ルール > 古いもの > 名声値ルール


名声値

2008/10/01採用

名声値

キャラクターが社会で生活すれば、さまざまな集団との関係が発生します。
集団内でのキャラクターの位置付けは「名声値(集団)」として、技能と同じように通常は0から100の値で示されます。

名声値30はその集団に最低限認められたことを意味し、50は平均的な発言力を持っていることを意味します。70で発言に一定の影響力があり、90では集団の意思決定に重要な地位にいます。100を越える名声値は、単純に序列を意味することがほとんどです。

キャラクターがその集団内で日常的に暮らしている場合は、名声値の初期値は30+経歴年数から始めます。新しい集団に加わったときは、0から始めるのがわかりやすいでしょう。集団同士の関係性や紹介状などで、一定の初期値が与えられる場合もあります。

貢献技能セット

名声値を得るには、その集団に対してキャラクターがどんな技能の組み合わせを使って貢献するかを決めます。これを「貢献技能セット」と呼びます。貢献技能は通常5個の技能を一組にします。
キャラクターはセットにした技能の成功率の平均(切捨て)を「貢献ロール」の値として持ちます。

どんな技能が貢献技能のセットに入れられるかは、集団によって異なります。生活集団であれば生産的な技能、カルトであればカルト技能は貢献技能として認められることが普通です。<人間知識><雄弁>はほとんどの集団で貢献技能に含めることができます。
プレイヤーは能力値をひとつだけ貢献技能として選択することも出来ます。その場合は能力値の5倍を技能成功率として扱います。

マスターはプレイヤーが妥当な説明をした技能セットはなるべく認めるべきですが、集団内で有効性が低い技能には成功率にペナルティーを課すことができます。もちろん最終的に貢献技能として認めるかどうかはマスターの判断です。
マスターは特に貴重な魔術や物品などに貢献技能としての成功率を与えることもできます。

貢献技能セットに含めた技能は[http://d.hatena.ne.jp/nayuta77/20080903/1220397481:title=「週単位成長ルール」]の「業務」生活パターンとして、3つを選択して成長させることが出来ます。

貢献ロールと反感値

一般的に、キャラクターは複数の集団に所属しています。同一の集団に見えても、その中にはわずかな利害関係の違いがあるものです。例えば標準的な蛮族文化であれば、「村落」「血族」「カルト」のように設定できます。
キャラクターは3つまでの集団に、それぞれ貢献技能セットを作成し、1週間に1回づつ貢献ロールを行なえます。成功で1ポイント、効果的成功で2ポイント、決定的成功で3ポイント、その集団に対する名声値を得ることができます。貢献ロールのファンブルは、名声値を1D6ポイント低下させます。

特にひとつの集団に貢献ロールを固めることもできます。この場合、ひとつの集団に対して週に3回まで貢献ロールを振れます。しかし名声とは絶対値ではなく、集団の中の相対値であることを忘れてはいけません。キャラクターの過剰な貢献、納得を得ない出世は、他者の反感を買います。これを「反感値」と呼びます。
同じ集団に対する、同一週の2回目、3回目の貢献ロールの成功は、それぞれ1ポイントを反感値に加算します。反感値は名声値の横に<村落 35/8>のように記述します。
反感値はキャラクターが集団に対して影響を及ぼそうとした時に、名声値へのペナルティーとして働きます。また、反感値が名声値を越えたキャラクターは、貢献ロールに失敗すると、反感値から名声値を引いた値以下の確率で集団から追放されます(名声値を失わないことに注意)。
ロールしなかった集団の名声値がキャラクターの貢献ロールの成功率を超えている場合、その集団に対する名声値は自動的に1ポイント低下します。

名声値が貢献ロールの成功率を超えてしまったら、通常の貢献ロールで名声値を獲得することはできなくなります。
この場合でも反感値を1ポイント受けることによって、貢献ロールを1回振ることができます。

名声ロール

キャラクターが所属する集団に与える影響、受けられる援助は、名声値で決まります。
名声値 影響と援助
30 メンバーに話は聞いてもらえる。集団の益になることであれば、メンバーが個人的に動いてくれることがある。
50 正式な決定機関に意見を上げること、評価を受けることができる。集団の益になることであれば、集団として動いてくれることもある。
70 決定機関と問題を論じることができる。集団に不利益になることでも動かせる可能性がある。
90 決定機関の一員。自分の責任をかけて集団を動かすことができる。

集団に対して名声値以上の影響を及ぼそうとするとき、キャラクターは名声値を成功率としてD100をロールします。これを 名声ロール と呼びます。名声ロールの成功率からは反感値が引かれます。
成功すれば+20、効果的成功であれば+40、決定的成功であれば+60を名声値に加算した影響を及ぼすことができます。
ある課題について集団内で対立する意見があるなら、互いに名声ロールの成功度を積み上げて議論します。マスターは意見の妥当性を鑑みて、ロールにボーナスやペナルティーを与えます。

