ちの貴族かなんかは、自分の依頼を最優先にやって貰う為に、時々バカみたいな金額をつける時があるのよ。
 そんな依頼の報酬金を任務交代があったからって全額補償してたんじゃ、私達の払ってる税金がバカみたいに多くなっちゃうじゃない。
 リエステールのお金だって所詮は私達が払った税金なんだから」


「あ・・そ、そうですね・・(汗」

「そう言う時は、依頼紹介所の方で報告を受けた時に紹介所の人が報酬金と補償金の二つを判断の基に調整をして、二人の支援士に報酬を受け渡すのよ。判ったかしら?」

「はい♪」



 支援士ランクの基準


 紹介所の受付人物が支援士を見て、時々ワンランク上の依頼を出す時がある。

 それを無事に終了させた時に、支援士ランクが上がるのだ。

 つまり、仕事が試験である。と言えるだろう。

 もちろん、支援士はどの仕事が試験か。など知る由も無いので、仕事の終了時にいきなり告げられるというのが常。



 支援士の歴史


 遥か昔、魔物が街を蹂躙するほど凶悪だった時代に、支援士は誕生した。

 その時は支援士という名前ではなく、国や部隊などに入らず、『傭兵』と呼ばれる人々の事がそれであった。

 国や個人から報酬を貰い、その人たちを護衛したり魔物と戦ったりするのが仕事だと言えた。

 それが『支援士』と呼ばれるようになったのは、魔物の活動が落ち着き出し、破壊された街や村を援助する際に、

 何かと不都合を無くす為、リエステールに置かれた『支援者紹介所』を傭兵達がこぞって利用し始めたのが出始めとなる。

 それ故に、今ではその『支援者紹介所』の配布する仕事内容のまま、

 魔物退治だけではなく、いろいろな仕事をこなす便利屋的存在になった。



 支援士兼冒険者


 ほとんどの支援士が冒険者で冒険者が支援士といわれている。

 別に、支援士でなければ冒険者になることは出来無い。と定められているワケではなく。

 いつもは畑を耕している農夫でも、冒険者登録を行っていればランクに合ったダンジョンへ潜ることは出来る。

 しかし、そう言う人は九割九分居ない。

 というのは、支援士と冒険者には『魔物を退治する』『物を運ぶ』『色々な場所に行く』など、共通する所が多いからである。

 故に、冒険者にとっての支援士の仕事は『冒険の訓練が出来て金が貰える』程度の考えでしかない。

 また、冒険一つ行うのには入念な準備や情報入手、予備武器や薬・食料の購入など、深く潜る場合には多量にお金が掛かるため、

 冒険をせず支援士だけをやっている。と言う人は居ても、冒険者だけをやっている。と言う人は居ない。

 つまり、冒険者をやってる人は、確実に支援士を兼業として持っているのだ。




『ジョブや能力について詳しく教えて欲しい』



「まあ、第一回ならば絶対に来るとは思ったけど・・・。どうかしらリスティ、何か聞きたいことがある?」

「あの・・・先生。ジョブって何ですか?」

「あー・・・ジョブって言うのは『職業』のことね」

「・・・? 支援士も職業じゃないんですか?」

「支援士は立派な職業の一つよ。でも、ジョブって言うのは中でも『軽戦士ブレイザー』とか『魔法少女ウィッチ』とか、
 そう言った・・・あー、特性って言うのかな?
 とにかく、自分の持つ特徴の戦法を使う大まかな『称号』の事ね。例えば、私ならば『カーディアルト』っていう回復補助専門のエキスパートだし
 リスティならカーディアルトやジャッジメントになるための修行を積む段階の『アリスキュア』でしょ?」


