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2008/10/01採用(ドラフト扱い)

<読み書き>技能の詳細な運用とさまざまな文書


文章の難読度

<読み書き>によって読める文章、書ける文章のレベルは基本ルールブックp77 の「言葉の意思疎通表」と同等です。「文章の内容表」に示された内容を表す文章は、相当する難読度を持ちます。

文章の内容表

難易度 結果
01-10 単純な思考過程しか通じない(「食べ物をくれ」)など。
11-30 簡単な要求を行うことができ、地元の人々が日常の生活を送る上で最低限必要とする程度の意思の疎通は行なえる。「子羊の足1本いくら?」
31-50 意思の疎通は保障される。頭のよくない地元民(それでも30%はある)よりもうまく喋ることができる。たいていの内容は理解することができる。「だけど昨日はたったの3枚だったぜ」
51-80 物語、詩、歌を聞かせることができる。地元の人々と同様、討論や物の売り買いが行なえる。「その肉は肉屋に入る前から腐ってたのよ。だから前の月に、徴税人の目に食らわせてやった唾ほどの価値もねえよ」
81-00 詩人、哲学者、指導者、政治家、密使などが使う言葉。完全な言語をものにしたいと願う人々の水準。「確かに、この成分分解過程にある食物の実例を正当に価値判断するためには、その腐敗作用の進行後期の状態を考慮に入れた上で、再評価を行なうべきであろう」

文章を書く

文章はその複雑さを表す指標として「難読度」を持ちます。
書き手が<読み書き>以下の難読度の文章を書くのに技能ロールは必要ありません。書き手は文章の難読度を自分の技能成功率以下で任意に設定することができます。<読み書き>が低い読み手を想定した文章を高い難読度で書くのは賢いやり方ではありません。
また、日常的に技能成功率のまま文章を書くことも現実的ではないでしょう。自分の技能すべてを使って文章を書くには1ページ(標準的な羊皮紙の片面)につき1時間を必要とします(小学生が四〇〇字詰めの原稿用紙に1時間かけて読書感想文を書く/書けない様子を思い浮かべてください)。
書き手は<読み書き>に5%のペナルティーを受けることで、所要時間を1ターン(10分)短縮することができます。最大で25%のペナルティーを受けて5ターンを短縮し、1ターンで羊皮紙片面を書き上げることもできます。
普通の手紙(難読度30%)を1枚書くには<読み書き>が30%なら1時間、50%あれば20分で書けます。罵詈雑言を壁に数語殴り書きするのであれば、<読み書き>が5%であっても数ラウンドで終わるでしょう。

自分の<読み書き>技能を超えた文章を書く必要がある場合は、<読み書き>をロールします。成功であれば+5%、効果的成功であれば+10%、決定的成功であれば+15%の難読度の文章を書くことができます。ファンブルはそれらしく見えるが、意図が誤った文章を書いてしまったことを表します。

「1ページ」とは

このルール中で1ページは「標準的なA4サイズの羊皮紙片面にペンとインクで書けるる標準的な文字量」を意味するものとします。実際のページ数は対象や字の大きさや行間で変化します。

文章を読む

読み手は書かれたものの難読度が自分の<読み書き>の成功率以下であれば、大きな誤解なしに文章を読みとることができます。ただし内容が理解できるかどうかは、文章に記載された内容に相当する技能に依存します。
自分の<読み書き>と同等の難読度の文章を読むには、羊皮紙1枚につき1ターン(10分)を必要とします。
読み手は<読み書き>に5%のペナルティーを受けることで、所要時間を1分短縮することができます。最大で45%のペナルティーを受けて9分短縮し、1分で羊皮紙1枚を読み取ることができます。

自分の<読み書き>技能を超えた文章を読む必要がある場合は、<読み書き>をロールします。成功であれば+5%、効果的成功であれば+10%、決定的成功であれば+15%の難読度までの文章を誤解なく読みとることができます。失敗は自分の<読み書き>の程度までしか内容を理解できなかったことを表します。ファンブルをすると、読み手は書き手の意図とは正反対の内容を読み取ってしまいます。
十分な量のある文章では複数回のロールを行なったほうが妥当でしょう。マスターは1ページに1回、1章に1回、1冊で1回など、必要に応じてロールの回数を調整することができます。

