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彼ら先発隊一行は、エメトゼロの戦いを終え、その後現れた闖入者を送り出して、再び進行している。
途中、何度かアイズとの光線もあったが、難なく撃退して、今の道を進んでいるわけだ。
しかし、艦内に今まで住んでいた彼女たちには、今、通過している通路が妙に見えている。
いや、そこに住んでいなくても気がつくかもしれない。
そこでついにティールが切り出した。
「ねぇ、ルインさん」
「何? いや…何が言いたいかは何と無く分かるけれど…」
「うん。この通路って、普段こんなにシャッターが多いの?」
ここまで通ってきた殆どの通路にシャッターが下りていた。
そして、実質一本道を彼らは進んでいた。
「いいえ、普段は殆ど下りてないわね」
「じゃあ…」
「…罠、と言うよりも、こんなまどろっこしいことするのは彼らしかいない筈だから…」
「?」
「いや、こっちの話し。そうよね…私も踏ん切りをつけなきゃならないわね…」
最後は消え入るように言った。
そうこういっている間に一本道の奥の方に扉が見える通路へと入った。
不意に、扉の近くにあったスピーカーから声が聞こえてきた。
『ようやく…ようやく来たな! ご一行様よ!』
『うむ、待ちくたびれたぞ』
聞こえてきたのはこの船に乗っていた三人には聞き覚えのある声。
「レイヴン殿とアウル殿ですか…!」
『そうだよ。情報通りだな。開放されて良かったじゃねぇか…お二人さんよ』
「…」
『単刀直入に言わせてもらうぜ。あんたらの足止めしろ、って上からは言われているんだが、あまりその気はねぇ』
「じゃあ…私たちと一緒に…!」
『そういうわけにはいかねぇよなぁ、ルイン? そして、約束していたよな?』
「うっ…でもなんで今、この時に…」
「敢えてこういう時だからじゃねゃねぇか、と言うことで、よく聞けあんたら」
と、スピーカーの話し主は話し手を彼ら全体に向けて言い始める。
『黙って通すのは勿体ねぇ。だからルイン! お前は先に入ってこい!』
『…なぁ、俺も言っていいか? 相棒よ』
『おぅ、かまわねぇぜ』
今まで会話に参加してなかったもう一人の青年も話に加わる。
『と言うことで、青髪の魔導師の嬢さんがそこにいたね』
「…エミィ」
「ああ…私のことじゃのぅ…」
それは間違いなく彼女―――エミリアの事を指していった言葉だ。
『彼女と…そうだな、他に二、三人ぐらい。先に入って欲しい』
『で、その後だな。三分ぐらい経ったら入ってもいいぜ。俺らは知らねぇが、多分、素通りできるだろうからよ。以上だ!』
「ちよっ…あんたら!」
と、最後のルインの言葉を聞く前に、一方的に、言うべきことは言ったと言うような感じで通信は途絶えた。
「…罠、なのか?」
レオンが代表してルインに質問する。
「いや…彼らは信用は出来るわ…ただ、戦いだけだと思う。それよりも」
と、エミリアの方へ振り向いて、
「…こんなことに巻き込んで悪いわね…」
「いや、気にするでない。今船に乗り込んだ時から覚悟しておる。それよりも『二、三人一緒に入って欲しい』という言葉が気になるのじゃが…まぁ、行くしか、道は開けそうもあるまいな」
「それなら…二人とも、いいわよね」
と、ディンとティールのほうに向いていい、二人はそれに応じる。
「じゃあ、行きましょう。後は、アリス、アル。道案内任せるわよ」
と言い残し、その部屋へと歩を進めていく。




彼らの言葉に応じて、ルイン、エミリア、ディン、ティールの四人が部屋に入った直後に扉はロックされた。
その部屋はアリス達やエメトゼロと戦った部屋よりは小さ目の大部屋の一つだった。
「おぅ、入ってきたみたいだな。よし、アウル。下に下ろしてくれ」
「了解だ、相棒よ」
と、その言葉の後に壁に設置されていたスイッチを操作すると、部屋自体が落ちていく感覚に全員が囚われる。
「不思議そうな顔をしているね。これが『エレベーター』と言うものなんだ。昇降機と言って、部屋自体を機械の力で上げ下げしているんだ。そっちの人にはなじみが無いかな?」
と、アウルと呼ばれた青年が説明する。
「おっと、自己紹介を忘れていたな。俺がさっき相棒が言っていた通り『アウル』だ。で、こっちがレイヴンだ」
アウルと呼ばれた青年は茶髪でローブ姿の青年。
レイヴンと呼ばれた青年は銀髪で赤い鎧を着た青年だった。
そうこういっている間にガタンと言う衝撃に襲われ、下に辿り着いたことも確認された。
「さぁて、到着だ。お二人さんよ、前に出てこいよ」
「エミリア、行くわよ」
「あぁ、分かっておる」
彼女たち二人が中央のラインを超えたあたりで、ガシャンという音と共にシャッターが突如として下りてきた。
「! あんたら、やはり罠だったのね!」
「まぁ落ち着けよ、ルイン。後ろの二人が―――まぁ、邪魔はしないだろうが―――邪魔しないようにと日増し内容にさ、高機動アイズを一組プレゼントだ。爆破の衝撃で壊れてない奴だぜ」
「ルイン、あの二人なら心配ないの。だから目の前の敵に集中するのじゃ」
「それは頭では分かっているんだけどね…っと。来るわ!」
前後二人ずつに分断されて戦いは幕を開けた。

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