「あ、はい。アリスキュアです」

「それが『ジョブ』なの。ジョブには今のところ、一般的には下級ジョブに七つ。上級ジョブに14つ用意されているわ」

「・・・? 一般的に、ですか・・・?」

「そう。下級ジョブの7つは殆ど例外が無いのだけれど、上級ジョブには更に上の特殊ジョブという例外が存在するの」

「それって・・・やっぱり、特殊ジョブの方が上級ジョブより強いんですか?」

「そうね・・・ステータスの面では大した差は無いわね」

「え? じゃあ、なんで特殊なんですか?」

「ステータスでの差は大したこと無いんだけど、特殊ジョブには『特徴』が付くの」

「『特徴』・・・?」

「そう。例えば『クレセント』+『妖精“リムル”(←名前は一例)』で『妖精の涙フェアリーティア』と呼ばれるジョブになれるわ。
 ちょっと余談だけど、このジョブは『ユグドラ・ユニオン~リザルト~』の主人公『ライル』のジョブね。だから、彼は『クレセント』である。とも言えるわ」


「(こくこく)」

「でも、ステータス自体は変わらないの。だってそうでしょ? 妖精から魔術の耐性加護を受けるかも知れないけど、クレセント本人自身が強くなったワケじゃ無いわ」

「あ・・・そうか。そうですよね。この場合は妖精さんにサポートして貰ってるってだけで、強くなったりはしてないですよね」

「そうね。さって、もうリスティが答えを言っちゃってるようなものだから判ると思うけど、この場合はステータスは変わらないけど、
 特性に『妖精が一緒に戦ってくれる』というプラス条件が付属するって考えられるの。だから、フェアリーティアが戦闘をする場合は、妖精さんのサポートをストーリーに描くことが出来る。って事になるわね
 あくまでエリアルワールドは『みんなで作る物語』だから、ステータス面だけを考えててもダメなの。ステータスはあくまでどんなキャラであるか参考にするためのモノだしね♪」


「ふぇ~・・・あの、じゃあ先生も特殊ジョブになれるんですよね?」

「ええ。私は今でも『カーディアルト』って名乗ってるけど、ステータスの降昇をする補助魔法を犠牲にして聖光攻撃の能力を多く覚えたわ。あと1~2個攻撃能力を覚えれば特殊ジョブの名前になるかも」

「わぁ! どんなジョブ名なんですか?」

「それは、個々人で考えるものなの」

「・・・え?」

「○○のジョブに△△の条件で□□の特殊ジョブ。っていうのは、作っていただく人に考えてもらうことになるわ」

「え・・じゃあ、バラバラになっちゃうんじゃ・・・?」

「そうね・・・その点はちょっと危惧しているんだけど、偶然に条件が被って、違う特殊ジョブ名にならないように、他の人の作品を見て貰いたいのよね・・・。
 まあ、そうならない様に出来る限りは規定のジョブで通して欲しいって願ってるわ。もちろん、自分だけの特殊ジョブを。って考える気持ちは判るんだけれど、
 そこはグッと堪えて、規定のジョブで通せる場合はそちらを選んで欲しいわね・・・」


「じゃあ、先生。補足をお願いします」



 他世界から渡って来た場合のジョブ


 (勝手にこの場に名前を挙げますが)龍獅さんの作品ブレイカーズの主人公『ティール』は最強クラスの戦士ではあります。

 しかし、こちらのエリアルワールドに飛んだ時、『協力する世界』という『制限』が含まれるために最強クラスの戦士とは言えある程度力の制限を受けてしまいます。

 つまり、『エリアルワールドという世界の支援士や冒険者達のレベルに合わせるために、世界に合わせて能力の平均化が行われてしまう』ということなのです。

 例えば、ブレイカーズの世界では、エリアルワールドの酒場のマスターに匹敵する攻撃力を持っていたとしても、エリアルワールドでは『攻撃力・素早さ特化型』と言うことで、

 純粋な『攻撃力特化型』の酒場のマスターとの力比べには負けてしまいます(※攻撃力と素早さに6:4や3:7等、割合いで分配されてしまう為)

