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「っふあああぁあんっ」
本に書いてあった通りだ。ハジメテって言うのは、痛い。
いや、痛いというよりは熱いと言った方がいいかもしれない。
今までに感じたことのない痛みと温かさを、私は感じていた。
「ナナ、大丈夫か?」
心配してアタシの顔を覗き込んでいるのは姉上の婚約者だ。
父上に知られたら首を切られるかも知れない。
デビルーク星において、王族の婚約者と肉体関係を持つのは御法度。
父上が御法度に引っ掛かった者たちを何人も殺してきたのを私は知っている。
「だ、大丈夫だよ・・・・・」
強がったことを言っているが、正直余裕はない。
あえて言うなら、今すぐにでも抜いてもらいたいぐらいだ。
「いや、やっぱキツそうじゃん」
姉上の婚約者・・・・結城リトは私の中から自分のモノを引き抜こうとした。
「い、いやっ。だいじょう・・ぶ、だから」
リトがアタシの事を気遣って抜こうとしたのは分かっていた。
「・・・・・続けて」
でも、アタシはやっぱり離れたくなかった。
やっぱりこれが「恋」って奴なのだろうか。

アタシの周りにはリトに「恋」する人がいっぱいいる。
姉上だってそうだし、春菜だって、美柑だってそうだ。
ヤミも、コケガワも、メモルゼの王女も、みんな(モモから聞いた)。
そして、モモも、アタシも。
この間、アタシは見てしまった。
リトに告白する女の子の姿を。
その子は確か美柑が登下校時に一緒にいるこのうちの一人だった。
「美柑ちゃんのお兄さん。ずっとステキだなって思ってました。付き合っていただけませんか?」
他人から他人への告白なのに、アタシの胸は高鳴った。
その高鳴りは、リトの答えに対する不安だったと、後から考えてわかった。
その場にはセリーヌもいたけど、セリーヌはお昼寝中。
モモはデビルークに戻っていて、姉上は美柑と買い物。
このことを知っているのはアタシとリトだけ。
二人だけの秘密。
そう考えると、何故か身体がマラソンのあとみたいに火照った。
股がジンジンする。
心拍数が上昇する。
今までこんなことになったことはなかった。
おもむろに、左手を自分の胸に当てる。
我ながら貧相な胸だ。
姉上やモモみたいに大きくない。
美柑・・・・・よりはあるかな?

左手を動かす。
指の間にピンクの突起物が引っ掛かった。
「ひゃうんっ」
反射のように出てしまう声。
抑えきれなかった。
左をある程度終えたら、次は右。
右はさっきみたいにならなかった。
なぜだろう。刺激がほしかったアタシは空いていた右手を自分の股にあてがった。
「ひゃっ」
さっきよりも身体が震えた。
胸よりもよっぽど気持ちよかった。
くちゅくちゅといやらしい音が部屋の中を流れた。
その音に興奮して、余計に強く自分を刺激するアタシ。
音は大きくなり、さらに興奮して・・・・・・。
「り、と・・・・はぁはぁ・・・・」
いつしか、アタシはリトの名を呼んでいた。
「リトぉぉ、お願いっ、身体が・・・・・」
いつの間にかアタシはかなりの大声でリトの名を叫んでいた。
しかも、右手の中指はアタシの秘所に第二関節まで差し込んでいた。
「・・・・っっん」
背筋がゾクっとした。その刹那。
「んあぁああぁぁああぁぁ」
下半身から脳天まで、電気ショックを浴びせたような感覚に、アタシは半ば痙攣を起こしていた。
そこに、
「な、ナナ。どうしたんだ?」
あろうことか、リトが入ってきた。
どうやら音を部屋の外に漏らさないようにするシステムの電源を落としたままに行為に及んでいたみたいだった。
今度は顔が火照ったのがわかった。
「あ・・・あの・・・・・」
アタシを見て後ずさるリト。
アタシはリトに頼んだ。
「・・・・・シテ・・・・くれ・・・」

