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『え・・ええぇぇええええええ!!!???』 「す、素通りして押し付けて行きやがったぁっ!!」 「こらー、そっちもそっちで危ないわよー。」 走り去った男の子の背に言葉を投げかけるエルナ先生。 その言葉は全く聞こえていないみたいで、アイン先生が奮闘中の駐車場方面へと消えてっちゃった。 「しょせん、雑魚の群れだな。」 「楽勝じゃな。」 いつの間にか、スキルトレースシステムを使用していてバグの群れを一掃した エミィちゃんとトート君。 「さ、早いところ進んじまおうぜ。」 「広いところというと、イルカショーを行うウォーターステージかしら?」 「だとしたら、客席側より職員専用の通路から行った方がいいじゃろうな。 足場も安定しておるじゃろうし。」 「確かに、椅子ばっかりじゃ足元気にしすぎて戦えないもんね。」 「なら、早いところ出発しましょ?」 「…でも、先生。職員専用の通路って何処にあるんですか?」 沈黙。 重苦しい沈黙。 えっと、誰でもいいから…何か喋って。 「…さぁ?」 「あ、やっぱり知らないですか?」 「だって私、ここの職員じゃないもの。」 「そ、そうですよね…。じゃあ、さっきの人に聞いておくべきだったな。」 「そうね。でも、逃げて行っちゃったし。地道に探すしかないんじゃない?」 結局、地道に探すことになりました。 「う~、やっぱり普通の地図じゃ載ってないのかぁ。」 ご自由にお取りください。 入り口においてある館内の地図には職員用の扉が何処にあるか。 なんてことは一切載っていなかった。 当たり前だよね。 水族館内をバグを避けながらさ迷い歩くこと数十分。 「かんけーしゃ以外立ち入り禁止…。」 「職員専用ということじゃな?鍵は…開いておるの。」 ドアノブを回して、思い鉄の扉を開けると…そこには。 頭に壷を被った変なタコが…。 ブシュゥゥッ!! 「うあぁぁぁっ、何だこれ。墨!?」 先頭に立っていたトート君の顔には、真っ黒な墨が。 「前が、よく見えないぞ…。ていうか、何で俺を盾にするんだ…。」 「前にいたから仕方なく、の。」 ガッシャァアアンッ!! 何かガラス製の物が派手に壊れる音。 反射的に、音のしたほうに目を向けてみれば ホームセンターいまむらで物色してきた鉄パイプを振り回す二人の姿が 「うわぁ、イルちゃん、エルナ先生。何してるんですかぁ!!」 「何って…。」 「壷、割ってるんだよ?」 何の意味があって壷を割ってるのか、サッパリわからないよぉ!! 「どうして壷を割る必要が…って、あれ?」 頭に乗せていた壷が割られたタコのバグは、ピクリとも動かない。 「どうやら壷が割られるとショックで動かなくなるようじゃのぅ?」 「そんな、変なバクいるんだな…。」 「自慢の壷じゃったのではないか?」 「変を通り越しておかしいよ…。」 「まぁ、そのおかしなバグのおかげで無駄に変身せずに済むのじゃ。感謝せねばならぬな。」 しょんぼりと沈んだまま静止しているバグを置き去りにして、 あたしたちは、ウォーターステージへと向かうことにした。 どんなバグが待ってるか、わからないけど…やるしかないよね。 パーティキャラ残りXP クリア  7回 アイン  0回 エルナ  7回 トート  8回 エミリア 8回 イル   6回

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