独習可能な文書の作成

読解することによって読み手の技能に影響を与える文書は、技能パーセントを高められる量を持っています。これを「情報量」と呼びます。

書き手は文書のページ数を決めてから執筆を始めます。20ページを記すたびに望むテーマに即した技能と<読み書き>の複合ロール *1 を行います。これを「テーマ技能ロール」と呼びます。<読み書き>の成功率は書くスピードによるペナルティを適用したあとの値を使用してください。
テーマ技能ロールが成功なら1ポイント、効果的成功なら2ポイント、決定的成功なら3ポイント、文書の情報量が加算できます。ただし、テーマ技能ロールの出目が難読度を超えているときは加算する値から1を引きます(マイナスにはなりません)。
テーマ技能ロールのファンブルは誤った情報や混乱した記述によって文書の情報量を1D3ポイント低下させます。マイナスの情報量を持った文書は、研究に使用したキャラクターの技能を引き下げます。

<読み書き>の成功率を5%引き下げることで、テーマ技能ロールに必要なページ数を1ページ減らすことができます。最大で95%のペナルティーを受けて19ページを短縮し、1ページで1回のテーマロールを行うことも可能です。

始めに決めたテーマ技能ロールの回数に満たない未完成の文書は、情報量が半分(切捨て)になります。性急に結論を出す、書き足すなど、論立ての変更は1回のファンブルとして扱い、文書の情報量を1D3ポイント低下させます。
執筆に消費した時間は<読み書き>の研究時間として計算することができます。

例:ヒウラリウスは<セデーニャ哲学>を55%持っており、その啓蒙書として『赤髪と七人の侏儒』を書いています。彼の見立てではこの本は1000ページ弱(50回のテーマ技能ロール)の大作となる予定です。
彼の<新ペローリア語読み書き>は98%。遅筆とそしられる彼ですが別に書くスピードが遅いわけではありません。10分に1ページのスピードで書き進めます。この速度での彼の<読み書き>の成功率は73%になります。広く読んでもらいたいので、難読度は30に設定することにしました。
<セデーニャ哲学>と<読み書き>の間にまだ15%の差があるので、テーマ技能ロールは17ページごとに55%の成功率で行なうことができます。決定的成功は03以下、効果的成功は11以下、成功は本来55以下ですが、難読度が30なので31以上は失敗です。
中盤、調子に乗ってきたヒウラリウスは興が乗った *2 ついでに170ページばかり(10回のテーマロールを追加)書き足します。これによって最終的な情報量は1D3ポイント下がることになりますが、まあやむをえないでしょう。
結局ヒウラリウスは60回のロールで1020ページ(170時間)を書き飛ばし、3週間半でこの作品を書き上げました。この時点で積み上げた情報量は23ポイントですが、テーマ技能のファンブル2回と書き足し1回を含むので3D3をマイナスして18ポイントになりました。難読度30の娯楽書としてはなかなかのモノでしょう。(難読度55の教養書として書いた場合の情報量を出目から計算すると33ポイント。)
『赤髪と七人の侏儒』は数点の挿絵と豪華な装丁を施され、[1020ページ/難読度30/<セデーニャ哲学18>]の書物として匿名で発表されました。初版77ホイールの高値にも関わらず、即日市場から姿を消したということです。
http://www30.atwiki.jp/hazama/pages/289.html

独習可能な文書による技能の訓練・研究

キャラクターは文書を読みながら独習することで、教官に指導してもらうのと同様に、書かれているテーマ技能を訓練のルールを使って向上させることができます。
文書の難読度以上の<読み書き>がないキャラクターは、最初に「文書を読む」ルールに従って文書をすべて読み通さなくてはなりません。

文書の情報量より高い技能パーセントを持つキャラクターは、訓練の前に「読了ロール」を行います。D100をロールした出目が文書の情報量以下もしくは自分の技能パーセントより上であれば、その文書を訓練に用いることができます。そうでなければ、その文書から得られる情報はすべて機知のもので、訓練に用いることはできません。