 これは、何も龍獅さんのブレイカーズのキャラに言える事だけではなく、他の作品。果ては『神無月カイ自身の作品のキャラ』にも当てはまります。

 例えば、聖勇者伝記のセイジ。彼は『素早さ特化型』の『ブレイブマスター』で、条件『ワールズエンド使い』と言うことで『聖勇者タイムフォース』の特殊ジョブですが、

 ブレイブマスターの制限で「ボルティカルクラクト」や「インフェナリィハグ」等。『能力』を魔法と言う形で使用することは出来ず、使えるのは特技のみとなります。



 絶対にパワーアップはしない。と言う訳ではない


 例えば、条件で『聖女の力を身の内に取り込む』などで特殊ジョブになる場合。

 その場合は、ある程度ステータスが強化されます。

 アイテムや何らかの能力を所持する条件などで特殊ジョブに昇格する場合は、基本的には上級ジョブとステータスに変わりはありません



 キャラのステータスを考える事


 あくまで参考ではあるけれども、ステータスを考えて置けば、キャラクターを見直す時に役に立つ。

 その、一般的な記入のしかたをご紹介。

 名前:
 性別:
 年齢:
 ジョブ:
 能力:
 武器:
 防具:
 その他:
 形見:
 所持特技(能力魔法):
 備考:

 別段。ここまで細かく記入しなくても、防具やその他、年齢や性別なんかも理解しているのであれば記入する必要は無い。

 考えるだけでも結構楽しかったりする。

 なお、見た目とか性格とか、何かシナリオに含める付箋とかは全て備考に含まれる(言うなればメモ帳みたいなもの)



『形見ってなんなん?』



「形見・・・か。例えば、私の持ってる形見なんかはこれね」

「うわぁ・・・キレイなペンダント・・・。これって・・・翠水晶石?」

「そう。妹にね、プレゼントしたの。自分で見つけてきてね」

「妹さん。凄く喜んだんじゃないですか♪」

「ええ・・・。そりゃもう、たぶん一番記憶に残っている表情ね。すごく笑顔になってくれたわ・・・・」

「? ・・・あ」

「気付いたようね。そう、妹は亡くなったわ。病死だった。だから、『形見』なの」

「ご、ごめんなさい・・・」

「いいのよ。しんみりしちゃったけどね。んで、形見って言うのはその『思い出の物品』に『亡くなった人の魂が宿る』時、その思い出の物品が形見となるの。
 もちろん、宿らなくても思い出の品は『形見』だけどね。この場合の形見は『亡くなった人の魂が宿る』場合の形見を説明するわ」


「あ・・・ところで、妹さんの魂は・・・」

「宿ったわ。でも、直ぐに昇華した。まずはその『昇華』ね。
 昇華っていうのは、形見をアルティア教会に持っていって、魂の昇華の儀式を行うの。
 そうすれば、御霊は安らかに天へと昇り、輪廻の枠に戻るのよ」


「輪廻・・?」

「輪廻って言うのは・・・詳しくは辞書かなんかで調べて欲しいけど、繰り返す事ね。魂は死んだら輪廻の枠に乗って、新たな身体にその魂が宿ってこの世に生まれ変わるの」

「うぅ・・なんだか、判るようで判り難い話です・・・」

「ま、だから辞書で調べて欲しいって言ったんだけどね。
 かと言って、別に直ぐに昇華しなければ魂が劣化するとか、次に転生した時に何らかの問題を持つってことは無いの。
 言うなれば、昇華するまでは次の輪廻に入れないって事ね。だって、形見に魂が宿っているんだから」


「あ・・・確かに、魂は二つに出来ませんからね」

「ま、大抵形見に魂が宿っちゃうのは現世に何らかの未練があったり、誰かが心配だったりとか、そう言った場合が多いわね。
 それが負の感情に働いた場合が俗に『呪いの品』と呼ばれるものになっちゃうの。
 例えば、冒険者が宝を目の前にして魔物に殺された時、自分の武器を形見として魂が宿っちゃったりしてね」


「うぅ・・なんでそんな怖い話をするんですか・・・(泣」

「同じ『形見』の一例だから話しただけじゃない・・・(呆)
 ま、こんな場合っていうのは珍しくもないのだけれど、見かけることはあまり無いわ。だって、魂に未練が無くなれば自然と昇華しちゃうんだし」


