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チャプター1.錬金術師とその弟子」(2008/10/20 (月) 21:06:59) の最新版変更点

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<p>「兄ぃさんっ!!」</p> <p>繋いだ手と手は離れ離れ、遥か遥か遠くに引き裂かれて―</p> <p>夢…。</p> <p>「お目覚めか?<br /> いやはや、寝る子は育つとよく言ったものだが―<br /> お前の場合、寝すぎで脳みそが溶けて出てくるんじゃぁないかと私は思う。」</p> <p>朝からこの人は、何てことを言うんだろう。</p> <p><br /> 「お前に話しておきたいことがあってな。」</p> <p>「話しておきたい事…?」</p> <p>「あぁ、死人を甦らせようとした馬鹿の話しだ。<br /> お前にはあの馬鹿のようになって欲しくないから話す。」</p> <p>「あの馬鹿って…?」</p> <p>「名は、ジェイク・バッツブラッド。<br /> 10歳の息子の死を受け入れられず甦らせる研究を行った錬金術師。<br /> 奴は輪廻の均衡を破る研究を続け、管理者の警告を聞き入れず<br /> 果てに、永遠の苦しみを課せられた男だ。」</p> <p>「息子さんは?」</p> <p>「人の形をしていない、見ただけで吐き気がするグロテスクな緑の塊だ。<br /> さらに、魂を肉体に束縛させてあるせいで<br /> 何度殺しても肉体さえあれば何度でも甦る。<br /> あぁ、思い出すだけで吐き気がする…<br /> 今度暇になったら連れて行ってやる。」</p> <p>「や、遠慮します。」</p> <p>話を聞くだけで充分だ。<br /> 気持ち悪くて今は何も食べれそうも無い…。</p> <p>「人は時期が来れば誰だって死ぬんだ。<br /> ……おいそんな顔をするな。<br /> 気持ちはわかる、私も今とても気持ちが悪い。<br /> 話すんじゃなかった…でも話さないと馬鹿が増える。<br /> あぁ外の空気が無性に吸いたい。<br /> ということで今日は野外学習だ。」</p> <p><br /> 場所は変わってフィールド</p> <p>「さて、ディタリア。前方に見えるのは何だ?」<br /> 「レムリナムの大群です。」<br /> 「よろしい、ではレムリナムの後方に生えている雑草…じゃなかった。<br /> …とりあえず、とって来い。」<br /> 「今、雑草って言いましたよね?」<br /> 「知らない。」<br /> 「師匠?」<br /> 「知らない。」</p> <p>な、何なんだこの人…。</p> <p>「雑草って、言いましたよね?」</p> <p>確認のため再度質問。</p> <p>「………自然に色々生える草、雑草。」</p> <p>…………。</p> <p>「ほら、こっち来たぞ。早いところ殺って殺れ。」<br /> 「そんな無茶な。」<br /> 「無茶じゃないぞ、私は。」<br /> 「貴女は、でしょう!!」<br /> 「つべこべ言わずに行ってこい!!」</p> <p> </p> <p><br /> ―数十分後</p> <p>氷結薬を使って、何とか勝利を収めた自分は<br /> 経験値100とトカゲの鱗、雑草ひとつかみを手に入れた!!</p> <p>「…と、とってきました。」<br /> 「ご苦労、どれ……。<br /> やっぱ雑草は雑草か、使えない奴だな。いらん。」</p> <p>苦労してとってきた雑草と放り投げる師。</p> <p>「やっぱり、雑草じゃないですか。<br /> それに使えない奴だなってなんですか?」</p> <p>「雑草の中に稀にちゃんと使える雑草だってあるんだぞ。」</p> <p>「……。」</p> <p>「何だ、その目は。」</p> <p>「雑草の中に稀に使える雑草って、結局雑草じゃないですか。」<br /> 「そうだな、草であることには何ら変わりはないぞ。さぁ帰るか。」</p> <p><br /> 工房に引き篭もってばっかりいないで、体を動かすのも重要。</p> <p>一日の日課に運動を追加</p>
