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????『ぶえっくしょいっ!! なんてこったい…。一体何処なんだよ此処は…。』


 俺、磐野烈心は、雪山の中を一人彷徨っていた。


 俺が当ても無く彷徨っていた時、突然どこからともなく謎の声が聞こえてきて、気が付いたら雪山の中にブッ倒れていた…。
その時の声はあまり覚えてはいないが、「貴方の行くべき場所云々~」と云っていた事だけはなんとなく耳の中に残っている。


 俺の行くべき場所…。俺はそれを何なのか考えながら雪山を歩いていたら案の定迷ってしまったという訳だ…。


烈心『グハクションッ!! 畜生!! 何の恨みがあってこんな所に放り出されなきゃならないんだ…。ん?』


 俺が震えながら雪原を歩いていると、何処からともなく叫び声のようなものが聞こえてきた。


烈心『なんだ一体…。こんな所で叫び声って…。』


位置は俺がいる場所からそう遠くない。俺はその叫び声のした方向へ疾走した。


????『やぁっと見つけたぞこのガキッ!! さっさと戻りやがれ!!』

????『嫌だッ!! もうあんな場所になんか戻りたくない!!』

????『このガキャァッ!! まだそんな事ほざくか!!』

 バキィッ!!

????『あぐっ!!』


 俺が目にしたものは雪原のド真ん中で如何にも人相の悪い男2人組が小さい子供を捕まえ暴力を振るっている光景だった。
会話を聞いているとどうやら子供が何処かから逃げてきて、それを追いかけに来たっぽい。
しかし、子供の嫌がり様を見ると居た所がとんでもない場所なのは云うまでもない。


人相の悪い男A『ヘヘッ、漸く大人しくなりやがったか。』

????『嫌だ…、あんな場所に…戻るのは……。』


 子供は人相の悪い男二人組に暴力を振るわれてボロボロになっている…。とても見るにも耐えれない光景だ。
俺はそいつ等が子供の首根っこを掴もうとした瞬間、奴らの前に立ちはだかった。


烈心『待ちな!! おう手前等、んな小さい子供によってたかって暴力を振るうなんざどういう了見だ。』

人相の悪い男『んだテメェ? 何処から現れやがった!!』

烈心『んな事ぁどうでもいい。どんな理由があろうとそんな小さな子供を殴るなんざ見逃すわけにはいかねえんだよ。』

人相の悪い男『コノヤロォ!! いきなり出てきて偉そうな事を云いやがって!!』


 人相の悪い男が両刃剣を抜いて身構える。俺も腰に携えた刀を抜いて身構えようとしたその時。


放送禁止顔の男『お、おい!! コイツ見たところ十六夜の人間らしいぜ!!』

人相の悪い男『な、何ッ!! い、十六夜だと!!』


 人相の悪い男の隣にいた放送禁止クラスのイカレた面をした男が俺の姿を見て「十六夜」だか何たらと訳の解らないことをほざいている。
何なんだ十六夜って…?


放送禁止顔の男『こ、コイツはちとヤバいんじゃあねえか…。奴らと関わったら…。』

人相の悪い男『ん、んな事云われたって、このガキを連れてかえらないとどうなる事か…。』


 2人は何かボソボソと話し合っている。てか、思いっきり隙だらけだ。俺はその隙に倒れている子供に駆け寄り、安全な場所へ移した。
そして2人組が気付いた時には目の前から子供は消えている事に気付き、愕然としていた。
その姿はあまりにも滑稽過ぎて鼻で笑ってしまうほどだ。


人相の悪い男『なッ!! て、テメェ!! 何時の間にガキを!!』

烈心『……。阿呆かお前等? 隙だらけなんだよ…。』

放送禁止顔の男『こ、このヤロウ!! そのガキを返しやがれ!!』


 まんまと子供を奪われた2人組はいきり立って俺に斬りかかってきた。俺はこの瞬間を待っていた。


烈心『ヘッ、おいでなすったな!!』


俺は刀を構え、2人組の間をすり抜けてすれ違い様に一刀を叩き込んだ。


烈心『陰の流れ・外法「疾風剣」…!』

人相の悪い男『ホゲェーーーー!!』

放送禁止顔の男『モギャーーーー!!』


 2人は胴体を斜めに切り裂かれて鮮血を噴きながら崩れ落ちた。俺は刀に付いた血糊を風圧で落し、子供の所へと駆け寄った。


烈心『おい、大丈夫か?』

子供『ううう…。』

烈心『大丈夫…、じゃないな…。こんな傷と寒さじゃあなぁ…。』


 子供は2人組に袋叩きに遭って可也衰弱しきっている。それに加えてこの寒さだ。しかも着ている服は防寒対策の微塵もない。
このままだ凍死してしまうのは時間の問題だ。


烈心『畜生…、どうすりゃいいんだ…。』


 とりあえず俺の着ていた外套を子供に着せ、抱きかかえて何処か吹雪を避けれる場所を探すしかなかった。
しかしその時、奥の方で灯りらしきものと人の声がしてきた。


烈心『む? なんだありゃ…。人の声と灯りか…?』


 その灯りと人の声はだんだんと近付いてくる。俺はこの2人組の仲間かと思っていたが、声を聞いている限りではそうではないっぽい。


????『確かこの辺りだったな。叫び声が聞こえてきたのは。』

????『はい、確かにこの辺りでした。』

????『む、八雲さん。あそこに人影が!!』

????『何ッ!! 報告にあった連中かもしれない! 早く向かうんだ!!』


 声の主はだんだん近付いてくる。そして俺の目でも確認できるほど近付いてきた。


烈心『奴等の仲間だとは思わないが…、果して吉と出るか凶と出るか…。だが、そんな事考えている暇はねえわな…。』


 俺も子供を抱え、声のする方へ向かった。そして、その声の主達と対峙する事になった。



 -続く-