反感の解消

反感は押さえつけたり、集団内で貢献することでは決して解消しません。反感を解消する手段は 「保証」「譲渡」「排斥」 の3つです。保証、譲渡、排斥のロールは1回の貢献ロールの代わりに行ないます。
:保証:第三者(集団)からの評価によって集団内の地位を安定させます。例えば<名声(村落)>に<名声(カルト)>を通して働きかけて、身分を保証させるなどです。緊密に関連した集団同士であれば、<名声(集団A)>でロールし、成功で1ポイント、効果的成功で2ポイント、決定的成功で3ポイント、反感値が低下します。ファンブルすると、反感値が1D6上昇してしまいます。集団の関係が緊密なものでなければ、保証ロールにペナルティーを受けます。
:譲渡:集団内で名声を人に譲ることで反感値を下げます。10ポイントの名声値を減らして2D6ポイントの反感値を減らすことができます。譲渡にロールは必要ありません。
:排斥:不満を持つ相手を集団から阻害することで有効な反感値を下げます。排斥は失敗すれば名声値を下げ、成功しても集団外に敵を作る危険な方法です。排斥を行なうには名声値でロールします。このロールに反感値のペナルティーはありません。成功なら1D6、効果的成功なら2D6、決定的成功なら3D6、反感値を低下させます。失敗なら1D6、ファンブルなら3D6、名声値が低下します。これによって低下した反感値は集団外からの敵意として<排斥(集団) 低下した反感値>のようにキャラクターシートに記録します。加えて、マスターが減少する前の反感値を成功率としてD100を行ないます。成功なら1D6、効果的成功なら2D6、決定的成功なら3D6、再度反感値が上昇してしまいます。

ここに上げた反感値の解消方法はかなり荒っぽいものです。特に排斥は本来であれば十分ロールプレイするに値します。マスターが望むなら、このルールを使用せず、具体的な行動に基づいて増減させるべきです。

関連する集団、上位の集団

相互に関連する集団では、名声値の初期値に言語のルールと同じように関連する係数を持っています。例えばある地域の社交界で名声の高いキャラクターは、隣接する社交界に五分の一の名声値を持ちます。
集団の構造が階層化されている場合、通常は下位の集団の名声値の五分の一が上位の集団での名声値になります。
集団同士の名声の係数はマスターが設定します。

さまざまな集団

標準的なルールは反感を買わずに妥当な地位を得るのに2年(80週)程度の期間を必要とします。これはおおむね能力に基づいた評価をする公平な集団を表しています。

名声値の向上にさらに時間がかかる集団、能力ではないものに重きを置く集団を表現するには、主に3種類の方法があります。
  • 1.貢献ロールを2週間に1回、4週間に1回のように引き伸ばす。これは能力よりも時間の積み上げに重きを置く集団に適しています。
  • 2.貢献技能セットに<家柄>のような向上し得ない技能を含める。例えば貢献技能セットが<雄弁><自国語会話><政治知識><家柄><家柄>のような集団では、家柄のよくないキャラクターが名声70に到達するのは非常に困難です。
  • 3.集団を階層化する。上位の階層に到達するには、下位の階層で指定の名声値(例えば70)を必要とします。指定の名声値に達して始めて上位階層に上がり、元の名声値の五分の一から再度名声値を積み上げます。このとき必要な貢献技能が変化するのが普通です。官僚機構やヒエラルキー性を重視する集団が相当します。場合によっては5段階、10段階の階層を持つ集団も考えられます。

また、毎週一定の名声値の上昇を強制する集団、名声ロールを2回割り当てることを強制する集団など、さまざまな集団が考えられます。
マスターは特徴的な集団、思いもよらない集団とその相関関係で、プレイヤーを楽しませてください。

運用の指針

このルールは1時間に4~8週間程度を過ごし、キャラクターの生活に一定変化のある状況に適しています。
マスターが時間の経過速度を上げたいと思うときには、貢献ロールの回数と一回に獲得できるポイントを変更すればよいでしょう。
  • 貢献ロールを1季に1回にして、獲得できるポイントを成功で5ポイント、効果的成功で7ポイント、決定的成功で9ポイントとする。
  • 貢献ロールを1年に1回にして、獲得できるポイントを成功で20ポイント、効果的成功で25ポイント、決定的成功で30ポイントとする。
というように、好きなペースと比率で設定することができます。
調整するときは経過させたい期間に10回以上のロールを振れるのを目安としてください。1回、2回だけのロールでは1度のロールが重くなりすぎます。

N氏・サーガ

N氏は<名声(仕事) 60/5><名声(家庭) 30/28><名声(趣味) 90/3>を持っており、日常的にこの3集団に対して貢献ロールを行ないます。
N氏の仕事への貢献技能セットの平均値は70。ロールは成功し、<名声(仕事)>は61に上昇します。次にN氏は趣味へのロールをします。N氏の趣味への貢献技能セットの平均値は103。ところが97をロールしてしまったので、<名声(趣味)>は上昇しませんでした。これを不服としたN氏はもう一度趣味への貢献ロールを行ないます。出目は15で効果的成功です。<名声(趣味)>は92まで上昇しました。しかし今週はすでに3回のロールをしてしまったので家庭への貢献ロールが行なえません。家庭への貢献技能セットの平均値は28なので<名声(家庭)>は29に低下して、いつものことながら発言権はなくなりました。まあ翌週カバーすれば大丈夫でしょう!
翌週は仕事も趣味も成功し、それぞれ名声値に+1。順調です。ところが最後の1回、家庭への貢献ロールで96をロールしてファンブルしてしまいました。1D6で4をロールし。N氏の<名声(家庭)>はなんと25に落ちてしまいました。名声値が反感値より低くなったため、来週以降3%の確率で家庭から追放される確率があります。
「仕事」も「趣味」も「家庭」に対しての保証ロールに大きなペナルティーがつくので反感値の減少は望めません。N氏はため息をつきながら、やむなく翌週末の趣味の時間が潰れるのを覚悟で、家族サービスとして家庭への貢献ロールを優先して行なうことにしました。