「あ・・そうなんですか。宿り続けたら怖いなぁって思ったんですけど・・・」

「そりゃ怖いわ(汗)。誰かが昇華してくれるまで形見に宿り続けるなんてまっぴらゴメンよね」

「そういえば、ヴァイさんも形見の品を持っていましたよね?」

「何でリスティが知ってるのよ(呆)・・・それは、ノアのロザリオね。あれはまだ『ノアの魂が宿った状態』の形見だわ。つまり、ノアはまだ何か未練を残しているって事ね」

「うぅ・・ノアさん。可哀想です・・・」

「・・・大体想像は付くけど」

「・・・?」

「なんでもないわ。こういう『魂付きの形見』は、ただの大切な物では終わらないの」

「え? どういう事なんですか?」

「魂付きの形見は、その物品にその人の『魂』・・・思念や力を持ったものね。
 それを宿しているから、それを持っている限りはなんらかの補正が付くのよ。
 例えば、ヴァイの持つ『ノアのロザリオ』なら」



 ・聖光ダメージ減少

 ・能降率減少

 ・異常状態無効

 ・水・風の能力が使えるようになる


「とまあ、こんな感じで凄く強力な補正が付いちゃうのよ」

「えっと・・・何処がどう凄いのか・・・」

「そうね。ヴァイはブレイブマスターでしょ? だから、
 まず、聖光ダメージ減少だけど、魔力耐性がそこまで高くないブレイブマスターには有り難い補正ね
 次の能降率減少は、ステータスが下がる能力『スロウ』や『マイトダウン』などに陥り難くなるの。まあ、私が相手だと関係ないことだけど
 その次の異常状態無効は、毒や麻痺などの異常を受け付けないって所かしら。
 最後の水・風の能力が使えるようになる。っていうのは、ノアの使っていた能力がそのままヴァイにも使えるって事。オッケー?」


「は、はい・・なんとか」

「また、こういった特性は宿った魂の意思一つだから、負の感情で形見になっちゃった魂は、持ち主に『常に毒状態』とか『火炎を弱点に』とか、持ち主には邪魔な補正が付くわ。
 こういった極悪な場合は、さっさと昇華しちゃうのに限るんだけど・・・あんまりにも魂が強すぎると、暴走しちゃったりするから、出来る限り上位のビショップやカーディアルトに昇華のお願いをした方がいいかもね。
 中には、条件を飲めば昇華してくれる魂とかもあるけど、大抵はえっちぃ事だったり・・・とにかく、下らない願いばっかりね。
 私が昇華の儀式を行った時にも何回かそんな事言ってくるヤツが居たんだけどね。
 まっ、私の身体はヴァイ専用だから、そう言う下らないこと言ってくるヤツは全部燃やしちゃった♪」


「・・・(//////)」

「じゃあ今回は、補足するような事はないわね。じゃあ次」



『空間の歪みって?(他世界からのエリアルワールド乱入可能の意味って?)』



「このエリアルワールドって世界は凄く不安定な世界なのよ」

「えっと・・? 世界が不安定。ってどういう事ですか?」

「そうね・・・例えば、神無月ってヤツが出したヴァイの話で『リエステール~ミナル』の暫定的な事は伝わったわ。
 でも、リエステールのもっと細かい所や、ミナルの町並みがどんなのかまでは書かれていない。
 つまり、想像する人の数だけリエステールの施設やミナルの町並みがあるワケ。その矛盾する点が『空間の歪み』ね。
 だけど、そんな『空間の歪み』が多く存在しているって言っても、その歪みに飲み込まれるかどうかは判らないわ。
 その歪みは人に目視できる物ではないし、第一、私達エリアルワールドに居る人が、この世界から歪みを通って世界の外に出る事は出来無いの」


「そ、そうですよね・・・そんな事が日常であったら怖いです」

「そう。だけど、この世界の人じゃない存在は話が別なのよ。だから、その人たちは『歪み』から出てきちゃう時があるの。
 まあ、転がり出てきた場合も有るし、自分の意思で来ることもある。また、この小大陸の海の先から来ることも出来るわ」


