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「ほう、砂漠へ行くか。ちょうどいい。さて、お前達が襲う相手はあいつらだ。見ればわかるが子供相手だ。
負けるんじゃないぞ? 多額の報酬金を払う約束なのだから。
奪ってくるのは、細工された銅製のランプだ。わかったな?」
「あんたも変わり者だな。あんな連中からその物をとるだけであれほどの額を出すというのだから。後悔するなよ…さて、行くか。」
黒ずくめの男は、リーダー格のベルセルクに忠告をした。
「あの黒髪。只者ではないではない。油断をせずに息の根を止めよ。」
「所詮餓鬼は餓鬼さ。行くぞお前らっ!」
まだ暗い空、暗い道を走り去っていく盗賊達。
「後悔するのは、貴様らのほうだ…。多額の報酬に目を奪われ、そして死んでいく。そう、貴様らは捨て駒にしか過ぎん…さて、
このゲームで生き残れる悪党共はいるかな?」
黒ずくめは呟き、ミナルの暗い路地へと消え去った。

「…後ろから、いっぱい追いかけてくる。」
ルカが小さく呟く。
「ゲームスタート…か。フェイ、ルカ。戦い方はさっき教えたとおりだ。」
「わかってる。」
フェイは、パルチザンを構える。
パルチザンは、幅広の両刃で使用者の状況や目的にあわせ、突くこともできれば斬ることもできる優れもの。
「……。」
ルカは手に爪を装備しチャクラムをつかむ。
「ルカ、返り討ちにしてやろうぜ。」
「…わかった。」
「ライ、後ろに下がってて。前にいると死ぬよ?」
イルが通り過ぎるさいに、言った。
「…はい。」
包帯を巻いた右手が矢を握る。
「あのガキは俺が殺るっ!」
「いや、俺だ!」
「誰だっていいっ!あいつらを殺せば、報酬金が手に入る!」
口々にそんなことを叫んで走ってくる二十人ばかりの集団
「セオ、試したいことあるんだけど、いいかな?」
フェイが隣で聞いてくる。
「なにすんの?」
「まぁ見てろよ。ビックリするからなっ!」
パルチザンで空を斬り
「出て来いっ!」
両刃の片方に炎が宿り、何かに形とられていく。
「オイオイ、何だありゃ?」
笑いながら走ってくる敵を
「笑えねーようにしてやるんだっいっけーっ!」
掛け声と同時に、竜の形をした業火が集団の一部をのみこんでいく。
「ギャァァァァッ助け…。」
「ほら見ろ、余所見をするからだ…お前ら、あれに気をつけろ。あれにのまれたら一瞬でアイツのようになるっわかったな!」
ベルセルクは怒鳴り、一番近くにいるフェイへ襲い掛かる。
「っ!」
彼には予測していない事態だったらしく、慌てて槍を構える。
ヒュンッ
ルカが投げたチャクラムが、そのベルセルクの頬を10センチほど切る。
続いて飛んでくるナイフをベルセルクは後退しながら避けた。
「余所見はするもんじゃねぇぞ小僧!」
剣闘士の片手剣をもう片方のチャクラムで防ぎ、両手にはめている爪の右手で相手の手首を切った。
「っつ…このクソが…ごほっ…。」
一本の矢が剣闘士の急所を射抜く
剣闘士は倒れ、砂漠の砂はすぐにその血をすい赤黒く染まった。
「…ありがとう。」
ルカはイルに礼をいい、戻ってきたチャクラムを慌てて受け止める。
「…支援者じゃないな?」
「元、支援者さ!護るのが退屈でさぁ!襲う側になったのさ!」
「っていうと、賊って事か。なら殺される覚悟もできてるよなっ」
肩を貫かれ、男は震える
「た…たたたた、たすけ…」
「お前らに襲われた奴らも同じ事を言ったんだろ…。」
踊るようにちょこまかと動く賊に苦戦しながら倒していく
「どりゃぁぁぁ!」
ガギィ…
「くっ…。お前が、頭か…。」
「そうだ!さて死んでもらおうか…お前の首にはかなりの賞金がついてんだよ!」
体重に任せて斧を振ってくるその男。
「さて、此処までその細い腕で耐えた奴は久しぶりだ…だが、次はどうかな?我が狂乱の円月受けてみよ!」
狂乱の円月、無双、とにかく斬り付けてくるため避けなければ相当まずい。
「ふはははははははは!どうした?剣が追いついておらぬぞ!」
「痛っ…。」
斬られるのは避けられない、なら…急所を全てはずすしか…
切り傷の量はかなりあるが、それほど深くは無い。
「どうした?手も足も出ないかっ?」
イルがベルセルク以外の最後の者を片付け、フェイがベルセルクの動きをじっと見ている
「今だ!イル姉!」
バシュッ!
フェイが言ったと同時に、矢が放たれた。
「あがっ…あっゴホッ…」
ベルセルクが倒れて、
「…ありがと。イル、フェイもルカも。はぁ…。」
どさっと音をたてて倒れこむ。
「切り傷いっぱいだね…手ごわかった?」
「無茶苦茶…あのベルセルク…。いててて。」
その様子を、無言でライは見ていた。そして
「フェイ…ごめんね。僕が間違ってた。助けてあげたくても助けてあげられない自分の無力さいま、わかったよ。
君が正しかった…。だから、僕も少しだけだけど、
みんなをサポートするようにがんばるよ。いいよね?」
「わかったんならいいんだ。いいよな?セオ兄?」
「どうぞ、ご自由に。」