例:ヒウラリウスは新ペローリア語で写本された『カルマノイの憂鬱』の写本を手にいれました。彼の<カルマニア知識>は8%、『カルマノイの憂鬱』の情報量は10です。彼はこれを8時間読み耽り、技能は10%にあがりました。再度10時間の読み解くことで、技能は12まで伸びました。
この時点でヒウラリウスの<カルマニア知識>が『カルマノイの憂鬱』の情報量を越えたため、ヒウラリウスは読了ロールを行わなくてはなりません。出た眼は81で、この本からはまだ学ぶことがありそうです。再度12時間研究し、ヒウラリウスのカルマニア知識は14になりました。読了ロールをすると、なんと14。どうやら彼がこの本から学ぶべきことはすべて学んでしまったようです。
以降、彼はこの本から何かを学ぶことはできません。もしヒウラリウスが読了ロールに失敗し続けたとしても、彼がこの本から学ぶことができるのは8%+情報量10=18%が上限です。

研究について特に資料の必要性は明記されていないため、残念ながら、学習可能な文書を技能の研究に使用するメリットはありません。

写本

一人で写本をするのに必要な時間は「文章を書く」ルールの2倍です。
写本するにはまず1回に写本するページ数を20ページ単位で決め、<読み書き>をロールします。成功すると予定通りに、効果的成功で75%、決定的成功で50%の時間で写本が終了します。失敗するとまったく成果は上がりません。ファンブルすると、予定通りの時間で作業は終了しますが、文書の情報量が1D3低下します。
写本時間が増減したときは、費用も同様に増減します。

原本の情報量よりテーマ技能パーセントの高い書き手は、写本する前に、原本の誤りを写本中に訂正するかどうかを選べます。
訂正する場合は写本のロール一回につき、テーマ技能ロールを一回行ないます。結果が効果的成功なら1ポイント、決定的成功であれば2ポイント、写本の情報量が上昇します。ファンブルは文書の情報量を1D3ポイント低下させます。

写本に費やした時間は<読み書き>技能とテーマ技能の研究時間として半分ずつ割り当てることができます。

”鏡の”サバサは写本を生業としています。彼の<新ペローリア語読み書き>は93%、『赤髪と七人の侏儒』(1020ページ、難読度30、情報量18)を写本するには通常2000時間以上が必要ですが、それでは商売にならないので25%のペナルティーを覚悟して400時間程度で仕上げる予定です。
彼は<セデーニャ哲学>に通じているので、この写本には注釈をいれていくことにします。
彼は120ページ(40時間)ごとに<読み書き>ロールをすることに決め、9回ロールをします。結果は5、2、97、45、85、29、99、15、6。ちょっと荒れた仕事になりました。
<ペローリア語読み書き>が68%ですから、最初の5は効果的成功で、所要時間は30時間、次の2は決定的成功ですから20時間です。幸先のいい出だしです。しかし途中99でファンブルを出して、情報量が1D3ポイント低下してしまいますがサバサは気づかずに作業を進めます。
最終的に、決定的成功1回(20h)、効果的成功3回(90h)、成功3回(120h)、失敗4回(160h)、ファンブル1回(40h、情報量-1D3)で960ページ430時間。残り60ページのロールは成功で20時間。合計450時間で、9週間で完成しました。
さて、サバサは<セデーニャ哲学>も90%の成功率で13回ロールできます。彼は効果的成功2回ロールしたので、適切に誤字を修正するか、有益な注釈を入れて本の情報量を20に高めることができました。最後にファンブル分の1D3をロールすると3ポイント。結果として『赤髪と七人の侏儒』のサバサ写本は[1020ページ/難易度30/<セデーニャ哲学17>]の書物となります。

同じ文書を写本する

同じ文書を繰り返して写本する場合は、1回ごとに<読み書き>の成功率が5%上昇します。2回目は5%、3回目は10%、11回目は50%といった具合です。このボーナスに上限はありません。1週間以上同じ文書を写本しなければ、このボーナスは失われます。

集団で写本する

一人が読み上げ、何人もで書き取ることで、質は落ちるものの写本する速度を上げることができます。<読み書き>に25%のペナルティーをつけることで、4人までの書き手が写本を行なうことができます。以降4人増やすごとに全員に5%のペナルティーが加算されます。例えば16人の書き手が写本するなら、全員の<読み書き>は40%のペナルティーを受けることになります。
読み手と書き手が≪テレパシー≫で結ばれている場合、10%のボーナスを受けることができます。

