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????「でひゃひゃひゃひゃ~!! 待てまてぇ~!!」
????「えひゃひゃひゃひゃ~!! 逃がさないぞぉ~!!」
????「ハッハッハ・・・ッ、って!! なんであたしが追われなきゃならないのよ!!」


 夜もかなり更けたリックテールの街。そこでは一人の少女が複数人の男に追われていた。
少女は懸命に走って逃げるが、男達は気味悪い笑顔を浮かべながら女性を追いかける。
そしてその距離は徐々に縮まり、少女は前からも来た男達に行く手を遮られ、取り囲まれてしまった。



おかめ面の男「ほぉらちゅかまえた~!!」
少女「ああっ!! こら!! 放せって!!」


 にじり寄って来たおかめ面の男が女性を羽交い絞めにする。少女は必死に抵抗するが、
悲しいかな体格差のせいですぐに取り押さえられてしまった。


ひょっとこ面の男「うえへへへへ、近くで見るとガキのくせにめんこい面ァしてんじゃねぇか。」
赤鼻の男「うひょお~!! こらたまらんチン!! コイツァ高く売れるぜぇ~!!」


 ひょっとこ面の男が少女の顎を上げて品定めをしている。隣では赤鼻の男が興奮して跳ね飛んでいる。
どうやら此処最近リックテールや他の街で暗躍している人身販売組織のようだ。


おかめ面の男「おい、早くこのガキを黙らせちまえよ。早くしないとまたあの銀の刃・・・、『マスク・ザ・ルミナス』が来ちまうぜ。」
猿顔の男「ああ、奴が来る前に早く仕事を終わらせちまわないとな・・・。この前も他の奴らが殺されちまったみたいだしな・・・。」


 おかめ面の男と猿顔の男がなにやらボソボソと話しながらなおも抵抗する少女に猿ぐつわをした。
しかし、それだけでは満足できないのか、ひょっとこ面の男と赤鼻の男が少女の服に手をかける。


ひょっとこ面の男「まてやまてや~! その前におでが味見してやるぅ~!!」
赤鼻の男「なにー! おでが一番じゃあ~!!」
猿顔の男「バッ、バカ野郎!! んな事は帰ってから・・・ッ!!??」


 ひょっとこ面の男と赤鼻の男は先程の二人の会話を尻目に少女の服を引き千切ろうとした。
そして猿顔の男がそれを静止しようとしたその時・・・、不意に猿顔の男がその場に崩れるように倒れた。


ひょっとこ面の男「にゃ、にゃにぃ!? お、おい!! 一体どうした!!」


 ひょっとこ面の男が倒れている猿顔の男に近づいた次の瞬間・・・。


ひょっとこ面の男「わぶっ!? や、やが・・・やだ・・・。」


 いつの間にかひょっとこ面の男の脳天に一本の矢が突き刺さり、ひょっとこ面の男はカタカタ震えながらその場に突っ伏して動かなくなった。


赤鼻の男「まっ、まさか!! 銀の刃が・・・ッ!! 銀の刃がッ!!」
????「ご名答」
赤鼻の男「やいばばッ!?」


 恐怖に震えている赤鼻の男が、不意に声の聞こえた背後を振り向いた瞬間、赤鼻の男の首元から大量の鮮血がほどばしった。
そして赤鼻の男もその場に崩れ落ちて動かなくなった。


少女「もがっ!? もがががががっ!!!???」
????「もう一人は逃げたみたいね・・・。もう大丈夫よ・・・。」


 少女はその目の前で起こった光景に激しく恐怖したのか、今にも口から泡が出そうなほどに動転している。
そして、銀の刃と呼ばれた人物・・・、マスク・ザ・ルミナスは少女の所へ詰め寄った。





 その時




おかめ面の男「このアマァーーーーーッ!!」
マスク・ザ・ルミナス「っ!?」


 いきなり物陰から剣を持ったおかめ面の男がマスク・ザ・ルミナスに斬り掛かって来た。
不意を衝かれたマスク・ザ・ルミナスだが、とっさに飛び跳ねておかめ面の男の斬撃を避け、
その際におかめ面の男目掛けて矢を引き絞り、放った。
しかしそれを予測していたのか、おかめ面の男は放たれた矢を剣で跳ね飛ばした。


