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XW05:只今サボタージュ中…」(2008/03/14 (金) 14:25:35) の最新版変更点

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―――一部の人々が突然この世界に巻き込まれたのはおよそ一時間前。 この世界には今や巻き込まれた人々しかいない。 そして、この学園の職員室も例外ではなく本来ならば誰もいない。 しかし、この部屋ではある音が聞こえる。 パリ、パリ、と。 勿論これはバグなんかではなく、誰かが何かを食べている音ではあるが。 「ほぅ…皆、頑張っているな」 と、一人の教職員が椅子に座りながら窓の外の様子を見ながら言い、 「先生…こんな所にいつまでいるつもりですか?」 と、煎餅を口に銜えて、同じように椅子に座った女子生徒が呆れたように言った。 教師のアインと、生徒のルイン、その二人がこの部屋で待機…というか、休憩していた。 「ん…別にこのままずっといてもいいんだぞ? バグなら暫くはこなそうだしな」 「そうは言っても…」 「まぁ、時間は無いわけではない。休息も必要だぞ」 「…」 彼らはこの世界に入って移動したのは工具室と職員室を繋ぐ通路だけ。 その間、誰一人とも会っていない訳である。 「所で、さっきも聞いたが何であんな所にいたんだ?」 「それは…あれですよ、あれ」 「分からんって」 「だから…」 ―――回想。 時は数十分前に戻る。 彼女、ルインは早めに登校していて、その時この世界へと巻き込まれた直後に遭遇したトカゲ状のバグと遭遇し近くの教室へと駆け込んだ。 それが工具室であった。 「洒落にならないわね…この世界は…」 驚きを隠せないようだが、状況の把握は出来ているようであった。 彼女もまた、この世界に巻き込まれた、と言うことも。 「よし、じゃあ何か無いかな…」 ゴソゴソと適当にそこらを探り入手した物はというと。 鉄パイプ。普通に携帯も可で十分な長さもある。 一メートル程の物を三本をキャプチャー。 二メートル程の物を一本はキャプチャー、一本は手に持ち、 「ん…よし、さっさとここから出て行くとしますか、まずは…」 と、携帯のアイコンの一つ。この世界で新たに追加されたアイコンを選択し決定する。 ―SKILL TRACE SYSTEM ON. TIME COUNT 120sec ・・・・・・START― 聞きなれない言葉が携帯から発せられるとともに、光の糸に拡散して、彼女の身体を包み込む形で集まっていく。 その姿は、純白の甲冑に大型の槍―――ランスといわれる物だ。 先ほどの鉄パイプは足元に落ちていた。 扉の窓から外をチラッと確認すると、外には先程遭遇したバグがまだうろうろとしていた。 トカゲ型のバグ一匹と…どこから涌いたのか、来たのかが蝶型のバグ一匹。 先程は気づかれたが幸いなことにまだ此方に気づいていないようでもある。 扉を素早く開けて近くにいたトカゲへと槍をで突きを繰り出す。 渾身の一撃を放ったものの、バグは怯んではいるがまだ立っている。 「まだ終わらないなら…! もう一撃…!」 反撃へと移られる前にパイプを頭部へと振り下ろす。 断末魔の叫びを上げてバグは消滅する。 「もう一匹…!」 先程の突きを蝶型のバグへ向けて放つが飛んでいることもあって回避能力が高いせいでなかなか当たらない。 蝶型のバグの攻撃は鱗粉。鱗粉を吸い込むと直接的ではないが体力をじわじわと奪っていく。 「くっ…そうだ!」 思い立ってすぐに入り口付近まで駆け、パイプを拾って手にし投擲する。羽根の付け根を狙って。 行動が止まったその瞬間を狙い、もう一度突き刺す。 防御力は殆ど皆無なようで、あっさりと倒すことが出来た。 ―TIME OUT― 二体のバグを倒し終わった直後のことだ。変身も解除されたが、 「お…誰かいるのか? ん…ルインか」 「ア…アイン先生!」 彼女もよく知る教諭が同じ通路の奥の方から近寄ってきた。 彼も彼女と同じように能力を使い、背に羽根を生やし、鱗のような物を体にまとっている。 ―TIME OUT― 彼も変身は終了した。 恐らく、彼もここに来るまでに一度闘っていたのだろう。