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Side Eleni

 「姉ちゃん、ただいまー…ッて!」
「…よっしゃ、これで全部完成やー☆」
「なんやコレ! 店ん中の空気が…★」
様々な日用品や冒険道具を商う店が軒を連ねるリエステールの「道具屋通り」。
その一角に開かれた冒険者向けの道具屋「テオドラキス商店」に入っていった少年支援士・
イアニスは、彼の姉・エレニが大量に手作りしたチョコレートから放たれる甘い香りに
圧倒されていた。
「おかえりイアニス、早かったなぁ?」
「ね、姉ちゃ〜ん…、コレは何や!?」
「『何や』ッて言われてもなぁ、バレンタイン・デー恒例のチョコレートとしか言えへんや
ないかい。」
「…そりゃそうやけど、『なんでこんなにチョコがあるんや』ッてコトや!」
「あしたウチで買い物(かいもん)してくれたお客さんにプレゼントするんやで♪」
頬に溶けたチョコレートを付けながら、エレニはニッコリ。
「それにしてもぎょうさん作ったなぁ、姉ちゃん。
こんなにお客さん、来るんかいな?」
「買うた金額に応じてプレゼントするからなぁ、ぎょうさん買うてくれたお客さんには
そんだけぎょうさんあげるんや。」
「……………。」
「それに、チョコの包みやリボンは一個一個ぜーんぶ変えとるさかい、ぎょうさんあっても
どっかでまとめ買いしたり、まとめてもろうたりした風にはぜんぜん見えへん。
これで、ウチで買い物してくれたお客さんはチョコの数見栄張り放題、ウチは商売繁盛!
み〜んな嬉しいバレンタイン・デーってモンやぁ☆」
…恐るべき商魂、エレニ・テオドラキス★
「そうそう、コレはイアニス、アンタの分や。
その代わり明日の朝イチ、ウチがちょっと出かけとる間に開店準備よろしゅうな!」
「えっ、オイラが店の準備!?
そんなに売る気満々やのに…ヤボ用かいな?」
「そや。
…『ウチの嫁』にこの特製チョコレート、お届けせなあかんよって…。」