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「…申し訳ない。」
男はうつむきながら礼を言った。
「別に。死なれちゃ飯がうまく食えない。ただそれだけだから。」
「そうか…。面白い子だな。それだけの理由で助ける奴はいないよ。
君は本当に変わってる。」
微笑しながら晩御飯を食べる男。
同室となったセオは、その男に向かい合いながら食べている。
「それにしても…君の頭の上にいるのはなんだい?」
頭の上にいるのは勿論ルカ。
「…。」
「魔物だろう?」
「家族だ。」
あえて、竜とは言わない。裏の商売世界では赤子の魔物の密売を行っていると聞いた。
特に珍しく強い魔物は高額で売買されるらしい。
自警団はそれを厳しく取り締まっている。
「そうか。変わった家族だな。」
「……。」
無言のまま食事を食べ、食器を片付けに下へと降りた。
「ピギュウ…。」
「わかってるよ。警戒はしておく。それと俺から離れるなよ?」
「ピィ。」
「嫌な奴と同室になったな…。」
深い溜息をつく。
そんなところに飛び込んできたのがやたらテンション高いイル。
「どーしたのぉ!元気ないなぁ!あははははh!」
「くせぇ!酒くせぇ!近寄るなこら!」
「ひどいなぁ~!イルは飲んでないよ~!」
明らかに飲んだ。顔は真っ赤だし…
「い、イルさん!ちょっと!逃げないでくださいよ!」
「あはは~鬼ごっこ再開~!」
酔っ払っているらしく、まっすぐ走れないイルはドアに頭をぶつけて倒れこんだ。
「あは~…もうだめぇ…。」
「えぇ、もうだめで結構です。いま解毒しますからね。」
その様子を眺めながら数分経過
「……朝摘み取った花の根がまさかこんなにアルコール成分を含んでいるとは思いませんでした。すいませんね、イルさん。」
「もう…薬の実験台は嫌だよ…。」
おでこの青あざを気にしながら立ち上がった。
「はい…じゃあ、次の実験台はセオさんですね。」
満面の笑みで彼は言った。
「では失礼します。サキュロスの花の根…侮れないなぁ。」
そんなことを呟きながら、部屋へ戻っていくライ。
実験台か…、やんなっちゃうな。おい…。