≪精神結合≫を使った写本

≪精神結合≫で結ばれた一方が読み手、一方が書き手となるならば、写本をするのに必要な時間は二分の一になります。ただし<読み書き>はどちらか低いほうの成功率を使用します。

さまざまな文書

学習可能な文書には単一のテーマ技能だけではなく、複数のテーマ技能を持つものも存在します。また、情報量を落として類似した技能の訓練書として遣うことも可能です。例えば<カルマニア知識>をテーマ技能とする文書は5分の1の情報量の<グローランサ知識>の文書として用いることもできます。

能力値の訓練書

能力値を向上させる訓練書を作成するには訓練または研究によって能力値を上昇させた経験が必要です。能力値を上昇させたことのあるポイントに5を書けた値をテーマ技能成功率として使用できます。

技能を低下させる文書

作者が意図して技能を低下させる訓練書を作成したときは、情報量をマイナスとして扱います。
この訓練書を使用するキャラクターは、読了ロールでテーマ技能以下をロールすると、通常の訓練書ではないことに気づきます。

言語Aから言語Bへの辞書

「言語Aから言語B」に翻訳する辞書もしくは文法書を作成するには<言語A読み書き>と<言語B読み書き>を組み合わせ、どちらか低い成功率をテーマ技能として文書を作成します。
この辞書を傍らに置くことで、言語Aの<読み書き>に対して情報量と同じポイントまでボーナスを受けることができます。ボーナスを受けた結果が<言語B読み書き>を越えることはありません。
5%のボーナスを受けるごとに読むのに必要な時間が2倍、3倍と増加します。15ポイントの情報量を持つ辞書でも、10%のボーナスしか必要なければ、必要な時間も3倍で留めて構いません。
辞書の難読度以上の<言語B読み書き>を持つキャラクターは、この辞書を<言語A読み書き>についての訓練書として使用することができます。また、辞書の難読度以上の<言語A読み書き>を持つキャラクターは、情報量を半分にして<言語B読み書き>の訓練書として使用することができます。

<読み書き>の訓練書

<読み書き>の訓練書を傍らに置くことで、<読み書き>に情報量と同じポイントまでボーナスを受けることができますが、辞書同様、5%のボーナスを受けるごとに読むのに必要な時間が2倍、3倍と増加します。

この他にもさまざまな文書が考えられます。マスターは素晴らしいアイデアに恵まれたら、どんどんゲームに投入しましょう。バランスにだけは気をつけて!

<読み書き>関連の料金

道具

価格は都市のもの。郊外では2倍、荒野では入手不能。
  • 標準的な羊皮紙10枚 2ルナー(インク代含む)
  • 筆記用具 5ルナー

雇用

  • 手紙の代筆 1ページ2ルナー(材料費込み)
  • 筆記者の雇用
<読み書き>の成功率 1週間の料金
30% 10ルナー
50% 25ルナー
70% 50ルナー
90% 100ルナー
100%以上 時価(最低200ルナー)

写本料金(個人向け、1部のみ)

書き手の技能は95%。1%のミスの可能性あり。材料費込み。未製本。
難読度 1ページ(料金/納期) 20ページ(料金/納期)
30 2ルナー/半日 30ルナー/1D6+1日
50 3ルナー/半日 50ルナー/1D6+2日
70 5ルナー/半日 80ルナー/2D6+2日
90 10ルナー/半日 160ルナー/3D6+4日

製本

  • 普通 5ルナー
  • 上等 10ルナー
  • 豪華 40ルナー

写本料金(業務用、4冊以上)

書き手の技能はさまざま。1冊につき2%のミスの可能性あり。材料費込み。未製本。標準的な料金であり、内容や時期、業者によって価格も納期も大幅に異なる。費用は前払い。納期は作業に取り掛かってからの日数。難読度90以上の文書を集中して写本できる一般的な業者は存在しない。
4冊あたりの料金と納期
難読度 20ページ(料金/納期) 100ページ(料金/納期)
30 120ルナー/3日 600ルナー/15日
50 200ルナー/4日 1000ルナー/20日
70 320ルナー/6日 1600ルナー/30日


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