たーん、たかたった、たかたった、たかたかたーた
『さあ~、いざ~進め~♪』
たーん、たかたった、たかたった、たかたった、たかたかたーた
『恐れるな~♪ 我ら仲間がついている~♪』
たかたかたかたかたーん、たん、たーんたかたった、たかたった…
『さあ~、いざ進め進め~♪』
まず目につくのはルーレットとコインを模した紋章の中央に無数の花に囲まれた緑色の少女をモチーフにした絵柄の旗。
中央の絵柄は魔法使いの名家、カラミティレイド家の祖先とされる人物にして家紋。
『シュヴァルの嘆き』、かつての『陽光の歌姫(サンダルフォン)』。 元・人間の魔王、アルルーナを描いたものだと思われる。
その旗が先端に取り付けられた4~5m程の長槍と百足状の刺々しい大盾を背中に背負う黒服の少女。
肩までかかった緑髪緑眼、黒いリボンを首に巻き、太鼓を撥で叩きながら軍団の先陣を切り勇ましく歌う。
パー、パラパッパーパラパッパー♪
それに合わせて同じく黒リボンで金髪ロングの蒼眼、大盾を背中に掛け腰に長剣をさした少女がビューグルを吹く。
「はわ!? はわわわわ…」
「ケーッケッケッケ…そのまま転んじまえばいいのに。」
「こらーさーてぃふぁいふ゛、そんなこというんし゛ゃないー。」
後ろには二人と同じ黒服の少女の集団が居た。
水色の長髪をリボンでまとめた少女が躓きそうになりながら体制を立て直し、早歩きで歩く。
その光景を笑うのはボサボサの灰色の長髪に目深に帽子を被り、
鋭いギザギザの歯にギロリとした真っ黒な瞳をした見るからに悪人のような少女。
その隣で躓きそうになった少女を棒読みでフォローする紫髪のショートカットの少女。
更にその後ろを颯爽と歩く恰好良さすら感じさせる金髪ショートの少女が居た。
「はわっ!? そういえば21(トゥエンティワン)は?」
「あ~あ~♪ 21なら~♪ Little Legendの方達と~♪ 一緒に~♪ 来~る~♪ さあ~、行~くぞ~♪」
パラパパッ♪ パララパパパ?
「おいそこの馬鹿、そのラッパ外して話せ。」
「! …それより、ウグイス様は?」
「ウグイス様は砂漠は暑いし日差しが強いから嫌だと駄々を捏ねられまして…、今回はいらっしゃってません。」
「ケッ、いつもの事だがウグイス様はフローナから動かねぇなぁ。」
少女達は砂原を行軍する、サンドヴィレッジを目指して砂原に勇ましい歌声と楽器の演奏が鳴り響く。
たーん、たかたった、たかたった、たかたかたーた
『さあ~、進め~♪ 我ら~が~、民を~護る為~♪』
パー、パラパー、パラパッパ♪ パー、パラパー、パラパッパ♪ パーラパーラパッパ♪ パーラパーラパッパ♪
たーん、たかたかたかたか、たかたかたかたか、たーんたーんたん、たんたんたん、たーんたった、たーんたーんたーん
『進め~、そ~の~勇気が~♪ 必勝の~、カ~ギ~♪ そ~のは~て~に~♪ 輝~け~る~、太陽の~♪ 明日が~♪』