変身はそのためだと思われる。 「おっと、終了か…まぁ、そんなことは兎も角だ」 「?」 「まぁ、とりあえずこっちへ来い」 「えええ、ちょ、ちょっと先生!」 とルインの制止も聞かずに引きづる様な格好で職員室へと連れて行かれた。 ―――回想終わり。 「ということなんですけど」 「なるほどな、それで今の所でいいが、何か気がついたことは無かったか?」 「そうですね…」 一つ、今更だがこの世界は切り離された世界であること。 二つ、連絡を取るためにはそれぞれが一度でもいいから会わなければならないと言うこと。 三つ、携帯にいろいろな機能が追加されたこと。 四つ、この世界には所謂『魔物』が生息していること。 五つ、 「校内の方が…どうやら外より強いバグが多い…のかな?」 「うむ、職員室前にいたのは剣を持っていた赤いトカゲだったな」 「色違い…何かのネタなの…かな?」 「ネタだろうが何だろうが全てにおいて君が戦った奴よりは強かったのでは無かったか? 事実、私も使うことになったからな」 「そうですね。道中合ったのは職員室前を加えて三回でしたけど、確かに苦労しますね…二回は避けましたけど」 「校内から出て外に行く、と言う手もあるな」 「先生の口からそんな言葉が出るとは思いませんでしたよ…ほら、もっと残った人と合流するとか」 「まぁ、どっちでもいいが。それよりだ、どうだ体力も回復できたか?」 「ええ、鱗粉に毒が含まれてなかったのが幸いでしたね」 「いや、毒の成分が弱かったからだと思うが…まあ、いい」 一呼吸おいて、 「さて、と」 椅子よりアインは立ち上がり、 「まぁ、ぼちぼちと行くか。それに…」 と、ルインのほうを再び向きなおし、 「何ですか?」 「単刀直入に言うと、今、心細いんだろ」 「…はい、正直言って」 「それに連絡を取る相手が少ないからな。よし、まずは生徒がいそうな所でも探すとするか」 アインが立ち上がって行こうとするのを、 「あっ…待ってくださいよ! 先生!」 それを追うようにルインもついて行った。 まだ見ぬ仲間との合流を目指して。 ---- 各キャラ残りX・P アイン:4回 ルイン:4回 連絡可能キャラ 無し ---- //ストーリー一部変更(08/03/14)
―――一部の人々が突然この世界に巻き込まれたのはおよそ一時間前。 この世界には今や巻き込まれた人々しかいない。 そして、この学園の職員室も例外ではなく本来ならば誰もいない。 しかし、この部屋ではある音が聞こえる。 パリ、パリ、と。 勿論これはバグなんかではなく、誰かが何かを食べている音ではあるが。 「ほぅ…皆、頑張っているな」 と、一人の教職員が椅子に座りながら窓の外の様子を見ながら言い、 「先生…こんな所にいつまでいるつもりですか?」 と、煎餅を口に銜えて、同じように椅子に座った女子生徒が呆れたように言った。 教師のアインと、生徒のルイン、その二人がこの部屋で待機…というか、休憩していた。 「ん…別にこのままずっといてもいいんだぞ? バグなら暫くはこなそうだしな」 「そうは言っても…」 「まぁ、時間は無いわけではない。休息も必要だぞ」 「…」 彼らはこの世界に入って移動したのは工具室と職員室を繋ぐ通路だけ。 その間、誰一人とも会っていない訳である。 「所で、さっきも聞いたが何であんな所にいたんだ?」 「それは…あれですよ、あれ」 「分からんって」 「だから…」 ―――回想。 時は数十分前に戻る。 彼女、ルインは早めに登校していて、その時この世界へと巻き込まれた直後に遭遇したトカゲ状のバグと遭遇し近くの教室へと駆け込んだ。 それが工具室であった。 「洒落にならないわね…この世界は…」 驚きを隠せないようだが、状況の把握は出来ているようであった。 彼女もまた、この世界に巻き込まれた、と言うことも。 「よし、じゃあ何か無いかな…」 ゴソゴソと適当にそこらを探り入手した物はというと。 鉄パイプ。普通に携帯も可で十分な長さもある。 一メートル程の物を三本をキャプチャー。 二メートル程の物を一本はキャプチャー、一本は手に持ち、 「ん…よし、さっさとここから出て行くとしますか、まずは…」 と、携帯のアイコンの一つ。この世界で新たに追加されたアイコンを選択し決定する。 ―SKILL TRACE SYSTEM ON. TIME COUNT 120sec ・・・・・・START― 聞きなれない言葉が携帯から発せられるとともに、光の糸に拡散して、彼女の身体を包み込む形で集まっていく。 その姿は、純白の甲冑に大型の槍―――ランスといわれる物だ。 先ほどの鉄パイプは足元に落ちていた。 扉の窓から外をチラッと確認すると、外には先程遭遇したバグがまだうろうろとしていた。 トカゲ型のバグ一匹と…どこから涌いたのか、来たのかが蝶型のバグ一匹。 先程は気づかれたが幸いなことにまだ此方に気づいていないようでもある。 扉を素早く開けて近くにいたトカゲへと槍をで突きを繰り出す。 渾身の一撃を放ったものの、バグは怯んではいるがまだ立っている。 「まだ終わらないなら…! もう一撃…!」 反撃へと移られる前にパイプを頭部へと振り下ろす。 断末魔の叫びを上げてバグは消滅する。 「もう一匹…!」 先程の突きを蝶型のバグへ向けて放つが飛んでいることもあって回避能力が高いせいでなかなか当たらない。 蝶型のバグの攻撃は鱗粉。鱗粉を吸い込むと直接的ではないが体力をじわじわと奪っていく。 「くっ…そうだ!」 思い立ってすぐに入り口付近まで駆け、パイプを拾って手にし投擲する。羽根の付け根を狙って。 行動が止まったその瞬間を狙い、もう一度突き刺す。 防御力は殆ど皆無なようで、あっさりと倒すことが出来た。 ―TIME OUT― 二体のバグを倒し終わった直後のことだ。変身も解除されたが、 「お…誰かいるのか? ん…ルインか」 「ア…アイン先生!」 彼女もよく知る教諭が同じ通路の奥の方から近寄ってきた。 彼も彼女と同じように能力を使い、背に羽根を生やし、鱗のような物を体にまとっている。 ―TIME OUT― 彼も変身は終了した。 恐らく、彼もここに来るまでに一度闘っていたのだろう。変身はそのためだと思われる。 「おっと、終了か…まぁ、そんなことは兎も角だ」 「?」 「まぁ、とりあえずこっちへ来い」 「えええ、ちょ、ちょっと先生!」 とルインの制止も聞かずに引きづる様な格好で職員室へと連れて行かれた。 ―――回想終わり。 「ということなんですけど」 「なるほどな、それで今の所でいいが、何か気がついたことは無かったか?」 「そうですね…」 一つ、今更だがこの世界は切り離された世界であること。 二つ、連絡を取るためにはそれぞれが一度でもいいから会わなければならないと言うこと。 三つ、携帯にいろいろな機能が追加されたこと。 四つ、この世界には所謂『魔物』が生息していること。 五つ、 「校内の方が…どうやら外より強いバグが多い…のかな?」 「うむ、職員室前にいたのは剣を持っていた赤いトカゲだったな」 「色違い…何かのネタなの…かな?」 「ネタだろうが何だろうが全てにおいて君が戦った奴よりは強かったのでは無かったか? 事実、私も使うことになったからな」 「そうですね。道中合ったのは職員室前を加えて三回でしたけど、確かに苦労しますね…二回は避けましたけど。けど、先生。アレはちょっと強すぎかと」 「まぁな。どちらにせよ校内から出て外に行く、と言う手もあるな」 「先生の口からそんな言葉が出るとは思いませんでしたよ…ほら、もっと残った人と合流するとか」 「まぁ、どっちでもいいが。それよりだ、どうだ体力も回復できたか?」 「ええ、鱗粉に毒が含まれてなかったのが幸いでしたね」 「いや、毒の成分が弱かったからだと思うが…まあ、いい」 一呼吸おいて、 「さて、と」 椅子よりアインは立ち上がり、 「まぁ、ぼちぼちと行くか。それに…」 と、ルインのほうを再び向きなおし、 「何ですか?」 「単刀直入に言うと、今、心細いんだろ」 「…はい、正直言って」 「それに連絡を取る相手が少ないからな。よし、まずは生徒がいそうな所でも探すとするか」 アインが立ち上がって行こうとするのを、 「あっ…待ってくださいよ! 先生!」 それを追うようにルインもついて行った。 まだ見ぬ仲間との合流を目指して。 ---- 各キャラ残りX・P アイン:4回 ルイン:4回 連絡可能キャラ 無し ---- //ストーリー一部変更(08/03/14)

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