<p>「兄ぃさんっ!!」</p> <p>繋いだ手と手は離れ離れ、遥か遥か遠くに引き裂かれて―</p> <p>夢…。</p> <p>「お目覚めか?<br /> いやはや、寝る子は育つとよく言ったものだが―<br /> お前の場合、寝すぎで脳みそが溶けて出てくるんじゃぁないかと私は思う。」</p> <p>朝からこの人は、何てことを言うんだろう。</p> <p><br /> 「いや、お前に話しておきたいことがあってな。」</p> <p>「話しておきたい事…?」</p> <p>「あぁ、死人を甦らせようとした馬鹿の話しだ。<br /> お前にはあの馬鹿のようになって欲しくないから話す。」</p> <p>「あの馬鹿って…?」</p> <p>「名は、ジェイク・バッツブラッド。<br /> 10歳の息子の死を受け入れられず甦らせる研究を行った錬金術師。<br /> 奴は輪廻の均衡を破る研究を続け、管理者の警告を聞き入れず<br /> 果てに、永遠の苦しみを課せられた男だ。」</p> <p>「息子さんは?」</p> <p>「人の形をしていない、見ただけで吐き気がするグロテスクな緑の塊だ。<br /> さらに、魂を肉体に束縛させてあるせいで<br /> 何度殺しても肉体さえあれば何度でも甦る。<br /> あぁ、思い出すだけで吐き気がする…<br /> 今度暇になったら連れて行ってやる。」</p> <p>「や、遠慮します。」</p> <p>話を聞くだけで充分だ。<br /> 気持ち悪くて今は何も食べれそうも無い…。</p> <p>「人は時期が来れば誰だって死ぬんだ。<br /> ……おいそんな顔をするな。<br /> 気持ちはわかる、私も今とても気持ちが悪い。<br /> 話すんじゃなかった…でも話さないと馬鹿が増える。<br /> あぁ外の空気が無性に吸いたい。<br /> ということで今日は野外学習だ。」</p> <p><br /> 場所は変わってフィールド</p> <p>「さて、ディタリア。前方に見えるのは何だ?」<br /> 「レムリナムの大群です。」<br /> 「よろしい、ではレムリナムの後方に生えている雑草…じゃなかった。<br /> …とりあえず、とって来い。」<br /> 「今、雑草って言いましたよね?」<br /> 「知らない。」<br /> 「師匠?」<br /> 「知らない。」</p> <p>な、何なんだこの人…。</p> <p>「雑草って、言いましたよね?」</p> <p>確認のため再度質問。</p> <p>「………自然に色々生える草、雑草。」</p> <p>…………。</p> <p>「ほら、こっち来たぞ。早いところ殺って殺れ。」<br /> 「そんな無茶な。」<br /> 「無茶じゃないぞ、私は。」<br /> 「貴女は、でしょう!!」<br /> 「つべこべ言わずに行ってこい!!」</p> <p> </p> <p><br /> ―数十分後</p> <p>氷結薬を使って、何とか勝利を収めた自分は<br /> 経験値100とトカゲの鱗、雑草ひとつかみを手に入れた!!</p> <p>「…と、とってきました。」<br /> 「ご苦労、どれ……。<br /> やっぱ雑草は雑草か、使えない奴だな。いらん。」</p> <p>苦労してとってきた雑草と放り投げる師。</p> <p>「やっぱり、雑草じゃないですか。<br /> それに使えない奴だなってなんですか?」</p> <p>「雑草の中に稀にちゃんと使える雑草だってあるんだぞ。」</p> <p>「……。」</p> <p>「何だ、その目は。」</p> <p>「雑草の中に稀に使える雑草って、結局雑草じゃないですか。」<br /> 「そうだな、草であることには何ら変わりはないぞ。さぁ帰るか。」</p> <p><br /> 工房に引き篭もってばっかりいないで、体を動かすのも重要。</p> <p>一日の日課に運動を追加</p>

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