貢献ノルマと名声ノルマ

貢献ノルマ は「X週間あたりY回以上の貢献ロール」の強制です。貢献ノルマは狂信的な集団、隷属的な集団など、個人の姿勢を求める集団で使われます。

名声ノルマ は「X週間あたりYポイント以上の名声の獲得」の強制です。名声ノルマは近代的な密度の官僚組織など、集団ではなく個人に結果を求める集団で使われます。

ノルマを達成できないときのペナルティーはさまざまですが、もっとも一般的なものは未達成分の名声値の低下、もしくは反感値の増加です。1ポイントの未達で即時追放という厳しいペナルティーを設けている集団もあります。ノルマの前倒しを認める集団と、認めない集団があります。前倒しを無期限に認めるケースもありますが、1週間のみ、1年のみ、のように、期間を定めるのが一般的です。

ノルマの設定された集団においては、ノルマ達成に必要な貢献ロールの回数は反感値を上昇させません。ノルマ達成後にさらに上積みした貢献ロールは通常通り反感値を1ポイント上昇させます。

過重労働

厳しいノルマを定められた集団に所属するキャラクターは、何としてもノルマの達成をする必要があるでしょう。キャラクターは健康を犠牲にして、一週間に最大6回まで貢献ロールを行なうことが可能です。

4回目の貢献ロールを試みるキャラクターは、CONの5倍を成功率としてD100ロールを行ないます。成功すれば4回目の貢献ロールを行なうことが出来ますが、成功率に30%のペナルティーを受けます。CONの倍率に対するロールが効果的成功であれば20%、決定的成功であれば10%のペナルティーを受けるだけですみます。失敗すると、一時的にCONが1ポイント低下し、4回目の貢献ロールを行なうことはできなくなります。ファンブルした場合、一時的なCONの低下が1D3ポイントになります。
同様に、5回目の貢献ロールではCONの3倍、6回目の貢献ロールではCONの1倍で判定します。

CONの損失は1週間の完全な休養で1D3ポイント回復します。休養をしなければ回復速度は1D4-2ポイントになります。
一時的な損失とはいえ、CONが0になったならキャラクターは死亡します。

<ストレス> 特殊00

キャラクターに名声値に対する渇望や義務感がある場合、貢献ロールの失敗はキャラクターのストレスになります。この特殊技能が必要かどうかはキャラクターのおかれた環境に基づいてマスターが決定します。
少なくとも4回目以上の貢献ロールを行なおうとするキャラクターには<ストレス>を設定するのが妥当です。

貢献ロールが失敗した場合は1ポイント、名声値が低下した場合はそのポイント分<ストレス>を上昇させます。名声値が上昇してもストレスは減りません。問題は「喪失した機会」であって、獲得した名声ではないからです。

ストレス値がキャラクターのPOWを超えた場合、キャラクターは貢献ロールに5%のペナルティーを受けます。同様に、POWの2倍を超えた場合は10%、3倍を超えた場合は15%というように、ペナルティーは増加します。
ストレスを抱えた状態で通常のセッションを行なう場合は、貢献ロールへのペナルティーをそのまま疲労ポイントの上限の恒常的な低下として適用します。

ペナルティーによって貢献ロールの成功率が半分以下になるか、ストレスがPOWの5倍を越えたなら、キャラクターは精神的な危機にさらされます。以降貢献ロールの前に<ストレス>を成功率としてD100をロールし、成功するとその週は何も行なえなくなります。効果的成功であれば2週間、決定的成功であれば4週間、キャラクターは貢献ロールを行なうことができません。
マスターが望むのであれば貢献ロールを行なえなくなるのではなく、『クトゥルフの呼び声』の狂気に関するルールを採用するのも妥当です。

<ストレス>はストレスの対象とならない集団への貢献ロールで上昇した名声値と同じポイント分回復します。
また、1週間の完全な休息でPOWと同じポイントを回復させることもできます。



  • むうぅ…。

    文字で読んでもよく分かりません(汗)。
    次回お会いした際に、解説してくださいませ~。 -- (TAKA) 2008-10-19 20:05:22
  • 急ぎ目に書いたから、例示が少ないんですよね。
    ほんとはもっと具体例を示さないといけないのに。
    具体例を書き足し予定。 -- (なゆた) 2008-10-19 20:22:01
名前:
コメント:

すべてのコメントを見る