おかめ面の男「へっへへへ、そんなへっぽこ矢が俺に通用するとでも思ったか! 俺を他の奴らと一緒にすると後悔する事になるぜぇ!!」
マスク・ザ・ルミナス「やるわね・・・。まさか完全に気配を隠していたなんて・・・。」
おかめ面の男「ニャロー! あのガキんちょの代わりにテメーをとっ捕まえてやるぜぇ!!」



 おかめ面の男が剣を構えてジリジリとマスク・ザ・ルミナスの所へにじり寄って来たその時・・・。





????「ヌハハハハハハハ!! フハハハハハハハハ!!」





 突然どこからともなく大きな叫び声が変な音楽と歌声と共に聞こえてきた・・・。





 きらめく~つきが~♪ よくにあ~う♪  せいぎの~せんし~と♪ ひと~のいう~♪


 だがわがはいは~♪ あいのため~♪  きぼうをなくした~♪ ひとのため~♪


 やみをきりさく~このこ~ぶし~♪  ゆめをあいするこのこ~~~~~ころ~♪


 ジャスティスムーン~! たがためにたたかう~♪  ジャスティスムーン~! たがためにたたかう~♪





おかめ面の男「な、なんじゃこの歌はっ!!??」
マスク・ザ・ルミナス「これって・・・、まさかっ!!」


 おかめ面の男とマスク・ザ・ルミナスは音楽と歌の流れた方向を振り向いた。
なんと其処には、街の時計塔の頂上で月光をバックにマントを着けた白装束の巨漢の男が珍妙なポーズと共に腕組みをして立ちはだかっていた。


????「ヌハハハハハハハ!! 己が醜い欲望を満たすが為に、か弱き少女を手に掛ける愚か者よッ!! その傍若無人な振る舞いッ、恥と知れィッ!!」
おかめ面の男「なっ、なんじゃお前はッ!!」
????「我輩の名は『愛と勇気と正義と友情の伝道師ジャスティスムゥゥゥゥゥンッッ!!』 おのれ弱者を泣かせる悪党め!! 月に代わってお仕置きよ!!」
マスク・ザ・ルミナス「やっぱり・・・。」


 一見すると頭の悪そうな物言いと共にジャスティスムーンは颯爽と時計塔から飛翔し、次の瞬間・・・


ジャスティスムーン「トウッ!! 受けよ正義の鉄槌ジャスティスキィーーーーーーーーーック!!」
おかめ面の男「おたふくっっっ!?」


 ジャスティスムーンの強烈な蹴りがおかめ面の男の顔面に直撃し、おかめ面の男は鼻血を噴水のごとく飛び散らしながら意味不明な断末魔を残して轟沈した。
ピクピクと痙攣しているところを見ると命に別状はないようだ。



ジャスティスムーン「うぬらの悪逆な行為はこのジャスティスムーンが断じて許さぬ!! 命だけは助けてやるゆえ獄の中で己の愚かさを噛み締めるがよい!!」


 そう言いながらジャスティスムーンはおかめ面の男を持っていたロープでふん縛っている。その姿を見てマスク・ザ・ルミナスはただ呆然と立ちつくしていた。


マスク・ザ・ルミナス「あんた・・・、一体なんなのさ・・・。」
ジャスティスムーン「む? 何がだ?」
マスク・ザ・ルミナス「なんでそんな悪党を生かしているのかっていってるのよ!?」


マスク・ザ・ルミナス(※いちいちフルネームで書くのも面倒なので以降『ルミナス』と表記(・ω・`))はジャスティスムーンの取った行動にいささか頭にきているようだ。
その姿を見てジャスティスムーンは不思議な表情でルミナスを見ている。


ジャスティスムーン「そんなの決まっておろう。我輩は無益な殺生は好まぬ。こやつらをふん縛って出るとこに出せばそれで解決するのではないか。」
ルミナス「それが甘いって言ってるのよ!! いい!? そいつらはどうしようもない悪党なのよ!? どうせとっ捕まえてもまた同じことするに決まってるじゃない!!」


