学校 教室 放課後
トッシーと並木さんの入部で後1人まできたフライト部
でも近いようで遠い1人…
並木さんが入部して4日、オレ達は依然その1人を探し校内を当たっていた
幸一「まずいな~」
レン「焦ったって仕方が無いよ」
幸一「実はさ、考えてる事があるんだ」
幸一「もし部が今月中に設立できれば夏の大会に間に合うかもしれないんだ」
レン「…そんなのあるんだ」
レン「別に夏だけじゃないんでしょ」
幸一「夏の次は秋があるけどさ~秋って言っても冬前だし、やっぱり目標が欲しいじゃん」
レン「確かにそれは一理あるかな…」
レン「桜井は今までそういう大会には出なかったの?」
幸一「中学までは出てたよ、部活もあったし」
幸一「泉学園に入学した時はビックリしたよ、部が無いなんてさ…」
レン「作ろうとは思わなかったの」
幸一「迷ったけど高校になれば個人で色々出れるし、そっちで出てれば良いかなって」
レン「中学の時の同じ部の人はこの学校に…いたら初めに声かけてるよね。ゴメン今の無し」
レン「その個人で出れる大会にはココの人はいなかった?」
幸一「…ぁ」
レン「え、いるの?」
幸一「う~んいるにはいるけど…」
レン「回りくどい、ハッキリ言う」
幸一「この学校には中学生の全国チャンピオンがいるんだ」
レン「へぇ…」
ガラ!
並木「あ、遅くなりました」
未だ部室も無いオレ達は何時も放課後になると教室に集まって話をしている
レン「お疲れ沙羅」
並木「今日も部員探しですよね」
レン「沙羅、この学校に全国チャンプがいる事知ってた?」
並木「ぇ…もしかして東君の事ですか?」
レン「…アズマ」
幸一「そう、東君だ。D組にいるけどすぐ帰っちゃうからな~」
レン「何だ、5人目…できたじゃないか」
並木「え?東君を誘うつもりですか」
レン「うん、だって飛べるんでしょ」
並木「考えた事も無かったですね」
幸一「霧島さん流石に無理だよ、オレ達は何の実績も無いって言うかそもそも部すらできてないのに」
レン「どうかな…そう決め付けるのは早いんじゃない」
幸一「何か考えがあるの」
レン「無いよ」
ガク!
幸一「無いのかよ・・・」
並木「でもレンちゃんが言うとできそうな気がしてきますね」
幸一「あ!良い考えがある」
並木「なんですか」
幸一「霧島さんの父親が霧島幸一だって言えば興味をもってくれるかも」
レン「却下」
幸一「だ、駄目なの・・・結構良い案だと思ったんだけど」
並木「と言うか、私も今知りました…凄いですね…ビックリしました」
レン「別に私が凄いわけじゃないよ、凄い…いや凄かったのはパパ」
並木「へぇ~レンちゃんてお父さんの事をパパって呼んでるんですね、ウフフ可愛い」
レン「べ、別に…普通だよ」
幸一「お~霧島さん照れてる、これはレアだぞ」
レン「ごめんね表情が乏しくて」
レン「明日普通にD組に行って東君に話しをしたら良いでしょ」
幸一「う~ん」
並木「駄目で元々、やってみましょ」
幸一「…そうだね」
レン「沙羅さ…」
並木「ん、何レンちゃん」
レン「この数日で随分変わったね」
確かに会った日から見ると変わった
外見や言葉が変わったわけじゃないんだけどなんていうか雰囲気が
あった時の変な暗さがとれてきた気がする
並木「頑張ってるんですよ、でも…」
並木「やっぱりこうして話せるお友達ができた事が一番大きいかな」
幸一「そういってもらえたら誘ったかいもあるよ」
レン「もう時間だから、明日ね」
幸一「うん、放課後だと居ないかもしれないから昼休みに行こう」
並木「分かりました、お昼になったらここに来ますね」
幸一「それじゃ解散~」
帰り私宅を済ますと教室を出た
移動 正門
幸一「じゃ霧島さん又明日」
並木「レンちゃん~またね~」
レン「うん、バイバイ」
オレや並木さんとは違う帰り道
レン消える
並木「レンちゃん…何処に住んでるのでしょうね」
幸一「ど、どうなんだろうね」
霧島さんは並木さんにどこまで話しているのだろう
今聞く感じだと病院で生活してる事は話してないみたいだけど
明日にでも聞いてみよう
並木「あの~」
幸一「え、あ、ゴメン。そうだね」
並木「私何も言ってませんけど」
幸一「え…」
並木「ウフフ、桜井さん面白いですね」
幸一「そうかな~」
話しているとバスが来る
並木「あ、私このバスなので」
幸一「うん、お疲れ様。又明日ね」
並木「はい、又」
消える
東君か…大会でよく見るけどオレほとんど話した事無いんだよな
でも3人の中ではオレしかいないわけで…あ、4人か
トッシーはアテにならないしな
…もし入部してくれたらどうしよう…そんなわけないか
霧島さんと東君…どっちが上手いんだろうな
そもそも霧島さんはフライトウイング自体やった事ないだろうし
比べるのは可哀想だよな
移動 自宅
幸一「ただいま~」
由紀「おかえり~最近帰り遅いね」
幸一「新しい友達ができてさ」
由紀「そう、女の子か~」
ドキ!
ここで頷くと前回みたいに色々言われるかもしれないから避けよう
幸一「…男だよ」
由紀「ふ~ん、こんな甘い香水付ける男の子なの」
幸一「え・・・」
クンクン
由紀「引っかかった~!やっぱり女の子ね」
幸一「げ!何だよそれ」
由紀「ねぇねぇ教えてよ~どんな子なの」
幸一「いいじゃんご飯くれよ」
由紀「いいよ~それじゃご飯食べながら聞かせてね」
幸一「えー!」
又この展開かよー!
最終更新:2009年06月24日 19:36