フェイクトモエリバー(偵察)
作戦
SS
【フェイクトモエ偵察】
わかば救出の為、秘書官団は、フェイクトモエリバーでの参戦が決まった。
航空戦力による偵察を行い、このデータを元に地上に待機しているアメショー部隊と共に一万のトロル部隊へ砲撃を行う算段である。
黒い甲冑のような装甲を持つフェイクトモエリバー飛ぶ様はさながら黒き流星であり、戦場にふさわしいような、そうでないような一種の異様な美しさであった。
黒き流星は上空を疾く駆ける、速度こそが自身の存在意義であるといわんかのように風を切り伏せていた。
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「見えました。FEGの探索チームが消息をたったのはあの地点です。」
そういいながらコックピット内の女性が、ディスプレイ上の座標を確認する。
になし藩国の上空、学校から煙が上がり、不吉な雰囲気が漂っている。
「偵察を開始します。」
戦場が近づき、高速で戦場上空を駆け抜ける。敵の侵攻を防ぐために、トロルたちにダメージを与える為に最も効率の良い砲撃座標を、そしてもっとも肝心なFEG探索部隊が、になし藩国国民達への被害が最小限になるように様々なケースを考慮して情報を集め続ける、空を駆け続ける。
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今すぐ機体を降りて助けに行きたい衝動をぐっと堪え、戦場上空を通過したフェイクトモエリバーは座標情報を収集する為、反転し、雲に突入する。
雲に光を遮られる。まるで不安なこころを移しているように感じてしまい、慌てて機体をロールし、雲を突き抜ける。
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刹那、雲から飛び出した黒い機体は白い雲のドレスを来ているようだった。
視界が戻ると陽の光がハッキリと感じられる。視界がクリアになり、不安が一瞬だけ消えた気がした。
『・・・・うん、まだいける!きっと助けられる!!』
意味も理由もなくふとそう思った。
(SS:周船寺竜郎@FEG)
【フェイクトモエリバー偵察】
蒼穹の空にいくつかの線が浮かんでいる。否、浮かんでいるのではないそれは猛烈な勢いで伸びている。
「一番機、戦術偵察開始!偵察ポッド動作確認・・・OKです。」
伸びている線の先には線の数だけの鉄の鷲が飛んでいた。
フェイクトモエリバー
名機トモエリバーを改装して作られた秘書官団専用I=Dは今、わんわん帝国になし藩国領の小学校の上を戦術偵察ポッドを搭載して飛行している。
「大丈夫でしょうかね?FEGの人達・・・」
そう、先日のマジックアイテム捜索で小学校に付設されているダンジョンにてFEGの探索部隊が一万のトロルに包囲されてしまったのである。そこで護民官で編成された部隊と秘書官団は救助のために出撃を決定した。そこで旧式で索敵機能の低いアメショーによる砲撃のサポートとしてあらかじめ偵察用装備のあるフェイクトモエリバーを戦術偵察機として使用しているのである。
「まもなく目標地域上空です!」
リーダー機から通信が送られる。
それぞれの機体は満遍なく偵察できるように散開し始めた。下にはになし藩国の都市が見える。
「さぁて、いきますか。偵察ポッド記録開始!同時にデータを下のアメショー部隊に転送しろ」
パイロットがコパイロットに連絡した。
「了解。っと下の部隊からも同じ要請が来ています。偵察開始と共に下との同期開始します」
そのまま高度を落として偵察ポッドが捉えたのデータを転送する。下はまるで絨毯のようにトロルで埋まっている。
高度を維持して飛行を続ける。どうやらかなりの数がいるようだ一万というのもデータを見る分には本当らしい。
「下の連中だいじょうでしょうか?」
FEGの部隊以外にも地上部隊が展開して攻撃を行っているがあまりにも敵が多すぎて攻撃が追いつく様子がない。
もう一人のコパイロットが心配そうにそう言うと
「俺達が正確に誘導してやれば彼らもそれに合わせて効果的に敵に攻撃ができる!集中しろ」
パイロットが間違いないというように言い切った。
「領域外に出ます!」
偵察空域の端まで来ていた。
「方向を変えるぞ。再び偵察用意」
パイロットは片っ端から全て偵察してやると腹をくくった。
鉄の鷲が転進を始める。
(SS:藤野俊彦@FEG)
イラスト
参加者RP
応援RP
最終更新:2007年07月06日 21:18