 ルミナスは更に顔を赤くしていきり立つ。今にもジャスティスムーンに飛び掛ってきそうな勢いだ。しかしジャスティスムーンは冷静な瞳でルミナスを見ながら・・・


ジャスティスムーン「貴女の言い分はよくわかる。だが、何度も言うが我輩は無益な殺生は好まぬ。」


 ジャスティスムーンはそう切り返すと縛り上げたおかめ面の男を担いでその場を去ろうとした。だが・・・。


ルミナス「なら・・・、あたしの邪魔をするならあんたも容赦しないよ・・・ッ!! 自称正義の味方さんッッッ!!」


 ルミナスはそう言い放つと同時にジャスティスムーンに向かって手にしていたスナイプボウから二本の矢を放った。
だが次の瞬間、その矢は何もない空間に刺さったかのごとく動きを止めた。


ルミナス「!? なぜっ!?」


 ルミナスはその光景に驚愕した。二本の矢は確かにジャスティスムーンの頭部と心臓部を狙って放ったはずだった。その矢がなぜか何もない空間に止まっているのだ。
ルミナスはそれをよく眼を凝らして見た。なんと二本の矢は空間に止まっているのではなく、ジャスティスムーンが指で受け止めていたのであった。


ルミナス「ど、どうして・・・!? あたしは確かに・・・ッ!?」
ジャスティスムーン「お前のような暗殺を生業にしている者の攻撃の軌道はよくわかる。一撃でし止める為に急所を狙う事もな。」


 そう言うと同時にジャスティスムーンは指で受け止めている二本の矢をルミナスに向けて投げ返した。その二本の矢はルミナスの頬をかすめ、背後の並木に深々と突き刺さった。


ルミナス「っつ !! なら・・・、これはどうよッッッ!! ハンドレットアローーーーーーッ!! これも持っていけぇーーーー!! 地走ッッッ!!」


 ルミナスはそう叫ぶと同時に今度は無数の矢をジャスティスムーン目掛けて引き放った。そして無数の矢を放ったと同時に地面に向かって矢を打ち込んだ。
しかし、次の瞬間ジャスティスムーンはなにやら構えた後、飛んでくる無数の矢に向かってこれまた無数の光の光弾を打ち出した。
そして地面を這うような強烈な矢に向かってこれまた光を宿した拳で迎撃した。


ジャスティスムーン「ほう、ならばっ!! 受けよ! 正義の光弾ライトニングパルサーーーーーーーッ!! そしてっ!! 光の鉄拳シャーーーーーインナッコォッッッ!!」」
ルミナス「なっ!!」


 なんとルミナスの放った無数の矢はジャスティスムーンの放った光弾に全てかき消され、そして地を這う矢も彼の光の鉄拳に粉々に粉砕された。


ジャスティスムーン「むんっ!! そのような攻撃では我輩に傷一つ付ける事は到底できぬぞ!!」
ルミナス「くっ・・・、こうなったら・・・!!」


ジャスティスムーンは構えながらルミナスににじり寄る。ルミナスもスナイプボウを構え彼との距離を計る。しかしその時・・・。


????「だれだ!! こんな夜中に暴れている奴は!!」
????「あそこです隊長!! あそこで誰かが暴れています!!」


あまりにもの騒ぎに見回りをしていた警備隊がこの戦闘に気付き、兵を動員してこちらに向かってきていた。声の数からして少数ほどではなく十数人ほどの規模だ。


ジャスティスムーン「むうっ!! こうギャラリーが多くなっては面倒になる!! 少女よ!! この戦闘は預けたぞ!!」
ルミナス「ちょ・・・っ!! 待ちなさいよこの変態オヤジ!!」
ジャスティスムーン「ヌハハハハハハハハ!! 我輩にまた会いたいのであれば往く先は月に訊くがよい!! さらばだ声の可憐な少女よ!!」


そう言い残すとジャスティスムーンはおかめ面の男を担いで颯爽と家の屋根に飛び乗り、そのまま屋根伝いに走り去っていった。


????「ぬおっ!! まて!! この!!」
????「隊長!! 無理して屋根に上ったら落ちちゃいますよ!!」


 警備隊はルミナスには目もくれず、ジャスティスムーンの方へと進路を変えて走り去っていった。
先ほどまでの騒がしい空気から一変して、夜の静寂が再度その場を包み込んできた。その中、ルミナスは一人立ちすくしていた。


ルミナス「ジャスティスムーン・・・、なんなのよあんたは・・・。」





















????「あのーーーーーー、あたしはいったいどうすればいいのよ・・・。ちょっと・・・。」