「う、動くぞ」
リトの体温をいろんなところから感じれる。
キスをしてくれているところから、抱きしめてくれているところから、
つながっているところから。
それがとてもうれしかった。
「な、ナナ?」
やっと少しずつ動き出したリトはアタシを見て動くのをやめた。
「泣いてる・・・のか?」
自分でも気付かなかった、頬を伝うアタシの涙。
「い、痛いならもう少し待ってからにするか?」
そんなことじゃない。
思ったことが口から出ない。
喉まで出かかってるのに、言葉にならない。
でも、次の言葉はすんなりと言えた。
「・・・・・・・うれしいだけだよ」
「へ?」
まだ気づかないか。この鈍感男。
「リトと・・・繋がってるのがうれしいだけなんだよっ」
言ってしまった。本当の気持ちを。
このことが父上にバレたら、間違いなくアタシは首を切られてしまう。
それでも、後悔はなかった。
自分の気持ちを隠してまで、今の生活を送るのは、無理だった。
「ナナ・・・・・・」
リトはアタシの顔を覗き込む。
返事なんてわかってる。
どうせ「ゴメン」の一言でバッサリだ。
今、繋がってるのだって、アタシのわがままを聞いてくれただけだ。
リトが私の事を好きだなんてあり得ない。
リトは私に言った。

「ありがとう」
「へ?」
予想外の言葉だった。
そのあとに付く言葉は「ゴメン」とは正反対の言葉だった。
「俺も、好きだよ」
そう言うとリトはアタシにキスをした。
唇同士が触れ合うだけの、とてもソフトな、フレンチキス。
「なんでだろうな。西連寺のことが好きで、ララの夫にふさわしい男になるようにってギドに言われたのに、
・・・・・俺はナナの事が好きなんだ」
もう一度、キスを落としてきた。
それは、アタシに再び涙をこぼさせるには、十分すぎるものだった。
「・・・・うれしいよ、ナナ」
「リトぉ・・・・・」
今度はアタシから。
精一杯顔を近づけて、やっぱり触れ合うだけのキス。
アタシとリトに、ディープなのは似合わないと思ったから。
そのあとも何度もキスを重ねた。
何分経っただろうか、正直わからない。
それでも、アタシは構わなかった。
リトと二人きりでいれる時間が。
キスできる時間が。
繋がっている時間が。
ずっと終わってほしくなかった。

「んっ、んんっ」
リトはアタシの中で暴れまわっている。
もう、痛みはなかった。
両想いに気づけたこと。
繋がっていること。
他の誰でもなく、リトがアタシを選んでくれたこと。
それだけで、アタシの痛みは無くなった。
それよりも、頭に電流が走るような感覚に常に踊らされているような感覚が、心地よかった。
「・・はぁ・・・・はぁ」
リトの呼吸音が聞こえる。
アタシのすぐ近く。1mも離れていない、30cmも離れていない距離で、リトの顔が目に映る。
じゅぷじゅぷと淫らな音が耳に届く。
本に書いてた通り、本当に音がする。
「・・・・・・あっ」
リトはそのまま身体を前に倒した。
アタシに覆いかぶさるような体勢になる。
「ナナ、俺もうイキそうかも・・・・」
「り、リトになら別に中に出しても良いぜ」
そう言うとすぐにリトは腰を激しく動かした。
ピストンの度に電流が走る。
「そ、の・・かわり・・・・ひゃっ」
激しすぎてうまく言えなかった。
「ナナっ、イクぞっ」
おなかの中に、熱いものが入ってくる。
今までにない感覚の中で、私は言葉に出さずに心の中で言った。
(そのかわり、責任とれよ?)

「そういえばさ」
ずっと頭の端に引っ掛かっていたことをアタシはリトに尋ねることにした。
「リト、今日告白されてたけど、なんて返事したんだ?」
返答が恐かった。
両思いだとわかった今でも、不安が心を埋め尽くす。
「ああ、見てたのか」
リトは言い訳するようなそぶりも見せずに答えた。
「『ありがとう。でも、俺には守りたい子がいるんだ。ごめんな』
そう言っただけだよ。もちろん、その子って言うのはナナのことだ」
嬉しくて、また涙が出た。
リトはまだ続けた。
「これからは、俺が守るから。よろしくな、ナナ」
―――このことがバレて父上に命を狙われたとしても?
「ずっと、守り続ける」
―――アタシが連れ去られたりして、遠くに行っちゃったら?
「どこまでも、追いかけるよ」
「ふふっ」
思わず笑いが出てしまった。
「キザなセリフはリトには似合わないぞ」
「わ、悪かったなっ」
でも、嬉しかった。
「じゃあ、任せたぞ。リト」
アタシはもう一度、リトにキスをした。