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Side Giulia

 「おっ、魔物討伐の依頼ご苦労さん!
報酬は用意してある。確認してくれい。」
「…確かに確認したよ! ありがとうマスター☆」
リエステールの町中にある一軒の酒場は、今日も多くの客で賑わっている。
今し方マスターから報酬を受け取っていたのは、若い女ながら危険で困難な依頼を幾つも
こなしてきた支援士・ジュリア。
「それにしてもよぉ、お前さん、近ごろたくさん仕事請けてるんじゃねぇか?」
「うん、そーだね。いつもの月よりも3割増しのペースかなぁ?」
「いくら若いと言ってもなぁ、無理はするんじゃねぇぜ。
身体壊しちまったら、せっかく稼いだのが水の泡になるッてもんだ。」
「大丈夫だよ。
休むときはきちんと休ンでるし、カネモリからもらった活力薬だってあるしね♪」
「でも、どうしてそんなに頑張ってるんでぇ?
…まぁ、訳ありならそれ以上詮索はしねぇがな。」
「バレンタイン・デーが近いからだよ。」
「?」
疑問の色を表情に浮かべたマスターに、彼女は続ける。
「…なぜかはよく分かんないンだけど、ボクは他の女の子たちから幾つもチョコレート
もらっちゃうんだよ。
でもぉ、もらいッ放しじゃ何か悪い気がして、最近はみんなにもチョコをお返しするように
してるんだ。
それで2月は、普段よりも余計にお金かかッちゃってねぇ…★」
…………………………。
「…おいおい。
世の中には、バレンタイン・デーに野郎なのにチョコのひとつももらえねぇ奴等だって
ゴマンといるッてのにさぁ…。
まったく、羨ましい嬢ちゃんだな!?」
感心したのか呆れているのか、マスターはジュリアの肩にポンと手を置いて呟く。
「そんじゃマスター、ボクはこれからお菓子屋さんに行ってくるね!」
「おぅ、行ってきな。
バレンタイン・デーはもう明日だぜ、しばらくはゆっくりするんだな!」