「??? あの・・頭がこんがらがってきました」

「まあ、リスティはこの世界の中だけの存在だから理解出来無いかも知れないわね。
 とにかく、他の世界からこのエリアルワールドに来て、そして帰るための『ひずみ』が空間の歪みってワケ
 上にも言ったように、ステータスの平均化が行われるから、その点は注意よ。自分のキャラは最強だって主張は通らないからね」


「あの・・・一ついいですか?」

「ん? 何か質問が思いついた?」

「はい。思うんですけど・・・聖勇者セイジ様のお話は聞いたことがあります。物凄く強い人なんだな・・・って。
 だけど、なんで『最強』っていうのがダメなんですか?」


「ふふ。面白い質問が来たわね」

「面白い・・・ですか?」

「そう、面白いって言うよりは良い質問ってとこね」

「ふぇ・・・」

「この世界は『人の数だけ物語がある』の。だけど、『人の数だけ物語がある』けれど、『エリアルワールドと言う世界』は『一つしかない』。それは判るかしら?」

「は、はい・・」

「もしも攻撃も防御も強くて速く狙いは細かく頭が良くて魔術耐性もあり最上位能力を持つ『最強キャラ』なんてモノを許可してしまえば、みんながみんな、最強キャラを作ってしまうわ」

「はい。あの・・・でも、それの何が悪いんですか? そうすれば、魔物の脅威も減ると思うんですけど・・・」

「はぁ・・・。あのね、最強が何人も居たら『最も』強いとは言えないでしょ」

「あ!!」

「それに、そんな完璧超人が居たんなら、とっくの昔に魔物は壊滅しているでしょう? アルティア様だって、指揮能力はあったけど、本性はただのドジッ娘なんだから」

「そ、そうですよね・・・じゃあ、どうして『最強』を無くす様な流れにしたんですか?」

「それは、もしも『最強キャラ』なんていうのを作れば、心の何処かで『自分のキャラが最強』って思っちゃうかも知れないでしょ?
 余談だけど、前に『セイジとティールの強さ』について話し合った時には『基本セイジが強いケド、制限を受けると弱くなる』という結果になった。
 でも、自分の最強キャラが『このキャラより弱い』なんて言われて怒る人は居ても喜ぶ人は居ないわ。
 だから、そう言った嫌な流れとか空気を未然に防ぐために『最強キャラ』というのは一切無くして、
 むしろ、お互いに弱点を持って、それを補い合いながら協力して共に生きていく世界。っていうスタンスを取っているのよ。
 例えば、龍獅さんのティールは攻撃・速さ特化型だけど、反面打たれ弱いから、パラディンナイトやレンジャーナイトの防御型と組むのと良いし、
 セイジは速さ特化型だから、酒場のマスターと組めば、セイジが敵を翻弄して、隙が出来た瞬間にマスターの一撃を敵に叩き込む。とか言うのも有りでしょう?
 まあ、そんな効率の面はアンドロメダの彼方に置いといて、ティールとセイジがエリアルワールドの世界でコラボレーションするって言う事も出来るの。
 だから『人の数だけ考えがある』から『人の数だけ物語がある』っていう事になるのよ。
 そのため、最強キャラって言うのはダブー。自分の方が強いって考えるよりも、エリアルワールドの人と同等。もしくはちょっと弱いかも。って考える方が良いわね」


「うっぅぅ・・・全然付いていけない・・・」

「・・・まあ、仕方がないかもね。
 今回も細かく語っちゃったから補足らしい補足も無いわね。
 まとめると、空間の歪みは世界の出入口。最強キャラは良心的にダメって所かしら」


「せ、先生・・・たった二文でまとめちゃうのはどうかと・・・」

「リスティも細かいわね~・・・まあ、こんな感じに皆さんが疑問に思ったことを答えていくから、宜しくぅ♪」

「わっわっ・・宜しくお願いしますね♪」




 とまあ、こんな感じで疑問質問に答えたり、
 私がエリアルワールドに置いて補足する必要があると判断した時に書いていきます。
 ご協力お願いいたします~。

最終更新:2007年04月10日 16:00